東京フリー・メソジスト教団付協力牧師 甲斐慎一郎 説教要約

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2021.06.19
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「父と子の交わり」      2021年6月20日​
インターネットのテレビ局CGNTV(⇒みことばに聞く⇒関東⇒
東京B)の番組に当教会の牧師が出演しました。
2019年1月19日放映「​ 神の与える幸いと人の求める幸い ​」  
​「父と子の交わり」​
                  甲斐愼一郎 
             ローマ人への手紙、8章14~17節
 このローマ人への手紙の8章14~17節には、「子」または「子ど
も」という言葉が各節に、そして「父」という言葉が二回(アバと
はアラム語で父という意味)記されています。
  そこで、この父と子という観点から、聖書が教えているキリスト
の救いとは、どのようなものか、また真のキリスト教とは何かとい
うことを考えてみましょう。
​一、肉体の苦行 ​
  およそ宗教と名のつくものには、何らかの形において、肉体の苦
行というものがあります。その内容を、大ざっぱに述べるなら、次
のような四つです。
1.様々な欲望を自ら断つ禁欲です
2.肉体を苦しめる行為をすることです
3.自らの肉体を痛め、傷つけることです
4.自らの生命を死に至らせることです
  キリスト教においては、第一のものに相当する断食があります。
しかしこれは、神に近づくための一つの手段であり、決してこれ自
体を目的としているのではありません。
  聖書は、神の宮である肉体を、いたずらに苦しめたり、傷つけた
りしてはならず、かえって、その「からだをもって、神の栄光を現」
さなければならないと教えています(第一コリント6章20節)。
使徒パウロは、「すがるな。味わうな。さわるな」というような
定めは、「肉体の苦行などのゆえに賢いもののように見えますが、
肉のほしいままな欲望に対しては、何のききめもないのです」と述
べ(コロサイ2章21、23節)、肉体の苦行によっては、決して真の
救いは得られないと教えています。
​ 二、心の修行 ​
  次に宗教を心の修行と考えている人々がいます。これをキリスト
教に当てはめるなら、次のようになるでしょう。
1.ある人々は、キリスト教とは、理詰めで神の存在を信じ、た
だ聖書を読んで、神の教えを学ぶことであると考えています(知性
的な面)。  
 2.ある人々は、キリスト教とは、信じることによって神を感じ、
ただ神の愛に感動して生きることであると考えています(感情的
な面)。
  3.ある人々は、キリスト教とは、すべての悪や罪をやめ、ただ
神に仕えて、善行と奉仕に励むことであると考えています(意志的
な面)。
  キリスト教を、このように考えている人は決して少なくないでし
ょう。それぞれキリスト教の一面を表しており、 真の救いを受けた
結果としてこのようになります。 しかし、たとえどれにも片寄らず、
この三つのものに均衡が取れて備わっていたとしても、これは心の
修行であり、真の救いではありません。
​三、霊の交わり ​
聖書が教えている罪からの救いは次のような三つの面があります。
1.「義と認められること」です
2.「新しく生まれること」です
3.「神の子どもとされること」です
罪を悔い改めて、キリストの十字架は私の罪のためであると信じ
る者は、義と認められ(すなわち罪を赦され)、新しく生まれるだ
けでなく、「私たちが神の子どもであることは、御霊ご自身が……
あかししてくださ」り、私たちは、この御霊によって「アバ、父」
と呼ぶことができるのです(15、16節)。
私たちは、この御霊によらなければ、神をほんとうの意味と内容
と資格をもって「天のお父様」と言うことはできません。「御霊の
あかし」は、父の側から子の側への語りかけであり、「アバ、父」
は、子の側から父の側への語りかけです。ここから父と子の霊の交
わりが始まるということができます。この罪から救われた者だけが
持つことができる父と子の交わりこそ、キリストの救いです。
甲斐慎一郎の著書→​ 説教集
久米小百合氏司会「本の旅」→「​​ 聖書の中心的な教え ​​」
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Last updated  2021.06.19 21:55:02
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