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その夜の「報道ステーション」は、「突然の発表」だと、首相の「南スーダンに派遣中の自衛隊は5月末を目途に活動を終了」という会見内容を紹介。菅義偉官房長官は「治安の悪化が理由ではない」といいますが、同番組は「先月から南スーダンでは政府高官や軍幹部の辞任が相次いでいる」とし、現地のジャーナリストは「正直、いまは紛争中」とコメント。日本政府と現地の情勢の見方には大きなズレがあることが鮮明です。
NHKの「ニュースウオッチ9」は、日本共産党の小池晃書記局長の「安倍首相は正直に 南スーダンヘのPKO派兵、武器使用の拡大の路線の破たん を認めるべきだ」とのコメントを紹介。河野憲治キャスターも「国民は現地の情勢がわからないだけに、なんでこのタイミングなのかわかりづらい」と指摘しています。
なぜこのタイミングなのか-。稲田朋美防衛相によれば「最終的に撤退を決めたのはきのう(9日)の安全保障会議」(「報道ステーション」)。 緊急ならば9日にやればよかったのに、10日の籠池氏の緊急会見とほぼ同時刻にぶつけたのは、「ニュースつぶし」「情報操作」だ と勘繰られても仕方がありません。それほどまで両ニュースを小さくしたかったのか。首相への「疑問」はここでも深まりました。政治リテラシー(読解力)に磨きをかけ、「目くらまし」に惑わされないようにしたいものです。
筆者は12年間、このコラムを担当してきましたが、ここらでひとまず一段落。またどこかでお会いしましょう。
(なかつくま・たくぞう=元ワイドショープロデューサー)
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