資生堂:化粧品の原料植物 自社生産に着手へ
毎日新聞
資生堂が掛川工場内に設置した植物工場内部=同社提供
資生堂は28日、現在外部からの調達に依存している化粧品の原料植物について、自社で生産する取り組みを今春から本格的に始めると発表した。異業種参入組や外資など、競合する新興メーカーが自社の生産設備を持たず、外部に生産委託するケースが多い中、原料段階から自社管理を徹底し、品質にこだわった製品作りを行うことで、信頼性の向上と差別化を図る。
同社は国内の主力生産拠点である掛川工場内に、各種ハーブなど化粧品の原料植物を効率的に生産できる密閉型の実験施設を昨年末に設置。ローズマリーやカモミールなど、約10種類のハーブの実験栽培に着手した。今後、量産化する植物を絞り込むという。
また敷地内に面積176平方メートルの実験農場を用意しており、4月以降、植物工場で大量生産した種苗の生育、収穫などに取り組み、調達プロセスの確立を目指す。
同社は、自社スタッフを派遣して原料植物の栽培管理・収穫を行う提携農園を確保する取り組みも、早ければ今年から始動させる。栽培植物や生産規模などは未公表だが、収穫された植物を配合した化粧品を、14年にも発売する予定だ。
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