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2005年09月25日
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テーマ: ニュース(100344)
カテゴリ: ニュース
レギュラーのガソリンが1リッター、130円。軽油も1リッター100円超となり、テレビでもクリーニング業界や運輸業界にしわよせが来ているという報道がありました。しかし、わが国の石油需給は、原油や石油製品の輸入量も、原油の処理量も減ってはおらず、在庫量も十分で品不足でもない。では、何故値上げかというと、これは国際市場の原油価格の高騰を理由に不安をあおって価格をつり上げているだけなのだ、と「しんぶん赤旗」日曜版のコラム「経済 これって何?」が解説しています。国際市場で原油価格が高騰している原因は、米国の製油所がハリケーン被害で操業を停止していることだけではなく、もっと根本的な理由があると説いています;



 一方、石油製品の供給は、石油企業が経営効率化のなかで設備投資を抑えており、精製能力は不足気味。アメリカではここ30年間、製油所の新設はなく、古い精製設備の稼働率を上げて需要に対応してきました。
 最近の原油および石油製品の需要は、中国やインドの経済発展やアメリカの需要増加などを背景におう盛になっています。アメリカの石油需要は2040万バレル/日ですが、精製能力は1600万バレル/日しかなく、不足分は輸入に頼らざるを得ません。自動車社会のアメリカでは需要の中心はガソリンですが、夏の需要期にハリケーンの被害が重なって、通常であれば1ドル/ガロン程度のガソリンが、3ドルを超える史上最高になりました。つまり、原油価格の高騰は、原油の開発部門の投資不足、精製部門における投資不足による柔軟性を欠いた需給構造に、自然災害が加わり、その混乱に付け込んで投機資金が動いたことが原因です。
 しかし、石油価格高騰の本当の原因は、設備投資を抑え、石油製品の品薄状態を作り出し、国民生活の充実や経済の安定よりも、自らの利益のみを追及する石油会社の企業行動にあることは明らかです。
 今回の原油値上がりでも、石油会社はどこでも史上最高といわれる利益を上げています。日本の石油会社も例外ではありません。コスモ石油、新日石など、日本の大手石油会社の利益は前年同期の2倍から3倍に上っています。
 原油価格が高騰しているからやむを得ないなどとはいえません。石油会社のボロもうけは、ユーザー・消費者へ還元させるとともに、便乗値上げは許さない対策が必要です。


2005年9月25日 「しんぶん赤旗」日曜版 17ページ「経済これって何? - 石油製品の高騰」から引用

つまり、アメリカで原油価格が高騰しているのは、アメリカの石油会社が利益の追求にのみ走って、開発や製油所の新設を怠り、石油製品の安定供給という社会的責任を忘れていること、それによる混乱に投機資本が介入して価格をつり上げていることが原因であるというわけです。しかるに、日本ではことさらガソリンが不足しているわけでもないのに、アメリカで値上がりしてるからという理由だけで、値上げをし、石油会社だけが前年同期の3倍も儲かったとは何事でしょうか。その分、庶民の暮らしを圧迫しているわけですから、物の値段は需給バランスで決まるという、資本主義経済の基本に立ち返って問題を解決してほしいと思います。






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最終更新日  2005年09月25日 14時29分12秒


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