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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2019.12.07
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​ 副題は「あなたを蝕む愛着障害の脅威」。
 タイトル、副題共になかなか過激。
 でも、読み始めると、そのネーミングに納得してしまいます。
 さすが、 岡田さん です。

   ***

本著によると、人に喜びや幸福を与える生物学的な仕組みは、3つしか存在しないそう。
1つ目は、お腹いっぱい食べたり、性的な興奮の絶頂で生じるもの。
生理的な充足により、私たちが生きることに最低限の喜びを与えてくれるもので、
エンドルフィンなどの内因性麻薬(脳内麻薬)が放出されて生じる快感です。

2つ目は、報酬系と呼ばれる仕組みで、サッカーのゴールや麻雀でロンをした瞬間に、
大脳の線条体の側坐核でドーパミンが放出され、「やった!」という快感を味わうもの。
このドーパミンの短絡的な放出を引き起こすのが、麻薬やアルコール、ギャンブル等で、
報酬系を悪用したものと言えます(麻薬には内因性麻薬放出を伴う場合もあります)。

そして3つ目が、愛する者の顔を見たり、愛する者と触れ合うとき、
安らぎに満ちた喜びが湧き起こるという、愛着の仕組みです。
これは、生命維持や回復促進のために、免疫系や神経系、内分泌系を調整する
オキシトシンという、視床下部の神経細胞から産出されるものの働きによります。

しかしながら、親からの無条件の愛情を与えられず、不安定な愛着を抱えた人は、
オキシトシン系の充足が不十分になってしまいます。
その結果、不安や苦痛を感じやすくなり、
痛みや原因不明の身体症状、うつや不安に苦しめられることもあります。

その不足は、ドーパミン系の充足や生理的な快感で補うことになりますが、
短絡的な充足は耐性を生じ、より強い刺激を必要とするようになってしまいます。

   ***

さて、本著で最も衝撃的なのは、次の記述ではないでしょうか。
「愛着障害」という言葉の世間への広まり等、誰もが気付きかけていたと思いますが、
ここまで正面切って、この問題について書かれたものを、
私は、これまで目にしたことがありませんでした。

  そして、実際に臨床で、
  「大人のADHD」を疑って来院する人たちの生活史を見ていくと、
  彼らが親との関係に苦しみ、虐待劇状況に置かれてきたことが明らかとなることが、
  非常に多いのである。
  これらのすべての事実は、彼らが苦しんでいるものの正体が、
  養育要因に起因する愛着障害に由来することを、強く示唆しているだろう。
  だが、そうした結論をうすうす感じていても、
  専門家ほど、そのことを口にすることは許されなかった。
  そこには、ぶ厚い障壁が立ちはだかり続けていたのだ。
  その障壁とは、ADHDは遺伝的要素が7、8割にも上る、
  先天性の強い神経発達障害だという定説であり、
  不注意や多動といった問題に、養育要因は無関係だという
  ここ何十年かの「常識」だ。
  実際、ADHDの養育要因について論じたりすれば、嘲笑とバッシングを受けた。
  多くの専門家たちが、この30年以上、
  ADHDに養育要因など関係しないと言い切ってきたのであるから、
  それをいまさら覆されるわけにはいかないのである。
  だが、その牙城が、今世紀初めぐらいから徐々にほころび始め、
  最近では崩壊がだいぶ進んでいる。
  音を立てて崩れ落ちる日も近いかもしれない。(p.167)





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Last updated  2019.12.07 19:33:52
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