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リンロン88

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2006.05.22
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カテゴリ: 投資
積読から連日の乱読へ・・・

毎日読んでいる本にひとつひとつ感想を書きたいところだが、まとめるとか反芻するとか、そういった「有益」ではあるだろうがそれなりの努力を要することよりも、どうも次々に乱読する、という「安易」な方向へ行ってしまう・・・


で、今日の乱読の対象は「天才数学者、株にハマる」。↓

天才数学者、株にハマる


株に関する本は、何冊かもっているものの、あまり読む気もせず、これこそ積読状態。どうも、最初に「ウォール街のランダムウォーカー」や「投資戦略の発想法」を読んだ影響が大きいようだ。

そして、大抵の、あるいはそこそこの理論を身につけたぐらいでは、テクニカル分析派にしてもファンダメンタル派にしても、長い目で見たときにはインデックス派に「期待値」としてかなわない、ということが実績として示されている以上、それほど「突っ込む」気も無い私としては、インデックス連動でかつ、非課税優遇を受けられる年金ファンドと教育目的ファンドをやっているだけに過ぎない。

年率何十%ということは期待できない代わりに、そこそこ5%から15%前後の利回りを毎年確保しているので、これはこれで長期戦を覚悟の上でじたばたしないことにしている。


そんな中、この本を読む気になったのは、帯びに書かれていた

「本書には、具体的な投資アドバイス、新しい千年紀のトップ10銘柄、今すぐ始める401Kの5つの賢い方法、今すぐやれる3つのよいこと、そういった話は全く出てこない。」

というのが気に入ったからだ。(笑)


代わりに

「本書の目的は、市場で成立している基本的な数学的関係を俯瞰し、解説し、また探求することである。投資と共に、市場にまつわる論点を要約した、新旧のさまざまな問題やパラドックス、パズルの考え方を検討してゆく」

という。読んでみるとこれが面白い!

コインが続けて2回、表が出た後に、3回目にコインを投げた時に表の出る確率は、と聞いた時に、「それは当然、裏の確率の方が大きいよ!」と自信たっぷりに答えた友人のP氏(ちなみに彼は工学部出身だったはずだが・・・)のような例は論外としても、たとえば

「100万円をまず贈与する。そして彼に次の二つの選択肢を与える。(a)もう50万円を無条件でもらえる (b)コインを投げ、表だったらもう100万円もらえ、裏だったら何もらえない。」

あなたならどちらを選択するだろうか。

「まず200万円を贈与する。そして彼にも次の二つの選択肢を与える。(a)なにもしない場合は、50万円を返却する (b)コインを投げ、表だったら返却なし、裏だったら100万円返す。」

この場合は、あなただったらどちらを選択するだろうか。

・・・
・・・
・・・

実験すると、上の例の場合は殆どの人が(a)、つまりなにもせずに追加で50万もらう方を、下の例で言うと、殆どの人が(b)のコインを投げる方を選択するという。

しかし、冷静に考えればわかるように、この二つの例は、先にもらうか、後で払うかの違いはあっても内容的にも確率的にも全く同じなのだ。

それにも関わらず、人はだいたい、片方ではコインの可能性にかけず、もう一方ではコインの可能性にかける、という違った選択をする。

こういった心理学的な影響を、いろいろなシチュエーションやパズルで示しながら、人間の直感と純論理的(また数学的)に導き出した確率とが乖離する例を説明する。

あるいは「平均値」というものの言葉としての「理解」と実際の乖離、「期待値」と分布、ボラティリティなどなど、日常的に、「投資」の世界で現れる言葉と、その実際を、数字で比較し、如何に人間が誤った判断をしやすいか、という点にもかなり説明の重点がおかれている。

確かに、たとえば「日本人の平均収入」や「平均貯蓄高」などで自分は平均より上か下か、と言った場合には、「自分は平均より下だ」とする人が圧倒的に多いのはよく知られている事実である。

つまり下は0までしかないが、上はそれこそ天文学的な数字を持つ人まであるわけだから、「平均」というと、その上のグループに引っ張られてしまうわけだ。

だからこそ、「最頻値」とか「中央値」とか、もっと言うと「分布」から「分散」の考え方が重要になってくるし、このあたりは皆さん、よく御存知だと思う。

しかし、これがひとたび、あるファンドの「平均パフォーマンス」などということになると、このあたりの理解はどこかへ行ってしまい、その「平均」という言葉を「期待値」と同様に思い込んでしまう、ということもよくある話である。

また、

「95%の確率で一週間のうちに1%儲かるかもしれないが、5%の確率で60%損するかもしれない」

と言った場合、儲かる確率は高いが、平均ではマイナスだ、などという話になって???になってしまう。

こういった話から、テクニカル分析やファンダメンタル分析の有効性、P/E、P/Bの裏の意味からプット、コールなどのオプションの話、あるいはオプションの理論的な価値の決定方法であるブラック=ショールズオプション公式などなどへ話が展開する。


訳者あとがきにも述べられているが、こういった本の中でも特にこの本はそのカバー範囲が、ゲーム理論、カオス、異質的エージェント、複雑系などに話が及んでいるところが秀逸だとされているが、私的には、一章の「数学的な問題と心理学的な問題は切り離せない」というところに、この本の面白さがあると思う。

というより、投資の細かな話はよく分からないながらも、このあたりの例と解説は久々の「頭の体操」という以上に楽しむことができた、というのが本音である。


こういった人間が陥る「心理傾向」にドンピシャはまってしまう例がこれでもか、と続くと、やはり自分は下手に生半可な知識や理論で株をやるなんていうことは止めて、実績重視でインデックスをやって時々数字を眺めるぐらいが丁度いいのだろうな、と思わずにいられない。

でも、しかし、一日は十分に楽しめる本ではありました。








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Last updated  2006.05.22 07:34:01
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リンロン88 @ Re[1]:「いただきます」と「ごちそうさま」(03/29) プチプチ大家さん >リンロンさん、もう楽…
プチプチ大家@ Re:「いただきます」と「ごちそうさま」(03/29) リンロンさん、もう楽天ブログは止められ…
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