シュタイナーから読み解く神秘学入門

シュタイナーから読み解く神秘学入門

2006年12月19日
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カテゴリ: 神秘体験空間
 象徴や形象のうち、古今の神秘学者たちからも最も意味深長なものとして認められているのは、人間という存在であるという。人間は、今も昔も、常にミクロコスモス、小宇宙と呼ばれてきたという。人間を詳細に綿密に知るようになると、益々人間のなかに人間の外部の自然の中に広がっている全てのものが含まれていることが明らかになってくるという。

 このことを理解するには、はじめは困難だけれども、これについて思索を深めれば、人間のうちには全自然からとった一種のエキス、精髄、あらゆる実質と力が見出せるという意味を理解できるという。植物をその本質という点に関して研究し、充分深く探求できれば、人間の有機体組織の中に、食傷された形であっても、同じ本質が含まれていることがわかるという。更に、外界の動物をみると、人間の有機体組織の中に、その本質に従って、取り込まれているものを指摘できるという。

 このことを正しく理解するためには、勿論、宇宙の進化を神秘学的観点から考察することが必要で、例えば、神秘学者は、もし外部の自然の中にライオンが存在しないなら、人間は決して今日のような性質の心臓を持つことはなかったということを知っているという。

 ライオンの特質が、人間のいまの心臓をつくったという。

 まだライオンが存在しなかった時代へと遡ってみると、人間は最も古い存在で、ライオンがいないその当時にも人間はいたという。けれども、その時の人間は全く別様に形成された心臓を持っていたという。自然の中には、至る所に、勿論、必ず明白ではない関連があるという。かつて人間が遥か太古の時代に自らの心臓を今日の形態へと発達させた時、ライオンが生じたという。人間とライオンは同じ力を形成したという。

 それは、あたかもライオンの本質を抽出し、神の如き巧みな技により、ライオンの本質から人間の心臓を形成したかのようであったという。神秘学者にとっては、人間の心臓にライオンのようなものがあることは真実であるという。このような動物の存在が、人体内の1つの有機体組織の中に置かれる時、その存在が外界で独立状態にある時とは全く別の作用を及ぼすことに注目しなければならないという。

 逆に、もし、心臓のエッセンスを取り出すことができ、この心臓に相応した存在を作り出せ、その存在が有機体組織の諸力に規定されないとしたら、ライオンの存在になるという。勇敢さ、大胆さといった特性、或いは神秘学者が言うような人間の「王者らしい」特性の全てはライオンとの関係に由来しているという。そして、秘儀参入者であったプラトンは、王者のような魂を心臓の中に置いたという。(注;プラトンの「国家」では勇気はホメロスに従って心臓に置かれる)

 人間と自然のこのような関係に対して、パラケルススは大変見事な以下のような比喩を用いたという。

 彼は、「それはあたかも自然の中で1つ1つの存在が文字であるかのようで、人間はこれらの文字から組み立てられた言葉である。」と言ったという。

 外には大いなる宇宙-マクロコスモス、人間のうちには小なる宇宙-ミクロコスモスがあるという。外界では全てが本来の実質として存在し、人間にあっては他器官と共に織り込まれているハーモニーによって規定されているという。そして、だからこそ人間の中に全宇宙の進化、我々人間の一部でもある全宇宙の進化を観照できるという。

 人間の一部をなすこの宇宙との関連における人間進化像を、ヨハネの黙示録にある象徴の封印の中に見ることができるという。

 最初の封印は、白い衣を纏った人物を示し、その両足は金属、青銅のようで、口からは炎の剣が突き出ているものであり、彼の右側は諸惑星(土星、太陽、月、火星、水星、木星、金星)の記号で取り巻かれているもので、ヨハネ黙示録を知る人は、黙示録の中に、この像とかなり一致する記述が見られることを思い出すだろう。ヨハネは秘儀参入者であったという。つまり、この封印は、人類全体の理念を提示しているという。

 人間の進化を遡っていくと、人間がまだ不完全な段階にある時代に到達し、例えば、そのときの人間は、今日両肩の上に乗せている頭部をまだもっていなかったという。当時の人間は現代からみれば、グロテスクにみえ、つまり、現代の頭部は段々と発達してきたもので、更にこれからも進化していくものであるという。

 今日、人体にはいわば終結に達した器官があり、また、これから自らを作り変えていく別の器官もあるという。とくに、喉頭は力強い未来を有している器官で、心臓とも関連しているという。今日の人間の喉頭はようやくその進化の始まりにあって、将来、霊的なものに作り変えられ、霊的生殖器官となっていくという。今日の人間が喉頭を使って行うことを明らかにすれば、この神秘についてのイメージが得られるという。

 例えば、我々人間が話すと、言葉が伝わり聞こえる。周囲が空気に満たされ、この空気中に一種の振動が生じることにより、言葉が相手の耳に伝達されるわけで、1つの単語、例えば「宇宙」という語を発音すると、空気の波が振動し、いわば言葉の受肉(物質化)というべきものだと神秘学は説く。

 話す→言葉の発音→空気中の波動→言葉の受肉(物質化)

 つまり、言葉の受肉(言葉の発音、空気中の波動)で表される。

 神秘学では今日、人間が作り出すものは、鉱物界における創造と呼ばれている。空気の運動は、鉱物的な運動で、喉頭を通じて、人間は環境に鉱物的に働きかけていると考えられるという。なぜなら、鉱物も波動から形成されるものだからである。





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Last updated  2006年12月19日 20時40分43秒
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