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2005年10月31日
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カテゴリ: 本の話
谷崎潤一郎の「痴人の愛」を読んだ。国文学を学んだ友人の影響で、ちょっと読んでみようと思った本だ。本をパラパラとめくったら読みやすそうだったからというのが理由。根が怠け者なので、小難しい本はきっと飽きてしまうだろうと思っていた。この本も途中でやめちゃうかなーなんて思っていたら、おもしろくて一気に読んでしまった。

時は大正時代。28歳の会社員、河合譲治はカフェで女給をしていた15歳の少女ナオミを見初め、彼女の親の同意のもと引き取って面倒を見ることにした。彼女に自分好みの服を着せ、わがままは何でも聞き、美しく育った彼女を自分の妻にする。しかし、ナオミの奔放ぶりは加速していくばかりで、譲治は金銭的にも精神的にも窮地に陥ってしまう。

ナオミは自分の美しさと肉体的な魅力を十分にわかっており、男を思いのままに操る。夫だけではなく、複数の男性と関係を持ち、悪びれることもない。そんなナオミを一度は突き放す譲治だけど、結局はナオミから離れることはできなかったのだ。それも一種の愛情の形だろうか。

女性の私から見ても、譲治には同情してしまった。結局はナオミに意のままになる彼を情けなくも思った。男性って、美人でわがままで贅沢を好む女性が好きなのだろうか?ナオミは確かに美しいのだろう。しかし品がないし、言葉遣いも美しくない。人前で汚い言葉で男性をののしる。そんな彼女を小説の中では多くの男性が好きになるのだから、不思議だ。

少女の頃に自分の手元に引き取り、成長したら自分の妻、愛人にするという話、本やテレビドラマに多いような気がする。古くは「源氏物語」、新しいところで今やっている「昼ドラ」(←見てるし…)。自分好みの女性を育てる、男性はこういう夢物語に憧れるものなのだろうか?

数十年も前の文学が、こんなに斬新でおもしろいとは思わなかった。本棚の奥に眠っている、父が若い頃に読んだ、日本文学全集を手に取ってみようかな。まずは興味のあるものから読んでみよう。





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最終更新日  2005年10月31日 12時01分06秒
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