音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2019年06月19日
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エルトン初期の密かな好盤


 エルトン・ジョン(Elton John)がソロ・デビュー盤(『エルトン・ジョンの肖像(原題:エンプティ・スカイ)』、当時は米国ではリリースされず)を発表したのは1969年のこと。翌1970年のセルフ・タイトルのセカンド作 『僕の歌は君の歌(原題:エルトン・ジョン)』 からは 「僕の歌は君の歌(ユア・ソング)」 がヒットし、アルバムも全英5位、全米4位となった。その後、1972年には 『ホンキー・シャトー』 をリリースし、収録曲「ロケット・マン」は全英2位、全米6位となったほかアルバムも全英1位、全米2位の成功を収めた。

 ところで、『僕の歌は君の歌』から『ホンキー・シャトー』の狭間で、エルトンは2枚のアルバムを発表している。第3作にあたる『エルトン・ジョン3(原題:タンブルウィード・コネクション)』と第4作の『マッドマン(原題:マッドマン・アクロス・ザ・ウォーター)』である。前者はかなりのヒット(全英2位、全米5位)だったのでさほどでもないかもしれないが、セールス的にはやや低調だった(と言っても全英41位、全米8位)『マッドマン』の方は、多作なエルトンゆえに今となっては見過ごされやすい盤になってしまっているような気がしてならない。

 結論から言えば、本盤『マッドマン』は名曲ぞろいの実に好盤である。2.「リーヴォンの生涯」と1.「可愛いダンサー」がシングル発売されたが、前者は全米24位、後者は41位と大きくヒットしたわけではなかった。また、派手なステージ衣装とパフォーマンスを繰り広げていった往時のエルトンのライヴでは、ここに収録された楽曲はあまり取り上げられなかった。そんなこともあってか、好曲が居並ぶにもかかわらず、印象が薄い盤となってしまったのかもしれない。

 そうした好曲群の一部を見てみたい。上記1.「可愛いダンサー」はメロディ・センスが抜群。同じくメロディの美しさでは、8.「偽りの人々」もおすすめである。他方、曲展開の素晴らしさという点で注目したいのは、シングルとなった上記2.「リーヴォンの生涯」、さらには4.「マッドマン」と5.「黄昏のインディアン」。これらの曲にとりわけ顕著に見られるもう一つの特徴として、本盤ではストリングスを生かした叙情性いっぱいの演奏が頂点を極めていると言ってもいい。“明るいエンタテイナー”のエルトン・ジョンを求めると期待が外れるかもしれないが、個人的には、エルトン・ジョンの真髄はきっとこういう楽曲や演奏にあるという気がしている。その意味では、あまり目立たないが聴き逃がすわけにはいかない1枚だと思う。


[収録曲]

1. Tiny Dancer
2. Levon
3. Razor Face
4. Madman Across the Water
5. Indian Sunset
6. Holiday Inn
7. Rotten Peaches
8. All the Nasties
9. Goodbye

1971年リリース。




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Last updated  2019年06月19日 20時02分02秒
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