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萩尾望都さんは大好きな漫画家さんです。『11人いる』『ポーの一族』などが代表作ですが、76歳現在も現役で活躍中です。
執筆ジャンルも幅広く、SF、ミステリー、バレエ、学園もの、コメディーなどなど。レイ・ブラッドベリの原作を漫画化したSF作品群、光瀬龍の『百億の昼と千億の夜』を漫画化した作品など、文学性に驚かされます。
『半神』は1984年発表、翌年には舞台化されました。
主人公は、結合双生児のユージー。自分では栄養を摂れない妹ユーシーの分まで体力を使うユージーは、がりがりで髪もまばらな状態。対して、言葉も話せず、ユージーに介助されるユーシーは天使のような美しさでした。
双子の妹にコンプレックスを抱くユージーでしたが…。
鏡の前に立った16歳のユージーは、失ってしまった自分に気が付きます。丸ごと1つの自分から脱落してしまったものは戻らない。だからこそ、ユージーならきっと強く生きていくんだろうとも思います。
萩尾さんは、作家になって文章だけで勝負しても十分読み手を惹きつける力を持ったストーリー・テラーです。読後に考えさせられる作品が多いのです。

『AーA´(エー・エーダッシュ)』は1981年発表。
一角獣種という人の変異種であるアデラドは、オリジナルが19歳で事故死してから作成された、16歳までの記憶を持つクローンでした。第5惑星での開発計画に携わる仲間と仕事をすることになりますが、元恋人レグの心境は複雑でした。「君はアデラドじゃない」
人のクローンをつくることは技術上は可能だそうですが、倫理上の理由から禁止する国が多く、日本でも法律によって禁止されています。
『AーA´』では、保存された記憶をもとにクローンがつくられる設定になっていますが、現実にはオリジナルの記憶をもったクローンをつくる技術は開発されていません。
亡き妻のクローンを、と望んでも、現れるのは赤ちゃんです。歳の差婚にも限度があります。
加えて、遺伝子に依存しない、環境に左右される部分は引き継がないので、成長してからまったく違った趣味や性格を持つ可能性も大です。
クローンはオリジナルの「自分」を完全に引き継いだ存在なのでしょうか?難しい問題です。
参照元:萩尾望都『半神』『AーA´』小学館
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