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2022.10.11
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町田樹「スポーツにおける感動の意味」

 これはすごく同意します。と、いうか、エンタメの世界において、映画や演劇、絵画、漫画やゲームなどと興行プロスポーツのを一線を引く存在なのが「スポーツそのものを競技者は基本、観客に感動を与えるためにやっていない」ということ。もっというと「勝つために」行っているのがスポーツです。これは映画監督が「ここでこういう場面を作ったら見る人が楽しんでくれるだろう」といった設計の上でのエンターテイメントと違う、たまたまその競技を見た人が試合展開に感動するというものなんです。

 そこから考えるとアスリートに「頑張っている姿を見せることで日本を元気にしたい」というのは正直的外れ、と思います。その最たる例がオリンピックになると思うのですが。スポーツマスコミがやたらに「感動」やら「ドラマ」を押し付ける言葉とタイトルが並ぶ。しかし、例えば全く思い入れのない競技やルールも知らない試合を見ても、感動というのは湧かない。「自国選手がメダルを取った」としてもその喜びは感動ではない。

 むしろ感動を押し付けられるような報道にうんざりです。ワールドカップでよく使われた「絶対に負けられない戦い!」などというのは選手個人が持つものであって、それでテレビ中継をあおったり、その試合に負けたら「戦犯」などというひどい言葉を浴びせるような。どこにそんな感動強制があるかと。

 日本のスポーツ界ではこの「感動」とやらのために選手生命にかかわるような怪我を押しても戦うことをいまだに美談とする風潮があり、見る側もそのドラマを「感動話」として消費する。しかし、外出危険の警報が出ている炎天下に何時間も高校球児を試合させるような拷問に苦しむ人を見て感動などしたくない。

 スポーツの感動は、究極その試合をしている選手の個人的なもの。





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最終更新日  2022.10.11 10:31:51
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