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2019.05.02

田舎の光景はあと30年も持たない。

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ＧＷの前半を実家のある長野に帰省しておりました。この時期、農家では田んぼに水を引き入れてトラクターでこねまわす「代掻き」のシーズン。我が家の近くの大きな田んぼもトラクターが朝から入って動き回っています。

　で、その代掻きをするトラクターの後ろをシラサギが何羽もあとをついて歩く。どうやらかき回した土から飛び出してくる虫をついばんでいるようで。赤いトラクターの後ろを間隔あけてぞろぞろついて歩く光景は妙に面白い。

　つくづく思うのは、都会の人はこういう光景を「大自然の風景」と思うのかもしれませんが、実際は9割が人工で作られた光景なのが農家です。だから、人の手が入るから維持できる。実際、後継者がおらず放棄された田んぼは数年で１Ｍ以上の高さの藪がしげり、とても人が入れない状態になる。

　こういう風景は日本の原風景としてよく紹介されますが、高齢化、後継者不足、不安定な収入などで、それこそあと３０年も持たないとされています。

　一面に水を張った湖のような光景になるこのわすかな期間。この風景がいずれ見られなくなるのかなあと。

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