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2017年01月01日
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テーマ: ニュース(100336)
カテゴリ: ニュース
世界のメディアがロシアの支援を得たシリア政府軍が反対派民間人を大量殺戮している問題を批判的に報道している最中、日本のメディアがプーチン大統領歓迎のムードを演出してばかりいることについて、法政大学教授の山口二郎氏は12月18日の東京新聞コラムに次のように書いている;




 欧米のメディアでは シリア・アレッポの人道危機が連日、報道されている。民間人の殺戮(さつりく)はシリア政府軍の仕業であり、背後にロシアが存在する ことは常識である。

 シリア危機のさなかに行われた日口首脳会談をめぐる報道は、極めて異様だった。 領土交渉で前進が期待できないことは、大統領の訪日前のインタビューなどで明らかだったが、日本国内のニュースは大統領歓迎のムード を報じ、交渉本体とは関係ないエピソードの類が満載だった。

 首脳会談後、一部ニュースはロシアのラブロフ外相が シリアやウクライナ東部の情勢について、日口首脳が認識を共有したと述べた と報じた。これが事実だとしたら、日本を除くG7各国がシリアの平和的解決を求めているさなか、世界的なセンセーションである。

両首脳が世界情勢についてどう認識しているのか、日本は領土問題優先で、欧米と異なる態度でロシアに対するのか など重要な問題がたくさんある。 こうした問題に踏み込めないのなら、日本の新聞、テレビはジャーナリズムとは言えない。

 日本の政治家もメディアも、井の中の蛙(かわず)になっていることを痛感させられた首脳会談だった。
(法政大教授)


2016年12月18日 東京新聞朝刊 11版 29ページ「本音のコラム-日口会談めぐる報道」から引用

 プーチン大統領の来日が迫ったある日のテレビ・ニュースでは、北方領土の元住民らを前にした安倍首相が「北方領土問題は、私の任期中に決着をつける」などと大見得を切るシーンが放映され、その一方では手元の新聞が小さな記事で「ロシアの外相が、ロ日首脳会談で領土問題が議題になることはない」と明言したことが報じられておりました。安倍さんは、よっぽどの秘策を持って世の中をあっと言わせるつもりなのか、そのような秘策もなしに元住民に無責任なパフォーマンスをしておいて、首脳会談終了後はどんな言い訳をするつもりでいるのか、私は不思議に思ったものでした。案の定、首脳会談では領土問題に関して1ミリの進展もなく、安倍さんは「要するに、北方領土問題は大変難しい問題なのです」などと真顔で説明する始末・・・。「大変難しい」などということは、国民の間で何十年も昔からの常識であって、その常識を前提にして「私の任期中に云々」という発言ではなかったのか、という不満を抱いた国民は少なくなかったと思います。こういう軽薄な人間をいつまで首相にしておくのか、有権者はこのお正月休みの間にじっくり考えるべきと思います。





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最終更新日  2017年01月01日 18時17分23秒


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