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私の、読書割り振れる時間は、平日だと・・・せいぜい睡眠時間を削って1時間。そんななか!?読みました。東野圭吾の長編、『 天空の蜂 』です。

「さまよう刃」、「探偵ガリレオ」、「予知夢」、「秘密」に続いて読破しました。 今回よんだ、作品も10年以上前の作品です。今頃読むのが私らしい!? 『予知夢』は後でレビューします。
わずか10時間。タイムリミットはヘリの燃料の切れるまで・・・。
錦重工業が防衛庁に納入予定だった大型掃海ヘリ「ビッグB」が、何者かに奪取される。それも、最終チェック飛行の直前、遠隔操作によって・・・。
犯人は、「ビッグB」を予定通りに離陸させ、当初からの計画どおり、敦賀の高速増殖原型炉『新陽』の上空で維持させる事に成功する。 犯人の要求は、日本で稼動・点検中の原発を、全て使用不能にする事にあった。
要求が実行されない場合には、「ビッグB」を稼働中の原発へ墜落させる、との脅迫状が届けられた。 不幸は重なる。偶然にも、この超大型ヘリコプターには開発メンバーの一員である山下の息子、恵太がただ一人取り残されていた・・・。
犯人は誰なのか?その本当の目的はなにか?不可能にみえる恵太の救出は可能なのか?そして、原発施設の破壊による大惨事を防ぐことは可能なのか?
さまざまな視点で描かれる、東野圭吾節炸裂!?の長編サスペンス。
この 『天空の蜂』は、いわゆるタイムリミット・サスペンス。
時間にすれば概ね10時間。
とても濃密に時が刻まれて行きます。 事件の始まりが、8月7日(ちょうど今頃!暑いさなかというのが分かる)午前5時。同日の午後2時30分過ぎに事件が終結するまでを描いた物語です。
原発問題が物語の主軸にありますが、筆者はその是非を問う事が主題ではないようです。事実、あくまでこのテーマに関しては、客観的な表現が使われています。そのぶん、読み手にその主題の評価はまかせる・・・とでもいいたげ?
ただし、現状における日本のエネルギー事情は小説から10年以上経過しているにもかかわらず、あまり変化していない。柏崎原発の地震の件もあり、いろいろと考えさせられます。
もう一つの主題は少年の救出作戦。これは、多くは語りませんが、小説とは思えない程の出来栄えです。東野さんの特徴がよくでていて、まるで映画をみているような臨場感が漂っています。上空にあるヘリの周囲まで、描かれたもいないのに感じることが出来ます。
東野さんは、小説の中で特徴的なフレーズを使います。今回の『天空の蜂』では、「沈黙の群集」 という言葉。私のとって、かなり耳の痛いフレーズ。都合の悪い 現実を見てみないフリをする・・・思い当たる節がありすぎて・・・。
多くを語ると、まだ読まれていない方に迷惑かもしれませんので・・・
この作品に筆者の思い入れがあるのが良くわかります。先にレヴューを入れた『秘密』とは異なる東野圭吾が楽しめます。秀作ですね。これが 東野圭吾節 なんだ・・・。筆者の思い入れのある作品というのもうなづけます。なかなかの秀作で、今のところ『 秘密 』 と双璧です。
作品:天空の蜂
区分:長編
出版元 / 発売年:
講談社/1995
備考:
第17回吉川英治文学新人賞候補作
「 秘密 」は、Popo的には良い評価です。まだ4冊目ですが、その中で 出来栄えは突出 しています。東野圭吾という書き手の魅力が良くわかりますね。心にしみますよ!
そうそう、作者の読みは、東野圭吾(ひがしのけいご)さんなのですね!私は とうのけいご だと 信じてたんですよ(笑)ピンとこないわけだ・・・思い込みはペケですね。
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