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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2023.05.28
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カテゴリ: 文芸

 でも、すぐには思い出せないでいた。
 「読み終えたら、探さなくっちゃ」と思いながらページを捲り続けると、
 「あとがき」に全てが書かれていました。

   ***

「本当のわたしが生きて暮らしているのは、高い壁に囲まれたその街の中なの」
17歳のぼくと16歳のきみは「高校生エッセイ・コンクール」の表彰式で初めて出会った。
2週間に1度ほど手紙のやりとりをしたり、ぼくがきみの住む街に出かけて行ったりした。
しかし、長文の手紙を最後に音信が途絶え、ぼくは45歳を迎えて間もなく穴に落下した。

壁に囲まれた街の入り口で、私と私の影は門衛によって引き剝がされた。
そして、図書館で出会った君は16歳のままなのに、私はもう遥かに年上だった。
君はそこに並ぶ古い夢を管理し、私が〈夢読み〉として読む。
そして、図書館を閉めた後、私は君を家まで送っていく。

寿命が迫った私の影から、もう一度一緒になって壁の外の世界に戻ろうと私は誘われる。
南の溜りで影を見送り、自らは街に留まることにした私だったが、気付くと影があった。
中年と呼ばれる年齢にさしかかった私は職を辞し、福島のZ**町の図書館長に就任する。
元館長・子易さん、司書・添田さん、コーヒーショップの女性店主らと過ごす日々が始まった。

頻繁に図書館に姿を見せるイエロー・サブマリンのヨットパーカーを着た少年・M**が、
私が語る壁に囲まれた街に興味を示し始め、やがて姿を消してしまう。
私は夢の中でM**の抜け殻を見つけるが、右耳たぶをちぎれるほど嚙まれてしまう。
そしてある夜、川を上流に向かって歩き続け、17歳になった私は16歳の彼女を見つける。

真夜中に目覚めた私は、イエロー・サブマリンのヨットパーカーを着た少年に気付く。
彼は、自分には影がなく、抜け殻をあちらの世界に残してきたと言う。
そして〈夢読み〉になるため、あなたと一体になりたいと言い、私の左耳たぶを嚙んだ。
その後、表面的には平穏な日々を経た後、私は「そろそろ行かなくては」と言って目を閉じた。

   ***

『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』(文庫版は 上巻 下巻 の二分冊)は、
村上さんの作品の中でも大好きな作品ですが、
「街と、その不確かな壁」をもとに新に紡がれた作品は、
また、大好きな作品のひとつになりました。





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Last updated  2023.05.28 12:54:38
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