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2014/12/12
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カテゴリ: 病気・医療関連
アルツハイマー型認知症患者に食生活の改善や計画的な運動などを組み合わせた療法を行った結果、10人のうち9人の症状が改善したという研究結果が発表されました。
よい治療法は存在しないので、「症状が出ていなくても、昔から母親に言われてきた通りにするのが望ましい。運動して睡眠を取り、ストレスを抑えてジャンクフードを食べないこと」と研究者は話しています。


最も罹りたくない認知症は何種類かあり、その一つの アルツハイマー病は世界経済危機をもたらすと警告 されたり、 国際アルツハイマー病協会から認知症増大予測で対策強化の政策提言 が出るほど増えていますが、よい治療法がないので高齢化国を悩ませています。最もよい対策は個人が取り組む的を射た認知症予防策の習慣化です。

そんなことから厚生労働省は2012年に「 認知症施策推進5か年計画(オレンジプラン) 」が発表されたり、2013年12月に「主要国(G8)認知症サミット」、11月5日6日には「G8認知症サミットの後継国際会議」が日本で開催され、 認知症対策は重要な国家戦略 として「オレンジプラン)」を見直すことが決まりました。


一番多いアルツハイマー病は、一言で言うと「脳内にゴミがたまる現象」で、そのゴミとして比較的知られているのが、βアミロイドと呼ばれるたんぱく質ですが、数年前くらいから注目を集めているのが、「タウ」と呼ばれるたんぱく質で、βアミロイド以上に悪さをすることが分かったそうです。

日本でも認知症は増加し、厚生労働省の最新調査では認知症患者は462万人、65歳以上の15%と従来推定より大きく増え、認知症予備軍の軽度認知障害(MCI)患者は推計400万人、合わせると65歳以上の高齢者の4人に1人でしたが、別の新たな調査で認知症患者の高齢者推計は550万人と65歳以上の18%となり、20年で6倍に増えていました。

2012年内閣府・高齢者の健康に関する意識調査によると、健康管理の行政への要望の1位が認知症でした。
また50~70代の脳に関する意識調査では、91%が脳の働きに老化を感じていますが、何か対策を講じている人は24%しかおらず、対策をしていない人の85%が対策を知らない・わからないと回答しているように戦後の日本人らしく自己責任意識が希薄です。


歩行速度は新しい認知症診断テストの鍵 とまで言われています。運動機能や筋力と認知症リスクに関する研究成果が数多く報告されていますが、運動することは重要ですね。

運動で得られるメリットはたくさんあり、いくつになってからはじめても遅すぎることはありませんが、やらない人はやりませんね。

終末期医療専門医の著書「 死ぬときに後悔すること25 」によれば、後悔の1位は「健康を大切にしなかったこと 」で、死ぬ時に気がついても後の祭りで間に合いません。
また、 55~74歳の男女1060人に聞いた「リタイア前にやるべきだった後悔」の健康部分の第2位が「スポーツなどで体を鍛えればよかった」 なので、後悔するなら今からやっても十分間に合います。

・人生で今日が一番若い。
・やる気よりやること。やる気があるだけではやらないのと同じです。行動こそが勝負です。(百寿医師・日野原重明先生)
・運動をする時間がないと考えている人たちは、遅かれ早かれ病気のための時間を見つけなければならなくなる。(エドワード・スタンリー伯爵)


世界最大の医療研究機関、アメリカの国立衛生研究所(NIH)が提唱した認知症予防のための生活習慣は、

1.運動習慣をつける。
2.高血圧を改善する。
3.人的交流など社会認知活動を増やす。
4.2型糖尿病の改善する。
5.地中海食などバランスのいい食事を摂る。
6.適正体重の維持(生活習慣病の改善)。
7.禁煙する。
8.うつ状態の改善。

の8つをあげ、最大の予防策は運動習慣だと言っています。

国立長寿医療研究センターが認知症予防のために開発した、運動と頭の体操を組み合わせた「 コグニサイズ 」はよい方法だと思います。

コグニサイズ.jpg

ウォーキングをしている人はたくさんおられますが、十分な効果を得るにはインターバル速歩がおすすめです。
ストレッチ、ウォーミングアップをしてから
・運動強度:70% 3分
・運動強度:40% 3分
この6分を1セットとして繰り返して1回3~10セット、週20セット(120分)がよいそうです。

運動強度は心拍数で管理するのが一番です。 
カルボーネン法
私の実測最大心拍数は170、安静時心拍数は52
・70%強度 
 {(220-年齢)-安静時心拍数}×70%+安静時心拍数
 私の場合は135
・40%強度
 {(220-年齢)-安静時心拍数}×40%+安静時心拍数
 私の場合は99

週刊文春2013年11月14日号に出ていたデュアルタスク・心拍数ウォーキングや 学習療法 がよさそうなので学習療法士の資格を取りました。

また、りそなHDが全社員1万6000人を「 認知症サポーター 」にしようとしていますが、認知症サポーターは全国に550万人おられるそうで、私もなりましたがこれもおすすめします。 ...

デュアルタスク・心拍数ウォーキング.jpg

学習療法士.jpg

認知症予防.jpg

認知症1312.JPG

認知症年代別患者数1209.jpg

認知症と生きる3東洋経済1004.jpg

介護が必要になった原因.jpg


時代は進み、アルツハイマー病の原因と言われている細胞内異常タンパク質をうまく除去することが出来る革命的な発明がされ、これも活用しています。

**************************** 【以下転載】 ****************************

アルツハイマー型認知症の症状を持つ患者に食生活の改善や計画的な運動などを組み合わせた療法を行った結果、10人のうち9人の症状が改善したという研究結果を米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者が専門誌に発表した。

米国のアルツハイマー病患者は約500万人に上り、死因としては6番目に多い。治療法は存在しない。しかし今回の研究は、そうした状況の中でかすかな希望につながる可能性もある。

研究チームは55~75歳の認知症患者10人を対象に、血中のビタミンD濃度の調整、DHAサプリメントの使用、消化器官の健康調整、インスリン値を正常に戻すための計画的な絶食などを組み合わせた療法を実施した。併せて血液検査や脳スキャン、神経心理学検査なども行った。

数カ月後、10人中9人に認知症状が改善したり正常に戻る効果が認められたという。療法を開始した時点で既に重い症状が出ていた60歳の女性だけは、進行を止めることはできなかった。

研究をまとめたUCLAのデール・ブレデセン氏はこの結果について、アルツハイマー病を引き起こすさまざまな要因に同時に対応すれば、初期の進行を食い止められる可能性があるという説が裏付けられたと解説する。

アルツハイマー病には36の要因がかかわっていると同氏は言い、「例えて言えば屋根に36個の穴が空いているようなもの。人によって、例えば運動面に大きな穴が空いていて、ほかの面の穴は小さかったりする」と話す。

現在主流の療法は、多くの要因が重なって引き起こされる症状に対して1カ所にしか焦点を当てていないという点で欠陥があるとも同氏は指摘、「製薬会社は1つの穴に対して非常に優れた対処法を開発する。だが効き目がなかったとしても不思議はない」と語った。

ブレデセン氏の研究に協力した1人、ピーターさん(仮名)は、69歳でこの療法を開始した当時、進行性の記憶障害に悩まされていた。58歳の時に人の顔を認識できなくなったり、本を読んでいる途中でそれまで読んだ内容が思い出せなくなったりする症状に見舞われたという。

翌年の脳スキャンでアルツハイマー病に特徴的な症状があると診断され、昨年ブレデセン氏に紹介された時には仕事をやめることも考えていた。

ピーターさんは療法に従って単純炭水化物や加工食品を食生活から排し、腸内環境を整える生菌やココナッツオイルの摂取、徹底した運動、8時間近い睡眠時間の確保、ハーブ類やサプリメントの摂取などを行った。

その結果、4~6カ月で数字や人の顔を再び認識できるようになり、「数年前よりも体調が良くなった」。仕事は71歳になった今も続けられている。

ただし今回の調査はごく少数を対象に行われたもので、この結果を単純に一般に当てはめることはできないと専門家は釘を刺す。ブレデセン氏は今後も研究を続ける予定。「症状が出ていなくても、昔から母親に言われてきた通りにするのが望ましい。運動して睡眠を取り、ストレスを抑えてジャンクフードを食べないこと」と同氏は話している。

(出典:CNN)





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最終更新日  2014/12/12 05:16:08 AM
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