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でいる。変わった形の瓶の中は黒い水・・。「あ~うまい!」「子供はな、これ飲んだらあかんの
や」「お前も少し飲んでみるか?」と不敵な笑いを浮かべながらその瓶を差し出してきた。確か
を口に付け一口飲んでみると、今までに味わったことのない未知の味で余りの不味さで吐き出
してしまった。これが私が始めてコカコーラの味と出合った時の事である。炭酸といえばサイダ
ーとラムネの味しか知らなかった者にとってはコーラの味は衝撃的な味であった。気持ち的に
は決して美味しい飲み物ではなかった。余程、何故かお米屋さんが届けるプラッシーの方が美
味しく飲めたものだ。余りの叔父のコーラ好きが家族や親戚で話題になり「あれは体に毒」「子
供が出来なくなる」「内臓を腐らす」などと出処が定かでない噂をしていたもので、現にほとんど
の年配の方はその噂は本当の事と信じていた様である。祖母や母などはあの不気味な"黒い
色"に相当の嫌悪感を持っていた。しかし、いくら言おうが叔父のコーラ好きは全く直らず、まる
で薬物中毒のように置いてある店を探しては買い求めていた。もともと髪が若干薄かった。に
もかかわらずハゲている理由は「あいつはコーラの飲みすぎで髪の毛が少なくなった」とか、も
う言いたい放題である。当時の庶民にしては黒いコーラは途轍もないカルチャーショックであっ
たに違いない。テレビでアメリカナイズされたコマーシャルが流れ徐々に皆が飲みだす頃は当
たり前のようにいい加減な噂やデマは消えていくもので、その叔父もコーラ好きだったにもか
かわらず、病気一つせず、子宝にも恵まれ今では、好好爺で生活している。ちなみに頭は見
事に禿げ上がってしまった。もちろんこれはコーラのせいではない。