フリーページ

2024年02月02日
XML
テーマ: ニュース(100336)
カテゴリ: ニュース
元日からの大地震で原子力発電所にはどのような被害があったのか無かったのか、電力会社は沈黙しメディアも当たらず触らずという態度に徹しているが、14日の「しんぶん赤旗」はジャーナリストの添田孝史氏の報告を、次のように報道している;





 元日に発生した能登半島地震で、志賀原発の安全対策で2つの大きな問題が明らかになりました。

◆活断層を過小評価

 一つは活断層を過小評価していたことです。もう1つは、 もし原発で事故が起きていたとしたら、住民の避難はとても出来そうにないことです。

 政府の地震調査委員会は、今回の地震で動いた断層の長さは能登半島北岸に沿う約150キロと見ています。しかし北陸電力が想定していたのは96キロで、3分の2に過小評価していたことになります。

 北陸電力の資料によると、この判断の根拠は海底の音波探査の結果でした。この調査方法では、将来起きる地震の規模を評価することが難しいということになれば、ほかの原発の審査にも影響を与えることになります。

北陸電力による地震想定の失敗は、2007年の能登半島地震に続いて2回連続です。 前回も、海底活断層の長さを過小評価していて、想定より大きな揺れに襲われました。

◆道路壊れ避難困難

 もう一つ深刻なのは、地震と原発事故が同時に起きる原発震災では、避難が難しいことが目に見える形で実証されたことです。

 激震地の輪島市や穴水町、七尾市は原発から30キロの圏内です。全壊した住宅で屋内退避はできません。避難しようにも道路は寸断されています。 避難の夕イミングや方向を決めようにも、放射線のレベルを調べるモニタリングポストが機能を失い、輪島市と穴水町に設置された14力所で計測不能になりました。 情報を得ようにも携帯電話もつながらない。これでは逃げようがありません。

 地震のわずか1ヵ月前、経団連の十倉雅和会長が志賀原発を視察し、「一刻も早く再稼働できるよう心から願っている」と述べました。しかし、 北陸電力が活断層の評価を何度も間違え、その原因も究明されず、事故発生時の避難が困難な原発を動かすのは、あまりにも危険です。 今回の地震の影響で、志賀町沖の海底活断層が地震を引き起こしやすい状態になっているという試算もあります。

 海底活断層の再評価や、避難計画の実効性の検証は、すでに再稼働している原発でも必須です。


<そえだ・たかし> 元朝日新聞記者。福島第1原発事故の国会事故調査委員会で津波分野の協力調査員。著書『東電原発事敵 10年で明らかになったこと』(平凡社新書)など


2024年1月14日 「しんぶん赤旗」 日曜版 6ページ 「志賀原発はもう再稼働できない」から引用

 能登半島は人口の少ない過疎地域のようで、県庁所在地の金沢市から半島の最先端まで行く道路は1本しかないのだそうで、それが地震で寸断されてしまうと被災者は避難ができず、救援物資の輸送も滞ることとなるのは、連日のテレビ報道で見るとおりです。その一本しかない道路の能登半島最先端と金沢市の中間に位置するのが志賀原発で、原発の周囲に設置されたモニタリングポストは今回の地震で故障をきたし、どれもまともに作動できない状態になってることが報道されました。今回は幸いにも原発が停止中だったから大事には至っておりませんが、地震は原発の停止・稼働に関係なく突然起きる自然現象ですから、毎回「幸い」なタイミングに恵まれる「保証」はないのであって、今回の地震によって、志賀原発の場合、不幸にして事故に見舞われた場合は半島の住民は逃げ場がなくなることが証明されました。こうなったからには、北陸電力は志賀原発の稼働は諦めて、直ちに廃炉作業に取り掛かるのが、損害を最小限に食い止める道だと思います。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年02月02日 01時00分07秒


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

佐原

佐原

コメント新着

捨てハン @ 潰れそうな新聞なら東京、朝日、毎日が挙がるかなぁ >全国紙は世論のありかを明らかにし、国…

© Rakuten Group, Inc.
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: