ミステリの部屋

ミステリの部屋

2006年12月28日
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感想  )『死が招く』(  感想  )ポール・アルテの作品を2作続けて読んできました。

この方はイギリスを舞台に本格ミステリを書くフランス人、という貴重な存在(?)でしょうか。
こうやって3作目に手が伸びるのだから、結構気に入っているのだと思います。自覚は余りないのですが。

これまで読んだ作品はどちらもツイスト博士シリーズでしたが、今作はノンシリーズです。
そして、異色作と言えるでしょう。

先にこの作品を読んだ人から、裏表紙のあらすじも解説も見ないように、というアドバイスを貰ったので予備知識なしで読みましたが、それで正解でした。
裏表紙を読んでいたら、面白さが半減するところでした。

なので、そこには触れないであらすじと感想を書くことにします。


昔、この村で起こった密室殺人事件を、正体を隠して調べ直そうというのだ。
十年前、娘の誕生日に手品を披露する予定だった父親が、カーテンで仕切られた密室状態の部屋で、何故か背中を刺されて死んでいた。当時の関係者の協力を得て事件を再調査するうちに新たな殺人事件が起こり…


シドニー・マイルズは、9年前に発生した密室殺人事件の謎を解くために、村にやって来ました。
彼には怪しいところもあるのですが、協力者も得て調査を進めていくうちに第二第三の殺人事件が起こります。

犯人は誰なのか?
密室のトリックは?
そしてシドニー・マイルズと名乗る男の正体は?

う~ん、本格推理だ~と思っていたら、謎解きに入ったところで違和感が……
まだ三分の一ぐらいページ数が残っているのです。

実はここから舞台はロンドンに移り、雰囲気もガラッと変わります。
第二部の始まりといった感じなのです。

密室トリックはやや肩透かしでしたが、張り巡らされたミスリードにはひっかかりまくりでした。
途中には有名な探偵もちょこっと顔を出すというお楽しみもあります。

そして、あきらかに本格推理とは違う、異様な雰囲気に飲み込まれて行きました。
いつしか私の苦手なタイプの話になっていったので、話が違うよ~と思いながらw

この作品は冒険小説大賞を受賞しています。


 赤い霧 :ポール・アルテ







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最終更新日  2006年12月28日 22時52分35秒
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