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2008.03.31

芝桜（宮崎県児湯郡新富町新田東畦原）と、人形浄瑠璃資料館（宮崎県都城市山之口町山之口２９２１－１）の場合

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ということで、芝桜である。

ということで、個人宅をお伺いした訳だ。こんなこといっちゃ申し訳ないが、特に、これといった見所のないその他大勢の町と同様、新富町もこれといった見所もないやと、思いきや、そんなことはないのが味噌である。

突然、やってきた真面目だけが取り得の風来坊不良外人の私を黒木さんは親切にも優しい包容力で包んでくれ、芝桜を見せてくれるのである。

臨時駐車場まで作って、無料で、自宅庭を開放なのである。個人宅を開放とは、まだまだ日本も捨てたものじゃないのである。わざわざ、関西から来た甲斐があったというものである。

感慨深いのである。場所は高鍋町から２４号線沿いにあることを書いておくが、書いておくだけである。それにしても、私は花博士でもないのであるが、芝桜なんか、知らなかったわ。フラワーチルドレンの名も落ちたものである。

ということで、一応、浄瑠璃である。私の住む近くでは、淡路島が有名だが、ここも有名らしい。

廃藩置県以来、鹿児島県になったり宮崎県になったりまるで、日本のアルザス地方のようである。そんな山之口町で（２００６年に都城市に吸収される）はあるが、300年前から脈々と続く浄瑠璃である。

ところで、都城ってなかなかいい名前だねえ。中学校１年の１学期間だけ鉄道小僧だったのだが、ブルートレイン富士とかが、２４時間半ぐらいかけて東京から西鹿児島に行くのだけれども、その手前に都城駅を通るわけで、なんとも、私の中では、記憶に残る町なのである。まさか、２８年後に行くとは思わなかった。まさか行くと思わなかった記憶に残る町というのは、他に新居浜、萩、松島、宇和島、佐世保、直江津などがある。あるだけだ。まあ、結構、ドウでもいい話でもある。

その人形浄瑠璃資料館（入場料２１０円）に颯爽と出かけてみた私であるが、そこには観光客がわんさかいると思ったら、わんさかと、一人であった。
そして、町立というのに、留守番のじいさんが一人、出てきて、ハイハイゆっくり見てね、といってまた奥の部屋に戻っていたのである。
記帳をするコーナーがあったので、見てみると、昨日は３人、本日は、午後２時前というのに、私で２人目である。大盛況である。

それにしても、こんな不気味な浄瑠璃人形は見たことがねえ、ゲエＥという感じで、全２７体に全神経を込めて身震いするのであった。決して怖いからでもあるのだが。

それにしても、サイケな服に、奇抜な顔にはホトホト感心するしか心のやり場がないという感じである。さすが、わざわざ関西から来た甲斐があったというものである。

ちなみに、ご存知のことと思うが、人形浄瑠璃とは、三味線と語りと人形操りが一体渾然となって物語が進むといった人形芝居のことである。三味線がなければ、ただの人形芝居と思いきや、このおどろおどろしさには、ちょっとそこらの学芸会のチープな人形とは大違いである。それに、この文弥節人形の古形を保ち承継されているのは、全国でも４箇所しかないというのが説明文による自慢である。まあ、そんな生半可な知識より、やっぱり、スゲエ顔である。もはや蝋人形や街角にあるマネキン人形などだけにうつつを抜かしている時代も終わりつつあるのかも知れないと思う、今日この頃なのであった。高砂婆バンザイである。