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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2013.04.06
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カテゴリ: 社会・政治・時事
『TPP亡国論』 の中野剛志氏による一冊。
 国民から喝采を浴びる「改革派官僚」たちの様々な言動に対し、
 オルテガの大衆社会論やマックス・ウェーバーの官僚論の見地から疑問を呈し、
 彼らの行動が、更なる官僚制支配と政治の弱体化に結びつくと警鐘を鳴らす。

 「効率性」「計算可能性」「予測可能性」「支配」の特徴を持つ経営スタイルで、
 市場におけるグローバル化を進め、大成功をおさめたのがマクドナルド。
 だれかれの区別をせず、主観的な判断を入れず、事務を迅速・精確に処理する
 「自動化されたマシーンのようなもの」であることを求められるのが官僚。

この両者に見られる共通の特徴は、IMFなどの国際機関においても見られるようになり、
大学における経済学や、各国の経済政策でも官僚化が進んだ。
しかし、各国の政治経済システムが、アメリカ型のものへと収斂することは、
リーマンショックを始めとする、世界的危機を引き起こすことに繋がってしまったのである。

そして、日本では、90年代初頭以降の構造改革から2009年の政権交代に至るまでの約20年、
「官主導から政治主導へ」が、改革運動の共通目標であり続けたのだが、
逆に、この時期に官界、政界、財界、学会の隅々にまで「官僚制的支配」が完成した。
この官僚制化によって犠牲になったのは、自由民主政治だった。

さて、本著で私が最も印象に残ったところを、最後に記しておく。

  成果主義の最大の虚妄は、人間の能力を客観的指標によって
  的確に測定することが出来るという誤った信念にある。
  その虚妄がもたらす弊害は、企業経営以上に、行政組織においてひどくなるだろう。
  なぜなら、企業の目的が営利にある以上、企業人の業績は、
  生産性、売上、あるいは利潤率などで、
  正確ではないにせよ一定程度は表現しうるかも知れないが、
  営利目的ではない公務員の業績はそれすら不可能だからである。(中略)
  にもかかわらず、行政管理に成果主義を適用したら、どういうことになるか。
  公務員は、自分の評価につながるような仕事、すなわち短期的に成果が表れやすく、
  しかも数値で表現しやすいような仕事しかしなくなる。
  成果が出るまでに時間のかかる難しい事業や、成果を定量化できない複雑な仕事からは、
  たとえそれが必要であっても逃げるようになるのだ。(p.53)





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Last updated  2013.04.06 13:52:52
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