PR
Comments
革人形の夢工房さんCategory
Calendar
こんばんは。
宵の口からピーナッツ県からの面々で大騒ぎな風々堂です。
先ほどようやくにして就寝タイムに入り、やれやれとネットインした次第。
さて、 魍魎の匣【もうりょうのはこ】。
云わずと知れた京極夏彦氏の、京極堂人気シリーズ、映画化第二弾でございますね。
そしてシリーズ中、最も人気があるのが、この話。
いちおう、公式サイトはこちら→ 魍魎の匣
匣にみっちりつまって、ほう、と笑ふ…、というのが一時くものマイブームだった大好きな話でございます。なので、くもの期待度もかなーりでした。
そこはそれ。
小説とは若干構成やストーリィが変更されておりまして。なにより、なかなかによいカメラワーク。
美術設定もよく練り込んであり、物語の舞台である終戦後まもなくの世界をば、京極夏彦氏特有の、不思議な雰囲気で掴んでおるのは丁寧な作りかと。
関係ない話、個人的に二、三度背景でチラッとみえていた、『天井桟敷の人々』のポスターがものすごく垂涎だったりしましたが(笑)
ただくも的にあれは多分監督の演出支持であろうと思われまするが、登場人物の一人、榎木津探偵のキャラクター性があまりに損なわれているのが勿体ない気もしました。
世の中には不思議など何もない…というのが繰り返しでてくる京極夏彦氏のコピーなのでございますが、
このシリーズの狂言廻し役である売れない小説家、関口の周辺にいる常連キャラは、真の探偵役たる──古書店店主で代々陰陽師の家系である京極堂こと、中禅寺。そして学生時代からの友人である榎木津、木場…それぞれがすでに不思議としか云えない変人揃いというこの世界でなにをかいわんや、という感が強烈なのが、一大特徴でございまして。
まあ、それがこのシリーズの楽しさでございますが(笑)
中でも映画『魍魎の匣』にて、原作よりはるかにクローズアップされた榎木津探偵の性格設定が、あまりにも惜しい感じでございました。
常に真実を見抜く奇態な能力を持つ榎木津探偵は、文武両道兼ね備え、しかも滅法ハンサムな方なのですが、如何せんあまりに性格が──ぶっ壊れてまして。
ですから出没するたび、事件を解決する処か逆に周囲を混乱させるだけなので、「でるな、おまへ! 混乱するからっ」と文句を云いたくなる問題人物(笑)
なんせ、いつも飛行服みたいな服だったりしてあきらかにヘンな彼。
それが映画においては、なんというかあんまり、普通っぽいお召し物でイケメン外見通りの印象なのが、ちょい残念でしたね。
配役はイメージにぴったりの方であり、俳優としても脂ののりきった人物であるだけに、実に惜しい。
そしてこの物語中、もっとも怪しく、そして覆い尽くすほどに強烈なキャラクターと云えば、美馬坂医師。
この美馬坂せんせが大好きだったくもとしては、なんとも残念な感がしてしまうのでございました。
美馬坂せんせをだれが演じるのか、が、くもにとって最大の関心事でございましたが、配役は確かに芸達者な俳優さんではございましたが。彼の巨大な性格が表現でききれなかったのが、この映画で一番、惜しい処かと愚考いたします。
や、魍魎の匣は、本来前後編で作らないと到底、硬派な癖、ナイーブな木場刑事の悲哀振り、美馬坂のカリスマ的な人物像、久保のゆがんだ精神性等々が表現できないだろうと思うのですよね。それがこの映画、最大の弱点かもしれないとも思われます。
が、映画として失敗作ではなく、丁寧に作られた作品であるのも事実かと(・_・)b
失笑してしまうような京極堂と関口の掛け合いなんぞはなかなか味がある感じでございまして。
京極堂の妹、中禅寺敦子もなかなかです。そしてなにより、繰り返しますが映像美は美事でございます。
登場する美少女ふたりのシーンが案外、イメージ通りともいえる、思春期特有の妖しさを巧く出しておりましたし。
が、先に述べた残念な部分に加え、小説においての最大の見せ場部分がストーリー変更によって、丸ごとがらりと変わってしまっているため、オリジナルを愛読した者には、やや食い足りなさが残る気がします。木場刑事の終盤の行動も、あきらかに刑事らしからぬ納得出来かねる部分がありました。
え~、くも的に片寄って、とんでもなく辛い映画評として、
── 中の下 かなあと。
はい。
でも、中ランクインすること自体、観て悪くない作品でございます。
丁寧に描かれた映像美だけでも、観て損はないと思われまする。
魍魎の匣。これから観に行こうか迷い中の方には、是非素直に楽しんできてください、とオススメしますです、はい。

ねりま猫
40頭のSOS!
↑
クリックで子細サイトへジャンプします。
素晴らしい里親さまを熱烈に募集しております!!
後13名様、里親様預かり先かも~ん。
ただいま1名様トライアル中のようですっ!残りの方々も是非どうぞよろしくっ(-人-)
まぼろしの邪馬台国を観ました。 2008.11.03 コメント(6)
ザ・マジックアワー ──銀幕の向こうの銀幕 2008.06.25 コメント(6)
いまだからこそ思い出す──セブン・イヤー… 2008.03.18 コメント(4)