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2016年01月11日
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テーマ: ニュース(100340)
カテゴリ: 政治問題
 昨年秋に、日本政府が国連特別報告者の訪日を直前でキャンセルしたことについて、11月20日の東京新聞は、次のように報道した;



(新開浩)


 ケイ氏はツイッタ-で、日本政府がケイ氏との面会をキャンセルしたことについて「失望した」とコメント。ブログには、特定秘密保護法の施行状況を、政府や市民団体の関係者から聞き取り調査する予定だったと記した。政府はケイ氏に来年秋に調査に応じる日程を提案したという。

 ケイ氏の前任の特別報告者も特定秘密保護法成立直前の2013年11月、同法に対する懸念を表明。内部告発者や報道関係者にとって「深刻な脅威を含んでいる」と強調した。

 だが、報道を萎縮させる動きは続いた。

 昨年末の衆院選では、自民党は在京テレビ各局に公正中立な報道を求めた。
 今年6月には同党若手議員の勉強会で、報道に圧力をかける発言が続出。
 安倍晋三首相は今月10日の衆院予算委貞会で、同党によるNHK幹部の事悼聴取を放送倫理・番組向上機構(BPO)が「圧力」と批判したことに「全く問題ない」と反論した。

 法政大の水島宏明教授(ジャーナリズム論)は報道圧力について「だんだん露骨になってきている印象」と指摘。政府がケイ氏に参院選後の調査日程を提案したことについても 「選挙で表現の自由が後退していると言われたくないのではないか」 と語った。

 国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)が世界180の国・地域を対象とした報道の自由度ランキングでは、日本の順位は10年には11位だったが、13年には福島第一原発事故に関する情報公開の不透明さを理由に53位に急落。今年は61位に下がった。民主党の蓮舫代表代行は会見で、延期の理由について「首相が自分で説明した方がいい」と要求。共産党の小池晃副委員長も「日本は表現、報道の自由では世界で遅れた国と評価されている」と述べた。


2015年11月21日 東京新聞朝刊 12版S 2ページ「表現の自由 国連も懸念」から引用

 訪日予定を直前にキャンセルされたケイ氏は「失望した」とコメントしたそうであるが、無理もない話だ。日本と言えば、国際社会の中で屈指の経済大国であるから、政治もそれに相応したレベルにあって、特定秘密保護法に関わる「疑念」もおそらく杞憂であるに違いないが、念のため簡単にチェックしてみようという程度の認識だったのに、その上、政府とのこれまでの打ち合わせも何ら疑念を持たせるようなポイントもなく、スムーズに進んでいたにも関わらず、直前になってキャンセルされた上に、一年以上も先に延ばされたのでは、問題ないはずだという「期待」が「重大な疑い」に変わってしまうのは当然である。その上、国内の状況といえば、選挙直前に与党がテレビ局に圧力をかけたり、若手議員が「政府批判をする新聞は広告料をストップしてつぶせ」と言ってみたり、こともあろうに首相が政府のテレビ番組介入について「全く問題ない」と発言している有様で、「重大な疑い」を立証している。当ブログでは「女子高生の援助交際の問題で重大な誤解を招いた過去があるから、慎重になるのも当然」などと、まことしやかな言い訳が書き込まれたが、取って付けたような話で、自民党周辺でそのようなことが語られた形跡はなく、「言い訳と膏薬はどこにでもくっつく」類の思いつきに過ぎない。







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最終更新日  2016年01月11日 11時41分50秒


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