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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2014.05.30
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『こんなツレでゴメンナサイ。』 とか、
『仕事休んでうつ地獄に行ってきた』 のように、
 「うつ」になった当事者の書かれた本を何冊か読んできました。
『私のうつノート』 も、そのうちの一つです。

 ただし、元の職場に復職されたのは、『私のうつノート』の瀧野記者だけ。
 そこで、実際に、復職を始め、社会復帰には、どのような手段があるのか知ろうと、
 色々、ネットで検索をして調べた結果、見つけたのが本著。
 カスタマーレビューの評価も高い一冊です。

まず、セッション1『「うつ病」はどのような病気か』では、
その症状や診断基準、治療や薬剤について説明されています。
コンパクトにまとめてありますが、分かりやすいです。
そのなかで、私の印相に残ったのは、次の一文

  うつを回復した方が管理職になると、
  その上司に対する部下の評価はとてもよい場合が多いのです。
  なぜなら自分の経験から相手を配慮できる管理職になるからです。
  その意味で「うつ病」を経験することは決してマイナス面だけではありません。(p.23)

続くセッション2『「うつ」の再発予防と症状自己管理』では、
うつ病の再発率や、そのタイミング、危険因子や薬の調整について説明がなされ、
治療は、あくまでも患者自身が主役であると指摘しています。
この「患者自身が主役」という言葉には、グッと来る重みを感じました。

そして、自身が再発のサインに気付き、「うつ」を乗りこなす手立てを紹介しています。
特に、p.45から始まる「コラム うつ病回復者の体験談」は、
36歳の大手コンピュータ会社勤務のSEの方が、職場復帰をした経過を詳述しており、
とても参考になるものでした。

その後に続く、セッション3~5が、本著の核となる部分です。
セッション3『「うつ」を乗りこなす - キャリアリカバリーへの道筋』は、
職場復帰への道筋について、そのモデルや課題、必要な支援について説明すると共に、
ライフキャリア、人生を見つめ直すことの重要性を説いています。

セッション4の『復職に向けての心得』は、
復職に向けて、取り組んでおかねばならないことについて、具体的に説明しています。
それは、8時間労働に耐える、一人で通勤する、元の仕事に戻ることが出来るかどうか。
そして、リハビリ出勤について説明した上で、復職だけが人生ではないとも説いています。

  また、職場復帰の際に、元の職場に復帰することには問題があるという場合には、
  復帰前に事前に相談をすべきです。
  元の職場での人間関係がうつ病の原因であったとか、
  従来と同様のレベルの仕事をこなすことは不可能だと判断できる場合には、
  事前に申し出ることが必要です。
  なぜならば、うつ病になる前と同様の状況にならないことが
  うつ病再発予防の方法の一つであるからです。
  職場人員配置の問題もありますが、優秀な人材の有効活用の面から、
  会社としてはできるだけの配慮をすることが肝要と考えています。
  また、会社側にも労働安全衛生法のほか判例による安全配慮義務等により、
  快適な職場環境を形成する義務があることも確かです。(p.94)

セッション5の『事例から学ぶ心理的プロセス』では、
40代公務員の実体験を元に、休職から復職に至るプロセスを振り返り、
それぞれの時期の対処のポイントを示してくれています。
1年半の休職期間を経て復職するまでを、初期、中期、後期に分けています。

  うつの回復プロセスは単純な右肩上がりではなく、よいとき、悪いときを繰り返します。
  今日は調子がよいなと思っていても、翌日は朝から憂うつだったりもするものですが、
  悪い時の底は少しずつ上がってくるものです。(p.108)

上記の一文は、休職中期のことを記している中で出てくるものですが、
この辺りの記述を読んでいると、患者が現時点でどの段階に置かれているのかが見えてきて、
非常に心強い道標、地図になってくれると感じました。
また、復職直後の段階については、こういう指摘もされています。

  上司から体調について聞かれた時には、業務への影響に焦点を絞って話すのがポイントです。
  「主治医から、当面は業務量や残業時間の配慮が必要と言われており、
   その範囲で働くことは大丈夫です。」、
  「朝は気分が落ち込みがちですが、業務の遂行には影響はありません」など、
  上司が本人の業務内容を決定する上で参考になるような、またその範囲であれば
  仕事を任せて大丈夫との印象を持てるような話し方が望まれます。
  「思考力や集中力がまだ戻りません」とか
  「睡眠が充分にとれません」など症状だけを伝えると、
  業務を任せて大丈夫なのだろうかと不安を残すことになります。(p.113)

その後のセッション6『家族が「うつ病」になったとき』は、
文字通り、患者本人にというよりも、それを支える家族に役立つ内容となっています。
「うつ病」は、患者本人も辛いものですが、それを支える家族にとっても大変辛いものです。
p.142からのコラム「夫がうつ病になって - 家族の体験談」は、とても参考になります。

以上、本著はタイトルに相応しい、素晴らしい出来映えの一冊であり、
「うつ」から社会復帰、復職を目指す人は、ぜひ読んでおきたい一冊です。
ただし、本著が発行されたのは、2004年6月3日で、およそ10年前のこと。
「この10年で、ここに書かれている内容に変化は全くないのか?」という点は気になりました。

最新の情報が掲載された書物も検索して、探してみたいと思っています。 





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Last updated  2014.05.30 12:11:04
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