学生時代、初めの彼女は下宿暮らしだった。夜な夜な会いに出掛けた当時はスマホもガラケーも無い
PCもメールも無し、窓ガラスを3回小さくノックして知らせ部屋に入れてもらった、これを夜這いと言う。
人生半ばで某国の会社に転職して生活にも慣れきて、夜な夜な場末の飲み屋に出掛けアガシを口説いてお持ち帰り、これを夜遊びと言う。
この頃、夜な夜な出掛けることを夜の徘徊「ヨハイ」と言う。
7月に危機感にあおられてウォーキングを始めたと大声では言えないので徘徊と言う。
基本的に運動嫌い、散々遣ったゴルフも好きでは無かった。全校マラソン大会のクラス対抗戦では皆の足を引っ張ったことがトラウマになり、ランニングもウォーキングも避けて生きてきた。
61才の誕生日までサラリーマンを続け、その後も何某かの仕事に携わって来て、1年前に自主リタイヤを選んでみたが、日に日に体力気力が減退していることを自覚、特に下半身の筋力が明らかに落ちてきた。
現在進行形で患っている病気の予防に必ず運動せよと言われるが、わかっちゃいるけどスーダラ節なのだ。
50m先に団地の公園がある自宅前通りはウォーキングや犬の散歩をする人が多い、
犬体質の
方は
毎日歩かずにはいられ
ないらしいとか、
介護士に手を引かれてフラフラ歩行する高齢者も見掛ける、車が多い歩道のある道からひとつ離れているので、ブラタモならぬブライヌに都合が良いらしい。
それ故に自分は更に徘徊が難しい、一日のルーティンとしてウォーキングやランニングをしている人が羨ましい。
季節の移り変わりを眺めながら、各家々の様子をチェックしながら、躊躇いもなく往来する方々、自分はそれとなく見ている家政夫は見たの世界だ、反対に自分は見られるのが基本的に嫌いだ、白昼堂々と徘徊出来ない理由だ。
危機感にあおられて夜な夜な徘徊を始めた、自宅があるブロックと隣の
2ブロックを2周すると20分2千歩の運動になる、結構汗をかき脈拍も上る、3ヶ月過ぎて腿の筋が張ってきた感じがする、HbA1cも0.2ポイント下った。
夜の徘徊「ヨハイ」にも問題がある、歩道のあるコースは街灯が並び明るく顔バレし易い、この団地は防犯モデル地区になっているのでミニパトや消防広報車が巡回する、老人が徘徊していると保護対象にされる。
やはり夜の同じ時間帯にウォーキングしている同輩やランニングしている中学生がいる、車の往来も時々あるので慎重な運転者(教習所の仮免)にハイビームで照らされ目が眩む、狭い歩道は戸別に凹があったり、側溝のグレーチング蓋に躓いたり、
LEDライトや夜光反射リストバンド、帽子と鼻マスクで防御してもリスクと隣り合わせである。
天候に左右されず続けるためにルームランナーを購入した。
Amazonや楽天で口コミや評価をチェックすると中華製の中でもBTMブランドが良いらしい、モーターレスの自走式はウォーキングには不向きのような気がする、スマホアプリと連動する是非、持久力が保てる工夫がある「ながら型」、耐久性は本体重量にあると見做し、楽天経済圏に引き込まれている者の鉄則で倍率特典が最大になるタイミングを見計らってポチった。
危険な夜徘から室内徘徊「シッパイ」へ切替えて、その効果に疑問を感じつつ
2週間が過ぎた。時速2㎞で30分距離1㎞を基本に、この頃は午前と午後に計1時間2㎞の徘徊に進化した。どう見ても回し車のハムスターの如くだ。
ランニングマシンの品質は中華製の域を越えてはいないが(カバー止めが
1本バカネジ)、今のところ期待を裏切ってはいない。ベルトコンベヤーの寿命や如何に!と言ったところではある、定期的にベルトの裏面にシリコンオイルを塗布する仕様で、添付してあった少量のシリコンオイルを40㎝幅のベルトに塗るには心許ない。手持ちの呉556はゴムベルトには不向きなのでシリコンスプレーを準備した。
この先、あぶらさしさしせにゃならぬ
♫程の齢になり認知症にでもなれば、ベルトコンベヤーの寿命を気にする必要も無いのだが。
何十年か前のわが身を顧みれば日々、挫折と失意と狼狽と赤面の記憶しか残っていない。
往生際の意味を知れ!