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「緊急事態発生!!」と言っても、私ではないのですが、、、、今朝、セスナでの飛行訓練で生徒と共に飛行機に乗り込みエンジンをかけ、タクシー(=地上滑走)しようと地上の管制周波数をセットしたところなんとなくいつもと違う雰囲気、、、、、(この”いつもと何かが違う”というのを感じとることができれば、一人前のパイロット)もちろん、生徒はお構いなく管制官と交信しました。生徒 「離陸のための地上滑走を要求します」管制官 「その場で待てっ!」生徒としては、いつもどおりの「滑走路4Rに進みなさい」という指示を期待していたのに、早口の英語で違うことを言われ、フリーズ状態生徒 「‥‥‥‥」 (´・ω・`)困惑した視線が私のほうに向けられていました。。。。しばらく黙って無線を聞いていると、どうやらつい最近倒産したハワイの航空会社のB737が緊急事態を宣言しているようです。当該機はすでに飛行場から6マイルの場所まで来ていて最終の着陸態勢に入っているようでした。全ての航空機 「‥‥‥‥‥」なんとなく周りの飛行機や管制官が緊張しているのが伝わってきます。消防車や緊急車両が着陸予定の滑走路付近で待機していて空港全体が緊迫しています。なんだかアメリカの映画みたいだなーと暢気に思いつつ、進入方向を見ると滑走路近くまでB737が来ていました。後方に広がるエンジンの排気を見る限り、エンジンが一つ停止しているようですが、、、、なにぶん遠いのでよく分かりません。当該機は何も無かったかのように、普通に着陸しました。管制官 「ゲートまでタクシーできますか?」B737 「いや、無理っぽい。。。。」 (´・ω・`)B737 「勢いだけで、途中まで行けると思うよ」管制官 「じゃー途中で止まっていいよ、なんか必要なものある?」B737 「牽引車」という交信をした後、滑走路とターミナルの間の誘導路で停止し、けが人も何もなくケースクローズとなりました。アメリカでこういう状況に遭遇すると、あんなに普段適当(大雑把?)なアメリカ人が緊急事態の時によくテキパキと的確に対処できるなーと関心してしまいます。そのギャップの大きさが私にとってのアメリカの魅力の一つなのですが、、、、今日は改めてすごいなーと関心してしまいました。その後、待機していた航空機が一斉に交信を始めたので飛行場は一気に普段の活気をとりもどしましたとさ。
2005.02.11
いま教えている生徒の、初の単独飛行に向けた訓練もいよいよ大詰めなんですが、、、、今日はかなり横からの風が強くて苦労しているようでした。そもそも飛行機というのは正面からの風には強いのですが、横からの風には極めて弱いんです。理由は簡単、横から煽られるからそれぞれの飛行機には横風制限というものがあって、制限値以上の横風を受ける場合には着陸してはいけませんというようになってます。ジェット旅客機だと大型機、小型機に関わらず、だいたい25KT(=12m/秒)が横風制限となっていますし、セスナのようなプロペラ機ですと15KT(=7m/秒)くらいが横風制限です。今日は真横からの風が13KTくらい吹いていたので、ほぼ制限ぎりぎりでした。というか生徒にとっては制限(限界)を越えているようでした。途中、操縦を少し代わってあげたのですが、スロットルレバーが汗でびちょびちょでしたから、、、、それでも必死で離着陸訓練をする姿を横で見ていて (結構、他人事?)(´Д`;)<>>!!もういい、お前はよく頑張った!って言いたかったです。。。。明日は正面から風が吹きますように ‥…━━ * m(゚▽゚* )けど、今日は結構いい訓練になったと思います。
2005.02.10
今日の夕方、いまプライベートライセンス取得のために教えている生徒から学科試験に合格したという電話がはいりました。受験する前に、担当インストラクターとして「この生徒は必要な教育を受け、学科試験を受けるにあたって十分な知識があります」というエンドースメント(=署名?)をします。もちろん座学で十分に教えたし、練習問題も十分にやったので、「合格間違いなし」という太鼓判のつもりでいつもエンドースするのですが、やっぱり教官としてはちょっと不安だったりします。ですから、合格の連絡を受ける時は毎回ホッとします。彼はこれから初の単独飛行に向け訓練の山場を迎えます、教官としても熱が入りそうです。。。。
2005.02.09
名古屋に到着しました。フライトタイムは前回より若干短くて8時間50分でした。この季節、ジェット気流が南下してくるため、それを避けるように飛行経路を選定します。(ジェット気流は場所によって、風速200KT(=360Km/h)を超えるので真正面からこの風を受けると前に進む速度が遅くなってしまうからです。)で、今日はかなり北側まで遠回りしてきました、、、、ほとんどアリューシャン列島まで、、、こんなに北まで行ったのは初めてです。↓こんな感じ 普段は南に迂回するのですが、なぜか今日に限って北に、、、、寒かった~というのは冗談ですが、北に迂回したおかげで早くつくことができました。もちろん明日、ホノルルに戻るときにはジェット気流に沿って帰ります。
2005.02.06
結局、いつも訓練で使っている飛行機(セスナ152/2人乗り) の修理が間に合わず、今日は生徒の希望により、セスナ152より一回り大きい4人乗りのセスナ172で訓練をしてきました。彼自身、3月ぶりのフライトということで思い出しながらのフライトでしたが、やはり2人乗りの飛行機から4人乗りの飛行機にすぐに馴染めず、失速訓練を少しだけしてホノルル空港に戻ってきました。↓訓練空域からホノルルに帰って来る途中です。 空港の上空までくると、ワイキキ方面から雨雲が近づいてきてるのが見えました、恐らく雨雲の影響だと思うのですが滑走路に対し真横から結構強い風が吹き、セスナの横風着陸制限ぎりぎりの風の中、無事着陸することができました。(もちろん生徒さんは着陸できないので、私がしましたが、、、)いや~やっぱり小型機は飛んでるって感じがして、気持ちいいなー。
2005.02.05
最近、アクセス数が日に日に伸びる一方なので、あっ!というまに、30000アクセス達成しちゃいました。。。( ´ロ`)それで?と思われる方もいらっしゃると思いますが、私個人の意見や普段感じたことが僅か数ヶ月の間に30000人もの人の目に止まったというのは、なんか変な感じがします。最近はこの一方通行のブログという形じゃなく、なんか双方向に意見交換できる場があればもっと面白いんじゃないかな?とか思ったりもしています。(多分、思うだけですが、、、、)--------------------------------------------で、今日の話題なのですが、、、、、今日は朝から久々に飛行訓練を頼まれ、ホノルル空港に行ってセスナをレンタルし、飛行機に乗り込みエンジンをスタートしようとイグニッションをオンにしたところ、、、、カチッ‥‥‥、カチッ‥‥‥エンジンが、、、、かからない、、、、ウァーン。・゚・(ノД`)整備士に点検してもらったところ、スターターが故障しているらしい、、、、、すぐに交換ができないということで、とりあえずフライトキャンセルして座学をしてきました。。。。飛ばないと、つまらないんですが、、、、久々に座学で教えていると自分も忘れていることを思い出したりするので、自分の勉強になるものです。座学が終わった後、友人がチーフパイロットをしている遊覧飛行の会社に飛行機を見せてもらいに行ってきました。「TORA FLIGHT」TEL(808)836-1234という会社なのですが、この会社で使ってる飛行機が変わってるんです。その名もオブザーバー!イタリアのパートナビア社が作っているらしいのですが、このとおり↓ コックピットの前面がガラス張り!これじゃーまるでヘリコプターです。オブザーバーという名前のとおり、見晴らしが良いので観測には向いてそう。。。。あと、ワイキキの夜景なんかも綺麗に見えるだろーなー。この「TORA FLIGHT」、オアフ島のとなりにあるモロカイ島まで朝と夜、1日2回、遊覧飛行のツアーをしています、興味のある方は電話で問い合わせてみてください。
2005.02.04
名古屋に来ました。。。飛行時間10時間ちょうど。。。。長いです。2ヶ月ぶりくらいに名古屋に来たのですが、新しい空港(中部国際空港)の開港に伴い、進入空域のコールサインが変わっていました。以前は「名古屋アプローチ」だったのが少し前から「セントレアアプローチ」です。案の定、この前、ブログでお話したとおりのことが起こりました。管制官 「セントレアアプローチとコンタクトしてください。」キャプテン(アメリカ人) 「なに?」(゚Д゚)?管制官 「セントレアアプローチとコンタクトしてください。」キャプテン 「・・・・・?」(゚Д゚)?キャプテン 「ねーshipさん、これって名古屋アプローチの間違いじゃない?」私 「いや、少し前にコールサインが変わったんだよー」私 「新しいコールサインはセントレアアプローチだよ。」キャプテン 「せんとー・・・なに?」私 「いや、セントレア」キャプテン 「せんyp%lヴぇあ?」(´・ω・`)私 「‥‥‥‥」結局、「セントラルアプローチ」って言っていました。確かに近いですが、、、、、まっいいっかー
2005.02.01
やっとホノルルに帰ってくることができました。いや~、今回の旅はほんっとうに長かった~、なんかホノルル空港に到着したら懐かしい感じがしました。今日の成田→ホノルルのフライトは教官の資格を持っているキャプテンと一緒でした。セスナとかの小型機でもそうなのですが、一般的に教官パイロットって自分で操縦せずに隣で口やかましく教えてるばかりなので、結構、操縦がへたくそなんです。だって、教官ってほとんど自分で操縦する機会が無いんですもん、、、(・ε・)口は達者になりますが、、、、だから、たまに飛行機の操縦を教えていて生徒 「教官、上手くできないので一度やってみせてください!」なんて言われると、、、、私 「いいよ」といいつつ心の中は(°_°;)オロオロオロ(; °_°)なんです。でも、今日のこの成田→ホノルルのフライトは私の訓練でもなんでもないので、教官・生徒という関係では無く、普通の機長・副操縦士として乗務するので、教官パイロットは自分で操縦する機会に恵まれないということを知っている私は、今日のフライトのすべての操縦を、その教官パイロットにさせてあげました。えらいぞっ!俺 (`・ω・´)なんて心の中で思いながら。操縦をさせてあげると言っても操縦をしない私のほうが楽なのですが、、、、まーとりあえずそんなこんなで、無事ホノルルに帰ってくることができました。
2005.01.25
今朝早く成田に到着しました。成田空港は朝6時から開港するので、それにあわせて1番乗りできるようにスピードをコントロールしながら予備燃料を多めに積み込み、はるばるバンコクから飛んできたのに。。。。結果は2番でした、残念っ!!待機空域に到着するまで一番だったのに、、、待機空域で順序が変わっちゃいました、こういうのってなんかとっても悔しいし、ちょっとへこんでしまいます。 (´・ω・`)まーそんなことはどうでもいいのですが、、、とにかく寒いっ!んです、朝の成田。。。到着時の気温は-2℃バンコクが30℃だったからその差、、、、32℃そりゃー、体調子も変になるわけです。。。夏場、クーラーでよく冷えた部屋と暑い部屋の外を行ったり来たりしてると自律神経失調症になると言われていますが、、、、●自律神経失調症とは?不規則な生活や習慣などにより身体を働かせる自律神経のバランスが乱れるためにおこる様々な身体の不調のことです。『自律神経失調症』の症状としては、体の一部が痛くなったり具合が悪くなったり精神的に落ち込んだり・・と人によって様々で、いくつか重なって症状があらわれたり症状が出たり消えたりする場合もあります。 >体の一部が痛くなったり具合が悪くなったり精神的に落ち込んだり・・>具合が悪くなったり精神的に落ち込んだり・・>精神的に落ち込んだり・・???ガ━━(゚Д゚;)━━━ン!!今朝1番に乗り入れできなくて、凹んでるのは自律神経失調症のせい?だとしたらきっと職業病です、、、これで明日ホノルルに帰ったらまた気温30℃だから、、、さらに自律神経を失いそうです。(´・ω・`)ショボーン
2005.01.23
シミュレーターを使った定期訓練も無事修了し、翌日羽田から成田にバスで移動し、そのまま夜のフライトでバンコクに来ました。なんか一週間ずっとシミュレーターに乗ってから、実際の飛行機に乗ると、なんとなく変な感じがします、、、、上手く説明できないのですが、、、コックピットに座ってみると、やっぱりなんとなく変なんです。なんか違和感があるというか、なんというか、、、まーそれも30分くらいで慣れてしまうのですが、これって自分だけなんだろうか?って考えてしまいました。そんな話はどうでもいいのですが、、、昨日成田空港での話です。エンジンを始動し、滑走路までのなが~~~い道のりを地上滑走して滑走路近くまでやっとたどり着いた時に、前方の飛行機が滑走路手前で全く動かないんです。。。。彼らが進まない以上、我々は前に進めないし、、、我々の後ろにもどんどん後続機がつまってるし、、、、管制官も一生懸命管制官 「どうしたの? なにかトラブルあったの?」と聞いているにも関わらずパイロット 「・・・・・」無視かよっ! (`・ω・´)と心の中でつっこみながら、じっと待つこと3分くらい、、、管制官が心配になって官 「大丈夫?なんかヘルプいる?」と聞いてるのにパ 「・・・・・・ちょっと待って」という返事だけ、、、その間、後続車両はどんどんつまって滑走路手前で大渋滞になってきてます。更に待つこと5分、、、、官 「移動できますか?」パ 「・・・・・・ちょっと待って」また同じ返事です。こうなると、周りはもしかしてハイジャック? とか 爆発物? とか余計な心配をし始めます。。。。更に待つこと5分ただでさえ、空港は忙しい時間帯なのに滑走路手前は大渋滞です。管制官もしびれを切らせて官 「移動できるなら移動してください」パ 「了解、、、、、」官 「じゃーそこを左に曲がって駐機場があるので、そちらに移動してたいきしてください。」パ 「・・・・了解」5分経過、、、、、それでも動かない、、、、、もう、うちのコックピットは大騒ぎです。。。滑走路手前まで来て、理由も分からず30分近く待たされてますから、、、、、更に待つこと5分、ゆっくりと飛行機が移動し始めました。これでやっと離陸ができるっ!とほっとした瞬間、、、、また前方の飛行機は停止しました。。。。ここがアメリカなら管制官や周りの飛行機から「(・∀・)カエレ!! 」って言われるのでしょうが、そこは温厚な日本人です。。。更に5分くらい、みんなだまっていました。そうするとようやく、、、、ぼそっと、、、、、パ 「離陸準備完了」(´・ω・`)管制官は、さっさと出て行けというような感じで、官 「離陸を許可します」と言っていました。その次が我々だったのですが、離陸するときには搭乗口から移動し始めてからすでに1時間も経っていました。。。。結局、何が起こっていたのか誰も分からず、その後、バンコクにつくまでず~っと倒産中の米国大手航空会社にむかつきながらフライトをしたのでした。。。
2005.01.21
今日も定期訓練に行ってきました。朝一番からの訓練ということで、電車が動いていないのでホテルにタクシーが迎えにきました。朝6時から訓練開始なので品川のホテルを朝5時に出発しました。後部座席に機長とフライトエンジニア(二人ともアメリカ人)前の助手席に私が座り、タクシーは出発したのですが、、、ドライバーが開口一番ド 「私、訓練所って行ったこと無いんですよねー。」私 「はぁ~?」 ( ̄д ̄)私 「いや、私はいつも電車で行くので全然場所分かりませんけど、、、場所、、、分からないんですか?」ド 「一応、場所を聞いては来たんですが、、、」不安な我々を乗せたまま羽田空港方面に進むタクシー乗ること30分くらい、、、空港に着いたのですが、訓練所を通り越して高速道路に乗ろうとするので私 「いやいやいや、これって違うでしょ」ド 「、、、、、」高速道路の料金所手前で止まり、Uターンできないのでいきなりバックで走り出す。。。時速40Kmで\(〇_o)/英語で騒ぐ後部座席の二人、、、、朝、5時半くらいといえども、トラックとかばんばん走ってます。 そこをバックで逆走するタクシー交差点まで300mくらいバックして、今度は環八方面に突き進むタクシー時速110Kmで怖い。。。どんどん遠くなる空港、、、、天空橋の駅が見えてきました。。。。私 「いやいやいや、、、逆切れ?」私 「これって逆方向でしょ?」ド 「Uターンできないでしょ」(冷静に)私 (-_-#) ピクピク激怒して叫ぶ後ろの二人 「%★・■?△Tyx&$sずdy!!」天空橋の駅付近でUターンして再び空港へ、、、訓練開始は6時からなのですが、なんとか6時に訓練所に到着。最後にメーターに表示してる金額(通常の倍)を請求してくるドライバー私 凸(`Д´メ)FUCK YOU!!この温厚で仏のshipと呼ばれる私がついにキレました。。。はい。私 「ゴラッ!こんなに払えるか~~っ!」前の座席で払え、払わないですったもんだしてると後ろから機長が機 「どうせ俺たちじゃあなくて会社が払うんだから、、、タクシーチケットにサインしてやれ」それはそうだけど、、、、なんか納得いかないけど、すぐに訓練は始まるから、こんなところで無駄に時間を過ごすわけにはいかず、サインしましたよ。。。あとで文句を言おうと思ったのですが、、、タクシーから降りたあと急いでシミュレーターに行ったので、タクシー会社もドライバーの名前も控えるの忘れました。。。。それにしてもむかつく一日だった。。。
2005.01.19
初日の訓練無事終了しました。予想通り終わったあとは汗びっしょり、、、(´Д`) 離陸途中でエンジンが停止したり飛行中にドアが開いたりオイルが漏れたり雲の中を飛んでいる途中でいきなり正面に山が現れたりそりゃーもう、コックピットの中は大変なことになっていますが、パイロットは冷静に優先順位を考えながら、ひとつひとつ対処していくわけです。最近、この物事の優先順位を考え、それに対処する能力ってパイロットに求められる重要な資質の一つなんだろうなーって思ったりします。とにかく、まー疲れた~っていう感じなのですが、定期訓練の時はもう一つ疲れることがあります、それは、、、、、通勤ラッシュです。都内の某ホテルから羽田まで、あの黒いフライトバッグを持って通勤するのですが、人、多すぎ、、、、(´Д`) その昔日本で働いていた時も地方都市で働いていたので、人ごみに慣れていない私にとってこれほど辛いものはありません、はっきりいって気分が悪くなりますあんなに大量の人間がいたら、痴漢がいてもおかしくないかも。。。そりゃー女性専用車両があってもいいですね。1日や2日の通勤ラッシュで弱音を吐くなっ!てつっこまれそうですが、、、、私にとっては大変なことなんです、、、、毎日通勤してるサラリーマンの皆さん、尊敬します。
2005.01.17
我々エアラインのパイロットには半年(1年)に一度、シミュレーターを使った定期訓練なるものがあります。内容は緊急事態対処がメインです。一回の訓練が2時間×2セット=4時間なんですが、、、、エンジン始動から始まり、着陸するまで異常事態が起こりっぱなし!そりゃーもー大変です。心の中では(・ ・;))。。オロオロ。。''((;・ ・)と、パニック状態ですがそこは一応、プロですから決められたチェックリストに従って、適確に対処するわけです。訓練が終わる頃には、、、汗びっしょりまー実際の飛行機でできないことを、するためのシミュレーターなのでこういう機会でもないと、緊急事態の対処法を忘れてしまうかもしれませんそういう意味では、半年ごとというのは非常に適切だと思います。さー、明日に備えて早めに寝ようかな。
2005.01.16
今日の午前中、会社の会議室で来月から就航する新しい空港に関する説明会がありました。みなさんもご存知だと思いますが中部国際空港~2月17日開港~だそうで、開港と同時にわが社もホノルル→中部国際の路線に乗り入れるようです。ちなみにこの新空港のICAOコードはRJGGIATAコードはNGOとなり現在の名古屋空港はRJNA/NKMとなるそうです。今日の説明会で、この新空港に関して一つ大きな問題を発見してしまいました。それは、、、、外国人パイロットが空港の名前を発音できないんです。この空港の正式名称はChubu International AirportChubu Centrair Airportとなっていてるのですが、最初の単語、ちゅーぶがアメリカ人はうまく発音できない、、、、説明会の時に何回かパイロット 「コレ、ナンテハツオンスルノ?」教官 「ちゅーぶ」パ 「ツ、ツ、、、ツチブ?」 ('ε') 教 「ノー、ちゅ~~ぶ」パ 「チュ、、、チュッ、、チュッブ」 (´・ω・`)教 ┐( ̄ヘ ̄)┌ フゥゥ~っていう会話がありましたから、、、、外国人にとってCHUBUの発音がこれほど難しいとは、空港の名称をつけた人も考えていなかったでしょう。あと、今日一度もふれられてませんでしたが、、、CENTRAIR=セントレアって読めるかな?
2005.01.15
先ほど関西国際空港に戻ってきました。フライトタイムは9時間と10分、まー短いほうでしょうか。コックピットは相変わらず沈黙が続いていましたが、、、、ところで昨日の日記のコメントで機内の温度について質問がありましたが、答え: 緯度によって機内の温度は変わりません一瞬、私自身そうだったっけなー?と考えてしまいましたが、、(^^;)基本的に高度が上がるにつれ、気温が下がるというのは周知の事実です。ですから、同じ高度を飛行機で移動すると暖かい地域に行くほど外の気温は暖かくなり、外の空気を取り入れている機内の温度は暖かくなる。というのはある意味事実です。ただ、これは比較的低高度を飛ぶエアコンのついていないセスナのような飛行機のお話である高度以上(詳しくは忘れましたが確か30000ftくらい?)になると空気の温度はそれほど下がらなくなってしまうのです。言い換えれば、ある高度以上になると空気の温度はほぼ一定になってしまうのです。あと、ジェット機にはちゃんとエアコンがついていて機内の空調を調節できるようになっています。でも、今日のフライトの時に意識してずっと外気温を見ていましたが南緯23度から赤道を通過し北緯35度までの間ずっと外気温度は36000ftで44±1℃でした。ねっ!ほぼ一定でしょ!ちょっとしたトリビアでした。。。。。
2005.01.10
シドニーに到着しました。ブリスベン→シドニーはたった1時間のフライトなので、非常に楽です。離陸して上昇し、水平飛行に入ったらもう降下するの?って感じです。それでも体は疲れているのか、ホテルにチェックインしたら速攻で昼寝をしてしまいました、それも3時間も、、、、ところでブリスベンは日本より1時間進んでいるのですが、ここシドニーは今の季節は日本より2時間進んでいます。実は日本で少し話題になったDAY SAVING TIME = サマータイムがあるらしく、11月~4月までブリスベンより1時間進んでいるのです。同じ国でほぼ同じ経度に位置しているのに時間が違うっていうのは、なんとも納得できないものがあるのですが、、、、これって州によって決まってるのでしょうか?例えば日本国内で、大阪だけ夏のあいだ東京より1時間早いとしたらとっても不便だと思うのですが、、、、テレビの放映時間も変わるし飛行機や新幹線の時刻表も微妙に影響を受けるし天気予報の日の出と日没の時間もちょっと変わってくるしサマータイムになった日の会社や学校なんて遅刻する人が続出でしょうちょっと考えただけで面倒なことがたくさんでてきますから、実際生活したらとっても不便でしょう。明日はシドニー→関西です、、、また10時間の沈黙フライトだと考えると今から少し憂鬱です。
2005.01.09
先ほど関空に到着しました。。。。10時間と40分なが~~~いフライトでした結構気の合う、若い機長と一緒に飛ぶ予定だったのですが、今朝突然のスケジュール変更で年寄り機長(トム:仮名)と一緒に飛ぶことになりました。フライトエンジニア(マイク:仮名)も同じく年寄りの方で、私一人で頑張って平均年齢を下げていました。二人とももうすぐ定年なのでとっても静かなんですっていうか会話がもりあがらないんです(´д` )それでもめげずに、コックピット内でいい雰囲気を作ろうと巡航飛行に入って時間ができたので話をふったのですが、、、、私「ねートム、定年したら何するの?」ト「農業、、、」私「、、、、、、なんの?」ト「コーヒー、、、、」(めんどくさそうに)う~ん、あんまり話をしたくなさそうだし、、、俺自身、農業にあんまり興味ないし、、、、私「ねーねーマイクは何するの?」マ「何もしない、、、」私「ふーん、、、、、、、」結局10時間40分のフライトの間、プライベートな会話はこれだけでした。このあいだみたいに、ず~っとしゃべりっぱなしの機長も疲れますが、喋ってくれない機長はもっと疲れます。。。。何を考えているか分からないので。明日からのオーストラリア、、、、ずっとこの組み合わせなので先が思いやられます。
2005.01.06
大晦日のニュースですが、ホノルルに本社を置くアロハ航空が倒産しました。なんでも会社再建のため仕方がないとか、、、、とりあえず運航は今までどおり続けるそうなのですが、どうなることやらです。2年前に同じく倒産したハワイアン航空は1月末には再建が完了する見込みだそうで、こちらは少しはよい状況にあるようです。このハワイを代表する2つの航空会社は、今まで2度ほど合併の話があったのですが、いずれも立ち消えになったそうです。で、今回ひょっとすると3度目?っていう噂もちらほら。。。2度あることは3度ある3度目の正直といろいろ言われてますが、合併するにしろ、それぞれ独自路線をいくにしろ、しばらく成り行きを見守りたいと思います。
2005.01.03
アメリカの航空業界はクリスマスに大騒動だったようです。クリスマスに病欠を取るというのは、アメリカではよく聞く話なのですが、、、、現在、Chapter11(会社更生法)の適用下で会社再建を進めている全米6番目に大きい航空会社、USAIRでクリスマスに大変なことがありました。例年、クリスマスには100名の乗務員から「病欠」の電話があるらしいのですが、今年はその3倍の300名から「病欠」の電話があったそうです。これに合わせて地上の勤務員も病欠が多かったために、300便以上のフライトがキャンセルになりました。またデルタ航空の子会社のCOMAIRでは乗務員のスケジュールを管理するコンピューターがダウンしたためにクリスマスに1100便のフライトをキャンセルしたとか、、、、、普通、コンピューターのシステムならバックアップとかあると思うんですが、、、、、、さすがに政府も黙ってるわけにはいかず、これらの事案に対して運輸大臣から調査の指示がでたようです。それにしてもCOMAIRはともかく、USAIRは会社更正法の適用下なので、これをきっかけに会社が清算される可能性が高まるでしょうね。。。。そうなると、また多くのパイロットが職を失うなー、、、、、、
2004.12.29
先日の生牡蠣に関するブログへのコメントで「食事に関して規則はあるのですか?」という質問を受けましたが「ありませんっ!」 (`・ω・´)きっぱり少なくとも、今働いている会社には、、、、というよりどの航空会社でも航空法や社内の規定で、ステイ先での食べ物を規制されたら、暴動が起きるかも。。。。というのは冗談ですが、生ものには気をつけなさいという指導は会社からありますよ。私の場合はバンコクの街中の路上で売られている火を通していない怪しい食べ物には手を出しませんし、メキシコでは水道水は絶対に飲みません。知り合いのパイロットでバンコクに行く際には水も食料もすべて日本から持って行き、歯を磨くときもホテルの水道水を使わずミネラルウォーターで磨くという神経質なやつもいますが、、、そこまでいくと、ちょっと神経質を通り越して病的な感じがします。このへんは、規則でひとくくりにできない部分なのでしょうね、、、結局のところ食事に関しては個人の健康管理=プロ意識によるところが大きいのではないでしょうか?
2004.12.27
シドニーに到着しました。たった1時間のフライトなので、久々にオートパイロットをあまり使わずほとんどマニュアルでフライトしたので、飛んでるっ!って感じがして、かなりエンジョイしました。ホノルルもそうなんですが、ここシドニーでも国際空港ということで離発着する飛行機が多いのでよく、速度制限があります。空の上で速度制限!と言われても、空の上には標識が無いのに、どうやって?と思われるかも知れませんが、、、、だいたいの国では高度10000ft未満では速度が250KTに制限されているので、どんな旅客機でも上昇中1000ft通過で250KT→300KT(適正上昇速度)に加速したり降下中10000ft通過で300KT(適正降下速度)→250KTに減速したりします。これに加えて空港周辺では多数の飛行機が着陸のため降下進入してくるので、管制官から速度の指定をされることがあります。例えば「○○航空777便、速度を200KTに減速してください。」と管制官から言われたら、言われたとおり200KTに減速して200KTを維持します。車と違って、空の上は誰も見ていないからスピードオーバーしても大丈夫でしょ!空の上では警察に止められることもないしって思った方管制官の見ているレーダーでちゃんと監視されてますから、、、、残念っ!
2004.12.24
関空に到着しました。。。。ホノルルから関空まで10時間と30分私にとってはかなり長いフライトです。来週、ホノルルから福岡へのフライトが入っているのですが、この調子だと11時間は余裕で越えそうな予感。航空会社によって異なるのですが、拘束時間というのが社内の規定で定められています。例えば私の以前働いていた会社ですと、2人のパイロットで運航できる時間(拘束時間)は10時間だったので、飛行時間が10時間を越えるフライトの場合、予備のパイロットを1人追加し3人のパイロットで運航することになります。会社としては当然、少ない人員で長時間フライトしてもらったほうが効率が良いので、二人で運航できる時間(拘束時間)は長ければ長いほど良いのですが、たった二人で12時間を越えると結構辛いものがあると思います。(アメリカには拘束時間が15時間という会社もあります。)とにかく早く春になって風が弱くなって欲しいな~明日は夜からブリスベンに行ってきます。
2004.12.21
昨日、昼から友人(全く操縦経験無し)を乗せて久々にセスナのフライトをしてきました。飛行機をレンタルしたところは、いつものフライトスクールです。その友人は体験操縦をしたいということだったので、左席(機長席)に座ってもらい、私が右席(副操縦士席)に座り、地上で簡単なインストラクションをした後、フライトに望みました。出発はホノルル空港からで、離陸から右席の私の指示通り操縦をしてもらい離陸→上昇→旋回→水平飛行と順調にこなし、気がつけばあっという間にダイヤモンドヘッドのすぐそばを飛んでいました。オアフ島の東海岸沿いを少し北上し、軽く旋回や上昇などのマニューバーをやった後、再びダイヤモンドヘッド北側を通過し、ホノルル空港に戻ってきました。さすがに、着陸は最初のうち難しいので、私がやりました。。。。約1時間のフライトでしたが、なんだか飛んだーーーっっていう感じがして、充実感があり楽しかったです、かなり自分なりにエンジョイしました。普段の大型旅客機は、あんまり飛んだーーーっって感じはしませんから、、、、、
2004.12.18
友人から近々ハワイに行くので、セスナで遊覧飛行に連れて行って欲しいという連絡がありました。二つ返事で「はいは~い、いいですよー」ってな感じで気軽に答えたのですが、、、、、しばらく経ってから、ふと思い出しました、、、、、アメリカでは連邦航空法(FAR=Federal Aviation Regulation)で「Recent flight experience」 (最近の飛行経験)というのがあるのを。。。。で、久々にFARの本を引っ張りだしてきて、調べました。どこだったかなーと思い出しながら、、、、、あった!FAR 第61項の57番一応法律なので、その項目を読むと素人には理解しがたいような表現でたらたらと文章が書かれています。何回読み返しても、相変わらず理解しがたい表現なのですが、この項目何を書いてあるか平たく言えば、「ちょくちょく操縦していないと、人を乗っけちゃだめだよ」ということです。まー当然と言えば当然なのですが、、、、いわゆるライセンスを取ったはいいけど、飛ぶ機会が無くて10年間くらいまったく飛行機を触ったことないっ!というペーパーパイロットがライセンスを持っているからというだけで飛行機をレンタルして、人を乗せて飛ぶと危ないですよね。だから人を乗せる前には3回、感覚を取り戻すために離着陸の練習をしなさいってことです。で、この条文によると90日以内に3回の離着陸をしていれば、機長として人を乗せてあげることができるのですが、これにもいくつか制限があり、その3回の離着陸は同じカテゴリー (飛行機、回転翼、グライダー、等々)で同じクラス (陸上単発:エンジンが一つ、陸上多発:エンジンが2つ以上、水上単発、ヘリコプター、ジャイロプレーン、気球、等々)の航空機でやったものじゃないとだめなんです。だから普段大型旅客機のジャンボに乗っている私は、いくらジャンボで月に3回以上離着陸しても、90日以内に3回セスナで離着陸していないとセスナで機長として飛ぶことはできません。で自分のログブックをめくってみると、、、、、最後にセスナで飛んだのが10月中旬、その日に3回以上離着陸していました。ということは、90日で、、、1月の中旬までなら機長として友達を連れて遊覧飛行をすることができます。( ̄。 ̄) ほっよかったよかった。
2004.12.14
昨日、関西国際空港に到着しました。9時間と50分、、、、長いです。ホテルにチェックインしてベッドに横になったらそのまま意識を失いました、起きたら朝4時、、、久々に疲れたーって感じです。アメリカの国内線なんかで1時間~1時間半くらいのフライトを一日6レグとか8レグ飛ぶ(会社によっては10レグ)のも大変ですが、1レグのフライトで10時間というのもそれはそれで大変です。長距離路線の場合、離着陸は一回きりでいいのでそういう意味では楽なのですが、、、まー、隣の芝は青いというやつで、たまに国内線が羨ましくなります。個人的には1日に3時間のフライトを2回か6時間程度のフライトを1回というのが理想なのですが、贅沢を言ったらキリがありませんから。。。。今日は一日ホテルでのんびりと過ごしました、これから関空→ホノルルでやっと帰ることができます。
2004.12.11
夕方、関西空港に到着しました。途中、かなりの揺れがありました、多分何年かに一回遭遇するかしないかくらいの揺れです。みなさんも飛行機に乗っていて揺れを感じたことがあると思いますが、これが一般的に言われる乱気流(=TURBULENCE)というものです。この乱気流が起こる場合、いくつかの原因があります風向きの大きな変化風力の大きな変化気温の大きな変化強い上昇気流前方を飛ぶ飛行機のエンジンからの排気などが代表的なもので、地上でのフライト準備の時点でこれらの兆候があり乱気流が予測される場合にはその空域を避けて経路の変更をしたりしますし、フライトの途中で前方で同じ経路を飛んでいる飛行機から揺れの情報をもらったり、飛行機に搭載している気象レーダーを活用して、揺れる空域を迂回して避けたりもします。ただやはりたま~に、予期せず突然風向きが大きく変わったり、風力が大きく変わったりすることがあります。もちろん、気象レーダーには何も映っていませんし、そういう時に限って自分の周りには飛行機がいないので、!Σ( ̄ロ ̄lll)となり、あわてて「シートベルト着用サイン」を点灯するわけです。そうなると、キャビンは大変です、、、、特にミールサービスなんかしてたら、、、、今働いている会社では「シートベルト着用サイン」が点灯したら食事を運んでいるカートなどをしまって、FlightAttendant(=スチュワーデス)は全員着席してシートベルトを締めないといけないので、(普段は出来る限り事前に揺れる情報を与えているのですが)食事のサービス中に、まえぶれも無く、突然、いきなり、揺れたと同時にサインが点灯したら、、、パニックです、、、、多分あと逆の場合も、たまにあります。前方を飛ぶ飛行機から、無線で「○○のあたりはかなり強い揺れがあるから気を付けてください。」と言われ、あらかじめキャビンクルーに「あと○○分くらいでかなり強い揺れがあるから、準備しておいてください」と伝え、早めに食事なんかを片付けさせてFlightAttendantを着席させて揺れが起こる前に「シートベルト着用サイン」を点灯させて揺れに備えていると、♪~( ̄ε ̄;) スムーズ、、、、、何も起こらない、全然揺れない、、、、気がついたらその揺れると言われていた空域は、とっくに過ぎてるし、、、、俺は狼少年かっ!とか自分につっこみながら、おもむろに「シートベルト着用サイン」を消します。>Flight Attendantの皆様、揺れるって言って揺れなかった場合は、ラッキーだったと思っていてください。結果として揺れなかったというだけで、揺れる可能性は十分にあった訳ですから、、、、決してパイロットは狼少年じゃありませんから。言い訳じゃないですよ。
2004.12.07
こういう仕事をしていると、オフィスで仕事をしている人よりも体調を壊しやすいです。時差ぼけ不規則な勤務形態衛生管理の行き届いていない国への渡航乾燥した機内での長時間の勤務長時間の同じ姿勢栄養の少ない偏った食事悪天候からくる精神的ストレスなどなど、あげればきりがないくらいの理由があります。昔から体は強い方で、めったに風邪など引かない私なのですが、この仕事を始めてからは年に1、2回ほど体調を崩します。もちろん社内の規定で「身体的、精神的に万全の状態でないとフライトに望んではならない」とありますので、病気になった場合は早めに会社に電話をして代替のパイロットを用意してもらいフライトを休みます。ここでいつも悩むのは、「どの程度の病気なら休んでいいのか?」っていうところです。例えば、「朝起きて頭痛と悪寒がして体温を計ったら40℃あった。」という場合は、即効で会社に電話して病院に行って薬をもらって安静にするのですが、「朝起きたら下痢で、なんとなく悪寒がするから体温を測ったら37℃ちょっとだった。」っていう場合だと、ちょっと悩みます、、、、、もちろん規則と照らし合わせると、身体的、精神的に万全の状態ではないので、休まなければならないということになるのですが、こうなったのが、滞在先のホテル(ベース以外の場所)だと交代のパイロットがいないので、こんな状況で会社に「今日は体調崩したので休みます。」って電話すると、当然フライトはキャンセルとなり、500名近くのお客様が日本に帰れなくなる可能性もでてきます。。。。で大いに悩むわけです。結局のところフライトをするかしないかの究極の選択です。たいていの場合、私は無理を押してでもフライトに行っちゃうのですが、人によっては無理をせず休んでホテルで安静にしている人もいます。先日、友人の一人が鼻が通らないのでちょっと風邪気味かな?っと思いつつフライトに行ったそうなのですが、結果、その日着陸してから中耳炎にかかり、鼓膜切開で乗務停止になったそうです。この話を聞いて、やっぱ年取ると無理できないな、これからは無理せず休もうかな?って思いました。。。。
2004.12.03
昨日名古屋に着いたのですが、相変わらず体はホノルルの時間で動いているので朝3時に目がさめてしまいました。。。昨日のフライトで一緒に飛んだフライトエンジニアからのお話なのですが、、、、彼が先月フライトで成田に行ったときに、いつもよく行くスポーツジムでアメリカ第3位の航空会社、デルタ航空のキャプテンに出会ったそうです。そのキャプテンはデルタ航空のB777で一番古いキャプテンだそうで、定年まであと半年あまりだったそうです。アメリカ人って結構気さくに初対面でも「年収いくら?」っていう質問をして、答えるほうも「○万△千ドル」って正直に答えます。 (日本人だったら初対面の人にそんなこと聞けないし、聞いてもはぐらかされますよね。)うちのフライトエンジニアはご多分に漏れず聞いたそうです。フ 「デルタのB777でナンバーワンのキャプテンってどれくらい稼いでるの?」キャ 「750,000ドル、今年1年で」 ヘ(゜Д、゜)ノ キャ 「ちなみにこのトリップ、成田-アトランタ1往復で20,000ドル」 (゜ρ゜)アウゥキャ 「今年は最高の一年だったなー」 (*´▽`*) この話を聞いて、思わずだから会社が倒産するんだよっ!ってつっこみたくなりました。いくらB777でナンバーワンのキャプテンとはいえ、年収7,7250,000円($1=¥103)って、、、、もらいすぎですよね。これってリージョナルの副操縦士の約41倍の給料ですよ。あらためてメジャーのパイロットとそれ以外の格差を知らされたわけでした。。。
2004.12.01
エアラインのパイロットでない人と話していて「以前は貨物便の会社でパイロットとして働いていました。」っていう話をすると、「それは大変でしたねー」とか、「お気の毒でしたね」とか、はたまたパイロット希望の人からは「私も貨物便のパイロットでいいからパイロットになりたいです。」なんて言われることがあります。こういう反応を聞いていると、どうも一般の方の認識として貨物便のパイロットは給料が安くて仕事が大変で待遇も悪く、就職希望する人も少なくて旅客機より簡単にパイロットになれるって考えているのかな?という感じです。けど、実情はそれほどというか、全然悪くはありません。特に大きな会社になるほど、かえってお客様を運ぶエアラインよりはるかに恵まれています。FedExやUPS、そしてDHLのような世界的に有名な貨物会社なんかになりますと給料、待遇、スケジュール、全ての面において旅客便の航空会社とは比べ物にならないくらい恵まれていますし旅客便に比べて景気の変動を受けにくいですから、各貨物会社ともテロ以降も安定した経営状態でパイロットをリストラしていません。あと、パイロットによっては貨物は不満を言わないから好きっ!ていう意見もあります。ですから、もし空港で貨物便の飛行機なんかをみかけたら、「あの飛行機を操縦している人は相当恵まれた人なんだなー」という目で見てあげてください。
2004.11.28
昨晩、バンコクに到着しました。今回一緒にフライトした機長は、機長に昇格して1ヶ月のホヤホヤ機長(アメリカ人)でした。新しい機長と飛ぶときはな~んとなく、緊張感が伝わってきて新鮮な気分でフライトができるので私は個人的に新米機長とのフライトが大好きです。あと訓練を終えたばかりなので、知識もとっても豊富ですし標準的な操作をしてくれるので、いいことずくめです。(古い機長が知識が無く、癖のあるフライトをすると言っているのではありません、念のため)この機長、今の会社に入社する前はアメリカ空軍のF15のパイロット ↓F15の教官 ↓ボンバルディエ社でリアジェットのテストパイロット ↓レジェンド航空(倒産) ↓今の会社と輝かしい経歴の持ち主だけあり、私が今まで見たパイロットの中でも5本の指に入るくらい操縦がソフトでスムーズでした。特に離陸時の操作なんか、多分この会社で一番なのでは?って感じです。今日はとりあえず日中のんびりとして、夜またこの新米機長と一緒に成田に向け出発します。
2004.11.13
今年の8月19日にLAX(ロサンゼルス国際空港)で起こったアメリカの航空会社と韓国の航空会社の飛行機の地上での衝突未遂に関する調査結果が昨日公表されました。 かなり前からFAAでは「Runway Incursion」(=地上衝突)防止に対して積極的に取り組んでいますが、それでもやはりこういう事故は起こってしまうようです。 実際に飛行機を運航しているときに、到着機と出発機の間隔が広いのに滑走路端で待たされたりすると「この管制官なに言ってるんだ?十分に離陸できるだろっ!」と頭の中で(コックピットの中で?)不満を言いながら待っていたりしますし、逆にごく稀に十分な間隔が無いのに出発のクリアランスを出されると「これって無茶じゃない?」って頭の中で考えながら滑走路に入ったりすることもあります。パイロットってすごいわがままですよね。 (俺だけかな?)この間隔って非常に微妙なんですが、ベテランの管制官はベストなタイミングでいつも出発のクリアランスを出してくれるような気がします。パイロットも管制官もお互い無理はしないようにしましょうね。それにしてもこの韓国の航空会社のパイロットは、ロサンゼルスまで太平洋を越える長旅をしてきたのに、よく直前で冷静に着陸のやり直しを決断したものです、えらいえらい。
2004.11.11
今日のホノルルは風もなく蒸し暑いです。。。。朝からジムに行って一汗流したにもかかわらず、なんとなくすっきりせず(゜_、゜;)どよどよどよ~んって感じです。そういえば、昨日の会社でのグランドスクールの時に最近入社した人たちがアメリカ本土にある新興の航空会社に採用されたり以前いた会社にリコールされたり系列の会社で少し小さな旅客機の機長として新たなポジションをオファーされたりして大量に辞め始めているという、噂をしていました。倒産する会社もありますが、徐々に成長している会社もあるようで、解雇されたパイロットがリコールされたり新規に採用されたという話は少し嬉しいニュースです。景気が良くなっているのか、強い会社とそうでない会社の差が大きくなっているのか、微妙なところですが、、、、けど今私が働いている会社にとっては、突然大量にパイロットがいなくなる訳で、予期せぬ事態というか大迷惑でしょうね。。。
2004.11.10
来月に半年に一回のシミュレーター訓練等を控え、今日はホノルルのオフィスでGround Schoolを受けました。内容は主にCRM(Cockpit/Crew Resourse Management)関連、悪天候下での計器進入及び危険物(貨物)の搭載等といった感じで、細かな内容は毎年変わるのですが大筋は毎年変わりません。今回、一緒に授業を受けたのは副操縦士ばかり4名、当然といえば当然なんですが副操縦士同士は滅多に(ほとんど?)顔を合わせることが無いのでお互い顔の知らないもの同士、自己紹介から始まりました。同じ会社にいて、同じ部署にいるのにお互い顔も名前も知らないなんて、なんか変な感じ、、、と思いながらも挨拶したのち授業が始まりました。余談になりますが、うちのパイロットのうち恐らく半分程度は自分の上司(チーフパイロット)の顔も名前も知りません、ごくたま~に(年1回くらい?)ホテルなんかのカンファレンスルームを借りて全体ミーティングのようなものがあるのですが、そこで上司が挨拶してるのに、隣からこそっと「あれ誰?」って聞かれたりしますから。。。。まーパイロットって基本的にフライトしかしませんから、直属の上司なんて関係ないと言えば関係ないのですが、なんとなく寂しいですよね。で、授業は淡々と進み、、、、昼食を挟んで、約9時間、やっと終わったという感じです。同じ9時間ならフライトのほうが楽かな??やっぱり自分は机に座って何かをするというのには向いていないような気がします。
2004.11.09
今朝、ホノルルにやっと戻ってきました。いや~1週間ホノルルを離れると、戻ってきたときになんとなく懐かしく感じます。で、今日帰ってくる時の話なんですが、、、、巡航高度からホノルルに向けて降下開始する前に、無線でホノルル空港のATIS(=Automatic Terminal Information Service/飛行場の気象状態等の情報サービス)を聞いたのですが、その時点では「北東の弱い風、晴れ、気温24度」と報告されていました。「ホノルルにしては寒いなー、やっとこっちも夏が終わったかな?」とか考えながら、着陸のための進入方法等をキャプテンとフライトエンジニアに説明し、いつもどおりの要領で操縦していました。普段のホノルルなら日本から来た旅客機は使用滑走路は8Lで、最終進入に入る頃には、天気も良く滑走路が見えているので計器進入から目視進入に切り替えます。ところが今日に限っては最初8L→その後4R→それからまた8L→4R?と管制官からアサインされる着陸のための滑走路が、ころころと変わります。。。。「ATISでは何にも言ってなかったし、またどこかの飛行機が滑走路上でトラブルでもあったのかなー?」なんて考えていると、再度8Lに変更。結構空港に近づいているのに、あちらこちらに積乱雲が存在し、いつまで経っても外は見えず雲の中、、、、あれ?と思いながらもう一度ATISを聞いても「晴れ」、、、、( ̄~ ̄;)??気分は目視進入だったのに、最終進入に入っても雲の中、、、、機長 「One thousand (地上から1000ft)」 雲の中、、、機長 「Five hundreds! (地上から500ft)」 まだ雲の中、、、、機長 「Approaching Minimum! (地上から400ft)」 まだ雲の中、、、、、、、、、私 ちょっとあせる、、、機長 「MINIMUM! (地上から300ft)」私 機長のコールと同時に、雲の切れ間に僅かに進入灯を見つける。。。「LANDING!」 まー無事着陸しましたが、頭の中ではホノルルは「晴れ」で目視進入だったのが、現実には「雨」で最後まで計器進入、、、、流石にちょっと戸惑いました、いい経験にはなりました。一緒に乗務していたフライトアテンダントの中に、たまたま3日前の霧の成田のときも一緒に乗務していた人がいて、飛行機から降りてから一言、「○○さんが操縦すると、いつも天気が悪いですね」いや、それはたまたまですって。それにしてもホノルル空港職員の方、ATISはこまめにアップデートしてください。
2004.11.06
今日はスタンバイだったので朝からのんびりとくつろぎ、昼前にダウンタウンに住む機長のところに遊びに行き、一緒にスターバックスにコーヒーを買いに行く途中、携帯に電話、、、、いや~な予感がしながら、電話にでるとやっぱり会社からでした。会社「今すぐ準備して空港に来て、成田にDH(デッドヘッド)してください。その後、成田→バンコクを2往復です。」(DH:お客さんと一緒に客室に座り飛行機で移動すること)私「はい、、、、」隣でいた機長も電話の雰囲気でなんとなく気づいていたようで、隣を見たときにはすでに手を振っていました。即効でダウンタウンから戻り、カバンにパスポートと制服、財布と少しばかりの着替えを詰め込み、空港に直行。ということで、なんとか間に合って成田に来ちゃいました、、、、
2004.10.30
今日の昼、友人(パイロット)とアラモアナセンターでお茶をしました。彼はアメリカでも超有名な私立の航空大学に行き、パイロットのライセンスを取得しハワイで教官として働いていたのですが、一日も早くエアラインのパイロットになりたいプラス将来日本に住みたいという希望があり、このたび日本に行って日本のライセンスを取得してその後、就職活動を行うそうです。幸運にも彼の場合、日本とアメリカの2重国籍なのでどちらででも就職先を探せるという利点があるので、チャンスが他のパイロットに比べて多く、普通のアメリカ人パイロットから見ればかなり羨ましいだろうなーと思いました。確かに日本のパイロット不足は深刻ですし、アメリカの現在の航空会社の財務状況を見ていれば日本の航空会社に挑戦するほうが良い選択かもしれません、、、、ただ日本のライセンス(事業用操縦士多発+計器飛行証明)を取得するのに700万~800万円かかりますから、金銭的な負担は大きいです。まー何回か一緒に飛んだことがありますが、彼なら問題なく仕事を見つけることが出来ると思いますが。大丈夫!頑張ってね。それにしても日本って、なんでそんなに高いんだろ?
2004.10.29
アメリカ社会=車社会というのは、みなさんご存知だと思います。なので仕事に行くときも当然車で出勤、終わったときも車で帰宅します。出勤するときは、そんなに疲れていませんし「これから仕事だー」という緊張感も少しありますので運転が苦痛になることはありませんが、帰りの運転は正直苦痛です。特に日本からホノルルに到着する便なんか、すべて日本を夜に出発してホノルルに朝到着するので、いってみれば徹夜で仕事をしたようものです。当然、仮眠もなし、、、、、目を真っ赤にしながら車に乗り込んでフリーウェイにのったときには、ホノルル特有の大渋滞。そんなときには、もう車の中で船を漕ぎながら、運転するという器用なことをやっています。飛行機に乗っていて「危ない!」って思ったことはありませんが、車に乗っていて「危ない!」って思うことはしょっちゅうです。ちなみに、土曜日と日曜日の朝はフリーウェイがガラガラなので、とっても気持ちよく空港から帰ることができます。これからは、スケジュールのリクエストを出すときは週末に帰ってくるようにリクエストしようかな。。。。ちなみに、日本の航空会社は自宅と空港の間はハイヤー(タクシー)がつくとか、、、ちょっと羨ましいです。愚痴でした。
2004.10.25
こういう仕事をしていると、何年かに一回くらいは航空事故で知人や友人を失います。いままで数え切れないくらいの知人や先輩そして同僚を亡くしてきました。先日も知り合いが事故で亡くなりました。2週間ほど前にこの人から飛行機を借りた際に、飛行機についていろいろ教えてもらいました、とても親切なベテランパイロットという感じの方でした。やはりこういう事故があると、精神的にへこんでしまいます。残念ながらいくらベテランのパイロットでも、いくら進歩した飛行機でも事故は起こってしまいます。恐らくこの先、コンピューターが高度に発達しても人間がそれを運用する以上、ヒューマンエラーは存在するので事故は避けれないでしょう。人間には推測(予測)や直感というものがあり、ときにコンピューター以上の能力を発揮しますが、間違いや勘違い(ヒューマンエラー)を起こすことも事実です。もちろん当然のことなんですが、よくこれを忘れ自分を過信してしまいます。私を含め一般にパイロットは自信過剰な面がありますので、常に「人間は間違いや勘違いを犯す生き物なんだ」ということを心にとめながら冷静に自分を見る目を養いたいものです。また過去の事故を教訓として、自分ならどうするかを常日頃から考えることはパイロットとして重要なことだと思います。Mareels氏のご冥福をお祈りします。
2004.10.22
よく空港の出発・到着案内板で全日空○○便とかユナイテッド○○便っていう表示がされていますよね。あと、旅行に行くときにエアラインチケットを見ると、日本航空○○便とかノースウェスト○○便とかって書いてます。いわゆる”Flight Number”なんですが、飛行機を運航するときは大抵、このフライトナンバーがその飛行機のコールサイン(=呼び出し符号)になっていて、地上の管制官との交信はこのコールサインを使って行っています。例えば、ユナイテッド航空の879便 ホノルル発、成田行きですとコールサインは"UNITED 879"になり、管制官との交信はすべてこのコールサインで行われます。このコールサインを毎日使うことによって、管制官側とパイロット、そして地上のスタッフの間で”ユナイテッド航空の879便は成田に行く”という共通の認識を持つことができます。で、一方セスナのような小型機やビジネスジェットのようなチャーターの飛行機は毎日飛び方や飛ぶ目的地も異なりますので、機体の登録番号をコールサインとして使っています。例えば、セスナのJA3212ですと"Juliet Alpha 3212"となります。またアメリカでは飛行機の種類を最初につけますので例えば、セスナのN49902ですと"Cessna 49902"また、ガルフストリームのN488SQですと"Gulfstream 488 Sierra Quebec"となります。アメリカのように国籍登録記号のJAやNの代わりに飛行機の種類を最初につけると、管制官もどんな飛行機なのかすぐに理解できるので、地上とのコミュニケーションがスムーズにいくような気がします。ちなみに、英語のアルファベットを無線で使用する場合、一般的にPhonetic Code(=英文通話表)が使用されます。
2004.10.20
ブルーの見逃したという人がちょこちょこといらっしゃるようなので、写真をアップしておきました。安いデジカメで、撮影した私の腕も悪いので写りがそんなによくありませんが、エアショーの雰囲気だけも味わっていただければ幸いです。こちらからご覧ください。 ユニフォーム仕事柄、ユニフォーム(=制服)ばかり着ているので普通の人よりスーツを持っていないということに気がつきました。。。最後にスーツを着たのっていつだったかな~と考えなければならないくらいスーツを着る機会に恵まれていません。確か、最後に着たのは今の会社のインタビュー(面接)の時ですから、なんと約3年前です。あれから育ち盛りでもないのにウエストばかりがかなり成長したから、もうサイズが合わないんだろうな~スーツでネクタイを緩めて会社帰りに焼鳥屋に行って、同僚と会社の愚痴を言い合ったりするのって、すっごい憧れます。隣の芝生は青いです。
2004.10.12
今日はオアフ島の北東部にあるカネオヘというアメリカ軍海兵隊の基地でAirShowがあったので、行ってきました。もちろん目玉はアクロバットチームのブルーエンジェルスです。張り切って最初の開会式から見てたのですが、開会式で国歌斉唱、州歌斉唱その後コマンダーのお言葉と、日本では考えられないようなセレモニーで始まりました。普段、だらけてるアメリカ人がこのときばかりは静粛に歌を歌い、コマンダーのお話を真剣に聞いていてちょっと驚きでした。これは日本では考えられません、やはり愛国心の違いでしょうか?あと、地上の飛行機の展示も日本のエアショーでは民間機なんて展示しないのに、今日はアロハエアラインのB737やハワイアンエアラインのB717まで展示されていました。これもちょっと驚き。。。なにはともあれ天候も良く、F15、C130等の飛行展示、そして目玉のBlueAngelsが見れてエンジョイして帰ってきました。帰りの渋滞がちょっと苦痛でしたが、できれば毎年やってもらいたいと思いました。↓カリフォルニア州のトラビス空軍基地から地上展示に来ていたKC-10空中給油機です。 ↓フロリダ州のペンサコーラ空軍基地から飛行展示に来ていたBlueAngelsです。
2004.10.11
無事、今朝ホノルルに帰ってきました。実は、今回のホノルル→名古屋→ホノルルのフライトは、一年に一回の着陸の試験だったのですが、少し名古屋で強風があったものの何事もなく終了しました。で、今回は試験の話なんですが、パイロットっていうのはホントに試験や検定が多い職業なんです。ざっと思いつくだけで、年一回のフライト検定、シミュレーターを使っての緊急事態や悪天候での技量試験、半年に一回の航空身体検査や臨時の運航検査などなど、たくさんの試験や検定があります。ジェット機の免許証は機種が変われば、試験を受けなおしなので、自分の乗務する機種が変わる毎に2ヶ月~6ヶ月の訓練+国家試験があります。私の知り合いで、1年間の間にB747→B757→A320の訓練と国家試験を受けたやつもいます。(気の毒なようですがアメリカでは普通です、、、)人の命を預かっている以上、厳しい試験が定年まで続くのはあたりまえだと思いますが、同じ人命を預かる職業でもお医者様なんかは、一度試験に合格すると一生有効な免許書だから合格してしまったら試験なんか無いって聞いたのですが、どうなんでしょ?
2004.10.02
昨日、無事名古屋に到着しました。夕方到着だったのですが、台風はとっくに通り過ぎていてまさに台風一過で晴天でした。(ただ風はまだかなり強かったですが)ところで、よく日本人に自己紹介したときに「お仕事は?」と聞かれ「パイロットです」と答えるのですが、そうすると半数の人は「JALのですかANAのですか?」って聞き返してきます。話はそれますが、、、普通「お仕事は何をされるんですか?」○「テレビの開発をしています」、「車の販売をしています」×「シャープで働いています」、「トヨタで働いています」ですよね、最近どうも間違った答えをする人ばかりとよく出会います。そんな話はどうでもいいのですが、日本ではドラマの影響なのか、小型機やビジネスジェット機が一般に認知されていないのか、パイロット=エアラインパイロットと考える人が過半数を占めるようです。(独自調べ)日本であれアメリカであれ一口にプロパイロット(=パイロットとしてお金を稼いでる人)と言ってもいろんなパイロットがいます。例えば、、、インストラクターパイロット セスナなどの小型機で生徒に飛び方を教える、教官パイロットコマーシャルパイロット 小型機でスピーカーを使って上空から選挙運動や大売出しの宣伝をしたり、遊覧飛行をしたり、交通渋滞を調査するパイロット、多くのパイロットは教官パイロットと掛け持ちで働いているコーポレートパイロット 会社所有の飛行機を操縦する、おかかえパイロットチャーターパイロット ビジネスジェット(セスナのような小型機から旅客機のような大型機まで)などを操縦するパイロット、VIPを運んだり臓器や急病の患者を運んだりするので、たいてい24時間勤務で待機していて要請があればすぐにフライトをしなければならないエアラインパイロット 旅客機を操縦するパイロットテストパイロット 飛行機を製造している会社のパイロット、開発に携わったり出来上がった製品が正常に作動するかテストする、日本だと三菱重工や川崎重工で働いているその他、軍用機のパイロットも職業パイロットの一つです。どうです、パイロットと言ってもいろんなパイロットがいるでしょ?これからもし「お仕事は?」と聞いたときに「パイロットです」と答える人がいたら「なんのパイロットですか?」って聞いてあげてください、そうすると話もはずむと思います。今日は夕方から名古屋→ホノルルです。天気がいいみたいなので、関東平野の夜景がいまから楽しみです。
2004.10.01
今日、日本にいる友人の依頼でハワイに遊びに来ている知り合いを体験操縦させてやってくれないかということで、久々にオアフ島一周の体験操縦に連れて行きました。久々の島一周なので私自身も遊覧飛行を兼ねて、フライトをエンジョイしてきました。体験操縦した男性は20台後半くらいの方で、結構飲み込みが早く島を一周した後、時間があまったので、ストールの訓練のデモしたり、飛行場でタッチアンドゴーをしたりしました。結局2時間近く飛んでホノルル空港に帰ってきたのですが、帰ってきたときには後席に乗られていた、その方の彼女は結構ぐったりとしていました。そりゃそうですよね、初めての小型機で自分が操縦するならまだしも、初体験の人の後席に2時間も乗せられた日には、、、、、、気分も悪くなるってものです。その彼、本格的に飛行訓練をしてプライベートのライセンスを取りたいそうです。頑張ってください!あなたなら大丈夫です。
2004.09.28
セスナなんかの小型機で生徒を教えていると、「ジャンボに比べれば簡単でしょ?」っていう質問をされます。私はいつも同じで「大きい飛行機も小さい飛行機もいっしょだよ。」って答えています。考えてみてください、飛行機はスペースシャトルと違って、自動車と一緒で基本的にある程度の訓練を受ければ誰でも飛ばすことができるように設計されています。ジャンボのように大きい飛行機だからといって、操縦桿が重いだとか、強い力が必要だとかいうことはありません、セスナといっしょで操縦桿を引けば上昇しますし、押せば降下します。ただ大きな機種になってくるほど、システムが複雑になってきますので、その飛行機に慣れるまで訓練の期間が長いか短いかということになってきます。あと、小さな飛行機の機長も大きな飛行機の機長も人命を預かるという点では同じです。先日のコメントにもでてましたが、セスナでもジャンボでも我々パイロットは人命を預かっている以上、給料に関係なく安全には十分に注意して運航しています。大きな飛行機になるほど、自動操縦が充実しているし長距離のフライトをするために作られているので快適性は小型機よりかなり上です。
2004.09.25
給料の話をしたとたん、アクセス数がそれまでの2倍になってて(゜◇゜)!やはりみなさん、お金の話には興味があるということなのでしょうか?ということで、給料のお話その2です。アメリカでエアラインのパイロットになるための一般的な流れを簡単に説明すると(難しい話は抜きで)Private Pilot Certificate(自家用操縦士免許)取得 ↓Commercial Pilot Certificate(事業用操縦士免許)取得 ↓Instructor Certififate(教官操縦士免許)取得 ↓フライトスクールに就職セスナなどの教官として働いて1500時間くらい飛行時間を稼ぐ(1~2年) ↓リージョナルエアラインに就職50人乗りのプロペラ機又はジェット機で5000時間くらい飛行時間を稼ぐ(5~8年) ↓晴れてメジャーエアラインに就職という感じです。メジャーに入るまでが昨日の日記で書いたように下積み期間なんですが、飛行教官の給料はリージョナルエアラインのパイロットよりも当然低く、時給15ドル前後です。そのうえ、航空会社と異なりフライトスクールでは月間の保障時間というものがありませんから、飛ばない月の給料はすずめの涙くらいです。スクールがどれだけ繁盛しているかによりますが、恐らく平均すると1ヶ月あたりの飛行時間は65時間くらいなのではないでしょうか。ということは、65時間×15ドル=975ドル/月しか給料がありません、日本円に換算すると10万円ちょっと。。。。それでも大勢の教官パイロットはエアラインを夢見て毎日飛び続けるのです、、、、飛行訓練から自転車訓練?いま1人の生徒にセスナのプライベートライセンス取得のため操縦を教えてるんですが、その彼から突然電話がかかってきて生徒:「今週末に開催される ホノルル・センチュリー・ライド に急遽出場するはめになったので、それが終わるまでちょっと飛行訓練を休ませてください。」私:「いいですよ~、じゃー自転車頑張ってね~」ガチャッあとでよく聞いてみると、なんでも雑誌かテレビか何かの取材を受けるらしく、本人の知らないところで話が進んでいたそうな、、、、自転車も衣装も(ヘルメットまで)準備されていたそうです。電話を切った後に、よくよく考えてみると自転車で走ったことも無い人なのに、いきなり100マイル(=160Km)も走れるのかな~?っと他人事ながら心配をしてしまいました。本番はホノルル時間の日曜日なので今日を含めて練習期間は3日いったいどうするんだろ?頑張ってください、完走できることを祈っています。
2004.09.24
パイロットの給料って一般的に 高給 ってイメージありませんか?それはとんでもない間違いです。何をもって高給というかはひとまずおいといて、我々庶民のレベルで考えて高い給料をもらっているパイロットというのはメジャーエアラインで働いているキャプテンくらいです。ナショナルエアラインより下の航空会社で働いているパイロットの給料なんて一般のサラリーマン並みで、その中でもリージョナルエアラインの副操縦士なんてマクドナルドのアルバイトよりも安い給料です。ちなみに私が以前働いていた会社の一年目の給料なんて、ジェット機の副操縦士なのに時給18ドルで月の保証時間が75時間、ということはなんとひと月の給料が18ドル×75時間=1350ドルしかないんですよ!↓その時に乗務していた飛行機です。 それに加えてベースがニューヨーク!いったいこんな給料でどうすれば生きていけるの?って感じでしょ。実家が近くにある人はそれでもなんとか生活していけるんですが、それができない連中は8人くらいで1LDKの安アパートを借りてそこで共同生活していました。スケジュールの関係上、8人が同時にアパートに寝泊りすることはなく、通常3~4人くらいが寝泊りします。当然共同の2段ベッドで早いもの勝ち!ベッドを取れなかった人はリビングのソファーかもしくは床に寝ます。当然、食べるものも節約して朝ベーグル1つ、昼クッキー、夜ピザなんて普通です。結構な数のパイロットは副業もしているのですが、これもスケジュールの関係でフルタイムの仕事は難しく、融通の利くパートタイムの仕事をしていて、医者や弁護士からマクドナルドの店員までいろんな人がいます。リージョナルエアラインのパイロットさんたちは、そんな悲惨な地味な生活をつづけながら、みんなメジャーエアラインのパイロットを目指しているのです。
2004.09.23
今朝、ホノルルに帰ってきました。 私の現在働いている派遣会社 には世界中のパイロットが在籍していてさながら 国際連合 で働いているようです。2年前に採用されたときに同期入社が私を含め8人いたのですが、8人がそれぞれ別の国から集まっていたので8カ国からなる国際連合でした。内訳は日本、アメリカ、カナダ、タイ、コロンビア、ベネズエラ、フランス、南アフリカです。やはり標準語は英語なのですが、さすがにこれだけの国の人たちが集まると私を含め、英語に強いアクセント=なまりがあります。飛行機を操縦しているときなんかは、専門用語が多いし、役割分担も明確なので特に言葉にアクセントがあっても困らないのですが、普段の日常会話でたまに聞き返さないと分からないことがあります。今回一緒に日本からフライトしたパイロットはフランス人だったのですが、結構アクセントが強かったです、、、、もっとも向こうからしてみれば私の日本語なまりの英語を聞いて、理解しようと努力してくれているのでしょうが。けどこれだけいろいろな国の人と働いていると、それぞれの国固有の歴史や政治そして宗教があるので、それを知ることが非常に楽しいです。以前同じクルーでアメリカ人とイラク人なんてパターンもあったのですが、最初はどんな雰囲気になるのかなと心配してましたがお互い理解しあっていて意外と普通の友達感覚でフライトしてましたよ。普段のニュースを見ていると、国は違っても個人レベルではお互いにリスペクトしあって、理解しあうことが可能なのにどうして国のレベルになるとそれができないのかな?って思います。
2004.09.22
アメリカには、日本と比べものにならないくらいの数の航空会社があるのですが大きく分けるとメジャーエアライン年間売上10億ドル以上、全部で14社みなさんもご存知な世界的に有名な航空会社ですアメリカン航空ユナイテッド航空ノースウェスト航空コンチネンタル航空サウスウェスト航空フェデックスナショナルエアライン年間売上100万ドル~10億ドル、全部で32社中堅のエアラインですアメリカンイーグル航空コムエアーエクスプレスジェットエアラインアロハ航空ジェットブルー航空スカイウェスト航空ジェットオペレーター、ノンジェットオペレーター年間売上100万ドル未満、全部で93社小型のジェット機やプロペラ機を運航する弱小航空会社です。チャウタクワ航空エアーベガス航空ピナクル航空アメリフライトの3つに分かれます。全部で14+32+93=139社!! 改めてすっごいですねー。ナショナルエアライン以下の航空会社は日本人には馴染みが無く縁もなさそうなんですが、実はそうではなくこれらの会社の多くはメジャーエアラインと契約して50~70席くらいしかない小さな飛行機を飛ばしているんです。これがいわゆるリージョナルエアラインと呼ばれるものなんですが、よ~く機体の横を見てみると例えば、ユナイテッド航空の飛行機には「UNITED AIRLINES」って書いてますがこれらの契約航空会社には同じユナイテッド航空の塗装なのに「「UNITED EXPRESS」って書いてあります。(自分の会社の名前は小さく[Operated by ○○]って書いてあったりします。)こういう小さい飛行機が飛んでいるのは、アメリカ国内線もしくはカナダ、メキシコの北米国際線なのでアメリカ乗り継ぎの際しか乗る機会がないと思いますが、次回旅行でアメリカの空港に行った際には注意深く飛行機の横のペイントを見てみてください。今日はこれから 名古屋→ホノルル です。
2004.09.21
先ほど名古屋に到着しました、まだまだ日本は蒸し暑いですね。本日のフライトタイム8時間と10分。明日の出発まで約24時間の滞在です、名古屋でのステイ先は繁華街の中にあるホテルなので、レストランや居酒屋が近くにあり非常に便利で快適です。日本食が嫌いなアメリカ人にとっては苦痛なようですが、、、、(国際ホテルなのにテレビは英語放送がありませんし)日本の航空会社ですと、機長と一緒に飲みに行く(仕事の延長?)ことも多いのですが、アメリカの航空会社ではフライトが終わると完全に個人の時間という感じです。基本的にクルーでつるんで飲みに行くということはありません。。。それぞれジムに行ってストレス発散したり、ホテルの部屋で副業をしたり、バーに行って飲んだりして自由に過ごしています。なんとなく人間関係が希薄な感じがして、少し寂しい感じもするのですが、まー気楽といえば気楽で、自分にはこっちのほうがあってるなーって思います。
2004.09.20
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