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例えば『週刊文春』3月30日号は「籠池独白60分」という特集を掲載しているが、これは3月19日に行った籠池氏への電話インタビューだ。その号が発売された23日が証人喚問の日なのだが、本人が直接話す映像がテレビの生放送で見られるわけで、その迫力にはかなわない。
この間、いろいろな話をよく拾ってきて読ませるのは『週刊新潮』だ。最新の3月30日号でも、 昭恵夫人のお付きのスタッフの費用が私費で払われているという話に食いつき、官房機密費が使われているのではないか という推論を提示している。その特集タイトル「『死なばモリトモ』爆弾」には笑ってしまうが、籠池氏が爆弾発言を繰り返す動機は、同志と思っていた右派政治家にしっぽ切りされたことへの私憤だ。いわば 今の騒動は右派同士の対立 といえる。
もともと籠池氏が右派組織「日本会議」のメンバーで、子どもたちに教育勅語を暗唱させているという話から騒動が拡大した。その日本会議の田久保忠衛会長が『週刊朝日』3月31日号に登場している。見出しは「籠池問題は迷惑。安倍政権は日和っている」。その中で田久保会長は、籠池氏は既に2011年に日本会議に退会届を提出していると指摘。問題が日本会議にあるかのような指摘は迷惑だと話している。
ただ、この騒動の背景に保守派の問題があることは確かで、『サンデー毎日』では毎日新聞政治部の伊藤智永氏が2週にわたってそれを指摘。4月2日号では今回の問題を「安倍首相を担いだ『保守ビジネス』」と書いている。
ここへきて注目されているのが、ベストセラー『日本会議の研究』の著者・菅野完氏だ。『SPA!』3月21・28日合併号のコラムで本人は、この間題を追いかける動機を、『日本会議の研究』で踏み込めなかったことへの贖罪(しょくざい)だと書いている。
(月刊『創』編集長・篠田博之)
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