音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2024年06月23日
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テーマ: 洋楽(3407)
ソングライターとしての才能が発揮された盤


 ゲイリー・ポートノイ(Gary Portnoy)は、1956年、ニューヨーク出身の作曲家・ミュージシャン。1982年に始まった米テレビドラマ(『チアーズ』)の主題歌を手掛けたことで知られる。1970年代後半に曲提供で名を知られるようになり、一度はソロの企画が頓挫したが、1980年、チャールズ・コッペルマンの後押しでソロ・デビュー盤のリリースとなった。なお、ポートノイは、その後、21世紀に入って何枚かのアルバムをのこしているが、その当時としてはこれが唯一の盤であった。

 本盤の原題はシンプルなセルフタイトルだが、邦盤では『月影のロング・ナイト』となっている。収録曲のほとんどにも、この時代らしい邦題がつけられている(下の曲目を参照)。アメリカでは特にチャート・アクションはなかったが、日本では田中康夫の『なんとなく、クリスタル』で取り上げられて注目された。そんなわけで、広く知られたものでも、ヒット作品でもなく、世の中からは忘れ去られた盤なのかもしれないが、それでは少々もったいないと感じている。

 哀愁のあるメロディと、どこか頼りなげなヴォーカルで始まる1.「月影のロング・ナイト(イッツ・ガナ・ビー・ア・ロング・ナイト)」は、さすがはソングライターと思わせてくれるナンバーで、実によくできた美曲。同じく曲の美しさという点では、5.「涙の誓い(レイト・ナイト・コンフェッション)」も注目ナンバーと言える。

 アルバム後半(元のLPでは、5.までがA面、6.以降がB面)では、6.「翳りゆく夜(ホエン・ザ・ナイト・エンズ)」が楽曲のよさという点では際立っている。これと並んで曲の素晴らしさに感服するのは、7.「危険な誘惑(ユー・キャント・ゲット・アウェイ・ウィズ・ザット)」。ポートノイよりももっと野太い声でキレのある男性アーティストが歌ったら大ヒットしたのではないかと思ったりする。アルバムを締めくくる10.「おやすみ(セイ・グッドナイト)」(11.は同曲のリプライズとなっている)もなかなかの好ナンバーである。


[収録曲] *( )内は邦盤での曲タイトル。

1. It's Gonna Be A Long Night(月影のロング・ナイト)
2. The Driver(ザ・ドライバー)
3. Half Moon(ハーフ・ムーン)
4. The Lady Is A Liar(恋のかけひき)
5. Late Night Confession(涙の誓い)
6. When The Night Ends(翳りゆく夜)
7. You Can't Get Away With That(危険な誘惑)
8. Goodbye Never Felt This Good(悲しみにさよなら)
9. Come To Me Tonight(カム・トゥ・ミー・トゥナイト)
10. Say Goodnight(おやすみ)
11. Say Goodnight(Reprise)(おやすみ(リプライズ))

1980年リリース。




[期間限定][限定盤]月影のロング・ナイト/ゲイリー・ポートノイ[CD]【返品種別A】




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Last updated  2024年06月23日 06時29分14秒
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