ミステリの部屋

ミステリの部屋

2008年03月07日
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有栖川有栖氏ら新本格の旗手と、都筑道夫、横溝正史という今はなき2人の巨匠。
このユニークなカップリングで読者を迷宮の最深部へといざなう。編集委員4氏による特別座談会も収録。
(「BOOK」データベースより)


「望月周平の秘かな旅」(有栖川有栖)「お召し」(小松左京)/

「わが生涯最大の事件」(折原一)「原島弁護士の処置」(小杉健治)/

「最上階のアリス」(加納朋子)「DL2号機事件」(泡坂妻夫)/

「ジャケット背広スーツ」(都築道夫)「押絵と旅する男」(江戸川乱歩)/

「ロス・マクドナルドは黄色い部屋の夢を見るか?」(法月綸太郎)「黒い扇の踊り子」(都築道夫)/

「神楽太夫」(横溝正史)「秘密」(谷崎潤一郎)



有栖川有栖さんの 「望月周平の秘かな旅」が読みたくて購入しました。

「女王国の城」 より少し前の話だと思います。

学生生活も残り1年を切った春のこと、望月周平は誰にも告げずに旅に出ます。
校内の書籍部にて、誰かが文庫本売り場の棚に差し込んだらしい 『樽』の謎もそのままにして。

モチさんのセンチメンタル・ジャーニー、嬉しく読みました。


これは、ミステリ作家たちが 「一番好きな自作短編」と 「一番好きな他人の短編」を選び、それぞれの作品についてのエッセイも加えられている というユニークなアンソロジーの第6弾です。

最後の編集委員座談会で宮部みゆきさんが、 「アンソロジーの売れ行きが鈍ってきたので日本推理協会でないと作れないような企画のアンソロジーを考えた。」 と、冗談まじりに語っておられますが、その企みに まんまと乗せられたという感じで楽しみました。
なかなか良い物が揃っているではないか、と思いながら。


加納さんと泡坂さんの作品だけは 読んだことがあって、しかも好きな作品でしたが、ほかはこれまで読んだことがないようなものが 多かったです。

ミステリではないものにも 謎が含まれていることは多いのですね。
私はやっぱり謎はある方が面白い、と思う人間ですが、もう少し幅を広げて、広い意味でミステリが好き、というのもいいかな、と思いました。





マイ・ベスト・ミステリー(6): 日本推理作家協会編







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最終更新日  2008年07月11日 14時55分49秒
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