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書名宝石商リチャード氏の謎鑑定 ガラスの仮面舞踏会 (集英社オレンジ文庫 宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズ) [ 辻村 七子 ]感想シリーズ第三部の、二作目。表紙から、てっきりヴェネツィアのカルネヴァーレの話だと思ったんですよ!!今回は海外編なのかと!違いました!心を病んだ母との貧困生活から、腹違いの兄に引き取られ、宝石商を営む兄とその上司と同居することになった「みのる」。これまで小さく狭い世界で生きてきた彼の世界が、いろんな人に出会い少しずつ広がっていく。ううううううううううううむ。いや私、このお話大好きで、シリーズも大好きでずっと追いかけてきて、ただ最近第三部になってから「うーん、もう、ちょっと違うかも…?」となってきています。なんでなんだろう。みのるくんが、「お前な、もうちょいハッキリせい!」ともだもだしているところに思ってしまうとか、なんというか出てくる子どもたちがモブも含め良い子すぎるとか、いちいち描写される豪奢な振る舞いに「宝石商ってそんな儲かるん?」とその都度下世話なことを考えてしまうとか、ハーレクインみたいな境遇だなとみのるに思ってしまうとか、そういうことなんだろうけど。端々にジェンダーや国籍などの話が出てくると、ちょっと「またか」と説教じみて感じてしまったりする。要は私の心がきれいじゃないんだけども。今回は谷本さん、ヴィンスさん、オクタヴィア嬢などが登場して、なんというか私はこの人たちのその後を知りたくて読んでるんだよな…と思ってしまう。アフターストーリーを読んでいる。今回は最後に「えっ続きどうなるん!」があったので、また次も読むのだけれど。これまでの関連レビュー・宝石商リチャード氏の謎鑑定 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドット [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 転生のタンザナイト [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 少年と螺鈿箪笥 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 公式ファンブック エトランジェの宝石箱 [ 辻村七子 ]ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.21
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書名深緑の寄宿舎 小説抱かれたい男1位に脅されています。 (Be×boy plus deluxe) [ 成田良美 ]感想!BL(ボーイズラブ)です!247.小説抱かれたい男1位に脅されています。 紅血の殉教者 [ 成田良美 ]の続編。公式二次創作小説の第二弾。公爵のティケトは、寄宿舎で起きる奇妙な事件を操作するため、ボディーガードのチュンターヌと潜入捜査をすることに。チュンターヌは教師、ティケトは…用務員?!という設定です。高貴で病弱なひとが、粗末に捨て置かれるシチュエーション好きなので(性癖)、ティケトさんがあばら家的なところに住まわされるのぐっと来ましたね…!!今回は一応「くっついたあと」なので、エロ多めでした。(身も蓋もない感想!)一作目か二作目のあとがきで、この公式二次創作小説の企画が立ち上がったときに、原作者から「オメガバとか…」という話もあったそうで、それ読みたい!読みたいです!しかしこの小説の作者さん(アニメ版「抱かれたい男1位に脅されています。」の脚本家)がBLアニメやっていてもオメガバ知らないんだ…!とびっくりしたんですがそんなものなの(今回略歴拝見したら、プリキュアとかのシナリオ書いてらっしゃった)。オメガバいいよね美味しいよね。設定がひどくない、人権配慮されたライトなオメガバが好きです。私は好きな受キャラをオメガバじゃなくても男性妊娠で二次創作してしまうんですが、それってなんというか昔ながらの少女漫画的な「結婚して子どもがいるハッピーエンド」を描いて安心しているんだろうなというところがある。それで幸せが固定化されるという概念というか、理想というか。それ以外の未来がないのか。だから、今ドラマもやっている、よしながふみ「きのう何食べた?」なんかは、すごいなと思う。それはただ、バリエーションのひとつなんだよなと思う。すべてのひとの。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.20
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書名小説抱かれたい男1位に脅されています。 紅血の殉教者 (ビーボーイプラスデラックス) [ 成田良美 ]感想おひさしぶりです!(笑)なかなか時間がとれなくてすみません。「朝起きられない」状態が続いていますが、今朝は早起きして「ニュースで学ぶ現代英語」のシャドーイングと反訳トレーニングを前週一週間分やりました!(要は溜めていたのね…)昨日から急に寒くなってかなしいです。寒いと泣けちゃう。赤道直下に暮らしたい。さてこれ、レビュー書くかどうか迷ったんですが書いておきます。BLです。もとは、BL漫画『抱かれたい男1位に脅されています。』の公式二次創作。「抱かれたい男1位に脅されています。」は、アニメ化したときに知って、アニメが終わって離れていたんですが、最近新刊が出ることを知り、そこで原作を読んでドハマリ。小説にも手を出した次第です!スペイン編の映画も見たい…。女性誌で5年連続「抱かれたい男1位」に選出されていた、俳優の西條高人。子役から長年キャリアを積んできたクールビューティー。しかしある年、2位に陥落。かわりに1位になったのは、わずか3年のキャリアの新人俳優の東谷准太!ふたりは映画「真昼の星」で共演することになるのだが、キラッキラの笑顔の「天使」東谷は、ずっと西條が好きだったそうで…?!という始まりからのBL展開もりもりエロエロの漫画です。高人さんが!高人さんがかわいすぎてつらい!!!ってなる。ツンデレ甘えたにゃんこ。で、この小説はもうそういう原作無関係の、雰囲気英国パロディ。設定の甘さというか突飛さが、もうモロにpixiv二次創作みがある。(小説書いてるの、アニメの脚本の人らしい。)「黒執事」を彷彿とさせる。紅茶を商う大企業の跡取りティケトと、彼の命を狙っていたが、ティケトに魅入られボディーガードをすることになった元殺し屋の牧師・チュンターヌ。「1年、俺を守り抜くことができたなら、抱かせてやるよ」ふたりが迫る、ロンドンの謎。あらゆるところにツッコミどころ満載なんですが、もう二次創作だから!楽しむだけだろ?!名前まで変わっているというのは二次創作的にはファンから嫌われるとは思うのですが、そこは公式の強みだなと思う。わりと薄い本。(薄い本言うな)あとエロ少なめでした!笑この小説では高人さんが病弱設定で、それが美味しかった。ちょっとしたことですぐに倒れちゃう高人さん。いい…。潜入捜査のために女装もする高人さんなんですが、いやさすがにピアスは外さないと即バレするやろ!(案の定即バレ)というわけでファンは楽しい一冊でした。BLはいいよね、人生が薔薇色になるよね。生きていく活力になる。肌がつやつやするし(顔はニヤニヤするし)!ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.18
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書名SPY×FAMILY まんがノベライズ 1 かりそめの家族 (集英社みらい文庫) [ ワダ ヒトミ ]感想マンガ「SPY×FAMILY」のノベライズ版。内容は、コミックの1〜2巻。娘(小学2年)が読むかと思ったけど、読まなかったです(文字が多かった)。このシリーズは、★で読者対象を示しているんですが、「★★(小学中級から)」になってます。スパイファミリー、我が家は昨年末の一挙再放送で家族でハマり、そこからコミックを読み、二期開始も楽しみにしていたんですが…。二期はじまると見ないね!録画めっちゃ溜まってる!コミックで読んだ内容だと「あ〜知ってるしな〜」となっちゃうのと、コミックの小さい話も1話にしてくるからちょっと間延びする…。あとOP、EDとも今期はいまいち。でも映画は見に行くつもり…。ランキングボタンです。クリック頂くとブログ更新の励みになります!
2023.12.08
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書名ふつつかな悪女ではございますが2 雛宮蝶鼠とりかえ伝 (一迅社ノベルス) [ 中村 颯希 ]感想2023.09.08「199.ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~ [ 中村颯希 ]」の続編。皇太子の胡蝶と誉れ高い雛女(ひめ)・玲琳と、離宮のドブネズミと呼ばれる慧月。七夕の夜、ふたりが入れ替わりーーー。病弱だと思われていた玲琳が鋼メンタルのごりごり体育会系で、どんな状況に置かれても「健康な(慧月の)体ならなんでもできる!」とばかりに無茶しまくり具合が面白くて、続編を楽しみにしていた。ネット小説としてアップされていたのはこの2巻までの内容らしい。既刊6巻出ているので、入れ替わりはなかなかバレないし解消されてないんだろうなと思っていたら、あっさり2巻の冒頭でバレました。早い。そして今回は離宮の前世代(皇后と妃たち)の話。入れ替わりも呪いも、すべては朱妃の復讐のためだった。子を亡くした母は、天に祝福された皇子を産んだ皇后を憎んだ。身寄りのない道術を使える少女を、手元において復讐の道具として使用するほどに。サバサバした性格で、すべてを「根性よな」の一言で済ませてしまう皇后。元々は女性初の官吏になりたかったという皇后と、妃争いをしていた時代。そこにあった友情と、そのあとの身を焼き尽くすような憎しみ。息子を失った哀しみを乗り越えるために、私を憎んで生きてくれ、と思った皇后。ねじれた想いが、今回の入れ替わりを生んだ。最後に弓を送るところは「友情の復活」でもあり、ねじれが解消されたということでもあり、良かった。そして玲琳と慧月。結局、主人公である玲琳の総愛されなんだ…とちょっと興ざめ。私は不憫推しなので慧月推し。なので、入れ替わりが解消されたこれから慧月がめきめき魅力を発揮していくことを願う。ランキングボタンです。クリック頂くと、「誰か読んでくれてるんだな」とブログ更新の励みになります!
2023.09.27
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書名最後の晩ごはん 兄弟とプリンアラモード(19) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]感想元2.5次元舞台俳優の五十嵐海里が、スキャンダルで芸能界を追われ、東京から実家のある神戸に逃げてきたところで行き倒れ。そこへ通りがかった定食屋「晩めしや」の主人・夏神に拾われる。幽霊が現れる不思議な定食屋で、メガネの付喪神・ロイドと共に、働き始めた海里だが…。からの、シリーズ19作目。今回は主人公・海里ではなく、サブキャラである海里のお兄ちゃんがメインの話でした。船乗りだった二人のお父さん。海里が幼い頃に海の事故で亡くなってしまい、お母さんはそれで心を壊した。うつ状態で横になっているだけのお母さん。高校生だった兄は、ひとりで家事と幼い弟の育児をこなしていた。現在、お兄さんの夫婦は特別養子縁組を考えている。そこでお兄さんは、昔の記憶を思い出す。ギリギリまで追い詰められていた当時の自分が、幼い弟の首を締めた記憶。自分は父親になる資格なんてないんじゃないか、一度失敗しているのだからーー。その時の情景がリアルに目に浮かぶようで、胸が苦しくなった。表面張力でなんとか溢れないような、ギリギリまで注がれたグラス。それが、最後の一滴で溢れ出す。今でいうヤングケアラーだった、とこの本で言っているけれど、名前をつけるというのは大切なことだな。昔はそれが当たり前だった。「家族」なんだから、お兄ちゃんなんだから、お姉ちゃんなんだから。お手伝いという領域として家族運営の一端を担うことは、必要なのだけれど。肩代わりしてくれる人がいない重圧を背負わされることは、それは大人の仕事を押し付けているだけなんだ。幼い海里もまた、お母さんとふたりで家にいる間は、ネグレクト状態にあったんだよなあ…。ぐるぐる考える兄弟に、夏神さんは自分の師匠から贈られた言葉を伝える。罪も恩も、天下の回りもん。相手がわからん、あるいはもうこの世におらんで、どうにもならんこともある。そういうときは、腐らず諦めず、他の誰かに、そやなかったら、世間様に、償うて、恩返ししていくんや。そうして誠実に一生懸命生きとったら、いつかは回り回って、伝えたい人んとこにもお前の人となりは伝わる。償いも恩返しも、順繰り順繰り送っていったら、いつか目当ての場所に辿り着く。たとえ辿り着かんかっても、無駄にはならん師匠はほんまにええ人やし、出来たお人や。海里は兄のために、父親との思い出の味であるという「プリンアラモード」を作る。これ、冒頭の店の整理をしていて、師匠のプリンアラモードの容器が出てきた場面がここに繋がるのか!と思った。これもまた、順繰りに伝わっている。師匠から夏神さんへ、夏神さんから海里へ、海里からお兄ちゃんへ。このシリーズを読むと、いつも美味しいものが食べたくなる。今回はプリンアラモード。食べたいな〜。生クリーム添えて。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.21
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書名SPY×FAMILY 家族の肖像 (JUMP jBOOKS) [ 遠藤 達哉 ]感想「SPY×FAMILY」のノベライズ(小説版)。なお、漫画原作のノベライズではなく、小説完全オリジナルストーリー。挿絵は原作者によるもの。「SPY×FAMILY」見てます?年末のアニメ一挙再放送からハマり、原作を家族で読み、ついに小説まで読み始めました。まもなくアニメ2期が始まりますね!わくわく。映画化も決まっているし、楽しみです。内容を知らない方のために言うと、東西冷戦下の架空の国において、国の要職者に近づくため、スパイが偽の家族を作るという、ほのぼのバトルコメディ。父はスパイ、母は殺し屋、娘は超能力者、犬は予知能力を持つ。けど、父←(知らない)→母娘と犬は両方状況を知っているという状況でのすれ違いと勘違いが面白いです。絵も綺麗で、アニメより原作漫画はさくさく進むので読みやすい。この小説の内容はこちら。MISSION1…イーデン校の1年生が自然教室に。道に迷ったアーニャとダミアン。MISSION2…姉であるヨルに呼び出され、急遽アーニャの子守をすることになったユーリ。ふたりは職業体験型施設『ステップ・ワーク・キッズ』へ遊びに行くが、そこは保護者も一緒に体験しなくてはいけなくて…。MISSION3…病院を訪れていた情報屋のフランキーは、目が見えない少女アレッサに出会う。彼女はオペラ女優として活躍した、著名な音楽家を輩出するバルツァー家の娘だった。手術のあと目が見えるようになった彼女に会うことになったフランキーは、「有力な情報を得られるから」とロイドに変装を依頼する。しかしその本心は…。MISSION4…休日に公園でピクニックをしていたフォージャー家。そこに有名な画家・フェリックス・カーティスが訪れ、肖像画を描かせてほしいという。スパイと殺し屋、顔を知られる訳にはいかないふたりだが−−−。SHORT NOVEL…首都にあるレストラン。ウェイトレスのリリーは絶賛婚活中だ。結婚なんて、とやさぐれる彼女は、常連客であるフォージャー家を見て…。ちなみに漢字全てにふりがながあるわけではなく、なおかつ文字の大きさも小さいし、言葉遣いも難しいので、小学校高学年か中学生くらいからじゃないと読めない内容です。小2の娘は無理でした。漫画原作の内容も踏まえた小説になっていて、「ありそう」なシチュエーションの二次創作として違和感なく読めました。小説だと、第三者視点での描写が入るのが良いですよね。「SHORT NOVEL」の表面的な完璧幸せ家族の描写が、なんだか自分だけがその内側を知っているんだぜ〜という優越感があって嬉しかった。私は「疑似家族」的な繋がりがすごーく好物なのですが、この漫画ではいつもロイドさん(父)とヨルさん(母)のアーニャ(娘)に対する姿勢がすごいなあと思います。自然教室でダミアン(要職者の息子)とまた仲良くなれなかった、作戦失敗だと落ち込むアーニャに、ロイドさんが言うここがこの小説では一番好き。「なんだ、楽しくなかったのか?」(略)「!たのしかった!!」弾かれたようにそう答えると、ロイドは「そうか」と言って端正な顔をほころばせた。「なら、よかった」漫画だと、アーニャがミルクを零した時にヨルさんが「やけどしなかったですか?」とまず訊く場面が好きです。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.14
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書名ふつつかな悪女ではございますが ~雛宮蝶鼠とりかえ伝~ (一迅社ノベルス) [ 中村 颯希 ]感想コミカライズ版が面白かったので、原作の小説を読んでみた。中華風ファンタジー。次の后妃・雛女(ひめ)を養成するため、5つの名家が居を構える離宮。次代の王となる堯明は、雛女のひとりである黄家の玲琳を、幼少より溺愛していた。美しく儚げで、心優しく、病弱な玲琳。次の皇后は玲琳で決まりだと皆が思っていた。しかし七夕の夜、朱家の雛女・慧月に、玲琳は高台から突き落とされてしまう。一命を取り留めた玲琳だったが、なんと慧月の術で身体が入れ替わってしまい…。教養もなく粗野で、上の者には媚び諂い、下の者には当たり散らし苛め抜く。ドブネズミと嘲笑われ、悪女と名高い慧月になった玲琳のサバイバルライフが始まる!という内容。か弱いお姫様だと思っていた玲琳が、いつ死んでもおかしくない状態が常で、病魔と戦いながら自らを鍛え上げていた、超鋼メンタルのガテン系。『本好きの下剋上』のマインが好きな人は好きな感じだと思う。追放されたあばら家で、草木染めをしたりしてました。私としては、慧月がそれだけ意地悪な悪女(というには可愛らしいもんだと思うけど)になったのにも理由があるから、彼女にも幸せになって欲しいなあ。本編以外に番外編も収録されていて、玲琳付き女官・冬雪視点のお話が良かった。玲琳が頻繁に「ありがとう」と口にするのは、「さようなら」と言っているのと同じことなのだと、ある時冬雪は気付く。いつ何時も死の影から離れられない玲琳。彼女がお化粧するのは、顔色の悪さを隠すため。彼女が下賜するのは、形見分けなのだと。娘(小2)が読むには難しいので、私がかいつまんであらすじを説明すると、「面白い!」と続きが気になる模様。続刊出ているので引き続き読んでみようと思う。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.09.08
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書名森の端っこのちび魔女さん [ 夜凪 ]感想2023年168冊目★★表紙の絵が可愛くて好みだったのと、装丁が『本好きの下剋上』と同じ感じだったので読んでみた。うーむ。2023年冬に続刊発売、コミカライズ企画も進行中…ということだけど、もういいかな…。森の奥に母とふたりで暮らす少女・ミーシャ。母の教えを受け、ようやく薬師の見習いとして認められた頃だ。ある日、貴族の父が危篤であるという知らせを受け、母とふたりで屋敷へ向うがーー。最初はあんまりで(お母さん二回も突き落とされるの可哀想過ぎん…)、旅に出てからのパートのほうが面白かった。特殊能力に幻の民…金髪碧眼。努力もあるけれど、「血筋」が大きい主人公チートな感じ。しかしどうして異世界モノってこう、世界観がテンプレなんだろうか。中世ヨーロッパ(似非)みたいな。妹に言うと、「ゲームの世界観なんじゃない?」と言っていた。FFなのか。そして根底にあるのは「名誉白人」的な人種意識じゃないのか、と思う。でもそういう「前提」のもとに描かれたファンタジーみの異世界モノ、好きなんだよね。自分の中に嫌な部分を見る。異世界モノやトリップモノが大好きで、子供の頃からよく読んでいた。中でもお気に入りは、中山星香の漫画『花冠の竜の国』!羽が生えた猫にムカデ(?)に乗り、大きな花の上にある町。この世界観が好きで、ずっとこういう作品を読みたいと思ってる。これもまた、イギリスの少女が銀髪の王子様と恋に落ちる物語。想像上の、架空の西洋からの脱却。そうでないものを描こうとすると、徹底したリサーチと世界構築が必要になる。半端な知識量じゃ書けない。上橋菜穂子さんがその典型だ。みんな現代社会に疲れているのか、異世界トリップものが花盛りだ。もう主人公じゃなくて脇役になったりスライムになったり剣になったり自販機になったり〇〇になったり…と暇がない。あとは職業。元サラリーマンではなく元〇〇が異世界で活躍もの。設定捻るのそっちなんかーい!、と私は読み手として思う。いや、それはそれでおもろいねんで?おもろいねんけどな。中世ヨーロッパっぽい世界観のほうは揺らがないんだよなあ。ここが不思議で。オリジナリティ出したいながらそっち変えたほうが早くないか?と思うんだけど…。「え、まじで?そう来る?」みたいな異世界モノ、読みたいなあ。にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.08.02
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書名本好きの下剋上第五部「女神の化身10」(5-10) [ 香月美夜 ]感想2023年156冊目★★★表紙がうつくしい!成長したローゼマイン、まじ女神の化身。今回はリアルに、英知の女神メスティオノーラに身体を貸出して、ぴかぴか内側から神々しく光が漏れるようになっちゃったり、ほんとこの子ったら!というわけで、毎回「前回どこまでいったっけ?」と話を思い出すのに苦労する。アーレンスバッハの礎を奪って、貴族院襲撃&奪還の巻でした。王の証であるグルトリスハイトを持つ3人のツェント候補たち。彼らは女神の提案で、王となるよう競い合うことになるーーー。のだけど、ここ一瞬で終わりましたね。フェルディナンド様の暗躍で。というわけで、今回のフェルマイポイント。「では、君が勝手に案じていればよかろう」もう成長したローゼマインに人目も憚らず、貴族の外聞ぶっちぎりで、むしろ周囲に見せつけて牽制しまくりの所有権主張しまくりの自覚後のフェルディナンド様が、はたからみていてやばい。側近たちがドン引きしている(けど怖くて言えない)のが目に見える…。女神に「図書館で本読み放題!」のかわりに身体を差し出したローゼマイン。「ローゼマインに何をしたのですか!?」お貴族様で、感情を表に出さないことにずーっと誰よりも長けていたこの人が、顔色を変えたんですよ。うわあ、情緒育ってきたなあフェルディナンド様。そして、女神の図書館から戻ってこないローゼマインに、必死に呼びかけるフェルディナンド様。傍から見ていたジェルヴァージオに「よほどマインが大事らしい」と言われるくらい。「クインタはマインの中から貴方に関する記憶がなくなっているのと、残っているのとどちらを望んでいるのかしら?」女神の言葉は、恋愛感情を抱かれない存在としての新たに認識されることと、家族枠で認定されている記憶のある状態と、その間で揺れているフェルディナンド様の複雑な心境。どっちもほしいんだろうな、この人は。そして目覚めるローゼマイン。吐息を感じるくらいに近い。切羽詰まった心配そうな眼差しが至近距離にある。無自覚なお姫様は、無自覚なままに。ああ〜フェルディナンド様可哀想…。こんっなにアピールしているのに、ちぃーっとも意識されていない。師匠で主治医で保護者で…のほうがどうしても強くなっちゃって。ジルヴェスターには「おま、領主の許可も取らんうちに求婚してんじゃねー!」的なことを神々比喩で言われてましたね、フェルディナンド様。それがなにか?みたいな顔してたけどね。ドヤ。最後、ツェント候補はローゼマインとフェルディナンド様のふたりになっちゃって、しかもふたりとも半々ずつしかグルトリスハイトを持ってないんだよね。そりゃもう結婚結婚!てなるやん。あ、でもツェントじゃなくてアウブ・アーレンスバッハとして図書館都市を作るんだっけ?たぶんもうそろそろ本当に完結。長かったなあ。そんでこの感想、本好き〜を知らない人からしたら何言ってるかまったく分からない内容だなあ。続刊が出ているので、はやく読みたい〜。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.19
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書名戦物語 [ 西尾 維新 ]引用「何度でも繰り返せるし、何度でもやり直せる。それが家族なのだから」感想2023年155冊目★★★戦物語とあるから、時勢を反映した内容で、いまだにバトルなのかなあと思ったら。阿良々木ひたぎという名前がどうもしっくり来ない。からはじまるので驚いた。つまりこれは、戦場ヶ原ひたぎさんと阿良々木暦くんの結婚の話であり、ふたりが「戦場ヶ原」を訪れるハネムーンの話でした。「化物語」のアニメの映像が目に浮かぶようだった。高校生だった彼ら。尖っていたあの頃。ちなみに二人は曰くと因縁にまみれた北白蛇神社で神前式を挙げたのだそうだ。迷子の神様は、コンプライアンスに基づき成人型に。そんなわけで大人になったふたりは結婚し、戦場ヶ原ひたぎは阿良々木ひたぎになることになった。ということで、阿良々木くんは、伴侶から名前を奪ってしまったことについて考える。だいたい本の半分くらいその話である。名前を奪うことへの罪悪感。加害者意識。阿良々木くんは意識高い系だな。だって多くの「名前を奪われない」男は、きっとそんなこと気にもしない。気づきもしない。免許、マイナンバーカード、パスポート、銀行口座、保険証、ポイントカード、資格の数々。枚挙にいとまがない、名義変更の厭わしささえ。結婚するとはそういうことだと、一時のことじゃないかと、言える奴らが。絶対に自分の名前を奪われることがないと信じ切っている奴らが。私は大嫌いだ。生まれ落ちてからそれまで生きてきた名を、剥ぎ取ってしまう。一生、別のものになれと強いる。それはひとつの死じゃないか。阿良々木くんは、戦場ヶ原の名を変えたことを「格安の絵の具で塗りつぶしてしまったような」「人を刺したみたいな感触」と言う。(「褫奪」(ちだつ。はぎとること。とりあげること。)という言葉は初めて知った。)そして気づくのだ。もうひとり、名を奪われた者がいたことに。忍野忍。キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード。名に縛られる怪異。そういえば忍とひたぎは、まったく接点がないという設定だったんだね!お互いに認知しているけど接触しないという。忘れていた。忍を養女にしようとする暦と、新婚旅行に同行する神原駿河。いつものように相談相手として登場する毒舌幼馴染の老倉育、最後にプロとして名前だけ登場する千石撫子と、暦のイマジナリー羽川翼。オールスター出演感があって良いな。高校生だった頃の怒りを、抱き続けられるか?といったら、難しいんだよね。この物語では、忍を養女にしようとする暦に、忍が問う。吸血鬼は人を喰うが、よいのかと。戦場ヶ原はそれを許容できるのか。これから生まれくる二人の子はどうなる。薄くなって、鈍くなって、汚れて、ぼやけて。簡単に流されて、許して、そういうものだと思う。おとなになるって、そういうことなのか。昔より簡単に人を許せるようになった。自分もろくなものじゃないことを知ったから。怒り続けることに疲れた。怒りの無意味さを知ったから。悲しみ続けることに飽いた。悲しんでも悲しみはなくならないと理解したから。優しくなったという言いかたは可能だろうが、それは傷つき続ける自分に優しくなったという意味では?あがいて、もがいて、戦って。高校生だった頃の、あの頃の自分の精一杯。でも、陳腐な言葉ではあるけれど、あの時があったから、今がある。戦場ヶ原の雨雲を斬り、晴れ渡る星空に思う。あれからいろんなことがあった。みんな、おとなになった。だから選べることがある。だから出来ることがある。家族という形で歩み始めることを選んだ3人。最後に盛大な前フリがあるのだけどーーーこれからどうなるのだろうね。物語シリーズ、ファミリーシーズン。ずっと追いかけてきた読者として、暦と同じことを思う。みんなしあわせになってくれ。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.18
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書名小説 魔入りました!入間くん(4) アクドルくろむちゃんとアメリの決断 (ポプラキミノベル ノベライズ 10) [ 西 修 ]引用「貴女はいつも、野望にまっすぐで。自信を持って、自分の野望のためなら、どんな困難も打ち破る。その姿勢に、みんな、憧れていたんだと思います。……貴女は自分の本当にしたいことをするべきです」(略)「大丈夫。顔をあげてください」(略)「どんな姿でも、性格でも。夢を追う貴女は、すごく素敵な女性です」感想2023年152冊目★★★少年チャンピオン・コミック『魔入りました!入間くん』第5巻(38話)〜第7巻(53話)のノベライズ。真心料理バトル、アクドルくろむちゃん、入間の生徒会入会、アメリの性格改変。「魔入りました!入間くん」が好き。親に放置されてサバイバル環境で育った鈴木入間14歳が、親の借金の方に悪魔に売り飛ばされる。「幻の生き物である人間はごちそう」という悪魔界において、どんな目に合うかと思いきや…高位の悪魔であるサリバンに「僕の孫になって!」と言われ、でろでろに甘やかされる生活が始まる。入間は、サリバンが学長を務める悪魔学園に入学し、個性豊かな仲間たちとランク昇級を目指し切磋琢磨の日々を送る。これだけ聞くとイロモノじゃんと思われるかもしれないんだけど、基本はコメディタッチだけどすごい良い物語なんだよ〜!いろんな意味での自分のトラウマだったり、人から押し付けられた「こうあらねばならない」という理想だったり、そういうものと戦う個人の成長譚であるだけじゃなく、人と人との影響によって変わっていくお話でもある。絵もきれいで描き込みも丁寧だし、小学生くらいが読むにはすごく良いと思うの!NHKでアニメも何シーズンも放映されてるよ〜!今回は、一族の落ちこぼれだった「くろむ」がアイドルとして活躍するようになった話と、学園を統率する生徒会長のアメリが「可愛い女の子」になりたかったという話。そのどちらも入間は肯定する。そのうえで、前へ進むように言う。かっこいいよな、入間くん。そりゃもう主人公総愛されですよ。小説版はコンパクトにマンガの内容がまとまっているし、アニメから入った子はノベライズもおすすめだよ〜!にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.14
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書名貸本屋七本三八の譚めぐり (アルファポリス文庫) [ 茶柱まちこ ]目次四月『菜種梅雨』五月『ぎいぎい』六月『ある女』七月『空の鳥かご』引用「それは違うぞ」声を上げたのは、柄田であった。「知識をつけたから弱くなる、なんてことはない。むしろ、知識は力に匹敵する刃であり鎧だ」感想2023年143冊目★★★完全なるジャケ買い。タイトルと絵がワクワクする感じ。帯には「書物狂(ビブロフィリア)、怪異を紐解く!」とあるので、京極夏彦の京極堂シリーズみたいな感じを想像していた。違った。時は大昌(たいしょう)。大陽本帝国の都は江都(えど)から藤京(とうきょう)と呼び改められ、外国の脅威に対抗すべく、文明の発展に『本』ーーー技術や知識を体得できる『術本』が求められる昨今。小説や詩歌を記した『譚本』は廃れていくばかり。そんな時流の折、紅顔の若人・夏目唯助は、恋の病に効く譚本を求め、ある貸本屋へ辿り着く。世界観がこう、『銀魂』みたいな。笑ちょっと違う、平行世界のような時代設定。作者は、茶柱まちこ(チャバシラマチコ)新潟県出身。学生時代から趣味で書いていた「七本譚めぐり」にて、第4回アルファポリスキャラ文芸大賞の奨励賞を受賞。改題、改稿を経て、書籍化デビューに至るということで、この作品がデビュー作なのだけど、筆力もあるし、何より本がすごく好きなんだろうなあと思った。面白いなと思ったのが、この世界の『術本』と『譚本』。今で言うビジネス書やハウツー本、レシピ本のような、読んで何かが出来るようになる(知識が身につく)ものが『術本』。人の想いなどを記したもの、小説が『譚本』。西洋に追いつけ追い越せの時代。空想や記憶の疑似体験のみで形が残るものが得られない『譚本』は時代遅れとなり、目に見えて読書の効果が得られる『術本』ばかりになっていく。ここらへん、「有り得た未来」という感じがした。図書館でも書店でも、小説は大人気だ。何より小説こそが本の代名詞といってもいい。というくらい、売り場の面積を占めている。でも、「小説に価値を見出す価値観」自体が、否定されていったのなら?「誰かの頭の中のつくりごと」を文字として読むことの意味を、社会が認めなくなったら?スキルばかりを売る文字が、まるで食材のように商品として並ぶ本屋。もしかしたら、の平行世界。で、この世界ではさらに『譚本』には、『原本』と『写本』が存在し、『原本』は図書館へ所蔵され保管されることが法律で決まっている。この設定、国立国会図書館の納本制度を生かしてる。「納本制度」とは、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことです。 わが国では、国立国会図書館法(昭和23年法律第5号)により、国内で発行されたすべての出版物を、国立国会図書館に納入することが義務づけられています。(国立国会図書館)この小説では、『譚本』には物語の核となるものが含まれる。その核は、幽霊というか、魂というか、怨念、想念…そういったもの。それが、原本には物理的に閉じ込められている。「毒」を放つ禁書として扱われる原本。しかしひょんなことから、それが市井に出回ることもある。この世界ではそれを取り扱う資格があり、彼らもまた禁書を用いて戦う。貸本屋の店主もまた禁書を用いて戦う者であり、彼の友人である帝国司書・柄田(大陽本帝国司書隊図書資産管理部禁書回収部隊第一班班長)もまたそうだ。ちょっと『図書館戦争』っぽいな(読んだことないけど)と思ったのだけど、その本から物理的に武器を具現化生成して戦うというのが本好きとしてはめちゃくちゃカッコよかった。刃であり鎧。五話収録のうち、四話は現在のお話。そして五話目は過去のお話。店主と店主の妻の馴れ初めエピソード。これを入れることによって続編が出ない感じがしたんだけど、どうなのかな。私は最初から最後まで腐視点で「唯助可愛いなあ、店主が独身なら店主×唯助なんだけど…妻帯者だから柄田×唯助か…」と思ってました。笑にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.07.03
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書名キドナプキディング 青色サヴァンと戯言遣いの娘 (講談社ノベルス) [ 西尾 維新 ]引用パパの戯言シリーズその50。一生考え続けなさい。答が出ないことを承知で。感想2023年134冊目★★★『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』から始まる「京都のハタチ」西尾維新の作品を、当時夢中になって読んだ中高生の諸君ーーー。さあ今回の主人公は、青色サヴァンと戯言遣いの「娘」だよ。レビュー見に行くとみんな「懐かしい」「嬉しい」と書いていて、なんだか同窓会に出席した気分だった(リアルに出席したことは一回もないのだが)。「久しぶりに読んだけどこの作者に一瞬で入っていくスイッチがある」ーーー分かる。読者の同朋に向け、「みんな元気で」と書いている方にはちょっと涙腺が緩んだ。あの時、抜けかけの乳歯みたいに不安定な子どもだった私たち。蛹の中でドロドロに溶けて、何になるかもわからないまま。けどみんな、ちゃんと生きて、おとなになった。そうしたらまた、こうやって出会えたりするんだね。20年後の新刊だ。という感慨がまずこみ上げてくる一冊。もはや内容関係ないやんけ。笑主人公である「娘」の名前は、玖渚盾(じゅん)。誇らしい盾。人類最強の哀川潤にあやかって名付けられた少女。戯言遣いの父からは、「パパの戯言シリーズ」という名言を100教えられ、ママからは絶対法則「機械に触るな。」を教えられ、私立澄百合学園で寮生活を送る平々凡々な女子高生。夏休みに実家に帰省しようとしたところ、道中を人類最強に拉致られる。向かう先は、玖渚城。そこで盾は、初めて対面する祖父母から9つの人工衛星の修理を依頼されるーーー。はい、そんで殺人事件が起きますので!もちろん第一作と同じ首斬りですよ!リサイクルはしないけど。内容はさらーっとしているし、動機は単純だし、トリックに至っては「それひとりで運べるか?」って思ったんですが、まあそんなんどうでもええんよ!ミステリーとして読んでないからな、西尾維新を。作中の「イピカイエ」が分からなかったのだけど、"Yippee-ki-yay"はカウボーイが愛馬で疾走する時に上げる熱狂的な歓声、掛け声で、映画「ダイハード」シリーズのマクレーン刑事の決め台詞なのね(Yahoo知恵袋)。「quod erat demonstrandum」も何?ってなったけど、これが「QED(証明終わり)」の綴りなのね!知らなかったわ!盾はぶっ飛んだキャラが多いなか、ふつうの女子高生感があって良かった。まあ最後にはとんでもなく最強な設定が付与されていることが明らかになるんだけど。従姉妹の遠ちゃんとも、引き続き仲良くしてほしいなあ。その昔、本を読んでいる時、その世界に没頭するほど悲しくなった。読みかけの本を閉じて、残りのページ数が減っていくほどに、もう彼らには会えなくなるのだと、その後の彼らを知ることは出来ないのだと思って。スピンオフ、サイドストーリー、続編には否定的な見方やファンもいることを承知で。でもさ、やっぱり彼らにまた会えるのは、嬉しいよね。にほんブログ村にほんブログ村にほんブログ村ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。
2023.06.22
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書名小説 魔入りました!入間くん(3) 師団披露 (ポプラキミノベル ノベライズ 4) [ 西 修 ]引用「だから……全部、拾いたい。僕は全部をあきらめない。……自分の気持ちを貫くことが、大事なんだって学んだから!」感想2023年096冊目★★★コミックのノベライズ3巻目。今回は師団披露(バトラ・パーティー)。イメージとしては人間界でいう文化祭。1年生は保護者も見に来るとあって、大盛りあがり。入間は、キリヲ先輩1人でやっている魔具研究師団(バトラ)に、アズくんとウララと加入する。師団披露では、開発した魔具を展示しているのだが、いろんなものがごちゃごちゃと置かれたそれは…物置。入間は研究成果を人間界の「花火」として、師団披露の夜に打ち上げることを提案する。しかし祭りの日に、学園では透明な障壁が発生し…。アニメではキリヲ先輩の過去が丁寧に描かれていて、「こいつやばい」「まじやばい」という感じがすごかった。小説版ではさらっと描写されているので、キモさは低減している。キリヲ先輩はあれやねん、顔がやばいねん。絶望に震える愉悦と恍惚の表情が。変態!!入間くん大好きか!最後の入間くんはかっこよかった。中庭に誘導された学園のみんなが、キリヲが十年間溜め込んだ魔力による爆発に巻き込まれる。その時入間は、指輪の魔力を放出して空に爆弾を放つ。アニメではぱーんと花火も打ち上がって、迫力があるシーンでした。カルエゴ先生が最後に授賞式でデレるのも萌ポイント。「私に報告の一つもできなかったのか」「貴様は、自分の危険に慣れすぎている癖がある。もっと教師を頼れ、バカめ」くあぁぁ!カルエゴ卿!すてき!!今回は、ロビン先生の授業にモフエゴ(カルエゴ先生が入間の使い魔として召喚されたモフモフの姿)も登場しました。悪魔学園の教師の心得作ったの、カルエゴ先生なんだよねえ。この人、実は教職めっちゃ好きなんやろうな…。ノベライズは現在5巻まで発売中。あと2巻。読むの楽しみ。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.05.06
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書名小説 魔入りました!入間くん(2) 入間の決意 (ポプラキミノベル ノベライズ 2) [ 西 修 ]引用「理想と野望はちがう。私が知りたいのは、自らつかもうというおまえの意思。『欲』だ」感想2023年085冊目★★★生徒会長のアメリさんと出会い、自分の望みを問われる入間。これまで流されて生きてきた入間は、はじめて自分が「何を欲するのか」を考える。そうして、悪魔の目標である「ランク昇級」を目指すことになるが。ノベライズ第二弾。「ドッジボール」と、「部活動」(バトラ)の2本だて。入間くんはキャラクターがみんな魅力的で、脇役がそれぞれ良いんだよねえ。私の一押しはカルエゴ先生なのだけど(私、学園モノでは先生が好きやねんなあ。「忍たま乱太郎」だと土井先生だし、「ハリーポッター」だとルーピン先生。)、他の子もみんないい子。そして入間くんも、素直で天真爛漫なだけじゃない。傷を追って、過去を背負って、それでも前を向く彼が好き。ノベライズはさくさく読めるので、娘も楽しんで読んでいる。漢字もすべてふりがなが振ってある(「〇〇ってどういう意味?」ってよく訊かれるけど…)ので、国語の勉強にもよいです。ちなみに娘には今、私が一時期はまっていた『月刊少女野崎くん』のコミックを読ませてます。笑ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.04.24
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本のタイトル・作者小説 魔入りました!入間くん(1) 悪魔のお友達 (ポプラキミノベル ノベライズ 1) [ 西 修 ]本の目次・あらすじろくでもない両親に悪魔に売り飛ばされた、鈴木入間、14歳。彼を買った悪魔・サリバンは、「僕と契約して僕の孫になってよ!」と言う。はたして入間は、理事長に溺愛されている孫として、人間であることを隠して悪魔学校に通うことになるのだが―――。感想2023年066冊目★★★コミック『魔入りました!入間くん』のノベライズ。サイドストーリーやスピンオフでもなく、まんま漫画の小説版。少年チャンピオン・コミックスの1〜2巻(8話まで)の内容を収録。いやもう入間くん大好きで。漫画もアニメも良いんだけど、ノベライズも出ているので読んでみた。間に漫画のページがそのまま挿絵みたいに挿入されている。漫画は描写で見せるけど、小説なので「神視点」の第三者視点での描写がある。これが良いです。たとえばアズくん初登場のシーンは、薄桃色の髪に、冷たいほどきれいにととのった顔立ち。ぐふふふ、アズくんが褒められてる!ってなる。しかしアズくん、何度見ても顔が良いな…?まあこんな感じで、漫画だと絵で説明して終わりのところ、すべてが言語化されるので、「推しが褒められてる…!」「推しの心情が描かれてる…!」となって嬉しいです。元々、子供と本屋に行った時に「入間くんのノベライズが…!」となって、これはよくある別の人が書いたアナザーストーリー的なやつかと手に取ったんですが、原作まんまだった。いまノベライズ5巻まで出てるので、また読もうっと。娘も入間くん大好きで、アニメを見せてるんですが1話あたり5回以上見ている(オタク気質)。この小説は「小学校中学年から」とあったのでちょっと難しかったみたいです。ふりがながあるから読めるけど、言葉が(語彙が)ちょっと難しいらしい。逆に言うとアニメや漫画では絵で説明が終わる(動作で分かる)ことが、小説の描写だとわからないんだよね。うん。ちなみに今、娘は語彙を獲得する時期なので、せっせと漫画を読ませています。そして女性の漫画の伝記をめっちゃ読ませている。笑「女の子だから」がない世界に生きてほしいんだよなあ。ちなみにこの「ポプラキミノベル」コロナ禍に創刊したレーベル。巻末の「読者のみなさまへ」には、本を読むことで培われる想像力の大切さを述べている。「若者が本を読まない国に未来はないと言います」キミノベルの前身であるポプラポケット文庫の巻末の言葉を改めて引用していた。漫画みたいな本?いいんだよ。それでも。「本を読む」習慣。「本を読む」がある暮らし。そして何より、「本を読む」が楽しいという記憶。それが何よりも、幼い人たち、若い人たちには、大切なことだから。ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.30
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本のタイトル・作者怪盗フラヌールの巡回 [ 西尾 維新 ]本の目次・あらすじジャーナリストだった父・あるき野散歩が突如事故で他界し、あるき野家は瓦解した。アイドルになるはずだった次男・あるき野軍靴は、行方知れず。水泳のオリンピック選手になるはずだった末妹・あるき野ふらのは、自殺未遂。そして「ぼく」こと、あるき野道足ーーー二代目・怪盗フラヌール。父が死ぬまで秘していた裏稼業「怪盗フラヌール」が盗んだ宝を、すべて持ち主に返す。ぼくが盗むのは、お前の名前だ。次に返却するのは、竜宮城と称する海底の大学から盗んだ「開けてはいけない」玉手箱。引用「かつて盗んだものを今になって恩着せがましく返してくれたからと言って、わたしだったら絶対に許しませんしね。これは絶対に言っておきたいことですが」感想2023年043冊目★★★久々の西尾維新。どうでもいいことだけど、西尾維新の著者プロフィールって、いつから生年入ってましたっけ…?長らく「京都の二十歳(はたち)としてデビュー」という触れ込みが掲載されていた気がするのだけれど、それは賞味期限切れになったのだろうか。それとも出版社が違うのか。時間切れだと言われても納得だけれどな。いつなんだよその二十歳ってという話だ。まあそんなこんなで西尾維新は1981年生まれであると著者欄に明記されている。きっと今どきの若者からしたらじゅうぶんな年寄なのだろうなーーー私が彼(と私は勝手に思っているだけで彼女かもしれないのだが)のデビュー作『クビキリサイクル』を初めて読んだのは、私が高校生で、学校の図書室だった。月日は百代の過客にして。閑話休題。今回は怪盗ものである。著者あとがきによると、著者は怪盗という犯罪者をかっこよく描くことへの抵抗があって、それを「二代目」「返却怪盗」という設定にすることで回避したらしい。いや、これまで書いてきたものにしたら全然怪盗なんて…と思うんだけど私は、でもそこには作者として超えてはいけない一線があるんだろう。しらんけど。というわけで怪盗もの。先代の怪盗フラヌールのライバルである(そしてジャーナリストとしては親友であったというえげつない)警察庁怪盗対策部の「東尋坊」。この方は銭形のとっつぁんポジション。そして、「ぼく」こと二代目と行動をともにする「名探偵」・涙沢虎春香。はいこれ、「うるさわ・とらはるか」と読みます。私、読んでる途中で何度も「うるさわとら・はるか」だと思ってしまった。なんでもウルトラウルトラふりがな付けてくる系コスプレ上から女子。個人的に今回一番ぐっときたポイントは、東尋坊と涙沢の「やまない雨はない」「山の天気は変わりやすいってこと?」「海だがね」「だからやまないと言いたかったのよ」の「海だから山ない」のしょーもないやりとり。すき、こういうの。いいぞもっとやれ。今回は、トリックも度肝を抜かれた(第二の事件のほう)。ネタバレすると、父の実験で半身不随にされた天才科学者・土金ポワレという女の子が、二次元では殺せないから水で部屋を満たして三次元にして泳いで殺した、という。その理由は、最愛の父親が自分を第一の事件の容疑者から外したから。娘には障害があって出来ないと言ったから、証明した。出来ることを。ハッピーゴーラッキー、お父様のことが大好きなの。今回は涙沢とポワレちゃんのキャラが濃かったなあ。第一の事件は、あっと驚く真犯人。なるほどねーという展開。というわけで、引用部の乙姫島湯煙(おきのしま・ゆけむり)学長が口にした言葉も、真相が分かってから読み返すとまったく異なる意味に捉えられる。返すことを、許さない。予告状として、後編2作が企画されているようだけれど、続くのかなあ。次巻が次男、三巻目は末妹が主人公?の三部作になっているようなのだけれど。これまでの関連レビュー・ヴェールドマン仮説 [ 西尾維新 ] ・デリバリールーム [ 西尾維新 ]・人類最強のsweetheart [ 西尾維新 ]・扇物語 [ 西尾維新 ]・死物語 上 [ 西尾維新 ]・死物語 下 [ 西尾維新 ]・掟上今日子の設計図 [ 西尾維新 ] ・掟上今日子の忍法帖 [ 西尾維新 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.03.02
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本のタイトル・作者本好きの下剋上第五部「女神の化身9」(5-9) [ 香月美夜 ]本の目次・あらすじついに、エーレンフェスト防衛戦が始まった。引用「わかりました。わたくし、アウブ・アーレンスバッハとしてフェルディナンド様が研究に没頭できるような環境を準備します。絶対にフェルディナンド様を幸せにしますから安心してくださいませ、養父様」感想2023年021冊目★★★いやあ、もうフェルマイ(フェルディナンド×ローゼマイン)がたっぷりで「ありがとうございます!ごちになります!」という巻でした。二人が揃って気安く声を掛け合う漫才のようなやり取り、ひさしぶり…。じーん。だってさあ、もうさあ、ローゼマインはフェルディナンド様に対しては「家族」として無意識に愛情たっぷり溢れてて、この恋ではない(自称)の無自覚さと無防備さ、そしてフェルディナンド様は覚醒して意識して水面下で根回して言質取って、もう何が何でもこいつを俺のものにするぞ絶対に二度と離さない、という温度差が!たまらんね!(よく考えたら、私ツンだった幸薄い人が、自分を無邪気に慕ってくれる人の惜しみない、見返りを求めないあふれる好き好き光線に当てられて、最終的に手のひら返したように束縛系愛情激重デレになるのが大好物なんだな…『宝石商リチャードの謎鑑定』しかり…)周囲は「エアヴァクレーレンの導きによるユーゲライゼの訪れを目前にしたフォルスエルンテの協力ですもの。大きくなっていたラッフェルを手に入れて戸惑っていらっしゃるのですね」となるよね。(訳・幼い頃からの想い人、育ての親でもあるフェルディナンド様への恋心を自覚して、王族との結婚が決まった今、儘ならぬ恋に戸惑っていらっしゃるのね)というわけで今回の萌えポイント・自然にローゼマインをエスコートするフェルディナンド様(恥?外聞?知ったことか。周囲の認識固めて既成事実作りまくり)・なんかあったら秒で飛んでくるフェルディナンド様・フェルディナンド様がそばにいると安心したり叱られそうでビクビクするローゼマイン・大変なことになったといえば時間をとってくれる確信のあるローゼマイン・外堀がんがん埋めて「ここに式場を建てよう」なフェルディナンド様の勢い(勝手にローゼマインをアウブ・アーレンスバッハと宣言)・ローゼマインをアウブ・アーレンスバッハにして一緒にいるためにグルトリスハイト捏造(複製)を提案するフェルディナンド様(ローゼマインをツェントにさせてなるものか!の意思がすごい)・「君はもう少し私を信用しなさい」・「君が腹を括ればどうにでもなる」だから望め・騎獣タンデム(もはやそれが普通になってるおそろしさ)・ローゼマインのプロポーズ?に耳を真っ赤にするフェルディナンド様・心配そうにローゼマインを見るフェルディナンド様・「厳しい方が好みか?」・でも近づきすぎると「顔が近い」となるフェルディナンド様・だっこしてぎゅー!!!・焦るフェルディナンド様・ローゼマインの好きな魚の塩焼き出してくれるよう取り計らってくれるフェルディナンド様・こんな時でもローゼマインに本を与えることを忘れないフェルディナンド様・ローゼマインの状態を見て待機を命じるフェルディナンド様・シュラートラウムの祝福でぐっすりえー、どうしても「おおっ」「またいちゃいちゃして!」とにやけてしまうのですが、本筋のエーレンフェスト防衛戦は、ローゼマイン視点だと人からの伝え聞きなので切迫感が伝わらないんだけど、描き下ろしの各視点のものは手に汗握る展開でハラハラしながら読みました!次巻は貴族院へ殴り込みだぜっ!これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)2021.10.10 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(5)2021.12.29 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(6)2022.03.05 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(7)2022.10.23 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(8)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 2022.12.07 本好きの下剋上 短編集2ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2023.02.05
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本のタイトル・作者本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集2(2) [ 香月美夜 ]本の目次・あらすじエーファ視点 側仕えとの初対面リコ視点 変化の始まりブリュンヒルデ視点 ローゼマイン様と染め物のお披露目ブリュンヒルデ視点 ギーベ・グレッシェルの娘としてルッツ視点 元気に成長中ライムント視点 領地と師弟の関係オットー視点 旅商人の依頼と冬の準備フロレンツィア視点 フェルネスティーネ物語ができるまでトゥーリ視点 ざわめきの中の自覚ギュンター視点 兵士と騎士の情報収集ユストクス視点 古ぼけた木札と新しい手紙ロヤリテート視点 小さな疑惑アナスタージウス視点 それぞれの思惑ルッツ視点 トゥーリの心配ローゼマイン視点 ラザファムとの会話エーファ視点 子供達の成長トゥーリ視点 婚約の事情レティーツィア視点 初めての祈念式引用「姫様よりもフェルディナンド様の方がよほど心配だ。面倒で小うるさいと評していた姫様が無意識のうちに惜しみなく与えてくれていたものに対する喪失感を覚えるのはこれからだ。レティーツィア様が姫様の代わりになれば良いが、無理だろう。彼女は生粋の貴族だ。貴族なりの信頼感は得られても、あの姫様の代わりにはなれない」感想2022年317冊目★★★ウェブ掲載や特典SSなど、たっぷり19編が詰まった短編集。ただ、時系列がバラバラなので要注意。私は「ユストクス視点 古ぼけた木札と新しい手紙」がよく分からなくて、これ「完結後に続編を書く予定があるならば、伏線を今から挟み込んでいては?」…と書いているものだった。たぶん、これから出てくるんだろうな。(いま、第五部8巻まで読了。)「ライムント視点 領地と師弟の関係」、努力家で地味なライムントがひそかに好きなので、彼の視点で見られて良かった。彼は優秀で目立った存在だったからこそ、ヒルシュール先生に引き抜かれたのだと思っていたけど、違ったんだ。まわりは「なぜ彼が?」と思っていたんだね。そんな中で、ひたすら頑張るライムント。はじめて自分に与えられたチャンス。学ぶことが出来る機会を得られたことが嬉しくて、研究と課題が楽しくて楽しくて仕方ない。良かったねえ。フェルディナンド様とのやりとりもライムント視点で是非読みたいなあ。コメディ枠?の「フロレンツィア視点 フェルネスティーネ物語ができるまで」も良かった。本編で、フェルディナンド様女体化二次創作小説が出てきたとき、「なんでそうなった?!」と叫んだ皆さん、こちらです!「フェルディナンド様を幸せにし隊」の皆さんです!笑いやもうこれ、サークルやん。大手で壁やん。絶対これで二次創作に目覚めた乙女たちがたくさんいたと思うんよ。巻末おまけの四コマで、腐ってないけど~っとローゼマインが言ってましたね。時間の問題と思うよ、ユルゲンシュミットに腐女子が現れるのは…。「トゥーリ視点 ざわめきの中の自覚」は、意外。まさかトゥーリがベンノさんを好きだったとは…。なんとなく、トゥーリは恋愛感情から遠い気がしていた。仕事第一!という感じで、ルッツと婚約したのも「お家同士がよく知っているし、同じように貧民街から上流の商人のところに出稼ぎに就職したし、年齢も近いし幼馴染だし、適齢期になったから?」と思っていた。そこに恋愛感情はないのだろうと。せつないなあ、トゥーリ。この子、ローゼマイン視点でいつも見ているからか、天使みたいな子だなと思ってたんですよ。きれいな心の、やさしい子だなあって。だから、彼女の中の黒い気持ちが描かれていることに驚いたというか、彼女にもそういう感情があったのだなと逆に嬉しく思った。人間って、その人に見せているばかりがすべてじゃない。月の裏面みたいに。この人ほんとすごいよなあ。ものすごい人数の色んな視点で書けて。それぞれのキャラクターのバックグラウンドをしっかり考えているんだなあ…。「アナスタージウス視点 それぞれの思惑」とかは、「王、それでええんや?!」となった。本編では描かれないその人の考え方や立ち位置が見られて、ほくほくの短編集。さて、本編のほうもそろそろ佳境。完結へのカウントダウンがはじまってる感じ。どーするどーなるローゼマイン!これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)2021.10.10 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(5)2021.12.29 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(6)2022.03.05 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(7)2022.10.23 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(8)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2022.12.07
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本のタイトル・作者最後の晩ごはん ゲン担ぎと鯛そうめん(18) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]本の目次・あらすじ日替わり定食一品だけ。行き場所のない人が空腹を満たせるように。店主がそう考えて始めたのは、夜だけ営業する定食屋「ばんめし屋」。店員・海里は店主の夏神に、芦屋さくらまつりに合わせた昼営業を提案する。気になっていたけれど来られなかった、はじめて知ったという客で店は大賑わい。夏神は前向きに臨時的な昼営業を検討し始める。そんな時、雪山で亡くなった夏神の彼女・香苗が現れ―――。引用「失敗は誰でもする。どんだけ努力しても、準備しても、失敗するときは失敗する。それを恐れ取ったら、挑戦なんかできへん」「けど、お客さんからお金を貰って朗読するのに、失敗したら……」「失敗したら、謝るしかあれへん。失敗を糧に、次はもっと上手うなる。逆に、上手ういったと簡単に思うてしもたら、そっから上に行くきっかけを失ったっちゅうことやと思え」感想2022年294冊目★★★シリーズ18作目。毎回美味しいご飯と、幽霊が登場するこのシリーズ。冒頭の「芦屋さくらまつり」で店内と、お弁当販売をした「大人のお子様ランチ」おいしそうだった。食べたい。いつも「ああ、私も『晩めし屋』に行きたい!次芦屋にいったら行こう!」と思う。笑そして今回はついに!夏神さんが雪山で遭難し、「見殺しにした」彼女の幽霊が登場。なんでこれまで出てこられなかったんだろう…と思ったら、そういうことだったんだ。夏神さん、良かったね。ずっとずっと苦しんできて、誰にも赦されなくて、赦されたくなくて。忘れたくなくて。ほんとうに、香苗さんのことが好きだったんだなあ。仲間を、彼女を見捨てた自分は、幸せになってはいけない。夏神さんを縛り続けていた鎖。でも、香苗さんは言う。幸せになって。それだけがこの世界を去る者の望みだ。香苗さん、大人しめの人かと思っていたら、真逆のあっけらかんとしたサバサバ系女子だったので「そういうひとやったん」と思った。いいね。すきよ。で、今回はロイドだけが夏神さんと香苗さんの逢瀬を知っていて、最後まで海里は知らない。ここらへん、腐女子の私としては夏神×海里なんで、ほんのりした好きをここから全開にするみたいな伏線で二次創作したい熱。海里は海里で、師匠の代理として後輩の李英と引き継いだ朗読に挑戦中。そして李英が帯状疱疹で倒れる。私、帯状疱疹ってもっと軽い病気なのかと思ってた…。李英も、次から次へと災難へ見舞われて大変。演出家のササクラさんが言ったように、「人が出来ない経験を出来た」と思って、成長の糧にしてほしい。李英が入院することになり、たったひとりで舞台に立つことになった海里。この時、夏神さんが海里にかけた「夏神さんの師匠」こと洋食屋へんこ亭の船倉さんの言葉。何も知らないうちは怖くない。色んな人に会って、色んなものを見て、色んなことを知って、始めて怖いものと怖くないものの区別がつく。怖いものが増えてくるのは、賢くなった証拠。怖がることを知って半人前。怖がりながら楽しめるようになって一人前。ししょー!!!(´;ω;`)うんうん、そうだよね。少年漫画でよく、成長過程の少年(主人公)が、憧れの強いヒーローに「怖いものなんて、もうないでしょう?」と訊くシーンがあるじゃないですか。(※映像はイメージです)で、ヒーローはポンポン、と主人公の少年の頭を叩いて泣くように笑う。「怖いものだらけだ。怖いものが増えていくばかりだよ」少年はきょとんとする。この人はもう十分に強いのに。負け知らずなのに。いったい何が怖いというんだろう?これって結局、「自分が何が出来るか/出来ないか」が分かっているということ。自分の能力を、その限界を知っていること。その哀しさ。そして、それをなお超えていこうとする力。少年が夢見た万能感は、全能感は、むしろ幼いものだけに許された特権。大人になるほど、怖いものが増えていく。ああ、でもそれを、楽しめたならな。ここは安全だ、と分かる。コンフォート・ゾーン。一歩踏み出す時はいつも怖い。でも笑いながらその「怖さ」を楽しみたい。昼営業に、洋食への挑戦。朗読と、芸能活動への復帰。ふたりの「一歩」は、これからどうなるのかな。続きが楽しみ。これまでの関連レビュー・最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 初恋と鮭の包み焼き [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 後悔とマカロニグラタン [ 椹野道流 ]・ハケン飯友 僕と猫のごはん歳時記 [ 椹野道流 ]・ハケン飯友 僕と猫の、食べて喋って笑う日々 [ 椹野道流 ]・男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]・男ふたり夜ふかしごはん [ 椹野道流 ]ランキングに参加しています。「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです。にほんブログ村
2022.11.14
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本のタイトル・作者本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜第五部「女神の化身VIII」【電子書籍】[ 香月美夜 ]本の目次・あらすじアーレンスバッハの礎に魔力を供給する部屋で毒を盛られ、すんでのところで一命をとりとめているフェルディナンド。魔力が枯渇し死に至るまで、残された時間は僅か。ローゼマインは、フェルディナンドを救うため、アーレンスバッハへ向かう。引用「動けるようになったら覚えていなさい」「はい。動けるようになったら、大変結構って褒めながら頭を撫でてもいいですし、何ならぎゅーしてくれてもいいですし、頬をつねってもいいですよ」フェルディナンドを覗き込みながら、自分の希望と回復した途端にされそうなことを並べてみる。「……だから、早く動けるようになってください」感想2022年273冊目★★★良き…っ!!!と思わず大文字で言っちゃう8巻でした。いやもうね、私、師弟関係とか疑似家族の関係性に弱いんですよ。精神的なつながりが血縁を超えていく感じ。そんで、無自覚両片思いも大好物なんですよ。あーもうー!!好みー!!笑はいまず表紙あけます。扉絵…っ!!!悶えましょう悶えましょう。だってあれよ?囚われの身で瀕死のフェルディナンド様が、成長したローゼマインに触れてるんですよ。そっ…というか、もう「おまえか?」というか、目の前にあるものが信じられない感じで。あとがきで挿画の方が以前の、フェルディナンドがローゼマインに跪いていた扉絵と対になるように描いたと仰っていたけど、あれも堪らんかったなー!!!で、本編。毎回「えーっと、前回どこまで進んだっけ?」と思っているのですが、今回は割に「ああそうそう、フェルディナンド様をお救いに行くんでしたわ!」(誰やねん)とスッと世界に戻って来れました。もうこの巻ね、ずーっと序破急の急、1巻まるごと起承転結の転なの。ひさびさにテンポよく「続きがどうなるの?!」とさくさく読みました。国境門を開けたり、アーレンスバッハの礎を染めてローゼマインが「アウブ・アーレンスバッハ」になったり、魔力の効かないランツェナーヴェの船を攻撃したり、エーレンフェストも襲われそうで大変だし…と大忙し。そして一難去ってまた一難、ゲオルギーネたちの脅威がエーレンフェストに迫る。待て次巻!ああ続きが気になる!ああ…フェルマイ(フェルディナンド×ローゼマイン)の過剰摂取が苦しい。この後ふたりはどうなるのー!ふたりの再会シーンは良かった。いやもうこのシーンの挿絵が破廉恥!破廉恥!お昼休みに職場で読んでて、思わず「ぶわっふう!!!」と慌てて閉じたもの。「ローゼマインはこのくらい(ぬいぐるみ)の大きさだ」と言うフェルディナンド様とか、無事を確認して安堵のあまり笑いながら泣き出してしまうローゼマイン、王族の求愛ネックレスを知らず身につけるローゼマインに静かにブチ切れるフェルディナンド様、むにむに、デコピン。そして!!!はい!!フェルディナンド様の「君のゲドゥルリーヒを教えてくれ」頂きました!!!!プロポーズやんけ…。ここらへんのフェルディナンド様の内心は、書き下しの「望みのままに」に書いてあります。いや、これまで「庇護者」という立場でいたのが、目の前にあらわれたのが成長した女性だったから恋心に変わるか?と言ったらそれはちょっと現金じゃないかいお前さん、と思うんですけど。それまでの精神的な繋がりがあって、もう何年でも待てるくらいの話やったところに一足飛びに成長されたなら据え膳なんだけど。無自覚だったところに、ローゼマインの家族認定がフェルディナンド様の心を射抜いちゃったんだなー。このひと、「誰かの一番」にずっとなりたかったんだろうな。何を置いても守ってくれる、助けてくれる、大切にしてくれる、愛してくれる。そういう存在をずっと待ちわびていて、でも手に入れられないことを知っていて。ローゼマインにすら期待をしていなかったのに、まっすぐに自分の所にやってくるローゼマインをもう、離せなくなっちゃった。だってそれは、子どもの頃からずっとずっと望んで、欲しかったものだったから。さあ、魔王の覚醒だよ!もう離さないよ!2人乗りに、脈取り…。頻繁なボディタッチに既成事実の植え付け、ともに新しい国を作らないかと言うプロポーズ(笑)。ローゼマインが無意識にOK出してるけど、気付いてないよ!今回、ゲオルギーネの視点での物語もあるんだけど、この人はこの人の目から見ればまた可哀想な人だ。女性領主候補生として厳しく育てられ、いずれは領主になるのだと努力を重ねてきた。それが―――男であるというだけで、弟にすべて奪われる。そりゃあ捻くれるだろうよ。またこの弟がなあ。人の視点によって、物語の見方はまったく変わって見えるんだなと思う。「エーレンフェスト攻防戦(前半)」は、エーファとギュンター視点が良かった。思えば遠くまで来たものだ…。虚弱ですぐに死にかける平民の娘だったマイン。本が欲しくて欲しくて、粘土板を作っていたマイン。魔力を見込まれ神殿に召し上げられ―――家族と別れることになったマイン。そしてあの時の父ギュンターとの約束を、マインは、ローゼマインは、果たしている。うう、ムネアツ。平民時代も含め、ディッターとか貴族院とか、そういうハリポタ二番煎じみたいな設定が、すべて伏線として回収に向かっていて、大団円の予感。エーレンフェスト攻防戦(後半)はやく読みたい。これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)2021.10.10 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(5)2021.12.29 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(6)2022.03.05 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(7)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 ↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.10.23
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本のタイトル・作者宝石商リチャード氏の謎鑑定 少年と螺鈿箪笥 (集英社オレンジ文庫 宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズ) [ 辻村 七子 ]本の目次・あらすじ寝たきりの母をひとりで世話する中学生1年生の霧江みのる。しかし母の病状が悪化し、入院しなければならないという。施設か、年配の遠い親戚か、―――目の前に突如現れた「遠い親戚」か。きらきらと輝くばかりのパーフェクトな「遠い親戚」は、中田正義と名乗った。case1.少年と螺鈿細工case2.友達とブレスレットcase3.女の子とダイヤモンドcase4.少年と螺鈿細工と真実case5.大人たちと名刺入れcase6.その頃のエトランジェ引用もしもこの気持ちを言葉にすることができるなら、俺はリチャードに何と言うのだろう。何と言ってこの巨大な感謝と、胸が潰されるような苦しみと、少しの怒りと、泣きたいくらいの愛しさを伝えるのだろう。そんなことしたら、俺は壊れてしまいそうだ。リチャードは草取りをしながら、蟹のように横歩きし、俺のほうに近づいてきた。そして紗幕をめくりあげ、笑った。どこか得意げな顔で。「ご心配なく。何の問題もありません」「……………」「私は辛抱強い。あなたが言うべきことがあるというのなら、百年でも待ちましょう。まあ、その時には骨と皮になっているかもしれませんが」「……俺だってそうだよ」「ではその時は、お墓の中で話をうかがいますよ」感想2022年246冊目★★★ネタバレ注意。正義がリチャードの専属秘書になって3年後(正義27歳)の物語。ウェブで先行プロローグを読んで、「これ今回どういう話よ?」と思っていて、本の第一章が辛くて(もうしんどい状況の子どもの本読むのしんどい)、なかなか先に読み進められなかったんだけど、2章以降は大丈夫だから!みんな安心して!!父親違いの弟(とおぼしき)「みのる」のため、ジェフリーのセーフハウスを譲り受け、みのるの隣家の邸宅の鑑定に、エトランジェ銀座店ふたたび…。私が先行プロローグを読んだときに一番危惧していた「リチャード氏と正義破局の危機(もしくは遠距離)」については、いやもうそんなことなかったね。地の果てまでも追い駆けて付いてくるよあのモンペ。笑ジェフリーは、あのお父さんの事件があったとき、すでにみのるの存在を把握していたんですよね。これ、もうちょっと早く教えられなかったのかな。自分一人で背負い込んじゃうとこ、ジェフリー「おにいちゃん」の悪い癖。あの時の正義は受け止められなかっただろうし、学生の彼に何が出来たかって言ったら無理だったかもしれないけど、でもこのタイミングまで(屋敷の鑑定の話が出てくるまで)言わないっていうのがイマイチ解せなかった。彼は彼で、自分の手から離すことを、キムのおかげで学んだんだろうか。自分がすべて背負い込まなくて良いということを。あるいは正義に話してももう大丈夫だと、そういうタイミングをずっと見計らっていたのかなあ。そして今回登場した、正義の弟のみのるくんがめっちゃ良い子で。小っちゃい頃の正義(もっと捻てたと思う)もこんなだったんだろうなあ、と思うところがたくさんあって。でもそれって、異父兄弟だから、あの父親に似ているということなんだよね。二人とも。リチャードが草むしりのときにうっかり口にして、正義が微妙だという心境を吐露していたけれど。みのるくんの母親の「ゆらさん」(これ、たまゆらの「ゆら」かな)も、正義をはじめて目にした時「あなただけ若い姿で」って言ってた。正義は、正義の父親に似てるんだ…。それ、すんごく、すんごくしんどいんだろうな。正義にとっては。殺したいと思った相手が、鏡の中にいる。今の正義はもう、そこを間違えないけれど、でも。三部、とうぶん日本にいることになりそうですね。疑似親子ものとか、血のつながらない共同体の暮らしの話が好きなので楽しみです。エピローグではオクタヴィアさんもふつうにオタクの女の子になっていたし、ヴィンスもお嬢にでろ甘だし(この人ほんまええ人やんな…)、ジェフリーとキムもうまくいっているみたいだし、よかったよかった。今回、こう、我々(読者)はこれまでのリチャードとか正義とか知ってるわけですよ。で、そこをまったく知らない第三者視点から、私たちの知らない3年間の過去と現在を覗き見るというか、こういう構成大好きです有難うございます御馳走さまです。そしてもうリチャード氏と中田氏が、あれこれ前の2部おわった時にpixivで浴びるように読んだ二次創作と現実の境目が曖昧になってきたんだけど…夢だけど…夢じゃなかった…というか二次創作をはるかに上回る供給量で公式が最大手…。いやもう新婚通り越して熟年ふうふやん。パンツ一丁でデリバリーでいいよな?というわけで今回の萌えポイントいってみよう!今回の萌えポイント・雰囲気が異人さんの正義・ウインク・テレビの中の人のように整った造作・青くて大きい四輪駆動車(広げた翼のエンブレム)・私の大事な人の話をしてもよろしいですか・私の大事な人が『ぜひそこに行きたい』と言ったので・中国語習得済・言葉がわかるというのは人がわかるということ・犬笛を吹いた犬のように戻ってきた・(みのる)大切な人にもらったんです→幽霊の微笑・ジェフリーは親戚認定・とびっきりおいしくて珍しいお菓子がある時だけ現れるお城の奥に隠れている姫君・歌って踊れる宝石商秘書・俺のすっごく大事な相手・スイスの山小屋の値段リサーチ・おとり作戦~手品、ダンス~・ダイヤモンドより星・努力なんて人間が人間であるための最低条件・こうしたことをするのは久しぶりです・紹介してと言ったのですね・あの馬鹿者が・フライパンの中を床にぶちまけたり木べらを炊飯器に突き刺したり・忘年会という名の家族会・楽ちんモード・親密さに満ちている・何を言っても許してもらえるという空気・朝食デリバリー・今まで通りあったかいうちに食べてほしい・英語の勉強はお前と喋りたかったから・年単位で歌い込んだ目覚まし(朝食)ソング・弁当も出来てるぞ・あなたと話がしたかった→俺も・幸せ絶頂メーター高止まり・あなたの幸せは、私の隣に座っているプレイリストSpotifyで作ったプレイリスト→「宝石商とパートナー」今回みのるくんに会いに行く正義、ということで米津玄師「ETA」を追加。これまでの関連レビュー・宝石商リチャード氏の謎鑑定 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドット [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 転生のタンザナイト [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 公式ファンブック エトランジェの宝石箱 [ 辻村七子 ]・忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]・忘れじのK はじまりの生誕節 [ 辻村七子 ]・マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年 [ 辻村七子 ]・あいのかたち マグナ・キヴィタス [ 辻村七子 ]・僕たちの幕が上がる [ 辻村七子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.09.24
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本のタイトル・作者コンビニ兄弟2 ーテンダネス門司港こがね村店ー (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]本の目次・あらすじチェーン店のコンビニエンスストア・「テンダネス」の一店舗。門司港こがね村店には、魔性の店長・志波三彦がいる。老若男女をその美貌と気遣いで落としに落としまくり、ホストクラブもかくやという有様。さらに店長は五人兄妹の三番目。何でも屋でコンビニの常連でもある次男・二彦(ツグ)。コンビニの近くで働き始めた末の妹・樹恵琉(じゅえる)。ファンクラブが出来るほどの店長をいただく名物店に訪れる客と店員の、悲喜こもごも。プロローグ第一話 恋の考察をグランマと第二話 廣瀬太郎の憂鬱第三話 クイーンの失脚エピローグ引用「バイクも詳しいしな。いろんなことに興味があるやつって、面白いよな」ツギが言う。熱心にひとつのこと掘ってるやつってのは眩しく見える。でも多岐にわたっていろいろ知ってるやつもいい。いきなり予想外のものをこっちに放ってきてくれるワクワク感があるもんな。感想2022年226冊目★★★・コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店 [ 町田そのこ ]の続編。薄くてさらっと読める。主人公、主軸のコンビニ兄弟(店長)たちは脇役程度で、サイドストーリー感がある。あと終わり方が洋ドラの次シーズンに続くときみたいなので、「つなぎ」の役割をしている一冊。プロローグは、観光で訪れた門司港で店長に一目ぼれしちゃった大石和歌ちゃんと、彼女にひそかに思いを寄せているらしい幼馴染・鶴田牧男くん。この二人、また出てくるのかな。どういう役割を果たすのだろう。第一話は、一巻目で出てきた、あのスイーツの女の子のクラスメイト。父のローンのため、田舎の家をたたんで同居することを選んでくれた祖母。その彼女が、急におしゃれに目覚めた理由は―――という話。ちょうど彼氏と別れたばかりだった孫娘・永田詩乃は。お父さんとお母さんがイラッとするんだけど、家族であるからこその無関心というか、「この人は離れていかない」と分かっているから粗雑に扱うというの、あるよね。言わずともわかるだろう、ということも含めて。第二話は、店長の魔性がきかないアルバイト店員・廣瀬太郎くん。私は店長×廣瀬くんアリだと思うんですけど、どうですか。まったくフラグが立ってないんですけども!!完全にただの嗜好なんだけど!!ものすごい美貌でわりとそのお陰でまわりから好かれてきた人が、自分の容姿にまったく興味を示さない、自分の「魔性の魅力」が通用しない相手に四苦八苦するの好きなんだけどな。まあ、ないだろうな。笑「何のとりえもないこと」がオールラウンダーとして褒められるの、いいですね。私も特に「これがすごく好き」とか、人に誇れるものがなくて、「わりとうまくできること」と「わりとすきなこと」はあっても、だからといってそれが人に誇れるレベルかというとそんなことなくて。どれもこれも浅瀬でパシャパシャして遊ぶ程度。中途半端な自分に「私って何にも持ってないんだな」と思う。「突き抜けて何かを好きな人」を見ると、眩しくて羨ましくなる。けれど何かをうんと好きになるのは、失った時に痛いから、どこかそれを冷めた目で見て距離を置くことで自分を守っている。裏切られないで済むように。傷つかないで良いように。アニメ「輪るピングドラム」に、「きっと何者にもなれないお前たちに告げる、ピングドラムを手に入れるのだ」という台詞があるんですけど、アニメで比喩的に使われるその「ピングドラム」の部分に、自分なら何を入れるだろうなと折に触れずっと考えている。きっと、ずっと、何者にもなれない私は。だから、引用部のツグの言葉、嬉しかったな。浅くて広い(広いかはどうかは疑問だけども)、それもいいじゃないかと。ミツも「深い世界」「広大な世界」のどちらも好き、と言ってくれていた。深海ではなく、ウユニ塩湖。晴れ渡る空を反射した水面。それもいいかもしれないね。きっとそれもきれいだから。第三話は、一巻で出てきたスイーツの子(名前よ)の幼馴染として登場した村井美月ちゃんのお話。高校生になった彼女が、うまくいかず、孤立してしまう。「ハートの女王」我儘で支配的だと、まわりの人がみんな去って行く中―――クラス1の変わり者・栗原志摩とコンビニで出会う。これはね、もう因果は巡るという話。ただ、美月ちゃんが意外と良い子なんですよ。この子の頑なさ、正しさを求めること。服従を求めること。愛を、愛されることを求めること。それはすべて、そこに繋がっていたのか、という思い。自分たちを捨てた父。正しい家族のかたちだけを保とうとした母。だからって女王様のように振る舞っていいかというと、違うんだけど。志摩とすぐ仲良くなるし、最後も思い切ったこと言うし、「いやいやそんなすぐすぐ性格変わらんやろ」と思ったんだけども。エピローグはかなり思わせぶりな悪女が登場。志波兄妹との関係や如何に?!待て次巻!という終わり方。あからさま過ぎる展開なんだけど、気になる~。これまでの関連レビュー・52ヘルツのクジラたち [ 町田 そのこ ](2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本)・夜空に泳ぐチョコレートグラミー [ 町田そのこ ]・ぎょらん [ 町田そのこ ]・うつくしが丘の不幸の家 [ 町田そのこ ]・コンビニ兄弟 テンダネス門司港こがね村店 [ 町田そのこ ]・星を掬う [ 町田そのこ ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.09.03
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本のタイトル・作者掟上今日子の忍法帖 [ 西尾 維新 ]本の目次・あらすじ掟上今日子の手裏剣掟上今日子の兵糧丸掟上今日子の不忘術引用「何者なんだ?彼女は」と、リバルディ警部が問うた。「俺達は、知らず知らずのうちに虎の尾を踏んでしまったようだが――」「猫の尾をと言ったほうが正確だろうね。もっとも、キョウコ・オキテガミに出すような尻尾はないが」感想2022年207冊目★★★今日子さん in NewYork。冒頭で「えーっと、前回どこでどういう感じで終わったんだっけ」と思って、「ああそうだった」と思い返す最近の忘却探偵シリーズ。とうとう物語も佳境に入って来たのか、それともこれが第2シーズンになるのか?!ドラマ版の今日子さんからは想像もつかないところに来ましたね。しかしもう完全に今日子さん=委員長ちゃん(化物語シリーズ)だなあ。におわせが、あからさま。と思わせたブラフだったりするんだろうか。物語のはじめ、ニューヨーク市警のリバルディ警部が登場して、「こいつめちゃくちゃウザいな」と思って笑、一冊まるまる、このポリコレポリスが出てくるのしんど!と思っていたら、今日子さんが登場してからはトーンダウンして大人しくなってしまい、ちょっと残念だった。もっと言葉狩りしてほしかった。厄介さんは、もうニューヨーク篇では登場しないのかと思ったら、もうキングとして扱われて(いったいどこをどうしたらハイジャックで入国ということになるのか?)、今後今日子さんと会えるのか?!というのも楽しみ。今日子さんのかつての教え子たちも一枚岩ではなく、彼女に戦場に戻ってほしい派と彼女の平穏な暮らしを守りたい派に分かれて争っている。はてさて今日子さんの明日はどっちだ?!……本人には、今日しかないけれど。実はすべて、今日子さんは覚えている…なんてことはないのかな。記憶のストッパーを自らにかけているだけで。これまでの関連レビュー・掟上今日子の設計図 [ 西尾維新 ] ・掟上今日子の鑑札票 [ 西尾維新 ](2021年6月に読んだ本まとめ/これから読みたい本)・ヴェールドマン仮説 [ 西尾維新 ] ・デリバリールーム [ 西尾維新 ]・人類最強のsweetheart [ 西尾維新 ]・扇物語 [ 西尾維新 ]・死物語 上 [ 西尾維新 ]・死物語 下 [ 西尾維新 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.08.15
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本のタイトル・作者最後の晩ごはん 後悔とマカロニグラタン(17) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]本の目次・あらすじ感染性心内膜炎から徐々に回復している李英。海里は李英を元気づけるため、自身の朗読レッスンに李英を連れて行く。しかしそこで師匠の悠子は李英に「すぐにでも舞台に上がる資格がある」と言った。一度は俳優の夢を諦めた海里は、李英に嫉妬する。八つ当たりのような言葉から喧嘩状態になってしまった二人を、店長の夏神は有馬温泉に送り出し―――。引用「そやな。先はどうなるかわからんけど、今、自分より恵まれた環境におる奴を羨んでもしゃーない。自分がその環境を与えられへんかったことを言い訳にしても何にもならん。常に、『今見える、いちばん高いとこ』を見据えて、そこに近づいていく。それしかあれへんやろ。俺はそう思うとるし、師匠が教えてくれた店主の心得も、そういうことと違うやろか」感想2022年166冊目★★★「最後の晩ごはん」シリーズ17作目。(17作め!)著者は現職で法医学教室の監察医もされているのですが、それでこの多作とスピードはすごいよなと思う。Twitter拝見しているのだけど、保護猫のお世話もあり、いったいいつ寝ていらっしゃるのか…。今回は、前回のお話の続き。前巻は李英が海里に嫉妬していたけれど、今回は海里が李英に嫉妬する。妬ましい。羨ましい。それを相手に面と向かって言える海里のまっすぐさ、素直さが、「ほんまこの子、ええ子やなあ」と思っちゃう。今度こそって思って努力してるのに、何度もスッと抜かれていくのが辛い。海里のこの言葉、よく分かる。自分のやっていることなんて、てんで見当違いで、無意味に思える。こんなことしてて、何になるんだ?役にたたないことに、膨大な時間をかけて。才能もないくせに。努力もできないくせに。途端に無力感に襲われる。一歩も動けなくなる。でも、夏神さんは言うんですよね。他人との勝負は必要ない。今日の俺が昨日の俺と戦いながら、かろうじてでも勝ち続けていけたらそれでいい。そして、『今見える、いちばん高いとこ』を目指していくだけだ、と。これ、すごく強い言葉だなと思った。毎日毎日ごはんを作り続ける人の、矜持と信念。何しているんだろう、と思うときに。すべてが報われないと感じるときに。足は止まって、俯いてる。視界には地面しか見えない。すべては停滞して停止している。でも、顔を上げて。あそこまで行きたい、と思ったところ。今見える、いちばん高いところを目指す。一歩だけ踏み出す。昨日よりすこしだけ、高いところへ登る。一歩だけ、一歩だけと言い聞かせるように足を進める。いつかそこまで行けるんだって、信じて。今見える、いちばん高いところ。一歩の積み重ねが、いつかそこへ辿り着く。そのとき見える、そこでしか見えない景色があって。そしてまた、そこから見える、「いちばん高いところ」に向けて歩き出すんだろう。しかし淡海先生よ、海里のためのレッスンルーム自宅に作っちゃうとか、パトロンか!夏神さんも倉持さんも、みんな海里に甘いよねえ。応援したくなっちゃう、海里の性格と態度によるものなんだけど。たくあんの太巻きは、母が作ってくれたものを思い出した。かんぴょう、たくあん、三つ葉、しいたけ、高野豆腐。三つ葉の代わりにきゅうりのときもあった。昔の太巻きといえばそんなものだった。うちのは桜でんぶは入っていなかったな。今回は、メインに李英と海里の話があって、サブに倉持先生の息子の話。ここらへん、毎回「幽霊出さなあかんしな…」という感じがある…。だってもう知り合ってだいぶ経つからさ…。今更感がちょっとあった。でも良かったね、倉持さん。息子さんに卵焼き作ってあげられて。これまでの関連レビュー・最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 初恋と鮭の包み焼き [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば [ 椹野道流 ]・ハケン飯友 僕と猫のごはん歳時記 [ 椹野道流 ]・ハケン飯友 僕と猫の、食べて喋って笑う日々 [ 椹野道流 ]・男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]・男ふたり夜ふかしごはん [ 椹野道流 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.07.03
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本のタイトル・作者呪術廻戦 夜明けのいばら道 (JUMP jBOOKS) [ 芥見 下々 ]本の目次・あらすじ第1話 野薔薇と棘第2話 此処に在らずとも第3話 浅草橋哀歌第4話 幽往舞進第5話 散歩道の後に引用それでも体が動くのは、どうにも我慢がならないからだ。ちっぽけな約束の言葉を拠り所にして、信じていた。あの愚かな少女の姿が、我慢ならないからだ。だから行く。信じることなど無意味だと、約束は破られるためにあると、自分もそれを証明する側になるのが―――ただ、只管に不愉快だから。感想2022年147冊目★★★京都校の先輩が盛りだくさんで嬉しい一冊。第1話は、買い物に出かけた野薔薇が任務中の棘に出会い、ひょんなことから助けられる話。おにぎりの具しか喋らない棘のことを「よく分からない」と言っていた野薔薇が、棘の内面のやさしさに触れ、棘のことを理解するようになる話。よかった。第2話は、人間では立ち入りが出来ない「帳」が下りた場所にひとり赴くことになったメカ丸。ひとりだけ違う、仲間のなかにいながら傍観者であったメカ丸が、「友人」を意識する話。これもよかった。第3話は、伊地知さんの話。過労でへろへろの伊地知さんが家入から飲みに誘われ、向かった先には五条がいて…。裏方として働く大人の伊地知さん。別巻で五条さんが伊地知さんの有能さを褒めていたの、嬉しかったな。今回も伊地知さんの頑張りが見えて、むねあつ。五条さんの「思いやりと過保護は違う」という言葉、重い。第4話は、京都校の女子組。「窓」の少女に懐かれた真依だったが、単独専行で彼女は囚われる。切り捨てられそうな彼女を助けに向かう真依。名門に生まれた女呪術師。彼女の重責。女の子がキャッキャしているのはよいな!ほんとうにな!第5話は、死んでいたはずの虎杖が帰ってきた後の1年生トリオ。暇を持て余し、スポーツ複合施設へ遊びに出掛ける。まだ死んでいた虎杖の存在に慣れない2人だが…。伏黒視点なんだけど、野薔薇のさりげない気の回し方、伏黒の不器用さ、そして虎杖の「ふたりのやりたいことがしたいな」。ええこやー!!!!!!というわけで、全体的にきれいにまとまっていて、サイドストーリーとしてもかなり良い出来。じんわりくるお話ばかり。呪術ファンは必読。これまでの関連レビュー・劇場版 呪術廻戦 0 ノベライズ [ 芥見下々 ]・呪術廻戦 逝く夏と還る秋 [ 芥見下々 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.06.14
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本のタイトル・作者コンビニ兄弟 -テンダネス門司港こがね村店ー テンダネス門司港こがね村店 (新潮文庫nex(ネックス)) [ 町田 そのこ ]本の目次・あらすじ九州で展開するコンビニ「テンダネス」の門司港こがね村店。老人向けマンションの一階に入るチェーン店…なのだが、この店には名物店長がいる。フェロモン垂れ流し、店に立てばファンがレジに長蛇の列を作る、雇われ店長・志波三彦。今日もホストクラブのようなテンダネスだが、日々「わけあり」のお客がやってきて…。あなたの、わたしのコンビニ希望のコンビニコーヒーメランコリックないちごパフェ偏屈じじいのやわらか玉子雑炊愛と恋のアドベントカレンダークッキークリスマス狂想曲引用「親が死んだとしても、腹は減るぞ。旨さを感じられないときは、どっかおかしくなってるときだ。ていうかな、美味しく食わねえと食いモンに失礼だろう」(略)「辛いときほど食うんだぞ。栄養が足りてねえときは、変なことしか考えらんねえ」感想2022年136冊目★★★★面白かった!町田さん、こういうライトなのも書かれるんだ。私はだんぜんこっち路線のほうが好みだなあ。『うつくしが丘の不幸の家 [ 町田そのこ ]』も好きだけど、コンビニ兄弟はラノベちっくで読みやすくて、でもじんわり来る感じで良かった。私はコンビニ滅多に行かない。年に1回行くか行かないか。不経済だしエコじゃないから好きじゃないんだけど、この本を読んでいて「コンビニ行きたい…」ってなりました(影響され過ぎ)。テンダネスどこにあるん…。こだわりの美味しい珈琲に、スイーツも美味しい。玉子サンドに福神漬け挟みたい!!志波店長は、もうこれ「西洋骨董洋菓子店」の小野。中年男性バイトを雇えば、その妻との刃傷沙汰に。高齢者向けマンションにはご婦人たちの「ファンクラブ」が存在する。誕生日ともなれば貢物が山をなす…。しかし本人はその状態を自然に受け入れていて、「コンビニに住んでるのか」というくらい昼夜なく店に顔を出す勤勉ぶり。そして、志波の兄であり、便利屋をしているツギ。ぶっきらぼうで熊のような風貌から倦厭されがちだが、中身はいたって気のいいお兄さん。「辛いときほど食うんだぞ」はまったくその通り。「希望のコンビニコーヒー」に出てきた桐山とのその後の関係性も腐女子は「むふふ」となる。(うがちすぎ)店長をネタに描いた趣味の漫画が大人気(たぶんpixivで。笑)のパートの光莉さん。彼女の「ゴールデンタイム」の描写は、「私か」となった。パソコンにペンタブ、マンガにコーヒーを用意して、22時からは彼女の至福の趣味時間。子供が大きくなるとこんなふうに出来るかな。その日が楽しみ。今はただ羨ましい。彼女の息子・恒星目線の「愛と恋のアドベントカレンダークッキー」は、これってそういうことよな?ってなったんですけどそれでいいですか?(腐女子すぐ答え合わせしたがる。)いやもうだって、幼馴染(男)から「お前のことほんと好き」って言われてるやん。気付いてないのなー。素直でええなー。たぶん彼女も、「俺はあいつが好きだから」って断られたんだろうな。「偏屈じじいのやわらか玉子雑炊」は、私が年を取ったときの「夢リスト」にはたして夫は入っているだろうか?と思った。夫婦が互いを育てるの、って素敵な言葉。続編『コンビニ兄弟2』も出ているので読みたい!これまでの関連レビュー・52ヘルツのクジラたち [ 町田 そのこ ](2021年5月に読んだ本まとめ/これから読みたい本)・夜空に泳ぐチョコレートグラミー [ 町田そのこ ]・ぎょらん [ 町田そのこ ]・うつくしが丘の不幸の家 [ 町田そのこ ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.06.02
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本のタイトル・作者ハケン飯友 僕と猫の、食べて喋って笑う日々 (集英社オレンジ文庫) [ 椹野 道流 ]本の目次・あらすじ一章 猫は尻尾で春を呼ぶ二章 人も猫も、夏は平たく長くなる三章 庭の落ち葉に思うこと四章 猫舌でも熱々は素敵引用「それでも挑戦したい、せずにはおれん。そういう君の気持ちに添って、怖じ気づきそうになる君の背中に手をそっと添えてくださる。結果はどうあれ、踏み出す勇気を与えてくださる。それがご祭神やと、自分は思うけどな」感想2022年127冊目★★★失業した主人公が近所の寂びれた神社に「一緒にごはんを食べる相手が欲しい」と手をあわせたところ、やって来たのは神社に住み着く猫。神様から派遣されてきたという「飯友」の猫は、人の姿を取って一緒にごはんを食べるようになり…。という、『ハケン飯友』シリーズ3作目。相変わらず飯テロな椹野さんの小説。今回は沖守さんがクリスマスに作っていたローストポーク!ああ、美味しそうだなあ。作ってくれないかなあ(自分で作る気はない)。そして新キャラ登場。『パン屋サングリエ』の店主兼新米宮司の猪田さん。本屋をそのまま改装したパン屋さん!行きたい!近所にあったら絶対通うのになあ。それからワケアリの鳥谷くん。猪田さんと鳥谷くんの関係性、「最後の晩ごはん」の晩飯屋を彷彿とさせる。彼が塗ったグレーズたっぷりのシナモンロール、ぜひ食べたい。私、パンの中でシナモンロールが一番好きなの!通うよ、鳥谷くん!グレーズましましで大丈夫だよ!!!猫は、神様の御使いとして長命だったんですね。人より寿命が短いから、ちょっと心配していた。人間の姿になったらタマネギも食べられるというのは、いったいどういう仕組みなのだろうと思うのだけど、人型になれる時点でそういうのは言いっこなしだな。桜餅、関東ではクレープみたいなんですね。知らなかった。私が知っている桜餅は、関西のもちもちしたお米のやつだから、最初「何作ってるん…?」と思った。しかし椹野さん、ほんま神戸すきやな!笑これまでの関連レビュー・最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 初恋と鮭の包み焼き [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば [ 椹野道流 ]・ハケン飯友 僕と猫のごはん歳時記 [ 椹野道流 ]・男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]・男ふたり夜ふかしごはん [ 椹野道流 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.05.24
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本のタイトル・作者呪術廻戦 逝く夏と還る秋 (JUMP jBOOKS) [ 芥見 下々 ]本の目次・あらすじ休日徊詮反魂人形闇中寓話働く伊地知さん守鬼幻視行引用「この世界で、悲劇が悲劇のままで終わってしまうことはあまりにも多い。本当なら助けられたはずのことであってもね。でも本当に怖いのは、力が及ばないことでも、駆けつけるのが遅すぎることでもない」視線を合わせることもなく、虎杖の横を通り過ぎながら、五条は優しい力で、その頭をぽん、と軽く撫でてやる。そして、優しく厳しい言葉をかける。「自分に助ける力があることを、忘れてしまうことだよ」感想2022年118冊目★★★呪術廻戦のサイドストーリー。ノベライズ版。今回は大人組がたくさん出てきて嬉しかった。ハリー・ポッターにしろ、忍たま乱太郎にしろ、大人組を偏愛する私。アキバに行く伏黒と虎杖。ゲーセンにメイド喫茶に…の「休日徊詮」北海道に出張することになった七海と、くっついてきた五条の話「反魂人形」真人が出会い、興味を持った人間との思い出、「闇中寓話」隠遁生活を送る虎杖が陰で働く伊地知に同行した「働く伊地知さん」虎杖は鬼が家に憑き帰れなくなった少年と出会った―――「守鬼幻視行」伊地知さんがいないところで、五条先生がナナミンに伊地知さんのこと「あいつは優秀だよ」って言ってるの嬉しかった!七海さんも好きなんだけど、伊地知さんも好きだなあ。こう、ちゃんと自分のできることを自分が出来る範囲でちゃんとやる大人。五条先生、ちゃらんぽらんしているように見えて、めちゃくちゃちゃんと先生やってるなあ。アキバに授業の下見に行ったり、ナナミンに虎杖のこと頼んだり。実はこの人、すごく深い人だよな…。そしてきっと、孤独な人だ。ナナミンや伊地知さんは、ちゃんとそこを分かっていて付き合ってくれてる。それが救い。虎杖の底抜けの明るさもね!これまでの関連レビュー・劇場版 呪術廻戦 0 ノベライズ [ 芥見下々 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.05.15
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本のタイトル・作者忘れじのK はじまりの生誕節 (集英社オレンジ文庫 忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む) [ 辻村 七子 ]本の目次・あらすじ行きがかり上、半吸血鬼(ダンピール)のKをサポートするニポーテの立場におさまったガブリエーレ。バチカンから送られてきた陽気なバシリス神父は言う。ニポーテとしての適性を見るトライアル(プローヴァ)を行う、と。引用「マルゲリータ王妃のことは好きなんです。ピザだって庶民の食べ物ですけれど、そういうものを好む王妃さまで、芸術振興や文化学術に力を注いだ人。上からの施策だったことはもちろんですけれど、私そういう、『自分のできることをきちんとする』タイプの人、とても尊敬します」「自分のできることをきちんと、ですか」「ええ。私もそうありたいんです」感想2022年095冊目★★★『忘れじのK』二作目。前作に続き、フィレンツェの魅力がこれでもか!と詰まっている。これは、この町で暮らした人にしか書けない物語かも。美味しいものがたくさん登場して「食べたいよう」ってなった。クリスマス(ナターレ)のコルシーニ宮での喫茶室でのお茶なんて、素敵!!!前作で、300年を超える時を生きる半吸血鬼・ダンピールであるK=「かっぱ」こと加藤悟(皆良田悟三郎)と出会ったガブリエーレ。亡きパウロに代わり、彼を支えるニポーテとなることを決めたガブリエーレでしたが、今回のトライアル(プローヴァ)で「自分は本当は何を望むのか?」を問われます。裕福な医者の家に生まれ、金持ち相手に商売することを望まれていたガビー。そしてそのことに反発し、アメリカの医学部を退学した彼は、「ニポーテになることを望む」のか?何かを選択することは、何かを選択しないことで。分かれ道に来た時に、どちらかを選ぶことはいつだって難しい。でもそのこと自体が贅沢な悩みなのかな。だって選択肢がないことだってあるのだから。でも―――違うのかもしれない。道はいつでも無数にあって、そのうちの一本しか見えなくなっているだけなのかも。ラストはこれからを感じさせる別れ方。新キャラである「カロン」の「イプシロン」も気になる存在。表紙のイラストから、どうしてもかっぱのほうが年上の見た目をしているように思うのだけど、本文中の描写ではかっぱの方が年下の設定なんですよね。時を重ねて、その人の年齢を追い越していく。海外ドラマ「FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿」のエイブとヘンリーみたい。その時の流れの残酷さに傷つくのは、置いて行かれる者か、置いて行く者か。忘れてしまいたい、と願わないんだろうか。愛したことを、愛されたことを。こんなに痛いのなら、いっそ。でもそれって有限の時を生きる者についても同じだな。人はみんな死ぬ。出会い、別れ、二度と会えなくなる。いつかみんな消えてしまうなら―――そもそも、出会わなければ良かった?何一つ記憶を、思い出を、残さなければ良かっただろうか?否。そうではない。「人であること」のほうに留まろうとするKは、そのことをよく知っているのだと思う。それこそが、人であること。生きることなのだと。これまでの関連レビュー・忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]・マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年 [ 辻村七子 ]・あいのかたち マグナ・キヴィタス [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドット [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 転生のタンザナイト [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 公式ファンブック エトランジェの宝石箱 [ 辻村七子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.04.21
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本のタイトル・作者劇場版 呪術廻戦 0 ノベライズ (JUMP jBOOKS) [ 北國 ばらっど ]本の目次・あらすじ幼い頃、幼馴染の祈本里香から、結婚の指輪を贈られた乙骨憂太。しかし里香は憂太の目の前で交通事故に遭い―――「呪い」となった。憂太を守るために発動する里香は、数多の人間を傷付ける。完全秘匿での死刑実行を言い渡された憂太の前に、最強の呪術師・五条悟が現れ、東京都立呪術高等専門学校へと入学させた。里香を呪いから解き放つため、憂太は呪いを学ぶ。引用けれど、五条だけが強くても、駄目だった。救われるつもりのない人間には、山の向こうへ沈んでゆく夕日のように、どれだけ手を伸ばしても届かない。届かなかった。どれほど強い力でも、たった一人では。そして、だから―――五条悟は、教師となる道を選んだ。感想2022年073冊目★★★私は「呪術廻戦」はアニメでしか見ていないので、これがこの話の初見。映画の予告を劇場で見て、見に行きたいなあと思っていたけれど、なかなか行けずノベライズ版を手に取った。いやあ、良かったです。めちゃくちゃ純愛の話だった。これ劇場であの作画で見たかったなあ。先生の目が出てくるとこ、見たかったなあ!アニメ(本編)で活躍している2年生の狗巻棘・禪院真希・パンダが1年生の頃の話。そこにやってきた転校生の乙骨憂太。1年生目線じゃない先輩がたの様子が描写されていて嬉しかった。狗巻先輩が好き。予告編を見た時、彼は呪いを受けた幼馴染を救いたくて、その呪いをかけた相手と戦うために呪術高専へ入ったのだと思っていたら、違った。巨大な呪いとなった彼女に守られている無力な少年だった。こういう、愛しすぎて守られてそれに感謝しながら辛い人、というポジションがすごく好きなので萌えまくりました。先生も、辛いな。しかし夏油(なつゆ、と読むのだとずっと勘違いしていて、途中で「げとー?!」と気付く)の思考回路がいまいち私には分からなかった。何があったんだ。方針転換をするほどに。呪術師だけの世界、どう考えてもそれ上手く行きそうにないやん。(だって呪いを生み出すものがそもそもなくなってしまうのでは…?呪術師が生み出すの?マッチポンプ?)ちなみに本のレビューを読んでいると、劇場版を見ただけでは分からなかった心理描写がされていて理解が深まるそうです。↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.03.25
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本のタイトル・作者乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…11 (一迅社文庫アイリス) [ 山口 悟 ]本の目次・あらすじ闇の魔法のステッキを手に入れたカタリナ。『FORTUNE LOVER Ⅱ』の破滅エンドに向けてまっしぐら?!感想2022年068冊目★★11巻目。魔法省に入ってからの歩みが遅くて、ちょっと読んでいてイライラする。今回は貧しい家庭から飛び級で進学し、魔法省に入ったデューイ・パーシーの話。…いやこれ、本編にいる?サイドストーリーでよくない??王族の謝罪も唐突だし、ジオルドには前に言うてたやん…と鼻白んだ。闇の魔法の使い手である悪役(?)のサラも、カタリナに落ちる今までと同じ感じ。引き延ばしているから話があちこちにいくし、内容が薄い。アニメ1期が面白くて原作を読み始めただけに残念。これちゃんと最後まで考えて書いてるんかな…。人気が出たから連載をやめられなくなった漫画のような行き当たりばったり感。カタリナがあちこちの方面に「好きって言ってくれたのちゃんと覚えてるから!」とアピールしていたんだけど、まあすぐに忘れるよね。そろそろ一人に決めて話を進めてくれてもいいんだぞ~!!!出来ないならすべてのルートを描いてくれてもいいんだぞ!!(ちなみに私はニコカタとキーカタです。ソラカタもあり。)これまでの関連レビュー・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(1) ・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(2) ・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(3)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(4)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(5)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(6)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(7)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(8)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(9)・乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…(10)↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.03.20
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本のタイトル・作者本好きの下剋上第五部「女神の化身VII」(5-7) [ 香月美夜 ]本の目次・あらすじ貴族院に戻ったローゼマインは、図書室に魔力を奉納し―――姿を消した。育成の神アーンヴァックスに無理やり年齢相応に成長させられた彼女だが、そこで知識を与えられ…。エーレンフェストに危機が迫る。そして、フェルディナンドが倒れ……。引用わたくし、フェルディナンド様を救うためならば、アーレンスバッハも中央も王もエアヴェルミーン様でさえも敵に回しても構わないのです。諦めるつもりなど、一切ございません感想2022年054冊目★★★ラブラブかよ!ってなりましたよね。相手の魔力に染められてる?とか、名捧げ石とか、ほんと傍から見てたら遠距離恋愛の相思相愛カップルなのですが。突然成長したローゼマイン。すごろくの「飛ばす」みたいなチート。まあ、そうしないとフェルディナンド様との釣り合いがね。ロリやからな。始まりの庭であっさりとグルトリスハイトをインストール(ダウンロード?)しちゃうし、なんかもう主人公ご都合主義なんだけど、面白いんだよね…。これまでの伏線というか、設定が繋がってきて「あー、そういう」となる。もはや登場人物が多すぎて、私は脇役は名前を覚えることを放棄しましたが、魅力的なキャラクターもたくさん。そして…フェルディナンド様ぁ!倒れる時に「ローゼマイン」って呼ぶのもう、ムネアツ展開。そして久々にブチギレのローゼマイン。次巻、急転直下の救出劇が始まる。楽しみ。ディッターもここに繋がって来るんですね。ディートリンデのアホっぷりも突き抜けていてすごいんですが。最後のレディーツィア様の絶望が、もう。この子…!ああああああ可哀想…!!!フェルディナンド様、どうかご無事で!!次は短編集が3/10、8巻は4/9発売。これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)2021.10.10 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(5)2021.12.29 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(6)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 ↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.03.05
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本のタイトル・作者最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば(16) (角川文庫) [ 椹野 道流 ]本の目次・あらすじ俳優としての経験を蓄え、東京の事務所に戻ることになった海里の弟分・里中李英。それまで芦屋にしばらく滞在するということだったが…送別会に彼は現れず、部屋を訪れた海里は、瀕死の李英を発見する。引用「誰かを大事に思うたら、先の別れが怖ぁなるんは当たり前や。その気持ちは、大切にしよったらええ」(略)「その別れのつらさは、それまでの幸せが大きかった証拠やないか。それは、受け取らんとしゃーないもんや。幸せとつらさの収支が合うたっちゅうだけのことやで」(略)「つらいなあ、寂しいなあて思うとき、そんだけ幸せをもろたんやなと考えたら、心が温こうなるもんや。ほんで、そうした幸せな思い出のひとつひとつが、つらいまんまでも、また一歩ずつ踏み出す力を繰れるんや。人生はその繰り返しやで、留二」感想2022年010冊目★★★「最後の晩ごはん」シリーズ、16巻目。いやあ、長いこと続いているなあ。今回は後輩・李英くんがメイン。「あの時、自分がもっと気を付けていれば」と自分を責める海里に、ロイドは言う。やれることをやっても、どれだけ手を尽くしても、どうにもならないことがある。それが人の世のことわりなのだ、と。感染性心内膜炎になり、ようやく開きかけた役者への道が見えなくなった李英。生きる希望を失い、幽体離脱した状態で彷徨う。李英は、素直なワンコちゃんで、ずーっと海里のことを尊敬していたんだと思っていた。彼には彼の、苦さがあったんだ。先輩は、ずるい。顔がいいから。華があるから。舞台が終わっても、すぐにテレビのバラエティに活躍の場を移せた。自分にはないものを持っている人への、妬み。大好きな人を羨んでしまう苦しさ。李英は高校生のときに心雑音があったこと+親知らずを抜いたこと+アレルギー持ち…というようなことが重なって感染性心内膜炎になる。ここらへんの説明、著者が監察医されてるので安心して読めた。(どうしても、「いやそれでそんなんなる?ほんまかいな?」と思っちゃうので)夏神さんのポテサラ、甘酢を作っておいて振りかけながら冷ます。このやり方でやってみたら確かに甘みが引き立って美味しかった。木の葉丼には天かすやね。覚えておこう。ニンジンのくたくた炒め、塩だけで驚きの甘さ、らしい。作ってみたい。千切りが大変だから、千切りピーラーが欲しいな。読んでいて久々にこのシリーズでじーんと来て、特に李英のお母さんのところ(お父さんが録音していたのはなんでやねん、と思わんでもなかったんやけど、何か言ってくれるかもしれない、意識不明の李英に声を聞かせてあげたい、と思って録音していたのかな。)はボロボロ泣いた。引用部分の夏神さんの師匠にしろ、もう私は「親」視点で物語を読んでいる。1日子どもに会わないで、夜帰宅して子供をお風呂に入れていて、そのちいさな体があれこれ動いて、一生懸命話しているのを見て、なんかもう訳もなく泣きたくなるんですよ。生まれてきて、日々細胞を増やして、大きくなって。今日も、生きている。朝バイバイと手を振って、夜もう会えない、そういうことが、世の中にはある。でも私たちは、今日もまた一日、生きて、会うことが出来た。きっといつか、私たちは会えなくなる。その日が来る。あちらとこちらに、離れ離れになる。ああ、かなしいなあ。ちいさなからだを、うんと抱きしめて、私は思う。これはあと何百回かのうちの1回めだ。大事なものがなければ、失うことを恐れずに済む。傷つかないで済む。かなしい―――悲しい、愛しい。師匠が、夏神さんに。夏神さんが、海里に。海里が、李英に。みんな、「勝手に」「我儘に」願ったんだ。生きていてほしい。それでいいんだろうな、と思う。そうやってみんなてんで自分勝手に、祈って願って、繋いで渡して。誰かが誰かに、救われて。君が自分で勝手に助かるだけだよ。これまでの関連レビュー・最後の晩ごはん 聖なる夜のロールキャベツ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 秘された花とシフォンケーキ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 閉ざした瞳とクリームソーダ [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 地下アイドルと筑前煮 [ 椹野道流 ]・最後の晩ごはん 初恋と鮭の包み焼き [ 椹野道流 ]・ハケン飯友 僕と猫のごはん歳時記 [ 椹野道流 ]・男ふたりで12ヶ月おやつ [ 椹野道流 ]・男ふたり夜ふかしごはん [ 椹野道流 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2022.01.19
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本のタイトル・作者本好きの下剋上第五部「女神の化身6」(5-6) [ 香月美夜 ]本の目次・あらすじ一年後には中央で王の養女となることが決まったローゼマイン。ヴィルフリートとの婚約解消に、エーレンフェストは揺れ動く。引継ぎ期間は、あと1年。一方アーレンスバッハではアウブの葬儀が営まれ…。感想2021年308冊目★★★毎回、ちょっと間が空いてから読むので「…えーっと、何だったっけ?」となる。冒頭のあらすじも前回のあらすじではなくて、この章の話くらいのざっくりしたまとめだし、人物相関図ももはや描けない規模になってきてるし…。今回は「母と子」の物語。ヴィルフリートとフロレンツィア、エルヴィーラとローゼマイン…。領主候補がいったん白紙に戻ったことで、シャルロッテが生き生きしてきてよかった。ええ子や、ほんま…。誰かさんと違ってよう考えていて賢いし…。最後には自分の特性を認識したうえで補佐役にまわりたいと言っていた。フロレンツィアの暗躍には、この人も貴族だったんだなあと認識を新たにした。自分の、子供の地位を固めるために、そこまでやるかー。ローゼマインが気が休まらないのも分かる。ぎゅーってしてほしくても、してくれる人はいない。孤児院の子どもたちの洗礼式の話。旧ヴェローニカ派の子どもたちも、身喰いの子どもたちも、扱いは同じなんだなあ。この世界のこのシステムがいまいち納得できないというか…。ベルトラムの気持ちが分かる。貴族に生まれた自分と、平民の孤児がなぜ同じ扱いなのか?赤ちゃんだったディルクが大きくなって、しっかり自分の考えを喋るようになっていた。孤児院を運営する貴族になりたいんだ。そのためにデリアと分かれても。そして今回は何より、トゥーリの成人式!美人さんだなあ、トゥーリ。お母さんにそっくりなんだろうな。ルッツと婚約してびっくりだよ。ローゼマインに付いて行くの、結構な決断だと思うのですが(いくら工房も関わっているとは言え)、選択肢ゼロなのにみんな文句言わない。フェルディナンド様、ついに隠し部屋を作ってもらえてよかったね!そんで徹夜で研究して昼間の葬儀の間に寝てたのね!ローゼマインへのお土産の量が凄すぎて笑った。いくらお返しと言ったって、ねえ?ローゼマインもどんだけ送ってるねんって話なんですが。今回はそんなに進展がなく、内部を固めて次へ、という感じ。アーレンスバッハが交易しているランツェナーヴェが登場。ユルゲンシュミットから渡った人たちが王になっているんだ。ここもきな臭い。というかディートリンデが相変わらずのディートリンデっぷり。これはもう、城の中が実質フェルディナンド様で回ってるのも納得。さて、ローゼマインは次の巻で中央へ行くのかな?フェルディナンド様はどうなるのか。ちょうど新刊出ますね。楽しみ。これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)2021.10.10 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(5)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 ↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.12.29
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本のタイトル・作者劇場版 鬼滅の刃 無限列車編 ノベライズ (JUMP jBOOKS) [ 吾峠 呼世晴 ]本の目次・あらすじその列車に乗ると、人が消える―――。鬼が出るという「無限列車」に乗り込んだ炭治郎たちは、炎柱である煉獄と出会う。車掌が切符を切ったその瞬間、彼らは眠りに落ちた。引用悔しくて苦しくて悲しくて、自分の弱さが情けなくて、隊服の上から両膝をぎゅっと握りしめる。「悔しいなあ……」絞り出すようにうめいた。「何か一つできるようになっても、またすぐ目の前に分厚い壁があるんだ。凄い人はもっとずっと先の所で戦っているのに、俺はまだそこに行けない」(中略)「こんな所でつまずいているような俺は……俺は……」(中略)「煉獄さんみたいになれるのかなぁ……」感想2021年冊目★★★★あらすじ書いてて思ったんですが、いやもう、言わずもがなですよね。もがなもがなだ!劇場版見て、アニメ見て、小説読んで。そのすべてのラストで泣いてる私…。年かな。Twitterで書いたことの再掲になるんですが、引用部分の台詞がもう、刺さる。仕事や勉強に当てはめて、毎回毎回ウルっとくる。すごい人はたくさんいて、上を見ればきりがなくて、自分の成長は遅々としていて、才能もなくて努力も出来なくて。その事実に何度も打ちのめされる。全体で俯瞰して見ると、自分がやっていることなんて無価値で、自分が何か出来るようになったって、大局的に何の意味もなくて。それでも、私には「やるか、やらないか」しかない。『独学大全』で「けれどその先に行けるのは、そういう馬鹿だ」と言っていた。ここで諦めるか、否か。途方もない道を、茫洋としたその先を見ない。足元を、この一歩を。『モモ』でおじいさんは言っていた。あの電灯まで、その先の電灯まで、と箒を掃き続ける。そうすれば長い道のりを、いつの間にか掃き終わっている。馬鹿になって、今出来ることをやるしかない。出来るならその道行きを楽しんで。世界に意味はなくても、私には意味があるのだと信じて。悔しい。悲しい。辛い。苦しい。情けない。遠くまで行きたいのに。そこまで行ける力が、ほしいのに。どうして私はまだ、ここにいるんだろう。どうして私は、あそこまで行けないんだろう。私に才能がないから。私に努力が足りないから。けれど足を止めれば、もうここから一歩も動けない。どこへも行けない。だから、踏み出す。一歩、一歩。後退しているようにさえ思える、その足取り。砂に足を取られる。上げることすら億劫で重い。それでもどこかへ行きたいのなら。いつか、どこかへ辿り付きたい。夢見たあの場所へ、向かいたい。一歩、一歩。砂嵐は鳴りを潜め、空は青く晴れ渡る。振り返れば、消えてしまった自分の足跡。すこんと抜けた空に、ひとり佇む。海が見える。あそこへ行きたい。いつか目指した場所に、いつの間にか辿り付いている。それを信じて、進む。これまでの関連レビュー・鬼滅の刃 しあわせの花 [ 吾峠呼世晴 ]・鬼滅の刃 片羽の蝶 [ 吾峠呼世晴 ]・鬼滅の刃 風の道しるべ [ 吾峠呼世晴 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.12.24
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本のタイトル・作者鬼滅の刃 風の道しるべ (JUMP jBOOKS) [ 吾峠 呼世晴 ]本の目次・あらすじ風の道しるべ鋼鐵塚蛍のお見合い花と獣明日の約束中高一貫☆キメツ学園物語!!-ミッドナイト・パレード引用「俺はお前に自分の人生を諦めてほしくないんだよ」感想2021年302冊目★★★不死川実弥と、兄弟子・粂野匡近の「風の道しるべ」本編終了後の時系列で、きよの蝶の髪飾りを探す伊之助の「花と獣」が良かった。「風の道しるべ」は、もうあれやん…泣いてまうやろ…。一気に不死川実弥のファンになったよ…。重いものを背負った人に「幸せになっていいんだ」と言う人の話、すごい好きです。復讐のため。守るため。自分を犠牲にして邁進する。自分を痛めつけて、憎しみを忘れないよう幸せに身を置こうとしない。けれどそれを傍で見ている人は、辛い。自分のために生きてくれ。幸せになってくれ。自分の人生を生きていいんだ。幸せになっていいんだ。匡近は、許しを与えたんですよね。それを実弥は受け入れられなくても。「花と獣」は、伊之助の情緒の発達が見えた。「今日あった嫌なことを母親に言いつける幼子のように」炭治郎のもとで話す伊之助が可愛い。鋼鐵塚さんも、奇人だと思ってたらカッコイイとこあるじゃん。「明日の約束」は痣を受けた時透無一郎の話。失ったものよりも得たもののほうが大きいから、これでいいという達観を見た。あとがきで、吾峠呼世晴さんが文字がいっぱいあると読みたくないという気持ちになるかもしれませんが、言葉をたくさん知ることは、自分の気持ちを誰かに伝える時とても便利ですよ。文字や言葉は無限に広がる凄い世界です。栄養が偏らないように、漫画も小説もバランス良く読んでみてくださいね。と書いていて、素晴らしいなと思った。ふだん漫画しか読まない子どもであっても、鬼滅のノベライズなら読むだろう。これを機に本も読むようになってほしいな。私は、漫画でもどんどん読めばいいと思っていて(何も読まないよりずっと良い)、本だけを薦めるのはおかしいと思う。ただ、漫画と小説はやっぱり違う。漫画は文字と絵で、ある程度「説明」される。(だから言葉を知らないひとは、まず漫画を読んだ方がいい。)文字だけの世界は、すべての映像を自分で構築しないといけない。その力は、やっぱり文字の本を読んで培われるものだから。これまでの関連レビュー・鬼滅の刃 しあわせの花 [ 吾峠呼世晴 ]・鬼滅の刃 片羽の蝶 [ 吾峠呼世晴 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.12.23
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本のタイトル・作者死物語 下 [ 西尾 維新 ]本の目次・あらすじ詐欺師・貝木泥舟と、死体死神・斧乃木ちゃんに拉致られ、西表島に向かうことになった千石撫子。臥煙伊豆湖からの依頼は、『なぜ洗人迂路子は西表島に本陣を構えているのか?』の調査。ファーストクラスで島に向かっていた撫子だったが、飛行機が墜落。気づけば、無人島にすっぱだかで漂着していた。引用「無知だって、知ろうとする限りは、罪じゃないでしょ」感想2021年247冊目★★★★時系列的には『死物語 上』より前。パンデミック前。こちらはコロナのことは忘れて楽しく読める一冊。そして西表島について詳しくなれる…。私、登場当時、撫子のこと嫌いだったんですよ。ぶりっこのかわいこちゃん。弱さを前面に押し出して、守って、助けて、とアピールしてくる。でも、失恋後の撫子のこと、けっこう好きになった。過去を受け入れて、その痛みを抱えて生きていくと決めた。今回なんて、無人島でサバイバルしてましたからね。強くなったなあ、撫子。守って、助けて。泣いて、縋って、恨んで、呪って。そして私は、助けてもらったから。今度は、私の番だよ。漫画家を目指しているという後付け設定も、今となっては「絵にかいたものを具現化できる」というチート能力に発展。斧乃木ちゃんとの掛け合いも好き。この二人のコンビ、いいですよね。p128上段の「皐夔稷契(こうきしょくせつ)、何の書をか読むべき。」が分からなかったのですが、調べると「十八史略」曾先之の「安石欲行青苗法」が出典らしい。本ばっか読んでても駄目だねってことなの…??これまでの関連レビュー・扇物語 [ 西尾維新 ]・死物語 上 [ 西尾維新 ]・人類最強のsweetheart [ 西尾維新 ]・掟上今日子の設計図 [ 西尾維新 ] ・ヴェールドマン仮説 [ 西尾維新 ] ・デリバリールーム [ 西尾維新 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.10.23
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本のタイトル・作者死物語 上 [ 西尾 維新 ]本の目次・あらすじ新型コロナが感染拡大している折、大学2年生となった阿良々木暦は、暴力陰陽師・影縫余弦から招待を受ける。ちょっと今からルーマニアに来てくれない?…かくして、式神・斧乃木ちゃんの『例外のほうが多い規則(アンリミテッド・ルールブック)』で、うつくし姫の呪いによって滅んだアセロラ王国へ向かった暦と忍。吸血鬼だけが感染し、死に至る感染症。『死体城』には、呪われし「うつくし姫」を、吸血鬼「キスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレード」に変えた張本人・デストピア・ヴィルトゥオーゾ・スーサイドマスターが、瀕死で身を横たえていた。引用「コロナ禍を物語に取り入れるかどうかっていうのは意見の分かれるところだよね。現実が舞台である以上、あたかもコロナウイルスが存在しないがごとく描くのはともすると欺瞞であるかのようだけれど、読む人によっては、パンデミックが小説にまで侵食してきたと、暗い気持ちになることもあるだろう。読書を楽しんでいるときくらい、自粛ではなく自由でありたいと思うのは当然だ。そんなかたにお勧めなのが下巻だよ」感想2021年246冊目★★冒頭で面食らった。だって!『化物語』(15年前)で高校生だった阿良々木くんが、大学2年生(4年後?)にパンデミックのコロナ禍にいるんだもの。時空捻じれてるやんけ。いや、捻じれてはないのか?まあ、西尾維新作品ですから…うん…。ルーマニアになっかなか出発しなくて、うだうだしていたのでそこらへんぼーっと読んでいた。飛んでからもそんなにパキパキ話が進まず。これはあれよな、ところどころに散りばめられたネタと過去作品を回顧するための間…。エピローグが二年後の世界で、私は夢落ちかと思ったけど夢じゃないの?夢だけど夢じゃなかったの?だって東京で夢を叶えた千石と仲直りして、羽川と同棲してますけど。これまでの関連レビュー・扇物語 [ 西尾維新 ]・人類最強のsweetheart [ 西尾維新 ]・掟上今日子の設計図 [ 西尾維新 ] ・ヴェールドマン仮説 [ 西尾維新 ] ・デリバリールーム [ 西尾維新 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.10.22
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本のタイトル・作者宝石商リチャード氏の謎鑑定 輝きのかけら (集英社オレンジ文庫 宝石商リチャード氏の謎鑑定シリーズ) [ 辻村 七子 ]本の目次・あらすじ結晶の姫君龍の季節楽しい日エドワード・バクスチャーの数奇な半生悪魔を憐れむ歌Ca, c'est Paris輝きのかけら引用「『あなたがいる私』と『いない私』のパフォーマンスを比較するために、あなたをしばらくどこかにやって、私に一人で仕事をさせれば、ことはより明確になるかもしれませんね。しかしシャウルは、わざわざ仕事の効率を下げるような真似を決して許しはしないでしょう。あなたはマスコットというより、むしろ私という馬の燃料です。背筋を伸ばして、堂々としていなさい。道を間違えないように」感想2021年238冊目★★★短編集。「龍の季節」と「エドワード・バクスチャーの数奇な半生」はWebマガジンCobalt掲載。「楽しい日」はサイン会参加予定者特典。これらは読んだことがあった。あとは書きおろし。主人公2人はあまり登場せず、サイドストーリー的な一冊でした。よく考えたらこれ、日本語で書かれているけど原文英語だよな…と考えたりする。(いや日本語なんだけど。 ジェフリーとヨアキムさんの会話も英語だし、リチャードとジェフリーも英語。 ヴィンスとリチャードの会話は中国語?英語?)理科の先生になった谷本さん。その生徒視点での「結晶の姫君」。女の子が理科が好きなんて、おかしい?という彼女と、素敵な先生になった谷本さん。第三者視点の物語好きだから、これとても良かったです。「龍の季節」は、香港時代のヴィンス視点。読んでいて「うあああああ」ってなる。辛かっただろうなあ、この時。ヴィンセントも、リチャードも。ジェフリーも…みんな。捻くれて、捻じれて、どうしようもなくなった自分。自分が憧れるその人にとって、自分が必要でないものであったこと。助けたい相手の、助けになれない存在であること。ヴィンスさんと再会した時のことを思い出す。まあ、この後日本でリチャードは「幸せのもと」に出会うのでオーライ!「楽しい日」はアルバイト時代の、まだ余所余所しいリチャードと正義。正義視点で、楽しみにしていたライブに行けなくなってがっかりへにょりん、の話。この時の正義、まだ仔犬ちゃんしていて可愛い。「エドワード・バクスチャーの数奇な半生」は、あの、くだんの占い師の偽名がどこからきたのか、という話。リチャード視点で、過去の回想。スイスの寄宿学校に入っていた彼が、休みに抜け出して、ジェフリーと会う。この二人、すごく仲が良かったんだよねえ…。涙。リチャードと正義、専属秘書時代にもまたこの「バクスチャー先生」と「山田君」コンビでなんかやってたりしてね。見たい。「悪魔を憐れむ歌」は、今回のメインのようだと感じた。ジェフリーとヨアキムさんの出会いを、ジェフリー視点で。この2人がどうやって出会ったのか気になっていたので、読めてよかった。私、ヨアキムさんはその風貌から、ハイブランドのトップモデルとか、デザイナー、バレエダンサーあたりを想像していたんです。ストリップのダンサーだったんだ…そしてあんな過去が…。不器用なふたりが幸せになろうとする物語、すてき。「Ca, c'est Paris」は「悪魔を憐れむ歌」の後日談。くっついた2人のはじまりの物語。ラブラブかよ…!「輝きのかけら」は、専属秘書になったばかりの正義の話。冒頭の「結晶の姫君」の内容に触れ、その1年後であることが分かる。こういう円環になる構成、大好きです。リチャードの専属秘書だ!と、しゃかりき頑張っちゃう正義(リフレクソロジーまで…?)。ヴィンスさんに相談して(息子さんの誕生おめでとうございます)、ヨアキムさんとジェフリーも登場して。しかしリチャードはもうあれです。正義がいるだけでいいんです。その存在に意味があるので。「お前以外のためにはこんなに頑張れない」と言わしめてるけど。ミーティングも兼ねて食事はできるだけ一緒に、て。ふうふか。はいはいごちそうさま!!よかったねリチャード末永くお幸せに!という砂吐きエンドです。はー、尊い。このシリーズは、どっかでエンドなのかな。まだ続くのかな。ここで終わってもきれいなんだろうな、と思う。みんなの心に残る、きらきら輝く宝石のかけら。プレイリストSpotifyで作ったプレイリスト→「宝石商とパートナー」また追加しました。今回の「Ca, c'est Paris」でRADWIMPSの「最大公約数」。「龍の季節」で米津玄師「眼福」。「悪魔を憐れむ歌」で米津玄師「シンデレラグレイ」。あと「あの歌なんだっけ…ものすごい闇落ち正義っぽいやつ…」のタイトルを思い出したので追加。RADWIMPS「へっくしゅん」。これまでの関連レビュー・宝石商リチャード氏の謎鑑定・宝石商リチャード氏の謎鑑定 エメラルドは踊る・宝石商リチャード氏の謎鑑定 天使のアクアマリン ・宝石商リチャード氏の謎鑑定 導きのラピスラズリ・宝石商リチャード氏の謎鑑定 祝福のペリドット・宝石商リチャード氏の謎鑑定 転生のタンザナイト・宝石商リチャード氏の謎鑑定 紅宝石の女王と裏切りの海・宝石商リチャード氏の謎鑑定 夏の庭と黄金の愛・宝石商リチャード氏の謎鑑定 邂逅の珊瑚・宝石商リチャード氏の謎鑑定 久遠の琥珀 [ 辻村七子 ]・宝石商リチャード氏の謎鑑定 公式ファンブック エトランジェの宝石箱・忘れじのK 半吸血鬼は闇を食む [ 辻村七子 ]・マグナ・キヴィタス 人形博士と機械少年 [ 辻村七子 ]・あいのかたち マグナ・キヴィタス [ 辻村七子 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.10.14
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本のタイトル・作者本好きの下剋上第五部「女神の化身5」(5-5) [ 香月美夜 ]本の目次・あらすじ領主会議に呼ばれたローゼマイン。地下書庫で古い言葉で書かれた石板をせっせと書き写していたが、ひょんなことから貴族院の敷地内にある祠を見つけ…。そこを巡ると、神の言葉が授けられーーー次期ツェントに?!こうなったら商人聖女として、取れるものを取れるだけ取るしかない!王族になってグルトリスハイトを手に入れよう。目指せ、フェルディナンド様の待遇改善&連座回避!感想2021年234冊目★★★ひさびさに読むと内容を忘れてしまっている。とくにカタカナ固有名詞が多いから、「誰だっけ?」となる。ずーっとこれまでグリストハイトだと思ってたらグルトリスハイトだったわ。ジギスヴァルトとアドルフィーネの星結びの儀式はまあ、いつも通りとして。祠巡り、急にRPG感出てきたな。そしてローゼマインがチート過ぎて一瞬でコンプリート…。今回はフェルディナンドさまはお便りのみのご登場。残念。ヴィルフリートも全然出てこなかったし、王族だらけの巻でした。いやはや、貧しい平民の「身食い」だったローゼマイン。それが、ついに次期ツェント候補に…。下剋上だなあ。本好きはベースにあるけど、もはや本読んでる時間なくない?王族との結婚条件にあげた図書室も却下されるし。出版事業は今回登場せず。残念。ジギスヴァルト王子、ローゼマインと喋っているときは、「王族だから」と自然と流していたけど、アドルフィーネ視点で地の底まで評価落ちたわ。最低か。アーレンスバッハのフェルディナンドさま、元気かな…?次でいっぱい出てきてほしい。これまでの関連レビュー第一部2019.11.11 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(1) 2019.11.15 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(2) 2019.11.18 本好きの下剋上 第一部「兵士の娘」(3) 第二部2019.11.20 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(1) 2019.11.21 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(2) 2019.11.29 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(3)2019.11.30 本好きの下剋上 第二部「神殿の巫女見習い」(4) 第三部2019.12.06 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(1) 2019.12.11 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(2) 2019.12.28 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(3) 2019.12.31 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(4) 2020.02.18 本好きの下剋上 第三部「領主の養女」(5) 第四部2020.02.22 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(1)2020.02.27 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(2) 2020.04.07 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(3) 2020.04.09 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(4) 2020.04.18 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(5) 2020.06.12 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(6) 2020.06.14 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(7) 2020.06.28 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(8)2020.11.23 本好きの下剋上 第四部「貴族院の自称図書委員」(9)第五部2020.11.25 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(1)2020.12.21 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(2) 2021.03.03 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(3)2021.06.01 本好きの下剋上 第五部「女神の化身」(4)外伝2020.06.15 本好きの下剋上 貴族院外伝一年生 短編集2020.11.20 本好きの下剋上 短編集1 ↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.10.10
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本のタイトル・作者鬼滅の刃 片羽の蝶 (JUMP jBOOKS) [ 吾峠 呼世晴 ]本の目次・あらすじ片羽の蝶正しい温泉のススメ甘露寺蜜璃の隠し事夢のあとさき笑わない君へ中高一貫☆キメツ学園物語!!~パラダイス・ロスト~引用「今、ようやくわかったの。それじゃあ、ダメなんだって。私は私のまま強くならなきゃダメだって。でなきゃ、誰も守れない」感想2021年読書:215冊目おすすめ度:★★★ノベライズ版、サイドストーリー第2弾。本編読んでいる前提。アニメだけだからちょっと「ん?」ってなりながら読んだ。しんみりするお話と、コメディとが交互にくる感じでした。吾峠呼世晴先生のラフな挿絵もあるよ!私は・「片羽の蝶」(悲鳴嶼行冥と、胡蝶カナエ・しのぶ姉妹の出会い)・「甘露寺蜜璃の隠し事」(しのぶに嫌われたと思い込んだ蜜璃がときめかないようにする)が良かった。「笑わない君へ」は、タイトルがどんな胸キュンストーリー?という感じですが、内容は柱のみんなが冨岡義勇を笑わせようとする話でした。脳内に「竜とそばかすの姫」の「はなればなれの君へ」が脳内で鳴っていたのに…。笑これまでの関連レビュー・鬼滅の刃 しあわせの花 [ 吾峠呼世晴 ]↓ 「見たよ」のクリック頂けると嬉しいです ↓
2021.09.28
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