偐万葉田舎家持歌集

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2008.06.07

礼文島から

(2)

カテゴリ：花

　　朝の散歩から帰宅すると、岬吾妻麻呂殿から岬便りが届いていた。今回は礼文島、利尻島の旅にて「レブンアツモリソウ」の写真や「レブンハナシノブ」の写真が掲載された旅便りであった。相変わらず精力的に旅をされていることに感心。
　　アツモリソウは赤紫色の花というのが小生の思い込みであったが、レブンアツモリソウは白いのだ。インターネットで礼文町のサイトにアクセスすると、島の町長さんのページ「小野町長の花小部屋」というのがあって、花の写真がダウンロード自由、使用自由ということで、吾妻麻呂の写真に代えて、ここのレブンアツモリソウを掲載させて戴く。
レブンアツモリソウ.jpg

　　アツモリソウの学名は Cypripedium Macranthum var.Speciosum というらしいが、頭の「シプリペディウム」というのは、ギリシャ語の女神 Cypris（キプロス島の名もこの女神からきているんだろうね。）とPedilon（スリッパ）との合成語。つまり、ヴィーナスのスリッパという意味なのである。
　　和名のアツモリソウは敦盛草で、一の谷の戦で源氏方の熊谷直実に討たれて死んだ若き平敦盛にちなんだものであることは知る人も多いだろう。花の袋状のところが、昔の武将が背後からの矢を防ぐために背に付けた風船状の「ほろ（母衣）」に似ているということで、これを敦盛がつけていた母衣にみたて、アツモリソウと名付けたのであろう。

　　もうひとつ、アツモリソウの仲間でクマガイソウというのがある。
　　こちらの学名は Cypripedium Japonicumで「日本の女神のスリッパ」という意味だ。日本の女神はスリッパは履かないから、「女神の下駄」とでも訳しておくか。こちらは以前に友人が電送してくれた写真があるから、これを掲載する。
　　和名のクマガイソウは熊谷草で、上記の熊谷直実にちなむものであることは言うまでもないこと。
クマガイソウ.jpg

ところで、夕方の銀輪散歩では、花園公園で白い「シモツケ草」をみつけたので、掲載して置く。今回は白い花シリーズという次第。
シモツケソウ(白） (2).jpg

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最終更新日 2008.06.07 21:13:36
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プロフィール

けん家持

養老２年（718年）の生まれゆゑ､年令1306才（養老元年生れ説だと1307才）。銀輪歌人、偐家持（ニセヤカモチ）｡若草の里の読書会に屯しています。時に「まっ黒の走子｣｡時に「偐定家」。時に「筆蕪蕉（不精者）」であります。また、時々は偐家持美術館のヤカモチ館長でもあります。自転車（銀輪）であちらこちらを気ままに散歩し、花を愛でたり、虫と遊んだり、万葉調の歌（と言っても大抵は戯れ歌）などを作ったりしています。

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