音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2020年06月06日
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テーマ: 洋楽(3407)
安定感のある歌唱と多様な楽曲


 以前にも同じようなことを書いたような気もするのだけれど、マリア・マルダー(Maria Muldaur)の歌声には外れがないように思う。全作品を聴いたわけでもないので、あくまで聴いたことのある作品の範囲内でのことだが、どれも安定した歌唱であるだけでなく、聴き手を魅惑する歌声なのである。バンドやデュオ(ジェフ&マリア)を経て、1973年の ソロ・デビュー盤 を皮切りに自身の名義作を発表し始めた彼女だが、1~2年ごとにアルバム作品を積み重ね、5作目となったのが、1979年リリースの『オープン・ユア・アイズ(Open Your Eyes)』だった。

 このアルバムの収録曲を見ると、なかなかヴァラエティに富んでいる。冒頭の1.「フォール・イン・ラヴ・アゲイン」はパワーポップ的なロック調だけれど(筆者はこういうマルダーが大好きだったりもする)、聴き進んで行くと、これがアルバム全体を支配する雰囲気というわけではないことに気がつく。どこかカントリー風の雰囲気を持った2.「あなたに賭けて」、さらにはスティーヴィー・ワンダーが参加している3.「バーズ・フライ・サウス」、そして、5.「ラヴァ―・マン」ではジャズ調をバックにスタンダードを歌い上げる。

 アルバム後半に入っても、表題曲で、ドゥービー・ブラザーズ(初期のドゥ―ビーではなく、マイケル・マクドナルド以降のドゥ―ビー)らしさが溢れるナンバーの表題曲6.「オープン・ユア・アイズ」をさらりと歌い上げる。かと思うと、ロック調の7.「ダンシン・イン・ザ・ストリート」、さらには、再びジャズ・ヴォーカル風な雰囲気でバラード曲の8.「エローナ」が続く。そして、9.「クリーン・アップ・ウーマン」はファンキーなソウル調。このようにソウルやジャズなどの要素を取り入れながら、ロック調のナンバーも含み、多様な楽曲をとりあげつつも、結局はマリア・マルダーの安定した歌声で聴き手を魅了するといった仕上がりになっている。

 蛇足ながら、筆者の私的な好みに基づいたお勧め曲を挙げておきたい。あくまで個人的な偏見いっぱいの選曲だけれども、1.「フォール・イン・ラヴ・アゲイン」、3.「バーズ・フライ・サウス」、6.「オープン・ユア・アイズ」が本盤収録曲のベスト3曲。とはいえ、上述のようにヴァラエティに富んだ楽曲が並んでいるので、全部聴くのもよし、好きな曲調のものをピックアップして聴くのもよし。そう思うと、なるほど幅広い聴き手に受けるつくりになっていたのかと妙に納得してしまう。


[収録曲]

1. Fall In Love Again
2. Finally Made Love To A Man
3. Birds Fly South (When Winter Comes)
4. Heart Of Fire
5. Lover Man (Oh Where Can You Be)
6. Open Your Eyes
7. (No More) Dancin' In The Street
8. Elona
9. Clean Up Woman
10. Love Is Everything

1979年リリース。




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Last updated  2020年06月06日 09時19分02秒
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