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2016年09月29日
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テーマ: ニュース(100446)
カテゴリ: ニュース
 きのうの欄に引用した11日付け「しんぶん赤旗」は、今回の和解交渉に尽力した弁護士で、中国人強制連行・強制労働事件全国弁護団幹事長の松岡肇氏と、和解に応じなかった団体に所属する中国人被害者のコメントを、次のように掲載しています;




 三菱マテリアルは人権侵害を明確に認め、謝罪しました。過去3例の和解がありますが、人権侵害に踏み込んで責任を認めたのは初めてです。

 与党の国会議員のなかにさえ、日中両国の関係改善のため「和解を生かし、解決していくべきだ」という意見があります。今回の和解の成立は、日本と中国に真の歴史和解を実現させる貴重な道筋です。

 そもそも 中国人の強制連行・強制労働事件は、外務省自らが作成した報告書があり、全く争えない事実です。

 1995年から日本各地で15の賠償請求訴訟がたたかわれました。最高裁判所は2007年、西松建設事件に閲し日中共同声明(72年)で原告側が裁判上の請求権を失ったとして、被害者側の賠償請求を退けました。

 しかしそのなかでは、国を含む関係者による「被害者救済に向けた努力が期待される」と付言しました。事実はすべての裁判所が認定しています。

 政府は日中共同声明で「解決済み」とする姿勢をいまだに崩していません。しかし 今回の和解を機に、政府の主導と責任で加害企業はもちろん、経済団体などの参加も得て、被害労工約4万人を対象とする全面解決にのりだすべきです。

 ナチスが東欧の人たちを強制労働させたドイツでは、政府と企業が拠出する「記憶・責任・未来基金」を設立し(00年)、被害者に補償金を支払ってきました。

 私たち弁護団はこの基金に学び、全面解決構想を提言(04年)しています。提言は日本政府と企業が責任を認めて謝罪し、その証しとして基金を設立し、その基金を生存労工または遺族に対する謝罪金のほか、事件の調査・研究・教育などにあてるとしています。


◆1日中殴られ同胞は死んだ-裁判を通じて解決を求める 劉仕礼さん(90)

 44年8月に河北省唐山市の礫(らん)県で日本軍に捕まり、北海道の三菱美唄炭鉱に連れてこられました。中国人300人が宿舎に入れられ、100人ずつ3班に分けられました。私は第3班に所属し、「73番」と番号で呼ばれました。

 炭鉱での仕事はきつく、毎日12時間、1日の休みもなく働かされました。1日3回の食事はトウモロコシとジャガイモ、カボチャを混ぜて作ったマントウ2つ。皆やせて骨と皮だけになりました。

 冬でも薄い服しかありません。300人のうち30人以上が栄養失調や過労で死にまし
た。

 中国人は「苦力(クーリー)」、奴隷のようなもので、日本人の監督官の態度は横柄で「将校」のようでした。冬のある日、逃げようとして捕まった楊さんが、裸で縛られて、みせしめとして皆の前で棒で殴られました。殴り疲れると中国人に殴らせました。一日中殴られた楊さんは痛さで苦しみながら翌日亡くなりました。

 「将校」のような態度での和解は受け入れることはできません。 金額が問題なのではなく、日本政府と加害企業による誠意ある謝罪と賠償が必要です。 裁判を通じて、正義を取り戻したい。
(河北省・唐山)


2016年9月11日 「しんぶん赤旗」日曜版 18ページ「政府の責任で全面解決を」から引用

 大企業を優遇することによって日本経済の景気浮揚を企図する安倍政権は、単に税制で優遇するだけではなく、これらの企業が中国市場で仕事をしやすくなるように環境を整備することに尽力するべきです。したがって、上の記事で松岡弁護士が提案するように、過去の負の遺産を安倍政権によって一気に解決することができれば、日本企業のイメージチェンジができて、安倍さんが大事にする大企業もますます発展し、わが国の経済繁栄に大きく貢献することになり、永くわが国の歴史に名を残すことになると思います。安倍首相の英断に期待したいと思います。









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最終更新日  2016年09月29日 12時39分55秒


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