音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2022年02月25日
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テーマ: Jazz(1967)
カテゴリ: ジャズ
イタリア人ピアニストによる初の自己名義盤 


 ピエトロ・ルッス(Pietro Lussu,ピエートロ・ルッスとも表記)は、1971年、ローマ生まれのイタリア人ピアノ奏者である。ルッスはLTC( 参考過去記事 )の活動などで知られるが、2009年の本作『ノーザン・ライツ(Northern Lights)』は、個人名義の盤として最初となった盤である。

 ベースはヴィンチェンツォ・フローリオ、ドラムはマルコ・ヴァレーリ、そしてピアノ(エレピも使用)がルッスというレギュラー・トリオ盤とのことで、録音されたのは南イタリアのバーリ(地図でよく言う“ブーツ型”の国の形のちょうどかかとの部分に位置する町)である。そして、この録音を手掛けたのは、日本のアルボーレ・ジャズ(Albore Jazz)なるレーベルである。

 ルッスのピアノ演奏の特徴として、“歯切れのよさ”がある。本盤でもこの特徴はしっかりと感じられる。柔らかなタッチでメロウなピアノ盤も嫌いではないが、筆者の意見としては、高いテクニックでしっかり鍵盤を打っている演奏は、総じて気持ちいいものだ。そして、本盤でもう一つ気になる彼のピアノ演奏の特徴は、“知性”だというように思う。ラテン系のイタリア人だから豪快である意味ちゃらんぽらんなのかというとそんなことはなく、インテリジェントな計算や判断に裏打ちされた演奏を繰り出していくのが、ルッスのよさの一つなのだと、本盤を聴いて特に感じる(余談ながら、筆者の知り合いのイタリア人男性にも確かにこういうタイプがいる)。

 本盤に収められたうち、特に注目曲と言えそうなものをいくつか見ておきたい。1.「ノーザン・ライツ」は、抑え気味に始まる演奏が次第にきらびやかさを見せていくかのようで、“オーロラ”を意味するタイトル通りの幻想的な光景を連想させる。3.「ナブー」は、繊細な演奏で上述の知性を感じさせる演奏の一つ。6.「アフロセントリック」は、やや実験的な感じで、ファンキーな曲調に電子音をうまく組み合わせていて面白い。考えようによっては、こういう工夫も知性のなせる業なのかもしれないなどと想像してみたりもする。


[収録曲]

1. Northern Lights
2. Freak-E
3. Naboo
4. She Knows the Ropes
5. Dakota Song
6. Afro-Centric
7. Pent-Up House
8. Freak-E II


[パーソネル、録音]

Pietro Lussu(p, elp)
Vincenzo Florio(b)
Marco Valeri(ds)

2009年5月11・12日




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Last updated  2022年02月25日 19時58分04秒
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