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2015.05.10
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カテゴリ: 突発性難聴体験記
オージオグラムからは読み取れないつらい症状が、音が耳に響くことと耳鳴りであることは今までに書いてきたが、耳鳴りは非常にやっかいなものだ。これは前の日記でも書いたように、耳鳴りが脳によって危険情報と認知されて意識に昇り大きくなっていくという悪循環を断ち切るしかない。
Jastreboff氏によると、耳鳴り患者の4分の3は自然に悪循環を断ち切って耳鳴りを意識しないようになり、苦痛から解放されることがわかっている。これをhabituation(慣れること)という。人間の適応力は大したものだと思う。

「意識しないようにしよう」と思っている間は意識しているということである。「鳴るなら勝手に鳴ってろ。俺は勝手にやらしてもらう。」ぐらいの気持ちの方がいいのかもしれない。私は少しお酒を飲むとそんな気持ちになって耳鳴りが気にならなくなる。人によっては逆に耳鳴りが強くなることあるらしいので誰にもお勧めというわけにはいかないが。

Youtubeやニコニコ動画を探すと、小川のせせらぎや森林で小鳥がさえずる音などを録音した動画ファイルがたくさんある。こういった環境音を流しておくのは耳鳴りから意識をそらすのにものすごく有効である。静寂な環境はイヤでも耳鳴りが意識のトップに昇ってくるので耳鳴り持ちにとって大敵なのだ。

耳鳴りで苦しんでいる人のブログを見ると、医師から「耳鳴りは治療法がありません。慣れて下さい。」とか「一生付き合っていくしかありませんよ。」と突き放されたように言われて絶望している人が多い。せめて上に書いてあるような具体的な説明をして、「ほとんどの人は気にならなくなりますから心配しないで」ぐらいは言ってあげてほしい。それぐらい説明するのに20分とかからないだろう。
Jastreboff氏も「耳鳴りに対してネガティブな感情を持たせるようなカウンセリングは絶対に避けるべきである」と強調している。ネガティブな感情がますます耳鳴りを肥え太らせることになるからだ。不用意な医師の一言がその患者を耳鳴りの呪縛から逃げられなくしてしまうのである。

やや強引だが一時的に耳鳴りを消す方法がある。
耳鳴りと同じ周波数の音を聴くことである。residual inhibitionという現象で昔から知られている。
そのためには自分の耳鳴りの周波数を知る必要があるが、これが意外とむずかしい。耳鳴りは純音のようなピッチのハッキリした音ではないからだ。通常は聴力が最も落ちている周波数に一致した音が耳鳴りになるのだが、今回の私の場合どうもオージオグラムの落ち込んでいる1000ヘルツと一致していないようだ。明らかにもっと低い音である。
これまた耳鳴りのピッチを探すiphoneアプリ(tinnitus measurer)があるので、これで大体あたりをつける。ピッチが合っていれば純音でもresidual inhibitionが得られるが、耳にきついのでネットからホワイトノイズの音声ファイルをダウンロードして、あたりをつけたピッチ周辺をオーディオ編集ソフトのグラフィックイコライザーで持ち上げれば耳に優しい音でresidual inhibitionが得られる。
試行錯誤の末、今回の私の低音性の耳鳴りに対しては690ヘルツあたりを持ち上げるのが最も効果的なようだ。おそらくは聴力が落ちだし際の周波数が耳鳴りになっているのかと思う。この音を5〜6秒の長さに切り出して、フェードイン&アウトで適当な間隔を空けて繰り返し(iphoneに入れて1曲リピートにする)1分間程度聴くと、その後耳鳴りがしばらく消える。あくまで耳を痛めない適度な音量で聴く必要がある。まあ、ものの2〜3分もすれば耳鳴りは戻ってくるのだが。しかしわずかの時間でも静寂を取り戻せるのは精神的に支えになる。ただしあまりこれに依存するとhabituationは達成されないので、疲労や緊張などでどうしても耳鳴りが苦痛でしょうがない時のみ使っている。

薬をきらう人もいるが、精神安定剤を適時使用するのは効果的である。精神的緊張が取れると耳鳴りの悪循環はかなりおさまる。私の場合調子が悪いときはデパスを服用している。

とにかく大事なことは「耳鳴りをなんとか治そう」とか「耳鳴りと格闘する」などと思わないことである。それはとりもなおさず耳鳴りを意識することになるからである。

と、まあ人に解説することはできるのだが、これらは昨年来高音性の耳鳴りに悩まされて調べた知識である。そんなこんなでせっかく慣れてきたところで今回の突発性難聴で新たな低音性の耳鳴りがスタートして振り出しに戻ってしまった。「鳴りたいなら勝手に鳴ってろ」である。





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Last updated  2015.05.10 22:01:23
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