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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2019.01.06
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カテゴリ: 社会・政治・時事
​ 読み始めてから気付いたのですが、
 著者は、ベストセラーになった『応仁の乱』の呉座さん。
 『応仁の乱』未読の私には、著者名を見てピンとこなかっただけの話ですが。
 しかし、かなり上から目線の書きっぷりが、至る所で見られるので少々驚きました。

 本著は、日本中世の様々な陰謀・政変について紹介しながら、
 巷に溢れる多くの陰謀論について論じたものです。
 いつの時代にも、激しく政権を争う人たちがおり、
 それを手に入れるため、手段を選ばない攻防が繰り広げられたことが分かります。

本著を読み進めるのには、随分時間を要しました。
保元の乱や平治の乱のあたりについては、
私が教科書レベルの知識程度しか持ち合わせていないため、
人名を始め、色々なワードがスッと頭に入って来ず、苦労しました。

それが、鎌倉時代のエピソードになると、やや緩和され、
室町時代に入ると、読み進める速度が少しずつ上がっていきました。
そして、「応仁の乱」になると、やはり筆者の得意とするところだからでしょうか、
俄然面白くなってきて、そのまま本能寺の変、関ヶ原と楽しく読み進めていきました。

  前著でも指摘したが、中世人は親の仇を討つことを決して忘れない。
  親兄弟を殺した仇敵と手を結ぶことに不満を持つ者は、
  細川家にも畠山家にも少なくなかっただろう。
  細川高国や畠山尚順は、それぞれの家臣たちを説得する必要があった。
  足利義稙・細川高国・畠山尚順の三者は、恩讐を乗り越えるために
  <ウソの歴史>を必要とした。
  そこで細川京兆家は『応仁記』において、
  足利義視(義稙の父)- 細川勝元(高国の養父である政元の父)-
  畠山政長(尚順の父)が協力関係だったという”神話”を創造し、
  足利義稙-細川高国-畠山尚順の提携を<あるべき姿への回帰>と正当化した。
  この神話創造を担ったのは、安富宗綱であろう。(p.197) 

歴史的事実を明らかにする記録が残っているとは限らない。
また、残っていたとしても、そこに記されていることが事実とは限らない。
さらに、記されていることをどう解釈するかは、読み手によって違うこともある。
事実を知ることは、とても難しいことだと再認識させられました。





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Last updated  2019.01.06 18:14:50
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