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とはいえ、(自民)党はそんな中から「次の総裁」を選ぶことになる。本欄も折りに触れてつきあう。まずは安倍晋三氏。
北朝鮮や中国向けの強硬論が最近影を潜めた。記者会見も、口は災いのもととばかりに言葉を選び、面白くも何ともないらしい。次を意識しすぎていると見透かされたか、挑発第一弾を見舞われた。
中国の李外相の発言。「ドイツの指導者がヒトラーやナチスを参拝したら欧州の人々はどう思うだろうか」。靖国参拝を牽制するのに、A級戦犯の東条英機元首相をヒトラーやナチスになぞらえた。
かねて「日本とドイツを同列に扱うのは間違い」と言っていた安倍氏だから、反論の材料はあったろう。が、記者会見では「その比較自体に多くの国民は違和感を覚えるのではないか」とかわした。
かわせば二の矢を覚悟せねばならない。それが政府のスポークスマンの務めである。首相が冥福を祈る『国のために殉じた方々』に東条氏らは含まれるか、の問いに「名を挙げるなら靖国に祀られている240万人の名を挙げよ」「一人一人論じるべきでない」などとして、それ以上のコメントを拒んでいる。
そこが解せない。総裁たらんとすれば歴史認識が問われるのは必然だ。先の大戦の評価はもちろん、近隣外交のネックとなった懸案に背を向けて政権を担当できると考えるなら甘すぎる。挑発にも、黙殺していいのと、良くないのがある。
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