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お久しぶりでございます。ちょっと月末までいろいろとありまして、なかなか日記が更新できないけど、時には更新しとかないと忘れられないか心配ですので、今日は重い腰をあげて書いています。本当は木曜日に日記を書こうと思ったのですが、新しい管理画面を見てやめちゃいました(笑)。なんじゃ、この画面?使いにくいじゃないの…。それでなくても新しいものが苦手なんだから、何とかしてほしいわ。私は最近ちょっと寝つきが悪いです。そんなときはDVDを見たり本を読んですごすのですが、映画なんて見始めるとやめられなくなって夜更かししてしまうので、ほんの10分とか15分だけ本を読むようにしています。朝の10分間読書ならぬ、夜の10分間読書です。で、最近読んだ本がこれ。沖縄に移住したの作家、池澤夏樹さんのエッセイ「神々の食」です。文庫本ながら表紙の写真美しさと、美しい写真で紹介された沖縄の風景や食べ物に惹かれて購入した本です。でも、いちばんの動機は、沖縄料理が好きだからです。沖縄には一度しか行ったことがないけど、シンプルな食材を使っているのに、その料理のおいしさに感動しました。ヘチマ料理は、自分でヘチマを育て、沖縄料理の本を買って調理したほどです。この本にはそんな自然がいっぱいの沖縄各地で食材を育てたり、漁をしたり、加工、料理した人を取材し、そのおいしさの謎にせまっています。私も沖縄そばを食べて思ったことなのですが、沖縄料理は薄味です、私は薄味の料理が好きなんです。調味料をあまり使わず、素材そのものを味わいながら食べることが大好き。だから、サラダなんかもドレッシング抜きで野菜そのものを味わって食べます。そんな薄味のそばの汁なのですが、べつに物足りなくないんですね。その秘密は、かつおだしをふんだんに使っているからなんだそうです。なんと、沖縄はかつお節の消費量は日本一だということ!だから、薄味でもこくがあっておいしいんですね~。なるほど~って感じです。わたしの食べた豆腐よう、シマラッキョウなんかのほかにも、沖縄の塩、味噌、アイスクリン、ブクブクー茶などが紹介されていて、あ~、どれもこれも味わってみたい!妹が新婚旅行で沖縄へ行ったとき、ブクブクー茶がいちばん気に入ったようで、これは私も飲んでみたい!でも、いちばん味わってみたいのは、やっぱりヒージャー汁です。ヤギです、ヤギ。あの独特の臭さ、大好きなんです。知り合いが鹿児島や沖縄の離島の野生のヤギの研究をしているのですが、その人に食べさせてもらったヤギの乳で作ったチーズ、激うまでした。臭いけど、おいしいんですよ。あ~、またお金を貯めて沖縄へ行きたくなりました!過去日記から…氷ぜんざいタコライスフーチバー(ヨモギ)そばおいしそうなお漬物色とりどりの魚豚足~パパイヤの炒め物ゴーヤーチャンプルーあれ?田芋のてんぶらの写真がないぞ?まあいいか!
2007年01月20日
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ちょっと忙しい日々が続いています。今月は日記の更新も少なくなりそうな予感…。本格的な仕事週間が始まったから、ちょっと慌しくなったっていうのもあるし、家の用事にちょこちょこ使われています。やれ、買い物に連れてけだ、本を買ってこいだ、テレビが映らんからどうにかしてやら、何たらかんたら…。おまけに鼻風邪を引いていたので、文章を書くのも億劫。あ、予告どおりに3日間で完治しました。妹が来た日にゃ、自分の時間なんてないのが現状ですからね~。あ~、旅に出たい。あ、愚痴愚痴日記じゃございませんよ、今日は。忙しい合間にも本は読んでいるわけで、で、ちょっとはまってしまった本があります。いつも寝る前にベッドの中で本を読むのですが、これは寝る前以外にもやることそっちのけで真剣に読んじゃいました。「世界一受けたい日本史の授業」本屋をブラブラ歩いていて手に取ったのがこの本です。パラパラとページをめくり、ちょこちょこ読んでみるとおもしろそうなので購入しました。で、読み始めたらおもしろくて、一気に読んじゃいました。私は歴史が大好きです。特に日本史が大好き。外国にもとても興味があるし旅行もよくするけど、でも基本は自国のことを学び、知ることが大事だと思っています。外国へ行って、自分の国の悪口を言っている日本人がいちばんむかつきます。それも日本語で(笑)。完全な国なんてないんだから、せめて自分の国くらい好きになろうよって思っちゃう。これって、もうオバサン?いえ、若いときから私はこうなんです。っていうのはどうでもいいとして、今でも愛読書のひとつは高校時代の日本史の教科書です。枕元にいつも置いてあるし、歴史小説なんかを読むときは教科書で時代や年代、その頃の出来事を知るために参照することもしばしばです。っていうか、最近読む本は日本史の裏話とか世界史ミステリーばかり。でも上の本を読んでいて、私が高校時代で習った日本史とは違う学説があり、検証され、歴史そのものが変わっていっているんです。私の中には今まで習った日本の歴史がインプットされているので、いまさら覆せないよ~なんて思いながら読んだのですが、これがぐっと引き込まれました。素人にもわかりやすいように書かれているんですね。例えば、1635年に発令された江戸時代の鎖国令。実は幕府は鎖国なんてしていなかったんです。来航を禁止したのはスペイン・ポルトガル船だけで、ほかの国とは貿易をしていたんですね。教科書では長崎の出島でオランダ・中国と貿易していたと書かれていますが、対馬、琉球王国などを通じて朝鮮やアジアの国々との交流があったわけです。ほら、シャム(今のタイ)には日本町もありましたからね。イギリスはこの貿易からただ遠ざかっただけ。1792年にロシアのラクスマンが根室に来航したときも、幕府は貿易する気満々で、ラクスマンに出島へ出向いてくれと伝えたそうですが、ラクスマンが行かなかっただけなんだそうです。もし、ロシアとの国交が開かれていたら、このあとの歴史もずいぶん変わってきていたでしょうね。たぶん、日本の歴史の授業で「鎖国」という言葉が消えるかもしれません。代わりに世界史でも使われている「海禁」という言葉が使われるかもということです。本当、マメに歴史の本とか読んでいないと、自分が常識だと思っていたことがそうでなくなるんだな~って感じました。この本の中でうれしい記述もありました。私は数年前に奈良県の明日香村を訪れ、古代遺跡や歴史にゆかりの深い場所をサイクリングして周りました。竹やぶの中にある酒船石の下に、斉明天皇の御世(7世紀半ば)の遺跡が発見されて間もない頃で、その遺跡がまだ何に使われていたのかわかっていなかったのです。それが今は何に使われていたのか、そこにあった道具は何なのか徐々に解明されてきました。いつかまた、その遺跡を見に行くのが楽しみになりました。これからもどんなふうに歴史観が変わっていくのか、ちょっと楽しみになりました。
2007年01月13日
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「嫌われ松子の一生」という本を読みました。ロンドンから帰省中の親友に、暇なときに読むために本を数冊貸したのですが、そのお礼にこの本を貸してもらいました。ベストセラーになったこともある本だと、読んだ後に知ったのですが、恥ずかしながらこの本、そして作家のことは読むまでは知りませんでした。大学生の川尻笙は、ある日父親から伯母の松子が殺され、彼女のアパートを片付けに行って欲しいと告げられます。伯母なんていることを知らなかった上に、殺されていたことなんて最初は知らなかった笙ですが、松子の生き様について興味を持ち始め、彼女と関わりのあった人たちと会ったり、松子の裁判記録を読んでいくうちに肉親として、一人の女性として彼女の存在が身近なものになっていきます。国立大学を卒業し中学校の教師になった松子、しかし待ち受けていたものは男に振り回される悲惨な人生でした。それでも一度好きになった男性を信じ、ひたすら待つのですが報われることはなく、53年の人生を惨殺という形で終えることになります。この本は主人公の松子と甥である笙の二つの立場から描かれています。あらすじだけ読むと悲惨な内容に思われるかもしれないけど、そうでもありません。愛した男性とは全て悲しい別れを迎えることになったり、殺人を犯して刑務所にも入ってしまいますが、男性に尽くしたり、目標に向かってがんばる松子に共感したり、いっしょに腹を立てたりしながら一気に読んでしまいました。悲惨なのだけど、なんだか読んだあとがさわやかなのです。この小説は今年の5月に中谷美紀さん主演で映画公開されるそうです。松子=中谷美紀、なんだかイメージがぴったりですが、性的な描写の多いこの小説に中谷さんがどこまで演じきるのか楽しみでもあります。
2006年02月16日
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寝つきの悪い夜は読書に限ります。それも厚めの、字の小さい本ならだんだん眠くなってくるからです。冷え性の私はベッドに入っても足が冷たいので、いくらお休み3秒女でも冬場はちょっと寝つきが悪いです。「チャングムの誓い」なんて見ちゃうと、興奮してますます眠れなくなります。そこで寝る前に読んでいたのが横溝正史原作の「八つ墓村」でした。小さい頃、このドラマがあったような気がします。曾祖母の家でテレビを見ていると、変な人が『八つ墓村の祟りじゃ~』なんて言いながら走り回っているのを見て、怖い話だと思った記憶があるんです。でも、物心がついてからはこの映画もドラマも見たことがないのです。だから物語りもまったく知らずに読みました。最近も稲垣吾郎さんが金田一耕介に扮するドラマがあったようで、うちに来る生徒のほうが内容を知っていたので、「内容を私に言ったらダメ!言ったら私の祟りがあるからね!」と念を押しました。どんな内容かというと…八人の落ち武者を惨殺し、その霊を慰めるために建てられた八つの墓から由来する八つ墓村で、村の有力者が村人30余名を惨殺して逃亡する事件が起きました。それから30数年が経ち、主人公の辰哉はある日、実はこの殺人鬼の息子で、遺産を相続するために村に帰るようにと告げられます。自分の出生の秘密を何も知らずに村へ帰った辰哉ですが、彼を迎えていたのは人々の冷ややかな目と、次々に起こる殺人事件でした。感想は…ずばり、おもしろかった!今日残りの半分を一気に読んでしまいました。読みながら犯人を推測したり、主人公と一緒にドキドキしたり、こんな小説を読んだのは久しぶりかもしれません。私は犯人候補を3人考えていたのですが、第3候補が当たりでした。犯人とずっと思って読んでいた人は実はいい人でした。「八つ墓村」といえば、金田一耕介シリーズの第1作ですが、彼の活躍の場は少なかったような気がします。最後の事件の経緯を説明するときだけだったような…。犯人も金田一が『犯人はこの中にいます』なんて言い当てるんじゃなくて(彼は最初から犯人が誰かわかっていたけど)、主人公の辰哉がどんどん謎解きをしていくんですね。第2作から活躍するするのかな?こんなに有名な横溝正史の作品を読むのは初めてでした。確か父の本棚に横溝作品があったはず…と、さっき確かめてみたら21冊ありました。金田一耕介シリーズの、シリーズの半分はありました。2作目の「本陣殺人事件」、3作目の「獄門島」もあります。また、眠れぬ夜の強い見方ができました。その前に友だちに借りた本を先に読まなきゃ。
2006年02月11日
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阿刀田高の本を読んだことがありますか?私が初めて阿刀田氏の本を手にとったのは、高校時代のことでした。初めて読んだのはギリシャ神話について書いた本だったと思います。たぶん本棚の奥を探せば出てくるでしょう…(古本屋に売っていなければ)。その次に読んだのは、短編の恐怖小説「恐怖夜話」でした。私は怖がりのくせにミステリーを読むことが大好きなのです。本当にあった系は大嫌いなのですが。鈴木光司の「リング」も映画は見たことがないものの、本はとてもおもしろく読むことができました。それから、阿刀田高がブラックジョークのきいた短編集をたくさん書いていることを知り、大学生の頃ははまって読んでいました。一体何を読んだのか、何冊読んだのか覚えていないくらい読んだような気がします。先日久しぶりに阿刀田氏の短編集を読みました。タイトルは「冷蔵庫より愛をこめて」。もちろんブラックな結末で終ります。それぞれの話に出てくる主人公は決して幸せにならないのです。例えば表題作の「冷蔵庫より愛をこめて」では、主人公の男性は精神を病んでいて、自分の中のもう一人の存在にそそのかされて殺人を犯してしまいます。主人公はいつも不幸になるのですが、でも読んだあとの後味は嫌ではないのです。自業自得だなっていう言葉が思い浮かびます。人間の弱い部分をつついて、それをコミカルなブラックジョークで書いているような気がします。阿刀田高の小説を読むと、いつも「世にも奇妙な物語」のテーマソングが頭の中で聞こえてきます(笑)。実際、阿刀田氏の小説のいくつかもこのドラマになりました。それから、「笑ウせえるすまん」も思い出してしまいます。この短編集は表題作のほかに「あやかしの木」、「私食べる人」、「最後のメッセージ(ちょっとタイトルをよく覚えていません。「最後の配達人」だったっけ?)」という話がおもしろかったです。もちろん、他の短編も全部おすすめです!
2005年11月17日
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谷崎潤一郎の「痴人の愛」を読んだ。国文学を学んだ友人の影響で、ちょっと読んでみようと思った本だ。本をパラパラとめくったら読みやすそうだったからというのが理由。根が怠け者なので、小難しい本はきっと飽きてしまうだろうと思っていた。この本も途中でやめちゃうかなーなんて思っていたら、おもしろくて一気に読んでしまった。時は大正時代。28歳の会社員、河合譲治はカフェで女給をしていた15歳の少女ナオミを見初め、彼女の親の同意のもと引き取って面倒を見ることにした。彼女に自分好みの服を着せ、わがままは何でも聞き、美しく育った彼女を自分の妻にする。しかし、ナオミの奔放ぶりは加速していくばかりで、譲治は金銭的にも精神的にも窮地に陥ってしまう。ナオミは自分の美しさと肉体的な魅力を十分にわかっており、男を思いのままに操る。夫だけではなく、複数の男性と関係を持ち、悪びれることもない。そんなナオミを一度は突き放す譲治だけど、結局はナオミから離れることはできなかったのだ。それも一種の愛情の形だろうか。女性の私から見ても、譲治には同情してしまった。結局はナオミに意のままになる彼を情けなくも思った。男性って、美人でわがままで贅沢を好む女性が好きなのだろうか?ナオミは確かに美しいのだろう。しかし品がないし、言葉遣いも美しくない。人前で汚い言葉で男性をののしる。そんな彼女を小説の中では多くの男性が好きになるのだから、不思議だ。少女の頃に自分の手元に引き取り、成長したら自分の妻、愛人にするという話、本やテレビドラマに多いような気がする。古くは「源氏物語」、新しいところで今やっている「昼ドラ」(←見てるし…)。自分好みの女性を育てる、男性はこういう夢物語に憧れるものなのだろうか?数十年も前の文学が、こんなに斬新でおもしろいとは思わなかった。本棚の奥に眠っている、父が若い頃に読んだ、日本文学全集を手に取ってみようかな。まずは興味のあるものから読んでみよう。
2005年10月31日
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初めて小池真理子の本を読んだのは、今から7,8年前だろうか。「恋」という恋愛小説だった。本の通販カタログから、何がなく選んだ1冊だったが、読み始めたら一気に読んだ覚えがある。2冊目は「欲望」。これも恋愛小説だ。ニュージーランドはウェリントンの日本食品と雑貨の店で見つけた古本だ。これも夜更かしをして一気に読んでしまった。それ以来、冊数は読んではいないものの、小池真理子は私の好きな作家の一人になった。でも、実はあまり読んでいない。8冊くらい…。いくつかの彼女の小説には、70年代、学生運動、三島由紀夫、浅間山山荘事件という共通点が登場していたような気がする。今回の米国旅行でも彼女の本を1冊読んだ。「水の翼」というタイトルだ。タイトルと表紙の美しさ、裏に書かれてあるレビューに惹かれて買った文庫本だった。初老の版画家の後妻に入った20代半ばの女性、その版画家の夫、夫に弟子入りした美しい大学生の青年の織り成す、これまた恋愛小説だ。舞台は1970年代の仙台。夫に弟子入りした青年に惹かれつつも自制する主人公、しかし夫が病のために急逝する。夫の製作中の版画集を仕上げようと意志を引き継ぐ2人はやがて愛し合うようになるが、悲しい結末を迎えることとなる。私が今までに読んだ小池真理子の恋愛小説はハッピーエンドで終らない。官能的な大人の恋愛の果てには、いつも悲しい結末が待っている。それでも、彼女の小説の世界に一気に惹きこまれてしまう魅力がある。恋愛小説自体を好まない私でも夢中になって読んでしまう本だ。読書の秋、感傷に浸りたい人にはおすすめの作品たちです。「恋」 新潮文庫 (直木賞受賞)「欲望」 新潮文庫「夜ごと闇の奥底で」 新潮文庫(サスペンスです)「蜜月」 新潮文庫「水の翼」 新潮文庫「浪漫的恋愛」 新潮文庫「無伴奏」 集英社文庫「墓地を見おろす家」 角川ホラー文庫(めちゃめちゃ怖い!)
2005年10月19日
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昨夜、変な時間に起きたもののまたぐっすり眠ってしまった。帰ってきてからなにかとバタバタしていたから、ものすごく疲れていたんだろうなあ。私は旅行中によく本を読む。読書は好きだけど、日常では月に2,3冊読めばいいほうだ。この1ヶ月で7冊の本を読んだ。映画の感想も書くのだから、本の感想も紹介。まずはこの1冊から。「ただの私(あたし)」 オノ・ヨーコオノ・ヨーコってどんな人なのか興味があった。どちらかと言うと、彼女は嫌われているという印象が強い。きっと、それはジョン・レノンと結婚した時点からだろうけど、私にはその理由が漠然としていてよくわからなかった。ファンのやっかみ、階級社会が根強いイギリス人が日本人の小娘と結婚、2度の離婚経験、きっとそんなことだろうと思っていたけど、本を読んでみるとまあ大体そんな理由だった。『私は美人で、頭も悪くないし、身体もいいし、幼い時から廻りの人に気をつかって、随分尽くす性だし、今は、その延長で世界のために、と自分のできるだけはしているのだから、自分では何もコンプレックスを感じていない。それがこれだけ悪口を言われてきた。とういのはどういうことなのだろう』この本はこんなで出しだ。私はこの部分を読んで、オノ・ヨーコっておもしろい人だと思った。まだ全部読んでいないのに、この部分だけで彼女のファンになってしまった。はっきりしていて自分をわかっている人って、大好きだ。このエッセイは、まだジョン・レノンが存命の時に書かれたものが多く、出会って結婚するまでのこと、彼の家庭での夫ぶりなんかについても書かれている。ジョン・レノンのイメージはずばり「主夫」。でも、最初は家事なんてするような男性ではなかったそうだ。家事は女性の仕事と思っていたような典型的な男性。しかし、オノ・ヨーコが彼を変えていったんだな。これは調教?彼女の過去の結婚、アーティストとしての活動(前衛的すぎてこれは私には理解できそうにもない)、結婚生活、インタビューなど、素敵なエピソードがたくさん詰まった本だった。シカゴで知り合った韓国人のユミは、オノ・ヨーコの大ファンなのだそうだ。私がこの本を見せたときは大興奮して、「I like her!」と連発していた。彼女にも読ませてあげたいなぁ。オノ・ヨーコという女性が大好きになる、おすすめの1冊です。
2005年10月03日
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今日はお気に入りの本について書こうかな。私はノンフィクション、歴史小説、またはテーマの重い本を読むことが大好きだ。もちろん、宮部みゆきや乃南アサなど、おもしろいミステリーも大好きだけど。中2の頃、NHK大河ドラマ、「山河燃ゆ」が大好きだった。第二次世界大戦中の日系アメリカ人を描いたドラマで、松本幸四郎が主演していた。大学生の頃にこのドラマの原作、山崎豊子の「二つの祖国」を読んだ。上、中、下巻とどれも厚くて、読み応えありだったし、かなりおもしろかった。このドラマと原作本を読んで、日系移民だけではなく、西側欧米諸国に移住する人たちについてとても興味を持った。実際、外国人の友人たちも、ポーランド系カナダ人だとか、フィンランド系アメリカ人だとか、ベトナム系、日系などがわりと多い。自分のアイデンティティーを生まれた、もしくは育った国に持っている人もいれば、自分のルーツにとてもこだわる人など、様々だ。日本人の両親を持ち、日本で普通に育ってきた私にはとても理解ができないが、数カ国にルーツを持ち、自分はノー・ボーダーだ(カップヌードルか?)という友人と話すとうらやましくもある。「二つの祖国」の中の登場人物も様々で、大戦中という最も苛酷な環境の中で、アメリカ人だけど日本人であることを捨て切れなかったり、アメリカ人だと割り切っていたり、選択も様々だった。主人公は日本人の心を捨てきれず米軍に所属し、戦後の極東軍事裁判で通訳を務め、自分の口で刑を告げることになる。彼は苦悩し、最後は自ら死を選ぶことになる。ロサンゼルスの日系人博物館を訪れたとき、この物語を思い出せずに入られなかった。ちなみに、ドラマにはブレイク直前の渡辺謙が出演していた。特攻隊員として命を失う役だった。
2005年02月07日
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