Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

Tough Boy-World of cap_hiro(Subtitle:sense of wonder)

2024年10月11日
XML
カテゴリ: 霊魂論
ルドルフ・シュタイナー
「精神科学と医学」第八講 1920年 3月28日     ドルナハ
第八講-1
 私たちが「エーテル体」や「アストラル体」等々と言う場合、私たちの理念の語句を短縮し、簡潔にするとでも申し上げますか、そのためにはこういう用語法を適用せざるを得ないのですが、「エーテル体」、「アストラル体」などによっていわば物質界の出来事に刻印されているものに、この用語法をそっくり還元することができ得ます。ただ今日においては、物質的な出来事のなかに現われているものを、真に正しく存在の霊的な基盤に関係づける方向にある状況とはいえません。けれども、医学的な思考と直観(Anschauen)の霊化のためには、是非ともそれがなされねばならないのです。たとえば、私たちがエーテル体と呼んでいるものと、物質体と呼んでいるものとの相互作用はそもそもがどのように起こっているのかといったことにぜひとも立ち入って行かなければなりません。ご存じのように、この相互作用は人間において起こっており、昨日は、この相互作用のある一面、つまり、アストラル体の作用に対してこの相互作用が一種の混乱状態になる場合についてお話ししました。この相互作用は、人間の外部にある自然においても起こっているのです。さて、よく考えてみてください、この考えを妥当に最後まで押し進めていくと、皆さんは、人間と人間外部の自然との関係を実際根本的に見通すことになるのです。皆さんが人間の外部の自然を眺めるとします。皆さんの回りには、さしあたり、きょうのところはこの点に拘りますが、汎ゆる種類の全植物相が広がり、皆さんは、さまざまな感覚を通じてこの植物相を知覚します。こうして眺めると、皆さんはさまざまな感覚によって植物相を知覚することができ、この植物相と、まずは地球の大気のなかにあるものすべてとの、次いでこの地球の大気の外部の、惑星的なもの、アストラル的なもののなかにあるものとの関係を、少なくとも予感することができます。私たちが地球の植物相を観察するとき、ここが(図参照)地表面であるとすると、この植物相は私たちに、大気的なもの、アストラル的なものを示している。このアストラル的なものというのはこの場合、これが星々を、地球外のものを目指して行くという意味ですが、このアストラル的なものを示していると云えます。そして神秘学的なもの(Okkultes)に入り込まなくても、差し当たりこう予感することができるのです、この外界においては、植物相に現われているもの、開花や結実に現われているものと、遥かなる全宇宙から作用してくるものとの活発な相互作用が見られるのだと。さらに、これらすべてから目を転じ、思考を今度は私たちの内部に導く、このように見ていく際には、皆さんにはいくらかイントゥイション(直観力)を助けにすることを試みて下さらなくてはなりませんが、すでに申しましたように、医学においてはイントゥイションなしでは絶対にすまされないのです。つまりこの思考を外界から転じ、私たち自身の内部に目を向けると、私たちは、この外部にあるものとのある種の親和性を見い出せるのです。このとき植物相においては、エーテル的なものと、物質的なものは密接に結びついている、そこで私たちは、植物相における、エーテル的なものと物質的なものの結びつきと、人間自身における、エーテル的なものと物質的なものの結びつき、この両者の結びつき方にある種の親和性があることも予感せざるを得ないと私たちは言わなければなりません。問題は、このエーテル的なものと物質的なものの親和性について、私たちは何によって外的かつ具体的に語るのかということに対して答弁することです。私たちは先ずさしあたっては抽象的にこのように言うことができます。つまり、エーテル的なものは、上方にむかって開いているという限りでは、物質的なものよりもアストラル的なものに近いと。けれども私たちは、エーテル的なものは、物質的なものに対して何らかの関係があるとも言わなければならないでしょう。すなわち私たちは、こうした二重の親和性、エーテル的なものが一方では物質的なものに、他方ではアストラル的なものに対して有する二重の親和性に目を向けねばならず、さらに私たちをいわばこの二重の親和性へと導いていくものを探究していかねばならないでしょう。皆さんがどのようにしてこの二重の親和性へと導かれうるかということを、まずここでできるだけ具体的に述べておきたいと思います。そうですね、ひとつ花盛りの菩提樹の並木道を歩いてごらんになって、この並木道で花盛りの菩提樹(Linde/西洋ボダイジュ、シナノキ科)の芳香のなかを皆さんがどんな具合に通り抜けていくかを明確にしてみてください。このとき、皆さんの臭覚器官のなかにいわば神経状に拡がっていくものすべてと、この菩提樹の花の芳香との間にひとつのプロセスが生じていることを明確にしてください。さらにこの菩提樹の花の芳香を知覚するプロセスに注意を向けると、これは、いわば内部の発露(Aufschiessen)、菩提樹の花の芳香、菩提樹の花の匂いに対する臭覚力の発露であるとおわかりになるでしょう。そして皆さんはこう言わなければなりません。ここでは内部を外部にもたらすようなプロセスが生じている、この内部と外部は、内的な親和性によって、何らかのしかたで共に何かを行なっているのだと。さらにこう言わなければなりません。菩提樹の花の芳香によって外界に発散されているもの、植物相、つまり地球外の環境に向かって開いている植物相と、地球外の環境全体との相互作用に基づいているにちがいないもの、こういったものが、いわば臭覚という知覚そのもののなかに内面化されているのだと。知覚ということをするがゆえに、皆さんはここで内的に、エーテル体からアストラル体へと作用する何かを与えたわけです。これは疑う余地のないことです。さもないと皆さんは知覚することができないでしょうし、これは単なる生命プロセスにすぎないことになってしまうからです。臭覚器官そのものが、そこにアストラル体が関与していることを証明しています。けれども、皆さんに外界との親和性を見せているものが同時に皆さんに示していることは、菩提樹の花が発散させているあの甘い香りの発生は、皆さんの臭覚器官のなかで起こっていることにある意味で親和性を有しているけれども、その対極にあるということです。実際のところ、菩提樹の花の、拡がっていくこの甘い香りのなかには、植物的・エーテル的なものと、その周囲にあるものとの、あまねく宇宙空間を充たしているアストラル的なものとの相互作用が見られるのです。したがって、私たちは、匂いを嗅ぐということのなかににひとつのプロセスを有しており、私たちはこのプロセスを通じて、植物相において地球外のアストラル的なものに親和性のあるものに関与しているのです。今度は、何らかの味、そうですね、今お話ししましたことに親和性のあるものを例とするなら、甘草の味、あるいは甘い葡萄の房の味を例にとってみますと、同様のことがわかります。この場合は、私たちの臭覚器官において起こっている経過とは反対に、私たちの味覚器官において起こっている経過なのです。ご存知のように、味覚器官は臭覚器官にたいへん親和性を持っています。ですから皆さんがすぐさま思い浮かべなくてはならないのは、自然の出来事全体に関しても、味わうということにおいて起こっていることと、匂いを嗅ぐということにおいて起こっていることが、互いに親和性を持っているということです。けれども、味わうということは、匂いを嗅ぐことよりもずっと器官的・内的なプロセスであるということは明確にしておかなければなりません。匂いを嗅ぐことはむしろ表面において行なわれます。匂いを嗅ぐことは、人間外部のものの、いわば自らを拡張するプロセス、空間に拡張されているプロセスに関与しているのです。味わうという場合はそうではありません。味わうということを通しては、皆さんはむしろ、物質のなかに内的に存在しているはずの特性、つまり実質的なものそのものと結びついているはずのある種の特性に到達します。皆さんは、匂いを嗅ぐことを通してよりも、味わうことを通して、そのものが、つまりこの場合は植物が、内部において何であるかがわかるようになるのです。皆さんは少々イントゥイションを助けにしさえすればよいのです。そうすれば、このように言えるでしょう、植物の硬化に関係するもの、植物において硬化していく器官的なプロセスと関係するものはすべて、植物のなかにあるすべてのものを味わうということを通して、姿を現わし、自らを開示するのだと。けれども今度はこの植物的なものは、硬化していくことに抵抗します。このことは、植物が芳香を発するように誘うもののなかに現われてきます。ですから皆さんはそもそも疑うことはできないでしょう、味覚というのは、エーテル的なものと物質的なものとの関係に関わる経過なのです。さて今度は、匂いを嗅ぐことと味わうことを一緒に考えてみてください。植物相に対して、匂いを嗅ぎ、味わいつつ生きることによって、皆さんは実際、エーテル的なものがアストラル的なものと物質的なものという両方向に対して持っている関係のなかで生きているわけです。匂いを嗅ぐことと味わうことに注意を払えば、エーテル的なもの、すなわちエーテル的なものが刻印されたもののなかに正しく入っていくことができます。人間が匂いを嗅ぎ、味わうところにおいては、根本において、エーテル的なものがアストラル的なものおよび物質的なものと関わりつつ、物質界に顕現しているのです。私たちがこのように、匂いを嗅ぐことと味わうことにおいて起こっていることを調べるなら、いわばそうすることで私たち自身が人間の表面にいるということです。けれどもよろしいですか、実際のところ今日重要なことは、私たちはついに、精神科学の側からの真の科学の結実に向けて、抽象神秘主義的なものを抜けだし、具体的な霊の理解へと実際に突き進んでいるということです。人々があいもかわらず、人間における神的なものを理解せねばならないと語っているばかりでは、本当にいったい何の役に立つというのでしょう。このときこの人たちが、この「神的な」という言葉で理解しているのは、せいぜいのところ、何かまったく抽象的な神的なものにすぎないのです。こういう考察法が実りをもたらすのは、私たちが具体的な現象に入っていくことができ、こういう具体的な意味で、外的な経過が内的になっていくことを観察するとき、つまりたとえば、匂いを嗅ぐことと味わうことのなかに、人間と親和しつつ外的に生きているもの、エーテル的なものを実際に観察することによって、いかにこのエーテル的なものが内面化されていくか、このもしかするともっとも粗雑な上方の感覚プロセスのなかに、いかに直接、外的な経過が内面化していくのが見られるかということを観察するときでしょう。現代においてきわめて大切なことは、単なる抽象的なもの、神秘主義的なものを抜け出していくことなのです。これから皆さんにも明らかになっていくでしょうが、自然においては、すべてが何か別のものへと絶えず移行しているということ、自然においてはすべてが次のように、ひとつのできごとが別の出来事へと移行する傾向、別の出来事へと自らを変容さる傾向にあるということです。それでは私たちがたった今お話したことを考えてみてください。匂いを嗅ぐことは表面の方に置かれていて(図参照)、人間の内部の方に引き入れられているのは、この場合はすべて、植物相すなわち植物に関連していますが、味わうことである味覚に関連します。そして、これら匂いを嗅ぐことと味わうことは、エーテル的なものがアストラル的なものに向かって拡がっていったり、あるいは物質的なものへと硬化したりするという意味で、エーテル的なもののなかを経過していると申しますか、つまり外部に向かって、すなわち植物相の場合、揮発的させること、芳香を発することにおいて起こっているすべてのことに向かって進んだり、あるいはまた、味わうことにおいて芳香から遠ざかり、外部において硬化に至るものすべてを内面化したりしているのです。匂いを嗅ぐことと味わうことに注意をとどめると。いわば、外的なものと内的なものが共に流れているのです。
参考画:Smell-Fowers



 けれども、自然においては常に、ひとつのプロセスが別のプロセスへと移行しています。ひとたび私たちが、植物相におけるこの芳香を発するもの、植物がそれによっていわば硬化していくのを免れるすべてのもの、この場合植物はいわば今だにその霊性を大気中に発しているのですが、こういうものに感覚を向けてみますと、大気中の芳香物質にはいまだにいくらかの植物状態が残存していることがわかります。いわば、外界で香っているもののなかには、なおも植物の幻影[Schemen]が存在しているのです。植物がその香りの幻影を送り出すとき、植物がそれを硬化した植物状態に至らせないようにするとき、植物がその花から何かを、なるほど花になろうとはしているけれども、この花になるということから遠ざかり、揮発的な状態にとどまろうとする何かを送り出すとき、こういうとき、いったい外界ではそもそも何が起こっているのでしょうか。これはつまり、押しとどめられた燃焼プロセスに他ならないのです。この芳香発生の変容を連続的に考えていくと、皆さんはこういう考えに行き着くでしょう。この芳香発生というものは、本来押しとどめられた燃焼プロセスなのだと。一方においては燃焼が、他方において植物の芳香発生が見出せます、そうするとそのなかに、両者に共通する統一体の、二つの変容形態(メタモルフォーゼ)が認識されるでしょう。言うなれば、まさに芳香発生のなかには別の段階での燃焼が存在していたということです。
   第八講-1 了

哲学・思想ランキング





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年10月11日 06時53分35秒
コメント(0) | コメントを書く
[霊魂論] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

プロフィール

cap-hiro

cap-hiro

カテゴリ

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2026年05月
2026年04月
2026年03月
2026年02月
2026年01月
2025年12月
2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月

© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: