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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2009.11.07
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カテゴリ: 文芸

 それでも、パパは舘ひろしさん、ムスメは新垣結衣さんというイメージが、
 しっかりと頭の中にインプットされてしまっていた。
 そして、本著を読んでいても、そのイメージが抜けきることはなかった。

 お話しは、五十嵐さんの作品だから、間違い無し・文句なしに面白い。
 パパとムスメが、それぞれに一人称で語るパートが、
 交互に繰り返されることになるが全く違和感がなく、流れはとてもスムーズ。
 まぁ、ムスメの語り口調が、こうして活字になるとなかなかスゴイと感じたが……。

それにしても、この作品では、父親と高校生の娘の距離感が、実に絶妙に描かれている。
エンディングも、決して説諭調に陥ることなく、見事なしめくくりである。
そう、7日間くらいお互いの身体をチェンジし、相手の立場を経験しただけでは、
父と娘の距離感なんか、そう簡単に縮まりきることはないのである。

だからこそ、このお話しの始まり、
ビデオの中で動きまわる、幼い小梅を見つめる恭一郎の姿には、
父親なら誰もが、心を震わせてしまう。
そして、「わかるよ、うん、とってもよくわかる」と肩を叩き、声をかけてあげたくなる。

一方、御前会議での小梅の奮闘ぶりは、このお話の最大の見せ場である。
このエピソードがあるからこそ、
このお話しは、その辺にあるありふれたフツーの作品ではなく、流石の五十嵐作品となった。
そして、このエピソードは、恭一郎の姿を借りた小梅だからこそ成り立つのである。

さて、この作品において、五十嵐さんがパパの立場に立って、
パパの心境を描くことは、それほど難しいことではなかっただろう。
しかし、五十嵐さんがムスメを描くことは、そう簡単ではなかったはずだ。
表面的な言動を描くことはできても、内面の機微を描き出すのは難しい。

実際のところ、女子高生は、この物語のムスメに共感できたのだろうか?
そして、ここに描かれたムスメの心境は、スタンダードな感覚なのだろうか?
そんなことがハッキリとは分からず、そんなことがいつまでも気になってしまうのが、
オヤジという存在である。

文庫版、巻末の解説は、あさのあつこさんによるものである。
短い文章ながら、女性としての視点に満ち溢れ、
男性作家の作品を見事に補っている。
これまた、流石である。





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Last updated  2009.11.07 18:07:04
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