本の虫の読書ノート

本の虫の読書ノート

2023.04.10
XML
カテゴリ: 内館牧子


ドラマの方では、松坂慶子さんと風間杜夫さんが夫婦役を演じていました。
でも、原作を読むとちょっと少しイメージが違うな、と思いました。




エリートサラリーマンの男性と結婚した夏江は鼻高々だったが、
姉からは、「夏江は相当のぶりっ子だ」と陰口を言われていた。

その夏江も70になると「今度生まれたら、この人とは結婚しない」と
夫の寝顔を見るたびに、呟くようになっていた。

退職後、夫は「歩く会」に入っていそいそと出かけるいく。
その姿を見ると、夏江はモヤモヤした気持ちになった。

私だってガーデニングの道を続けていたかった。
あの時、夫が「子供はどうするんだ」という言葉で諦めた。

そんな気持ちで悶々していた時、テレビに映る男性に驚く。
昔同じ会社で働いていた、姓が違うけれど後輩ではないか?

会社のビルの屋上で一緒に花壇を作り、時々食事に誘われた。

その後輩に興味がなかった夏江は、やんわり断っていた。
あるとき親戚だという有名店に誘われた時は、つい承諾してしまう。

しかし、夏江が秘かに憧れていた男性の仕事を手伝ってあげたことで、
同じ日食事に誘われ、後輩の誘いは躊躇いもなくキャンセル。

その憧れていた男性が、夏江の夫だった。

その後輩は北海道でガーデニングの会社をしていて、かなり有名らしい。
夏江は食い入るようにその後輩を見つめるのだった。

エリートだった夫はお酒で失敗して、出世コースから外れてしまった。
昔、私に好意を持ってくれていた冴えない後輩は、有名人。

夏江の気持ちは騒いだ。
テレビでは、今東京にいるらしい。

もしかしたらガーデニングの仕事も得られるかもしれない。
夏江の妄想は膨らむ一方で、ついテレビ局に電話してしまう。

もしかしたら、あの時こんな選択をしていたら、今の私ではないかもしれない。
子供も独立して、退職した夫のとの二人暮らしになった時、女性の後悔。

NHKのドラマは、松坂慶子さん向けに少し脚色しています。
小説の方は、小気味いいくらいポンポン悪口が出てきます。

でも、これだけ言えたらさっぱりするだろうな~という思いで読みました。
ストレス発散したいとき、読むことお勧めです。


息子に会社を任したはずなのに、しゃしゃり出てくる老害の父親。
これも困りますよね。 老害の人 [ 内館 牧子 ]





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023.04.10 12:03:55
コメント(0) | コメントを書く
[内館牧子] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Calendar

Profile

蒼い芥子

蒼い芥子

Freepage List


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: