今日から謡曲の稽古は「松浦佐用姫」です。 1月14日の日記 にも書きましたが小生のリクエストによる曲目ですから、楽しみです。
松浦佐用姫 別名 松浦之能、松浦鏡、佐用姫
作者 世阿弥と考えられている。
曲柄 四番目執心物
季節 冬
所 肥前国松浦潟
前シテ 里女
後シテ 松浦佐用姫の霊
ワキ 旅僧
(ワキ) 唐土船の名を留めし、唐土船の名を留めし松浦ハいづ
くなるらん
(
名ノリ)これハ行脚の僧にて候。我東国より都に上り、また西国
修行と志
し候ほどに筑紫に下り博多の浦に逗留仕りて
候。
肥前の国松浦
潟ハ聞えたる名所にて候へば、急ぎ尋ね行
き一見せばやと存じ候。
(道行) 箱崎や明け行く空の旅衣、明け行く空の旅衣、げに不知
火乃筑紫潟、
わだの原行く沖つ舟、潮路遥かの浦伝ひ、
松浦潟にも着きにけり、松浦潟にも着きにけり。・・・・・・
このようにして、旅僧(ワキ)が登場。松浦潟を訪れ、名所の雪景色を賞でていると、海士乙女(前シテ)が釣竿を持って登場、降る雪の中、玉島川辺の松浦潟に夕月を待つ。
僧は乙女に名所を尋ねると、乙女は、鏡を抱いて松浦川に身を投げた佐用姫を祀った「鏡の宮」への参拝を勧め、領巾山の伝説<狭手彦が唐土使として船出する時、佐用姫がこの山上で領巾を振って別れを惜しんだこと>を語り、山上憶良の万葉歌を詠吟して、往事を懐旧する。
さらに詳しく佐用姫と狭手彦との別離の物語を乙女が語り、僧が鏡の謂われを尋ねると、乙女は妄執からの救済の引導を求め、僧から伝法のしるしの袈裟を授かる。乙女はその布施として形見の鏡を見せることを約束して姿を消す。
所の者(アイ)が登場し、狭手彦の船出を見送った佐用姫が鏡を抱いて身を投げたことを語る。
乙女が佐用姫の幽霊であることを知った僧が待っていると、その夢に、鏡を持った佐用姫(後シテ)が登場し、僧に約束の鏡を示す。
神鏡を拝した僧は鏡の中に狭手彦の姿を見る。佐用姫は恋慕の執心を嘆き、懺悔として往事の有様を再現する。佐用姫は領巾振りと鏡を抱いての狂乱と投身を見せ、水底に沈んでゆく・・というところで僧は夢から覚める。
これが、この能のあらすじである。
松浦佐用姫伝説については下記をご覧下さい。
唐津万葉の会
平成万葉の旅
唐津ポータルサイト
大伴旅人と松浦佐用姫伝説
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