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2005/10/07
テーマ： 好きなアーティストは誰？？(2274)
カテゴリ： 音楽
■新作「キラー・ストリート」をゲット。久方振りのサザン、しかも二枚組３０曲ということで、また時間が潰れそうだ。今日は７年ぶりとなるその新譜を聴く前に、ここまでのサザンをふりかえってみることにする。題して「キラーストリート」を聴く前に。
■「勝手にシンドバット」収録の「熱い胸さわぎ」から３０年ちかく。さすがにブランクは多くなったが、今なお活動を止めないこのグループは日本ポップス史上最大の巨星であると言っていいだろう。その功績の大半は桑田佳祐のソングライティングと歌唱にある。
■登場時は色物だった。ランニング、短パン姿で日本語であっても字幕が入る歌のはしり。勝手にしやがれと渚のシンドバット合体のタイトルの奇天烈さが注目を集めた第一の要因だった。今でこそ、そのこぼれるくらいの性急な歌詞や自然発生的な高揚感がこの曲を名曲と位置づけてはいるが、発表当時は奇抜さと面白おかしさが上回っていたように思うし、そういうお祭り騒ぎ的な猥雑さをこのバンドに求める向きも多かった。実際桑田自身も２枚目を作るにあたり、相当つらい産みの苦しみを味わっていたし、路線を引き継いだ形の「気分しだいで責めないで」は１作目を越えることなく、焼き直しに過ぎなかった。
■サザンが現在まで第一線で活躍できているのは「いとしのエリー」という曲の偉大さに他ならない。この曲を初めて聴いた時、このバンドにぐっとのめり込んだ。遠巻きにいつまで続くかと眺めていた距離感がぐぐっと縮まった。桑田佳祐という人のバックグラウンドが、さぁーっと音をたてて広がってきた感じ。今まで独自なものを作ろうと足掻いてきた彼が、慣れ親しんできた音楽をひどくシンプルに咀嚼して模倣することによって、かえって彼らしさを浮き立ててしまった。
■この１曲ですごく奥行きが出てきたこのバンドは第２アルバム「１０ナンバーズからっと」を発表する。そこで桑田はR&R、ブルース、ブギウギ、フォークなど開き直って全部披露してみせる。そこには枯渇しそうな切迫感は全然なくて、まだまだ余地があるという雰囲気がむんむんしていた。
■案の定、その後の「Ｃ調言葉に御用心」では定番のコード進行に、もう絶妙と言っても良い独特の桑田語をちりばめ、英詞だったはずの部分がちゃんと日本語としてこのメロディに乗っかるという技を特徴づけた。それにしても「むねをつかみうなじをあじわいやせたこしをからめて」って、すごいよ、これ。
■３作目「タイニーバブルス」以降は下降線を辿ることなく、求められる方向もけっしてキワモノではない地点へ。出される作品も予想以上、期待以上で本来この人が持っていたポテンシャルが存分に発揮されることとなる。英語にも聞こえ日本語であるという作詞法もますます円熟味を増していく。
■私的には結局最初からこのバンドを追っかけてきてしまった。出されるアルバムは年貢（(c)john&debbyさん）だ。ＣＤへ切り替わったのはいつだったかと思い出してみたら『KAMAKURA』まではＬＰで持っているから、『Southern All Stars』というカブトムシのあれのアルバムからだ。「バラッド」という名のベスト盤も３枚出ていて、ま、どれもハズレなし。本当に９０年代以降はベスト盤が多い多い。
『熱い胸さわぎ』『10ナンバーズ・からっと』『タイニイ・バブルス』『ステレオ太陽族』 『NUDE MAN』『綺麗』『人気者で行こう』『KAMAKURA』『Southern All Stars』 『稲村ジェーン』『世に万葉の花が咲くなり』『Young Love』『さくら』『キラーストリート』
■ざっと、オリジナルアルバムを並べてみたけど、私的には前半に好みが多い。中期以降はプロデューサー小林武史色が強く表れ、音的にはすごく向上している。ま、３０年だもん、変わらない方が難しいよね。それでは例によってサザン・アルバム・マイベスト３、いかせてもらいます。
第１位『ステレオ太陽族』・・・M1の「Hello My Love」からM3「素顔で踊らせて」までの流れで。名曲多し。
第２位『１０ナンバーズ・からっと』・・・「お願いDJ」で始まって「いとしのエリー」で終わるから。
第３位『人気者で行こう』・・・「ジャパネゲエ」の奇抜さ、「海」と「女のカッパ」も。
■余計なお世話だがサザンの後継者と呼べるバンドはまだ現れてきていないのではないか。これほど歌謡曲に近い路線を取り込めるのもBeatlesからだけではない桑田佳祐の素養のせいなんだろう。強いて一番サザンの革新的な部分を引き継いでいると言えるのはミスチルの桜井君なのではないかと思うのだがどうでしょう。（あ、ラブサイコデリコもか）
■お題（一言書いていってください）
・あなたが一番好きなサザンのアルバムは何ですか。
・あなたが一番好きなサザンの曲は何ですか。
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■「勝手にシンドバット」収録の「熱い胸さわぎ」から３０年ちかく。さすがにブランクは多くなったが、今なお活動を止めないこのグループは日本ポップス史上最大の巨星であると言っていいだろう。その功績の大半は桑田佳祐のソングライティングと歌唱にある。
■登場時は色物だった。ランニング、短パン姿で日本語であっても字幕が入る歌のはしり。勝手にしやがれと渚のシンドバット合体のタイトルの奇天烈さが注目を集めた第一の要因だった。今でこそ、そのこぼれるくらいの性急な歌詞や自然発生的な高揚感がこの曲を名曲と位置づけてはいるが、発表当時は奇抜さと面白おかしさが上回っていたように思うし、そういうお祭り騒ぎ的な猥雑さをこのバンドに求める向きも多かった。実際桑田自身も２枚目を作るにあたり、相当つらい産みの苦しみを味わっていたし、路線を引き継いだ形の「気分しだいで責めないで」は１作目を越えることなく、焼き直しに過ぎなかった。
■サザンが現在まで第一線で活躍できているのは「いとしのエリー」という曲の偉大さに他ならない。この曲を初めて聴いた時、このバンドにぐっとのめり込んだ。遠巻きにいつまで続くかと眺めていた距離感がぐぐっと縮まった。桑田佳祐という人のバックグラウンドが、さぁーっと音をたてて広がってきた感じ。今まで独自なものを作ろうと足掻いてきた彼が、慣れ親しんできた音楽をひどくシンプルに咀嚼して模倣することによって、かえって彼らしさを浮き立ててしまった。
■この１曲ですごく奥行きが出てきたこのバンドは第２アルバム「１０ナンバーズからっと」を発表する。そこで桑田はR&R、ブルース、ブギウギ、フォークなど開き直って全部披露してみせる。そこには枯渇しそうな切迫感は全然なくて、まだまだ余地があるという雰囲気がむんむんしていた。
■案の定、その後の「Ｃ調言葉に御用心」では定番のコード進行に、もう絶妙と言っても良い独特の桑田語をちりばめ、英詞だったはずの部分がちゃんと日本語としてこのメロディに乗っかるという技を特徴づけた。それにしても「むねをつかみうなじをあじわいやせたこしをからめて」って、すごいよ、これ。
■３作目「タイニーバブルス」以降は下降線を辿ることなく、求められる方向もけっしてキワモノではない地点へ。出される作品も予想以上、期待以上で本来この人が持っていたポテンシャルが存分に発揮されることとなる。英語にも聞こえ日本語であるという作詞法もますます円熟味を増していく。
■私的には結局最初からこのバンドを追っかけてきてしまった。出されるアルバムは年貢（(c)john&debbyさん）だ。ＣＤへ切り替わったのはいつだったかと思い出してみたら『KAMAKURA』まではＬＰで持っているから、『Southern All Stars』というカブトムシのあれのアルバムからだ。「バラッド」という名のベスト盤も３枚出ていて、ま、どれもハズレなし。本当に９０年代以降はベスト盤が多い多い。
『熱い胸さわぎ』『10ナンバーズ・からっと』『タイニイ・バブルス』『ステレオ太陽族』 『NUDE MAN』『綺麗』『人気者で行こう』『KAMAKURA』『Southern All Stars』 『稲村ジェーン』『世に万葉の花が咲くなり』『Young Love』『さくら』『キラーストリート』
■ざっと、オリジナルアルバムを並べてみたけど、私的には前半に好みが多い。中期以降はプロデューサー小林武史色が強く表れ、音的にはすごく向上している。ま、３０年だもん、変わらない方が難しいよね。それでは例によってサザン・アルバム・マイベスト３、いかせてもらいます。
第１位『ステレオ太陽族』・・・M1の「Hello My Love」からM3「素顔で踊らせて」までの流れで。名曲多し。
第２位『１０ナンバーズ・からっと』・・・「お願いDJ」で始まって「いとしのエリー」で終わるから。
第３位『人気者で行こう』・・・「ジャパネゲエ」の奇抜さ、「海」と「女のカッパ」も。
■余計なお世話だがサザンの後継者と呼べるバンドはまだ現れてきていないのではないか。これほど歌謡曲に近い路線を取り込めるのもBeatlesからだけではない桑田佳祐の素養のせいなんだろう。強いて一番サザンの革新的な部分を引き継いでいると言えるのはミスチルの桜井君なのではないかと思うのだがどうでしょう。（あ、ラブサイコデリコもか）
■お題（一言書いていってください）
・あなたが一番好きなサザンのアルバムは何ですか。
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