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テーマ: TPP反対(51)
カテゴリ: 水のメモ
次長課長・河本ら吉本興業タレントがらみの生活保護不正受給に関するメディア側の姿勢があまりにも酷い。

言わずもがなだが、吉本興業はタレントを多数排出し、テレビ・ラジオ局とは蜜月関係だ。
必然、テレビ局と資本関係の新聞も吉本興業には強く出られない。

しかし、この問題に関するメディアの報道を見ていると、メディアがどのように視聴者を自分たちの論理に誘導し、印象操作して世論を作り出しているかが分かり易くあらわれている。

以下、今回の件で濫用されている「印象操作」を揚げてみるので、注意してテレビを見てほしい。


1.「不正ではない。役所が認めていたから」

もう聞き飽きた感がある「公務員悪玉論」で非難の矛先を変えたいようだ。

こういうタレントやコメンテーターに聞くが、役所(福祉事務所)は本当に高収入タレントの身内に生活保護を漫然と認めるだろうか?

吉本芸人 「あの、私は年収1000万円で余裕はありますが、扶養したくないので母の生活保護を認めてください」

ワーカー 「もちろん、いいですよ」

そんなわけはない。

タレントが正直に収入を申告せず、経済状況を偽ったからこそ、生活保護を打ち切ることができなかったのだ。

虚偽申告をした側が一方的に悪質だ。


2.「芸人も悪いが、不正を見抜けなかった役所が一番悪い」

不正を見抜けないのはお役所仕事だから、怠慢だからという。
(そもそも役所の怠慢があったら不正行為が正当化されるのだろうか?)

「怠慢」という前に福祉事務所のケースワーカー数が少なすぎるくらいは、少し勉強すれば分かるはずだ。

各自治体1人のケースワーカーの受け持ちは30~150人という。
さらに家庭事情を詳しく調べられるような警察権は当然なく、不正の疑いを持っても役所やワーカーだけでは何もできない。

これはもともと、現在の生活保護が「性善説」を基本としているからで、法の問題ではあっても役所・役人の怠慢などではない。

生活保護の実態を本当に知らないコメンテーターはいないはずなので、この点を恣意的に隠して印象操作をしている点が悪質だ。

(もし何も知らずにコメントしているのだとしたら、以後その人の発言は無視すべきだろう)


3.反省し、今後は辞退するのだから、これ以上非難するのはバッシング

そもそも、生活保護は「生きるか死ぬか」の切羽詰まった状況で、はじめて発動される「最後の命綱」。

命綱を辞退というのは「ありえない」。
辞退したら死ぬ・・・という人のみに支給されるものだ。

経済的な余裕を隠した不正受給だからこそ「生活保護辞退!?」などという異常な対応が可能なのだ。

ここ数日の報道を見ていて 生活保護を辞退ってありえないんだが と正確な突っ込みを入れたコメンテーターを見たことがない。


4.本当に困窮している人の話と混同させようとする

問題になっている河本、西野ら吉本興業タレントは、親との良好な関係をたびたび話題にしてきた。
つまり、親族関係は破たんしていなく、扶養を拒む合理的理由はない。

その上で

「( 300万円の腕時計を持っていますが )不安定な職業で…」

「( 毎月40万円のマンションのローンを払っていますが )人気商売ですから…」



このような身内がいる人間と痛ましい「おにぎりたべたい事件」や「老姉妹衰弱死事件」のような事例を恣意的に混同させようとするコメンテーターには要注意だ。

不正受給者をはじくためのやむを得ない審査の厳密化が本当の弱者への支給を遅らせている。

本当の困窮者を殺したのは、不正受給者であるという指摘は的外れではない。


生活保護制度については、過去の記事 「「働かざる者、食うべからず」とは、その真の意味」 にも書いた。

もちろん、本来の弱者救済から、貧困ビジネスや不正受給、怠惰セーフティネットに変貌しつつある生活保護の問題点も掘り下げなければならない。

しかし、今回の問題に限って言えば、吉本興業のタレントという興味深い対象でもあり、むしろメディアの印象操作の手口を知る上で参考になる。






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最終更新日  2012/05/30 11:03:29 PM
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