ガンっ の後だから普通の日常

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2006.09.13
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カテゴリ: 病院のいろいろ
掲示板の方でご質問があったので、主治医についての経験をまとめておこうと思います。

まず、主治医についての一般的なこと。主に治療をうけた癌研病院での経験を書きます。

癌研病院で最初に診察を受けたのは、セカンドオピニオンを受けた超有名なK先生でした。
後から知りましたがブラックジャックと呼ばれる先生だそうです。前の病院での検査資料を見て下さって、私ならこう治療します、というお話。前の病院での方針と聞き比べて、転院、治療をお願いしました。
その時に、先生が手術して下さるのですか?と聞いたのです。転院してどうなるか、気になりますから。結構深いので私がやるかもしれませんが、うちの医師たちはN人はもう10年以上の経験がありますから、誰がやってもきれいに取れますよ、と言われました。信頼できると思い転院しましたが、実際入院した後、K先生には一度もお会いしませんでした。

癌研病院では主治医は1人でなく、主治医チームでした。中心の主治医が1人と、他の病院から研修などに来ている医師が2人で、合計3人でした。この3人は私の手術の現場で執刀に関わっています。研修と言っても、それぞれに元の病院での大先生であるけれどさらに研修しているという方々です。チームの中心の主治医はずっと固定で、残りの2人は半年で変わります。入院後K先生にお会いすることは無かったのですが、折々の治療方針の検討には加わって下さっていたのではないかと想像しています。

入院後にリーダー主治医から、治療方針の説明がありました。紙に書いて下さったけれど、字が読めない。夫と2人で聞き、帰ってから読み仮名をつけながら解読しました。最初に告知を受けた病院でもメモを取ったり、聞き取れない用語は先生に書いてもらったりして、夫と2人で解読し、必死で勉強しました。治療がおわるまでずっとそれの繰り返しです。というのは、順を追って内容が変わるのです。主治医が1人でなく3人だったのは助かりました。リーダー主治医に一番お世話になるのですが、この方はものすごく忙しいのです。後の2人の方が病室に来て下さる時に、気になることを質問することができました。

私は抗癌剤と放射線でガンを小さくしてから手術、という手順だったので、手術範囲もどれだけ小さくなったかで変わりました。それで術後の生活は大きく影響を受けます。抗癌剤や放射線の副作用で全身に湿疹が出たり、食べられなかったりしながらも、ガンは小さくなったので、その途中途中でどう治療を進めるのか、チームで検討して下さっていたと思います。

その経緯は全部は患者に情報が来ないのです。後から分った、ということも多々ありました。でもそれはある程度しょうがない。主治医はものすごく忙しいのです。私自身も夜中に出血して血だらけになったことがあるし、危険な状態の方を夜通し見ておられる、ということもありましたし、実際、いらした方がいなくなった、ということもありました。大病院では主治医とじっくり話をする時間は、とってもらうのは難しいかもしれません。チームの1人の先生がこっそり?最新情報をリーク?してくれることもありました。

今思うと、主治医の説明を聞く時には録音をさせてもらうと良かったかと思います。一回で理解するのは難しいことが多いと思います。メモでは内容が尽くせませんから。


SANYO(サンヨー)ICR-RB75(S) 32MBデジタルボイスレコーダー【FM/AMラジオが聞ける・録れるボイ...  ボイスレコーダー。いろいろあります。ラジオつきだと入院中も役立つかも。


あと、主治医って、病院の中では偉い立場だけど、命を預けるのだからこちらも譲れないものがあり、付き合いに配慮が要ったりします。患者も主張すべきはしなければなりませんが、偉いという立場を尊重しなければいけない場面があります。

そう思ったことが2回ありました。1回めは、最初の告知を受けた病院から、他の病院へセカンドオピニオンをもらいに行った時。
最初の病院での主治医が、一対一で説明をしてくれる時にはとことんこちらの立場を尊重してくれる人格者だったのに、周りに看護士さんや研修中の若い医師がいる時には威厳を保つ事の方により気を使っていると見て取れました。セカンドをもらいに行きたいという決意を主治医に告げるために周りに誰もいない瞬間を作る努力をしました。うまくそれができて、ラッキーでした。このことは前にも書きました。

2回目は、移った病院で、手術の後の傷の治りが悪かった時の主治医の行動でした。リンパ節郭清の傷の一部の皮膚が壊死してしまって、首の動脈が露出しそうになっていたのです。注意深く見ながらひたすら肉が盛り上がって来るのを待つという治療。それを、主治医はでっかいガーゼで大きく首周りを覆い続けるという方法で、チームのごくわずかの医師以外に対して隠しました。外科の先生は、「傷の治りがきれいだ」ということにとっても満足されるようなのです。だからかどうか分らないけれど、他の医師に見られて他の処置をされたら、まずい、か、いやだ、と思っていたようです。ああいう時、信じて隠されているしかない、のかどうかは分らないけれど、私は信じて良かったと思います。昼も夜も気にかけて処置して下さいました。

FC ガーゼ 局方 (10m・30cm×10m) 退院後も延々とお世話になったガーゼ。プロテーゼができる前の口の傷、首の傷、足の植皮の傷に使いました。病院にはどっさりありました。



退院後、すぐに主治医たちが三田病院へ移動してしまいましたが、執刀チームの1人の先生だけは癌研病院に残られたのです。お陰で退院後も癌研病院に通い続けることができました。この先生は故郷に帰られ、私も元主治医を追って三田病院へ移りました。


治療が終わってからもガンはずっと経過観察を続ける病気ですから、主治医とのつきあいは一生ものです。
私の場合は、主治医が超いそがしい癌研病院から、三田病院に移られ、かなり勤務に余裕ができたという印象です。以前よりも話を聞いて下さるようになりました。

主治医との関係を悪くしてしまう例も聞くことがあるのですが、切っても切れない、というわけではないけれど、切らない方がいい縁ですから、アンラッキーだと思います。

主治医は神様ではありません。できる範囲でのベストを尽くして下さっていると思います。足りないと思う部分は、自分で他の病院なり薬なり、方法なりを、補充すればいいのです。私も良さそうな事は何でもやってみていることは、ブログに書いている通りです。

こんなところでしょうか。








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Last updated  2006.09.13 11:48:35
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