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11月1日、『まぼろしの邪馬台国』を観てきました。 posted by (C)風々堂くも ほい、おかんと観に行ったのですね。地元映画館では月初めは1000円の日でございまして。なので、行ったのでございます。この映画を選んだのは単に病院から映画館へ着く時間帯に丁度、合っていたというだけでございましたが(^_^;) ほい、オフシャルサイト、ごー→映画『まぼろしの邪馬台国』公式サイト おかんと一緒にゆたりと観るにはええ映画でした。嘗てくもは映画のゲージツ性について、かなーり厳しい評価を長年貫いてきたのでございます。が、しかし。おかんの闘病が始まりまして、色々と思うことが変わりました。映画におけるエンターテイメント性というのを、以前より重要視するようになりまして。つまりは、大衆性というのも、本当に大切だと感じるようになったわけです。美しい地域の映像がほのぼのと映し出され、夫婦愛がまったりと語られる。ちょいほろりとする話です。ゲージツ性なんか、もう、いらないです。難しいことは考えず、気持ちよく眺められれば、それでええ気がします。その意味では、ハズレのない、よい映画ではないかと思います。や、ちょっと皮肉っぽく聞こえたらごめんなさいですが(笑) それにしても吉永小百合さん、美しいですな。画像加工あったでしょうか?あったとしてもなかったとしても、驚異の美しさです。不思議な女優さんで、なんだか内面性がにじみだすような美しさでございますね。そんな方と云えば、くもにとって、小津監督と組んだ、あの『東京物語』の原節子さんをどうしても思い出してしまいますが。同じ感じがある女優さんといえば、もう小百合ちゃんくらいかと思いまする。 それにしても中盤、どうしても笑いを堪えられなかった場面がありまして。えー、島原駅から福岡へ帰ろうとするヒロインの和子さんの場面でして。そこで宮崎康平氏がプロポーズする訳なのですな。なんだけど、あれはなんというか、──反則(@_@)/あの状況では、断れないという。や、ネタバレになるので、これ以上は云いませんが。あれはなんだったんでしょうか?すべったギャグだったんでしょうか。少なくとも、おかんとくもは、必死で笑いを堪えてました(^_^;) それと寡聞にして知りませんでしたよ。宮崎康平氏が、『島原の子守歌』の作者だったんですねっ!切々としたメロディとどこか可笑し味のある詩で、元々9シュー出身者であるくもも、幼少時から不思議と大好きな歌でございました。ほい、メロディーがありました。音が出ます→島原の子守歌 この映画を観た一番の収穫は、島原の子守歌の作者をちらりとでも忍ぶことが出来たことかなあと。映画的にはう~む。中の下ランク、下かなあ。退屈される向きもありましょうが、手堅くちゃんと物語作りを踏まえてましたから、うん。ああ、ちなみに、くも自身は邪馬台国東征説派ですが、それとは関係なく、ほのぼのと幸せな夫婦愛をまたりと眺めに行く方が観る映画じゃないかなあと思います、はい。 ねりま猫40頭のSOS!↑クリックで子細サイトへジャンプします。ついにラスト1名様、べっこうネコ、永遠さんの里親様かも~ん!やす猫13頭緊急SOS11月25日まで期限付き、せっぱ詰まった大至急、関西方面の里親募集でございますっ!
2008.11.03
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風々堂近郊、本日、曇り時々小雨。比較的涼しい日。 こんばんはぁ。映画を観てきたですよ、はい。にが仲間の『ねこばすのにがうり日誌・花だより』とゆー楽しいブログマスター、ねこばすオケイさまが先日見て楽しかったという映画でございます。情けないコトに、ここ最近映画情報に疎かったくもでございます。あの三谷幸喜監督の新作が公開されたことも、全く気がつかなかったという。ねこばすさまのおかげで、知りました。ありがとうございますvなんせ、おかんと久々に見る映画として、これ以上もないラインナップでございます。 ほい、公式サイト→映画「ザ・マジックアワー=The Magic Hour=」オフィシャルサイト 冒頭のシーンから、あきらかに大掛かりなオープンセットであると判る街角で、「おおお?」と首をひねったくもでございましたが。そこはそれ、それすらも監督さんの狙いのウチであるのが中盤までにはうすうすと気づくのでございます。三谷幸喜監督らしい、ジツに親切設計の展開でございます。だれにでもすんなりと入り込めて、ニヤリと出来る。それでいて、スッキリと凝っている。さすが、当代随一の人気監督でございますね。 おかんもたいそう楽しく鑑賞できたようで、ニコニコ顔で満足そうでございました。それがなによりでございました!だから今回は、ねじ曲がった批評めいたコトは書かないくもでございますよ。 その反面。映画はなにより庶民のためにある、エンターティナーなんだなあ…と、今更ながらに愚考したりしました。 にしても、三谷幸喜監督のキャスティングの的確さと、豪華な使いっぷりはすごかったですな。興味のある方は是非観に行ってくださいまし。オススメでございます。 ねりま猫40頭のSOS!↑クリックで子細サイトへジャンプします。素晴らしい里親さまを熱烈募集!!後3名様のうち、ついに2名様にお話進行中!あと一名様、、里親様かも~ん。
2008.06.25
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明日は明太子県大雨予報のようでございます。夜半から雨が迫るのを感じつつ、溜息をつくくもでございます。思うのは、断片的にしか伝わってこないあのニュース。いつでもどこかで恐ろしい闇がどこかで蠢くのを時に忘れがちになるものでございますが、そんな今、思い出してしまう映画。それが『セブン・イヤーズ・イン・チベット』監督:ジャン=ジャック・アノー出演:ブラッド・ピット、デビッド・シューリス、B・D・ウォン、マコジャムヤン・ジャムツォ・ワンジュク1997年米国ジャン=ジャック・アノー監督というと、有名な作品は、あの『薔薇の名前』でございます。薔薇=秘密、という隠語でございますが、中世のとある修道院で起きた修道士の殺人事件。それを解明しようとやって来る、修道士とその弟子を中心に、閉ざされた修道院の中で勃発するおぞましい宗教裁判。そしてその修道院の地下に隠された膨大な秘密の知識…。活字好きにはあの炎のラストはジツにホラー(^_^;それはおいても、こちらも大変素晴らしい映画でございました。この監督さんの出世作でございますね。 一方この『セブン・イヤーズ・イン・チベット』は第二次世界大戦中、一人のオーストリア人登山家が経験した実話を元にされた話でございまして。主人公はジツに身勝手きわまりない、いやーなヤツとして登場いたします。息子が誕生するというのに、不安そうな新妻をほったらかして好き勝手にとんずらこくヤツでして。ブラビ、ホントに出世作は変な役が多い人ですが、この人物は変というよりも、直球で──やなヤツ(笑) それがいざヒマラヤへ登ろうというとき、折悪しく捕虜としてインドで捕虜生活を余儀なくされ、ようやく脱走して迷い込んだ先が、当時鎖国状態であったチベットであったわけでございますね。そこで、まだ少年だったダライ・ラマ14世と出逢い、このやなヤツが少しずつ変わってゆく。処がやがて、そこへ侵略の手がのびて……というストーリー。印象的なのは、やなヤツブラビを初めて見る異国の人物として好奇心丸出しで謁見する幼いダライ・ラマが嬉しそうに、「イエローヘッド、イエローヘッド!」と、頭を触って無邪気に笑うシーンでございました。そうして始まる、美しい峰とエキゾチックな人々、その7年間の話です。 しかし、歴史の波は過酷なモノで、やがてチベットが辿る運命はみなさまもご承知の通りでございます。争乱の中、やなヤツブラビは心を残しながらも、帰国するわけでございますね。ラスト、帰国し、すでに離婚されても、息子に会いに行き、その息子と共に山へ登る男の姿で終わるシーンで、その後のダライ・ラマとオーストリア登山家の逸話が短く語られる訳ですが。あの美しいヒマラヤの峰々と素朴なチベットの人々の暮らしぶりの映像──ロケ地はチベットでは無いわけですが。素晴らしいあの映像を、今、沸々と思い出さずに居られず、どうしても、嘆息が出てしまう、今宵でございます。 関連サイトとして、クリックジャンプ→映画鑑賞記 - セブン・イヤーズ・イン・チベット …今宵はくも的映画ランキングを出す気にもなれない。良い映画です、とのみ。世界には恐ろしく、そして理不尽なことが多すぎます。実に残念です……… ねりま猫40頭のSOS!↑クリックで子細サイトへジャンプします。素晴らしい里親さまを熱烈に募集しております!!後6名様、里親様かも~ん。
2008.03.18
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こんばんは。宵の口からピーナッツ県からの面々で大騒ぎな風々堂です。先ほどようやくにして就寝タイムに入り、やれやれとネットインした次第。 さて、魍魎の匣【もうりょうのはこ】。云わずと知れた京極夏彦氏の、京極堂人気シリーズ、映画化第二弾でございますね。そしてシリーズ中、最も人気があるのが、この話。いちおう、公式サイトはこちら→魍魎の匣匣にみっちりつまって、ほう、と笑ふ…、というのが一時くものマイブームだった大好きな話でございます。なので、くもの期待度もかなーりでした。そこはそれ。小説とは若干構成やストーリィが変更されておりまして。なにより、なかなかによいカメラワーク。美術設定もよく練り込んであり、物語の舞台である終戦後まもなくの世界をば、京極夏彦氏特有の、不思議な雰囲気で掴んでおるのは丁寧な作りかと。関係ない話、個人的に二、三度背景でチラッとみえていた、『天井桟敷の人々』のポスターがものすごく垂涎だったりしましたが(笑) ただくも的にあれは多分監督の演出支持であろうと思われまするが、登場人物の一人、榎木津探偵のキャラクター性があまりに損なわれているのが勿体ない気もしました。世の中には不思議など何もない…というのが繰り返しでてくる京極夏彦氏のコピーなのでございますが、このシリーズの狂言廻し役である売れない小説家、関口の周辺にいる常連キャラは、真の探偵役たる──古書店店主で代々陰陽師の家系である京極堂こと、中禅寺。そして学生時代からの友人である榎木津、木場…それぞれがすでに不思議としか云えない変人揃いというこの世界でなにをかいわんや、という感が強烈なのが、一大特徴でございまして。まあ、それがこのシリーズの楽しさでございますが(笑) 中でも映画『魍魎の匣』にて、原作よりはるかにクローズアップされた榎木津探偵の性格設定が、あまりにも惜しい感じでございました。常に真実を見抜く奇態な能力を持つ榎木津探偵は、文武両道兼ね備え、しかも滅法ハンサムな方なのですが、如何せんあまりに性格が──ぶっ壊れてまして。ですから出没するたび、事件を解決する処か逆に周囲を混乱させるだけなので、「でるな、おまへ! 混乱するからっ」と文句を云いたくなる問題人物(笑)なんせ、いつも飛行服みたいな服だったりしてあきらかにヘンな彼。それが映画においては、なんというかあんまり、普通っぽいお召し物でイケメン外見通りの印象なのが、ちょい残念でしたね。配役はイメージにぴったりの方であり、俳優としても脂ののりきった人物であるだけに、実に惜しい。そしてこの物語中、もっとも怪しく、そして覆い尽くすほどに強烈なキャラクターと云えば、美馬坂医師。この美馬坂せんせが大好きだったくもとしては、なんとも残念な感がしてしまうのでございました。美馬坂せんせをだれが演じるのか、が、くもにとって最大の関心事でございましたが、配役は確かに芸達者な俳優さんではございましたが。彼の巨大な性格が表現でききれなかったのが、この映画で一番、惜しい処かと愚考いたします。 や、魍魎の匣は、本来前後編で作らないと到底、硬派な癖、ナイーブな木場刑事の悲哀振り、美馬坂のカリスマ的な人物像、久保のゆがんだ精神性等々が表現できないだろうと思うのですよね。それがこの映画、最大の弱点かもしれないとも思われます。 が、映画として失敗作ではなく、丁寧に作られた作品であるのも事実かと(・_・)b失笑してしまうような京極堂と関口の掛け合いなんぞはなかなか味がある感じでございまして。京極堂の妹、中禅寺敦子もなかなかです。そしてなにより、繰り返しますが映像美は美事でございます。登場する美少女ふたりのシーンが案外、イメージ通りともいえる、思春期特有の妖しさを巧く出しておりましたし。 が、先に述べた残念な部分に加え、小説においての最大の見せ場部分がストーリー変更によって、丸ごとがらりと変わってしまっているため、オリジナルを愛読した者には、やや食い足りなさが残る気がします。木場刑事の終盤の行動も、あきらかに刑事らしからぬ納得出来かねる部分がありました。 え~、くも的に片寄って、とんでもなく辛い映画評として、──中の下かなあと。はい。 でも、中ランクインすること自体、観て悪くない作品でございます。丁寧に描かれた映像美だけでも、観て損はないと思われまする。魍魎の匣。これから観に行こうか迷い中の方には、是非素直に楽しんできてください、とオススメしますです、はい。 ねりま猫40頭のSOS!↑クリックで子細サイトへジャンプします。素晴らしい里親さまを熱烈に募集しております!!後13名様、里親様預かり先かも~ん。ただいま1名様トライアル中のようですっ!残りの方々も是非どうぞよろしくっ(-人-)
2007.12.27
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はい、タイトル通りでございまする。どういうわけか、第一作からオカンと必ず観ておりまする。え、原作ですか?ええ、原作も一応二巻目までは親切な友人が貸してくれまして読みました。当時の感想をいえば、そうですね。──イギリスのドラえもん(@_@)/そう思いましたねえ(笑)や、読んでいる方なら、それなりに納得しそうな感じかと。特に出だしの第一巻目は。その後の展開は原作読んでおりませんが。でも、新刊が発行される度に大騒ぎして買いに行く光景をよくニュース映像なんかでみますが、微笑ましいと思うのですね。だって大好きなシリーズ本の新作を買うときの気持ちは、くもにも良く判りまする。あいにく、くもにとってハリー・ポッターはその類ではないのですが。そうですね、一番わくわくして読んだのはやはり、小学3年生当時、夢中になった『ドリトル先生シリーズ』や『ファーブル昆虫記』を読む気持ち。コレに近いかと。大好きな本の新作をわくわくしながらゲットする気持ちは本当に良く判るし、実際今、現に大好きなシリーズを待っている読者は最高に幸せだなあ、といつも羨ましく思うのです、はい( ´-`)ノ 少し話がずれました。本題に戻りまする。『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』正直云いましょう。くもはいままでのシリーズ中、今回のが一番楽しめました。ストーリーもシリーズ中一番のシリアス展開でしたが、上映時間ほぼ2時間半ですが、ほとんど退屈を感じることなく最後まで観れましたですよ。これひとつとっても、すごい。なぜなら、映画を観ている最中、中だるみを感じず最後まで観れる作品は、くもにとって、ほとんどないからでございます(・_・)b ジツはくも、シリーズ中おなじみの陰気で意地悪な先生の、スネイブせんせ、けっこー好きなんですが。見終わって、思いました。この映画のキャッチコピー、『ハリーの秘密、解禁』ですけれども。くも的にはむしろ、『スネイプせんせの秘密、解禁!』がより近いかなあと(笑)だって、ハリーの秘密ったって、ぢぇんぢぇ~ん、いままで通して観ている者にはさほどじゃないしなあ(^_^; さてっと、くも的ねじまがりランキング。──中ランク……う~むぅぅ、下の上。 かなり楽しめたでし。オカンも喜びまくりでした。特にかなーり暑かった本日日中に、冷房が利いた映画館内はらっき~でした(笑)
2007.07.25
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はい、最近体型ばかりでなく性格も丸くなったくもですが、でもこればっかりはねじ曲がり根性爆走な、久々の映画評でございまする。気を悪くされる方もおられるかもなので、最初にあやまりますです。すいません、風々堂の映画評は、時流からハズレてますので、あまり参考にしないで、聞き流して下さいマシね(;^_^A アセアセ… さてっと。今回はタイトル通り、『憑神』オフシャルサイトはこちらへクリックジャンブでし→憑神原作:浅田次郎監督:降旗康夫主演:妻夫木聡ま、気楽に見れる映画というものでございまするな。作りもひどくはなかった。しっかりとした真面目なコメディ調でございまする。が、俊逸でも、なかったというか(^_^;問題は憑神たちのキャスティングにあるような。三人の困った神様に憑かれてしまう話なんですが、最初のひとりが西田敏行氏であったのがいけなかったのかも。あまりに西田さんが芸達者すぎて、他のお二方がかすみすぎてしまいました。人選がもっと良かったなら、この映画の面白さは確実にアップしたかと(^_^;ま、最後の神様はしょうがないかもしれません。お子様だし。が、この、お子様がまた違う意味で問題かと。レトロな映画ファンなら、あれが、確実にとある昔の有名映画にでてきたキャラのパロであるのが、ピンときてしまいまする。ある映画、とは、おフランスのオムニバス映画『世にも怪奇な物語』当時の巨匠監督三名による、エドガー・アラン・ポーの小説を下書きにしたみっつのお話でございまするな。そしてこの映画で最も俊逸なのは、やはり三番目の、巨匠中の巨匠、フェリーニ監督の作。映像的にも内容的にも一度みたら忘れられないような、美しくもおっかないお話でごさいます。とあるロックスターと、彼に憑いている悪魔の物語。それはそれは美しい少女の悪魔です。勿論、彼にしか見えないその美少女は常に片手に白い鞠を持って、にっこりしながら彼に憑いておるのです。彼はそのせいか、ひたすら破滅的な突っ走り方をしたあげく、スポーツカーで暴走した末、実際破滅してしまうのですが。最後に、スパッと外れてしまった彼の生首のそばへ、その鞠がコロコロコロっと。美少女はにっこりして、鞠ではなく、彼の首を持って闇の中へ消えていきます。 このジツにおっかない少女を知っているくもには、どうしてもこのイメージが頭に蘇ってしまいまして、困ってしまいました。あんまり怖いんだもの、あの悪魔っ。ああ、真っ新な頃だったら、もっと楽しめたかもしんないっ(笑) 思わず、(鞠なんか持たせるなよ…相手はフェリーニだぞ?良い度胸しすぎてるなあ、この監督……(¨;)パロって笑って貰いたいだろうけど、あんまりにも×△※※…)って、ぼやいてしまいました。一応、あやまります、ごめんなさいっ(笑) それと、軽く流したいのか、それとも、開き直りが足りないのか……。や。西田敏行さんは出ているだけで笑うんだけどっ。如何せん、最初に居なくなるし(笑)後はフツーの俳優さんたちしか居ないから、どこかすべる…。となれば、演出スタッフに今ひとつ、笑いのセンスに限界があるのかもしれない…。というか、監督として今いち、経験不───ピーピピピピピーー! ←毒舌自主規制音(爆) でもまあ、期待はずれとまではいきません。そこそこ楽しめるかと、はい。くも的、毒たっぷり映画ランクはというと──。 ──下ランクの、上の中(・_・)/ランク解説。上ランク──映画史に残るような傑作。中ランク──佳作。見て本当に良かったとしみじみ思う映画。下ランク──普通の映画。 (但し下ランクとはいえ、 上の部は、「見てもそれなりに楽しめる」ランク。 但し、下の下になれば、 さすがに「金返せ!」気分(笑))。 こんくらいかなあ…。実績のある監督なので、ちょい毒吐きすぎたような……(^_^; ──あ(・_・ゞ-☆ひとつ、個人的には文句なく楽しめた部分がひとつ。それはエンディングロールでございまする。秋津島各地のお稲荷さんのキツネ像があれこれ出てきまして。この部分がくも的には一番、楽しかったんです(爆) 近年どんどん意味無く長ったらしくて、つまらないエンディングロールばかりと感じてしまうんですが。ここまで楽しめたのは滅多にない!、ですな( ´-`)ノ
2007.06.28
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はい、映画を観て参りました。公式サイトはこちら、クリックジャンプ→spacer.gifこのハンニバル・レクターとゆー異常な殺人者のシリーズで、やはり一番有名で、尚かつ、完成度が高かったのは『羊たちの沈黙』でございまする。『羊たちの沈黙』は非常によく纏まった映画でして、ええ。テンポ良くすぐれた編集手腕を見せてくれました。シリーズ最初にして、一番の傑作でございまする。それに比べて、『ハンニバル』『レッドドラゴン』共に、やはり作品としては落ちます。特に『ハンニバル』。あれは底の浅さがジツに惜しかった。ストーリー展開も編集もだるかったし。ストーリー的にはもっと美味しい部分も大ありのはずなのに、そちらを下手に削り込み、チープにしてしまった感がとても強かった。あげくに、グロへ走った…という印象が強く残ったのでございまするね。ま、それでもまあ、駄作にギリギリ落ちなかった辺りが、今回の『ハンニバル・ライジング』が製作された由縁ではないかと、ハイ。 そして今回の『ハンニバル・ライジング』個人的には、そうですね、『ハンニバル』や『レッドドラゴン』よりも良くできていたと思うのでございますよ。何故かというと、下手な演出過剰がなかった点。これが大きい。『ハンニバル』の場合、これが鼻につきました。パッツィ刑事の歴史的な経歴が特に、異様なチープ感が(^_^;巧く処理できれば、良い味付けができる点だったのですけれども、なんというか、そうですね。アメリカからきた気の良い観光客が、千葉真一の影の軍団観て、あれが秋津島のすべてと勘違いするようなものに、とても近いような…(笑)多分、イタリアーンな方々が観たら、こんな感じがしたんじゃないかと、強く感じますです、はい。それと若きハンニバル・レクターを演じたフランスの若手俳優、確かにええ役者さんでございます。実力派でございまするな。ギャスパー・ウリエルさんだそうな。天使の名前の若者に、殺人鬼やらかせるなんてっ(笑)ウチのオカンに云わせれば、『顔が長い!』の一言でしたけれども(笑) 但し。チープ感はこの作品にもありまして。特に秋津島人は皆、強く感じると思います。秋津島人は、翁面をあんな風にぶらぶらぶら下げまくった、洞穴みたいな処で、ヨロイ拝まないから(@_@)/ま、でも。これは許すべきかと。世界標準での、秋津島人理解はもっと酷いからっ(爆)それに比べれば、許容範囲かなあ、とか(^_^; ラスト、今ひとつ、ひねりを…と一瞬思いましたが、すぐに思い直しました。却って、あの淡々としたラストで、逆にくもの評価が上がったかなあ、とも愚考できますので。 くも的評価。──中の下。↑但し、若干、下の上からギリギリ免れた、という処かと。ちなみに『羊たちの沈黙』は、少し下っぽい中の中辺りかなあと。 なんですか、欧米での先行評価はもっと低いそうな。でも、それほど評価を低くする出来ではないと思うのですよ。思うに、きっとアンソニー・ホプキンズがゲスト出演しただけで変わったような、そんな評価かと(笑)ええ、ハンニバルシリーズ、好きな方はぜひ、観てきてくださいましv てなわけで、今回もギリギリ、毒を吐かなかったつもりのくも。人格、すこしレベルアップ( ´-`)ノ(こそ)
2007.04.26
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はい、『蟲師』鑑賞してきました。オカンとくもが一緒に映画を観に行くときは常に微妙な好みの差でどちらかが妥協しなければいけない風々堂(笑)それが珍しく意見一致した『蟲師』風々堂オカンはともかく、バケモノ大好きで。夕方ゴハン喰らいながらくもが時折観ている『Dーgrayman』も、アクマがでてきた途端、じいっと注目するとゆー、方ですからね(爆) そして。くもが興味を持ったのは、大友克洋の実写映画である点でございました。大友克洋、といえば、まあ大体知っておられる方も多い元、漫画家さんでございます。そして。マンガの世界に、またひとつ新たな表現を広げた方でもありまするね。その、卓越した画力、ペンテクニック。大友克洋氏が漫画界にもたらした衝撃は当時、かなりなものでございました。『気分はもう戦争』と『童夢』で大きく注目され、その後、『AKIRA』でブレイクしたのをご記憶な方も多いかと、ハイ。くもも、『気分はもう戦争』と『童夢』はしっかり持ってましたね。で、とりあえず、いつものように概要はこちらクリックジャンプ→大友克洋 - Wikipedia が、しかーし!大友克洋氏は漫画家としてとどまらず、その後、アニメ制作へと転身。アニメ作品としてはくもは『スプリガン』しか観てませんが。確かに高度なアニメーション技術は必見でございましたです。そして今回の実写『蟲師』つまりは大友克洋氏は、クリエーターとしての指向性がとても高い方だったのかと、具察する次第ですね。 あ、その前に蟲師原作関係の資料と映画蟲師の公式サイトさまをペタッとします。公式オフシャルサイトさまはいつものように、重いサイトさまですので、接続環境弱めな方は要注意をば。 クリックジャンプしやす→ 蟲師 - Wikipedia同じく別窓へジャンプ→蟲師 では、くも的片寄りすぎの感想を少し。さすがにクリエーターとしてのセンスが光る、タイトに引き締まった映像美ではございました。一枚の絵としての見せ方をよく判っておられるのは流石かと、ハイ。だたし、なんだろう。途中から、ものすごくもうひとつ足りない感がありました。それと、主人公ギンコ。あれはとてもむつかしい役柄なんじゃないかと、思ってましたが。そして、オダギリジョーさんは、悪い役者さんではないんですがあ、申し訳ない、演じるにはやっぱりいまひとつ、なにか足りない感が。よほど、芸達者でないと演じるにはやはり、損なキャラクターです。あー、マツケン辺り、やらせたらかなり面白いかも…(こそ)ああ、淡幽ちゃんはとても、ぷりちぃでしたね。ある意味、役得なキャラだし(笑)ラスト一歩前、この淡幽ちゃんが氾濫した文字を捕らえていくシーンは、たしかによい見せ場でございましたです。 ラストが惜しかったです。あれはあれで、蟲師らしいラストでございますが、映画としての完成度を愚考するに、あれは才能が突っ走りすぎてる感じでございます。そう、大友克洋氏の才能が克ちすぎていて、どこか惜しい。もう一工夫欲しい処。 映画には芸術性と大衆性、その両方のバランスが絶妙な時、初めて傑作と云えるのでは…と常々愚考しているくもですが。その好例が黒澤明監督かと。その優れたバランス性で、黒澤明氏は大監督たり得たと。その点ではやや、観客を突き放しすぎかなあ、と。 くも的ランキング……う~む。──中の下。ギリギリ中の部です。オススメとは云わないですが、元々興味がある方は観てくださいって感じでございます。 ちなみに風々堂オカンは見終わった後しばし、無口(笑)ようやくの第一声が、「あれはなんだったん?ちっとも、訳判らんかった……ぶつぶつぶつ」 気持ちはわかります、お母様(^_^;判るし、確かに不親切すぎです。でも、ああいう終わり方もありなんですよね。ありだけど、ちょい不親切すぎ。くもにもイマイチ、判らなかったし(爆) 大友克洋監督。とりあえず、次回作、ガンバッテ下さい。もう少し、期待していたい感じ。
2007.03.30
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てなわけで、昨晩、観て参りました。久々の映画な話でございまする。 でも、ストーリーはいつも以上に触れないで記述するのってけっこー難しい。カリガリ博士のように、今はもう観る機会が困難なものはさておき、なにしろネタバレは野暮でございます。舞台は18世紀、おフランスっと。おフランスに限らず、当時あちらはやたらめっさら、不潔でございました。世界中、どこもかしこもけっこーお不潔なのは常識。現在の秋津島住民のように、異様な風呂好き習慣がある国は少数派。しかーも、その秋津島の住民だって近年まではさほど風呂好きって訳ではございませんでした。お風呂がみんなのモノになったのは江戸期、一部都市部だけだったとうらおぼえでお聞きしておりまするね。それもほら、焼け石に水ぶっかける言わば、サウナ式だったとか。 黒死病が大流行するのも当たり前。ルイ15世が天然痘で死亡するのも当たり前。マリー・アントワネットの結い髪の中からネズミが飛び出すのも当たり前(笑)有名なつけぼくろだって、ハエさんが集るのを誤魔化すのに始まったって話ですしねv そして、もうひとつ。おフランスといえば、食国家。美味いことに、オフランスの食文化について、こないだ2冊ほど読破したばかりのくもだったりして。らっきー(笑) それによれば、当時残飯食堂とゆーものがございまして。つまりは絶対王政──当然、貴族と庶民の格差はものすごいのでございますね。だから一部裕福な貴族大商人以外はちゃんとしたレストランなぞ、夢の夢。だったらどうするか、一流レストランの残飯が、そのまんまランク下へと下げ渡しした末、どんどん最下層へ行くにつれ、ほぼ腐りきった食材をばごまかしごまかし使うという──おそるべき循環が! 上の衛生状態、食の実体をふまえまして、この映画前半部分をばご覧になれば、より実体が鮮明化するんでは、と愚考するくもでございまする。 主人公がそんな最下層で生まれ、最下層で育ってゆく一個の天才でございます。なんの天才か?そう、──嗅覚の天才。が、その天賦の才にも拘わらず、あまりにも過酷な状況化で成長する彼は、その代わり、重大なモノを欠落させて育ち、青年になってしまうんでございますね。 主人公の俳優さんが、ピタッとイメージにはまっております。純粋にして一途。一途にして、孤独。なにかが欠如した嗅覚の天才。その人殺しの物語です。 その昔。一部で知られた佳作『薔薇の名前』という映画がございました。やはり制作者、一緒です。匂いも、色彩も。雰囲気、描き方がしっかりと双子のようにでございます。ま、あちらは殺人事件が起こる山奥の修道院での謎解明、と魔女裁判を絡め、そしてラスト、異端信仰がひっそりあったその修道院の、地下に埋蔵された莫大な古代からの図書たちがむなしく炎上してゆく、様が圧巻でございました。特に読書好きにはあれはショッキング。だって、失われたと云われていたアレクサンドリア大図書館の蔵書がッッッ!ありゃ、恐ろしすぎるよ、もったいなさ過ぎだよ、──炎の乱舞(爆)そしてしっかりと基本に忠実な映画のお手本のような手堅い進め方であるのも一緒、否、より熟成されたと云えるものでございました。 上映時間157分ですが、飽きさせない堂々たる展開。ただし、例の話題シーンですが、正直失笑しそうになりまして。良い映画だし、オフシャルサイトも良くできているのに、なんでTVCMがこんなに下手なのかが、ものすごく、不思議な気がします(^_^;あの部分はそれでも、楽しくはありますv 重厚に寡黙に進むストーリーの中での、一種のヌケ部分かもしれません。だってみんな、すっぽんぽんだしねv老若男女、同性異性おかまいなく、坊さんだってもー大変! が、その後、青年は──── 映画の王道をしっかり踏まえた佳作。くも的、ゆがみすぎランクですら、──中の中!前にも申しましたが、上ランクはほぼありえないくものランキングとしては、ほぼ80点くらいの高得点でございまする。昨夜覚え書き的にこそっと書き散らしたような、上ランクの観劇直後、必ず訪れる異様な静寂感までは至らぬものの、つかの間、深い沈思くらいにはトリップできます。 おっと、最後に。この映画に興味を持つきっかけを下さったハーブ&ハードコア通信のエアプランツさまの関連過去記事を感謝と共に張り張りしておきます。ハイ、クリックジャンプ→ 香水 ある人殺しの物語 - ハーブ&ハードコア通信 - 楽天ブログ(Blog) 同映画に興味があって、まだ迷っている方、決心決めて行っちゃいましょう(^^)v
2007.03.15
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風々堂近郊、本日曇天。風弱くして、比較的穏やかな気温。 さきほど、観て参りました。『パフィーム ある人殺しの話』。いずれ映画評をアップするとして、後数時間はちょっとぼんやりしたいくもでございまする。くもの思いこみなのでございまするが。真実良い映画を観た、と実感するのはとても感覚的なものかと信じております。激しく脳を揺さぶられ、映画館をふらふら出た瞬間、しばし思考停止状態で、真っ白な状態。そういうのを体験したコトがございますでしょうか?くもにとって映画評上ランクインする映画とは皆、そういう感覚が激しく襲いかかってくるものでございます。残念ながら、ひさしくその感覚がありませんが。 偉大な芸術家さんの、良い展覧会に行ったときも似た感覚がございまして。その場合、完全にトリップ状態に陥ってしまい、ちょい危ない(^_^;会場をうろうろしているウチに、アリもしないドアへ行こうとしたり、壁にぶち当たりそうになったり…と電波系っぽくなる、かなり危ない(爆)でも、それはやっぱりちゃんと映画館や、個展の会場へ出掛けないと味わえないんですよね。先日、『ヒトラー 最後の12日間』をネット観劇したとき、つくづく思ったのは、(これをちゃんと、映画館で観たかった…)でした。ちょい毒を吐くことになりまするが。最近、映画館でしっかりと観るべき映画と出会う率が減っているのがとても寂しいくもです。映画として作るべき作品より、テレビ放映で充分な映画が多すぎます。地方人にとって、単館ロードショー映画の良作に出会う機会は無きに等しい。文化における地方格差は埋まった試しがないのでございます。 そんなこんなをまたりととりあえず書き留めさせて貰いまして。ちょい気分転換後、どうでもよいクイズ解答編をアップします。それからしばし、またりとした後、『パフィーム』映画評アップへ参りますので、しばしお許しを(^_^;
2007.03.14
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そう、私は無神論者だ。──神様のおかげでね。 嘗て、そう云って質問者にニヤリと笑ってみせた希代の映画監督がおられたのでございます。それが、ルイス・ブニュエル。1900~1983年。 衝撃的なデビュー作はかの『アンダルシアの犬』。1928年作。6才年上の悪友に誘われて観に行った高田馬場アートシアター。いまはもうないこの一風変わった小劇場では、『戦艦ポチョムキン』『ふくろうの森』『カリガリ博士』『母』『ノスフェラトウ』『黄金時代』『忘れられた人々』『やぶらみの暴君』等々、いまとなっては恐ろしく貴重な古い映像の宝箱でございました。くもが『アンダルシアの犬』をみたのも、この小劇場。 先日、暴れん坊亮子さまともコメント合戦で話したのでございまするが、この小劇場ときたら、せいぜい50席くらいしかございませんで。しかも、座布団寝ころび方式という、たいそうナイスな作りで。毎週、繰り返されるオールナイトフィルム流しっぱなしは忍耐が必要です。何故なら、フィルムのほとんどは無声映画だからっ(爆)ひたすら無音での真夜中の6,7時間をご想像してくださいまし。聞こえてくるのはカリカリという36ミリフィルムの回る音…。そこに、殆ど10名前後しか以内観客たちの身じろぎする床ずれが時折、そうしてやがて、あくび、瞼をこする音、それから──いびきが加わるというヽ(´・`)ノそんな今となってはとても懐かしい思い出話はともかく。『アンダルシアの犬』冒頭はこうです。 月の夜、それにときおり夜の雲がかぶさってはすぎてゆく。そんな中、咥えタバコのあんちゃんが、ものぐさそうにひげ剃りナイフをシャキシャキといでおります。そんなカットの狭間へ無声映画らしく。黒画面で解説文が出て参ります。──その10分前。──そのまた15年後。まるででたらめな時間。意味のない説明文。なのに当然のようにして場面は同じ床屋さんらしくあんちゃんが準備するシーンが続いていたりして(笑)それからあんちゃんは面倒くさそうに座ったご婦人へと手を伸ばし、おもむろに瞼にさわり、カメラはご婦人の瞳へとズームアップ。サッとナイフが一閃。眼球を引き裂いてゆく……。 そうこれが衝撃的な『アンダルシアの犬』冒頭でございます。その後、フィルムはあやしくもエロスを感じさせる断片的なシーンが続いて行きます。もう一度申します。製作は1928年フランス。これが如何に当時として、ショッキングであったかご想像下さいマシ。ちなみにこの『アンダルシアの犬』。共同製作でして、もう一人の協力者はあのサルバトール・ダリ。ですから、如何にもシュールリアリズム。如何にもダリ。そう思わせるシーンがてんこ盛り。おかげをもちまして。この映画を観て以来、くもはバケットなどの長~いフランスパンを観るにつけ、──山高帽の上にパンを載っけたおっさんを必ず、思い出しまする。そして勿論、以来──フランスパンは大好きです(@_@)/ その後、ルイス・ブニュエル監督は故郷スペインへ戻ったり、ハリウッドへちらっと行ったかと思えば、メキシコへ渡ったり。転々とした末、最後にまたフランスへ戻り、そこで落ち着きます。その間、短編も交え、山ほどの映画を製作。代表作は以下の通り。『アンダルシアの犬』『黄金時代』『荒野のシモン』『糧なき大地』『忘れられた人々』『皆殺しのバラード』『エル』『ビリディアナ』『小間使いの日記』『昼顔』『哀しみのトリスターナ』『ブルジョワジーのひそやかな欲望』『自由の幻想』『銀河』そして最後に『欲望のあいまいな対象』──。 その他にもくもが観ておらぬ、名の知れた作品もございまして。ジツに多作多才な映画を作り出しました。あまりに印象的な映画が多すぎてすべてを語るのは無理ですが、ルイス・ブニュエルさんの場合。どうか、何かを観る機会がございましたら、完全に理解しようとするのだけは、やめといて下さいまし。所詮、──無駄ですからヽ(´・`)ノ 最初にあげた、人を食った彼のコメントを思いだして下さいマシ。ルイス・ブニュエルさんが希代の幻惑師だったのでごさいまする。観客はだた座って、彼の綴る映画を、心のままに眺めるのが一番。さもないと、脳細胞が皆殺しにされた気分を味わう羽目になるやもしれません。実際、彼の映画を観て怒り狂った観客が劇場で発砲しまくったコトがございましたから(笑)でもね。そんなルイス・ブニュエルさんの映画、くもは大好きなんです、はい。特に『皆殺しのバラード』はもう、クスクス笑いが止まりませんでした。あ、さっき、ウィキペギアさんで念のためググってみました処、タイトルは『皆殺しの天使』になっておりました。おそらくくもが観劇した当時呼ばれていたタイトルから、原題に忠実化したか何かで、呼び方が変わったのでしょう。初期ドキュメンタリータッチの『糧なき大地』もくもが観た当時のタイトルとちょっと違うようですし、『忘れられた人々』も邦題はたしか変なタイトルつけられてましたですから。彼の訃報を聞いたとき、なんだか世の中の楽しみが一個確実に減ったような気がしたものでございまする。もし興味を覚えた方は、そうですね。妖艶な美女と性の奇怪さ、遍歴を観たい方は『昼顔』や、『小間使いの日記』『哀しみのトリスターナ』辺りを。シュールさを満喫したい方は『アンダルシアの犬』を。胸が痛む少年の無惨を観たい方は『忘れられた人々』を。キリスト教世界を皮肉っぽく鼻で笑いたい方は『銀河』や『皆殺しのバラード』を。不条理なのに、やっぱりクスクススパイシーに笑いたければ、どうか『自由の幻想』『ブルジョワジーのひそやかな欲望』を。そんな感じでしょうか。くもにも未だに分類つきません(^_^;仕方がないので概要だけをウッキウィキペギアさまの有難いレポーターさまに解説していただくしかない有様。では、気になった方だけクリックジャンプをば→ルイス・ブニュエルWikipedia──でもどうしょうもなく、大好き(笑)vそしてやはり大好きなフランスパンをかじる度、ちょっぴり塩辛く感じるのも、やはり一筋縄でいかないまま、異界へと鮮やかに去っていった、このルイス・ブニュエルさんをば思い出すせいなんぢゃないかなあと思います。大好きなルイス・ブニュエルさん。あなたがいなくなって、ちょっぴり世界の色が減った気がします。無神論者と云ったあなたは今はもう、ただの土の一部ですか?もしも逢える世界があったとしたら、どうか、一度で宜しいから、くもとお茶でもしてくださいませ。数多おられた、いまはもう逢えない監督さんで、デートの申し込みがしてみたい方は、あなただけです。いなくなってほんとうに、…寂しいです──(-人-)
2007.03.01
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突然ではございまするが。くも的には、映画評すべき、映画は二種類に分かれたりします。ひとつはいままでのランク付に入れる映画。上ランク、中ランク、下ランク。それぞれ各上中下が入る9段階ランクに入る映画。そしてもうひとつは、そのいずれのランクであろうと、規定外。下の下ランクでも、最上級部門、そう思うものも結構あったりします、ジツは。ですが、今のところ、楽しいはずのそちらランクの映画評はしばらくなさそうなのが残念です(笑) さて。そんなこんなで今宵の映画──『ヒトラー 最後の12日間』でございます。──2004年、ドイツ製作。監督オリヴァー・ヒルシュピーゲル。主演ブルーノ・ガンツ。原題が『Der Untergang』 ──であ・うんたーがんぐ、と読むそうな。意味は滅び・没落…とか。なんとなくこー聞くとドイツというコトとナチスに利用されたというコトも相まって、またも、リヒャルト・ワグナーの楽劇『ニューベルングの指輪』をふと思い浮かべてしまうくもですが、あれは神々の黄昏な話。これは人々の黄昏。たしかに原題の方が監督さんの意図が如実かとも。 そう。邦題の通り。ヒトラーが自殺するまでの12日間をば、中心に描かれるこの映画でありまするが、くもが愚考するに、ヒトラー自身というよりも、その間終末的様相を呈してゆく、陥落寸前のベルリンの人々。そして、ヒトラーの周辺の人々を骨太に、そして丹念に描いている正にこれぞ映画の王道というべき、力作でございまする。視点はヒトラーの秘書であった女性、トラウドゥル・ユンゲという実在の一個の女性を中心に進んでゆきますが、ヒトラーの愛人、エバ・ブラウン、狂信的宣伝相ゲッペルス夫妻、撤退命令に逆らってまでベルリンに居残る誠実な軍医、頑固で昔気質の老将軍、ヘルムート・ヴァイトリング大将、市民軍として迫り来るロシア軍を迎え撃とうとする熱狂的ヒトラー・ユーゲント(ヒトラーが組織した10歳児から21才にいたるまでの青少年愛国組織とでもいうべきか)らしき、12才の少年……、そのほか様々な人々が迎えつつある、自国崩壊へのカウントダウンの様が多方面から描写されてゆく──。 すべての俳優女優たちが名演です。殊にヒトラー役、ブルーノ・ガンツは、正に名優!映画公開時に彼のインタビュー映像をみておるのですが、普段の彼は、なんというか、ドイツの田舎でブタさん飼っている農家の方、を彷彿させる木訥な印象でして(笑)どこにもヒトラーとの共通点は見出せませんでした。でもこーゆーヒトが得てして名優なんですよねえ。今回、まざまざとそれを悟り、気になってググって、おのれのバカさ加減を実感。なんと、彼。あの良作、『ベルリン、天使の詩』の主演でもありました(爆)すごい、やはり、名優! ──まるっきり、印象違うやん!すごいなあと、更に今度は監督さんをググってまた吃驚しました。この監督、──オリヴァー・ヒルシュピーゲル氏は映画はこれが二作目。それ以前はTV畑出身でして。問題の処女作が、『エス』でした。『エス』。それは衝撃的な実験として知られるアメリカ、スタンフィード大学での看守と囚人に学生達を分けて行い、恐るべき集団心理の怖さが知れ渡った実話を元に作られた映画です。──二つのグループに分けられたこの学生達はしっかりこれが疑似的なものの、熟知していたにも拘わらず、看守役たちは次第に独裁的暴力的になり、囚人役の学生を心から蔑視してゆき、逆に囚人役となった学生達は恐怖心と従順さ、裏切り、極限へと追い込まれてゆくという。なるほど、と納得しました。このオリヴァー・ヒルシュピーゲル監督は、すべて承知でしっかりと自らの主題を過たず、徹底させております。 ────包囲され、陥落間近とだれの目にも明らかなベルリン市内においての、閉鎖された病院内での事実。真実に目を背けようとして行われる上級将校と周辺婦人達の狂ったまなざしで繰り広げられるパーティ。狂信と独裁の狭間で、人々がどうあがき、どう絶望し、行動してゆくか……。ついにはヒトラー自殺。ヒロインは、包囲されたベルリンから浮かれ騒ぐロシア兵たちの脇をすり抜け、目を伏せ、歩き去ってゆきます。と、ふいにその手を握る者があり……。狂信と恐怖の末、生き残った彼女が物語る言葉は、どうしようもなく愚かで過ちやすく、しかしそうでありながらも懸命に生き延び、おのれの過去を受け止めた、少数の人だけが持ち得る真の勇気がみなぎっており、光明をも見いだせるのでございまするが。その一方では第一次大戦の結果、破壊的なまでも追いつめられてしまったドイツ国民たちが、独裁と恐ろしい集団虐殺すら目を閉じるに居たる過程をば思えば、どこの国でも、あるいはどの集団でも起きうる過程かとも愚考する次第です。 くも的評価。────中の上。 これは上ランクがまずありえない、くものランクとして殆ど最高評価だとご理解下さいませ。まちがいなく、傑作。くも的にですが(爆) さてこの『ヒトラー最後の12日間』ですが、現在、ネット上で無料配信されております。視聴期間は3月1日正午まで。場所はご存じの方も多いでしょう。パソコンテレビGyaOです(笑)尤も、こちらは簡単な視聴登録をば行わないと視聴不能ですが。くもは2年前より、視聴者だったんですねえ。映画ではまあほとんど食指が沸かないですが希に良作アリです。念のために場所はこちら→無料動画:映画、韓国ドラマ、アニメほか...パソコンテレビGyaO[ギャオ] おまけとして、視聴を望まれる方は先にみるべきではないでしょうが、最も丹念にこの映画の背景をば描写されたと先ほど検索してみて、くもが理解した映画評さま始め、ざくっと関連列記は下記をば。克明でありますが、先に観るのはあまりオススメしません→デア・ウンターガングの楽しみ方1この監督処女作『エス』の背景→スタンフォード監獄実験 - Wikipedia主演ブルーノ・ガンツのもうひとつの出演作として→ベルリン・天使の詩 - Wikipedia では、乱筆乱文ご容赦を。おやすみなさいませ、皆様────(ペコリ)
2007.02.18
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──カリガリ博士。その製作はドイツにて、1919年。古い古い、無声映画でございまする。 冒頭、うら悲しい枯れ葉舞う場のベンチにふたりの男が座っている。「私は見たんだ、あの恐ろしい男、カリガリ博士を!」「……」「ほら、彼女。あの彼女をみたまえ!」「……ッ?」すると興奮と恐怖を押し殺して語る男と聞き手の男の前に、ふらふらと乙女が虚脱した様で通り過ぎる。「ああ、あれは私の婚約者だ。可哀想に……。あの男、カリガリ博士のせいで、ああなってしまった…」頭をかきむしって苦悩する男が、恐ろしいカリガリ博士について語り始め──── こんな感じがカリガリ博士の冒頭シーンでございまする。くもが観劇したのはかれこれ20年以上前のコト。当時高田馬場駅から徒歩でとぼとぼと15分ほど、延々一本道を歩いていけば、奇妙な小映画館があったのでございますよ。そこで上映されるのは無声映画ばかりでして。カリガリ博士もそこでみた知る人ぞ知る、映画史に残る名画でございまする。『巨人ゴーレム』『ノスフェラトウ』『プラークの大学生』をふくめ、ドイツ表現主義と称される映画と称される一群の中、一際名高いのがカリガリ博士なのでごさいますね。さきほどチラッとググってみますとさすがはうぃきうきvペギアさん。画像がしっかりストックされておりました。まずはひとつご覧を→カリガリ博士尊像vハイ、どうですか?とってもステキです。如何にも悪人です、きゃ♪ですがこの画像はまだ大人しい。なにしろ『カリガリ博士』の特徴は、すさまじいメーキャップと、歪んだ世界としかいえない、特殊な背景処理でございます。全ての建物が歪み、鋭角三角形か、異様に高くて座りにくい椅子、白と黒のコントラストが効いた、奇妙奇天烈な世界でもってストーリーが展開されるのでございまする。ハイ、クリックジャンプ→ステキな、屋根さんvこの画像は恐怖の悪漢カリガリ博士があやつる謎の怪人『眠り男チューザレ』が乙女を浚って逃走してゆくシーンですが。ちょっと転んだだけで致命傷になりそうな屋根です(笑)でも大丈夫、チューザレは怪物ですからっ(@_@)/ごらんあれ→眠り男チューザレさんvこれはカリガリ博士の見せ物小屋で、棺桶に眠り続けていたチューザレが、博士の命令で目覚めた瞬間の画像でございますよ。このすごいメーッキャップが、『カリガリ博士』の世界での特徴です。じっさい、映像でチューザレが目をゆっくりっと開いてゆくシーンは、鵺が鳴く夜より、恐ろしいです。恐ろしすぎて目が離せず、しかもうっとりしてしまうという(^_^;で、様々な怪しい事件を巻き起こしたの末、カリガリ博士はついに追いつめられ、精神病院の一室へと隔離されてしまうのですが……。 が、しかーし!事の顛末を語り終えた後も興奮してツバを飛ばして喋りまくる男に、聞き手の男もなにかおかしいと悟る。そこへさきほどの話の精神病院のスタッフたちがわらわらと登場。男を取り囲み、拘束衣を着せ……。そう、すべては男の妄想。そしてここは精神病院の傍らにある空き地だったんですね。連れ戻され、隔離されたその病院の、院長室で、「なるほど、興味深い…。あの患者は私を、『カリガリ博士』だと妄想しておるのか」そう興味深げにつぶやく老紳士こそ、カリガリ博士でございました。 ま、かなーり、ストーリーをはしょり、ラストに行くに従い、逆転また逆転な、この映画、くりかえしますが、製作は1919年。ドイツ映画史に残る傑作のひとつでございました。子細ストーリー背景なぞ、もっと詳しく知りたい方がおられたら、やはりこちらをどうぞ→カリガリ博士 - Wikipedia 映画の世界、まだまだ深いですよ(ニヤリv)
2007.02.17
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てなわけでございます。風々堂一家が観てきたのはタイトル通り、『どろろ』でございました。ではとりあえず、オフシャルサイトもご紹介。クリックジャンプでし→ どろろしかしオフシャルサイトって、なんでココまで重いんでしょ~ねえ。ま、ここはマシな方ですが(笑) 『どろろ』と云えば、くもはタイムリーに原作体験がございまして。それはそれはちっちゃい頃。兄が読んでいたマンガ雑誌をばバサリと放っておりましてですね。ふと、なにげに観てみれば、そこに載っていたのが『どろろ』人一倍ピュアなお子様だったくも(☆。☆)ノ←ピュアに輝くひとみv開いてみてなあ、ド吃驚!なんとっ、なにやらボウボウと長髪なおにーちゃんが、俯いたら、目玉ちゃんがコロコロ落っこちちゃって、ブルブルと身震いしてパタンと雑誌を閉じ、以降5年間は少年マンガにはあまり近づかなかったという(爆)や、あの当時、ショッキングだといえば良く思い出してみれば、たしか少女マンガにもすごいのがありましたよ。ええと確か、『ガラスの城』とかゆー……(こそこそっと今ググるくも)──そうそう、当時少女マンガのパイオニアと言われたわたなべまさこ女史の作品。但し、くもはピュア(☆。☆)v、でございましたから(笑)なんだか訳判らない洞窟みたいな牢屋へ閉じこめられ飢えた少女(←多分主人公)にい、牢屋番が銀の蓋つき皿で差しいれた、その蓋を開けたら、────わんこの生首がああ!!そんな恐ろしいショッキングさには耐えれませんでした(爆)…あれれ?待てよ??くもは当時マンガを買うコトなんざあり得なかったので、何故に我が家に少女マンガ雑誌が!?今と違いくもの幼い頃はヤローが少女マンガなんか、ペッペッペッ、な時代でございました。そして、くもには姉はなく、兄二人しかいないんですが……多分下のちっちゃい系大好きヘンタイ兄貴じゃないだろーか、買い込んだのは(^_^;全く、上の兄貴もそれなりにヘンタイだけど、一見大人に好かれやすい裏表ありまくりの下の兄貴ときたら、ホント、くもですら呆れるヘンタイだったから、大いにありえますよ……全く恐ろしい兄です、奥が深すぎる…(苦笑)それはともかく。ピュアな故、その後長いこと『どろろ』には縁がありませんでしたが、数年前、それまでは実は差別発言系で封印されていた『どろろ』アニメ版がWOWOWにおいて、一気放映の快挙になったのをば、通してみたのでございましたよ。そしたらまたド吃驚!ナニに吃驚したかと云えば、オープニングでアニメタイトルがどーんとでますですよね?そのタイトルのバックが、なんと────むしろ旗だったからでございますよ(笑)むしろ旗といえば、いわゆる百姓一揆などで、掲げられ、今でも農政改革を叫ぶ抗議デモなどでたまに使われるとゆー、秋津島伝統の民衆運動を象徴するものでもあるのでございますねえ。これを観た時のくも、手を叩いて大喜び(笑)だってみなさま、むしろ旗をタイトルバックに使うアニメはきっと『どろろ』だけでございますからね!その問題の『どろろ』1969年放映。白黒アニメでございます。69年と言えばそう、まさに学生運動の影響下が残っている、そんな時代です。当時の学生はみな、白土三平氏の『カムイ伝』や『忍者武芸帖』が必読であったという、余計は話はさておき←でもしちゃっている辺り横道ソレ気味(^_^;そんな時代が如実に反映されていて、アニメ『どろろ』はなかなか興味深い自宅鑑賞でございました。相変わらず余計な前置きの末、ようやく本題。映画『どろろ』でございますが。それなり~に基礎知識は万全の癖、イマイチ乗り気ではなかったくもだったのでした。でも観ちゃった。何故か?オカンの強力なプッシュがあったからです(爆)かねてより、風々堂の常連様には妙な人気である風々堂オカン(笑)ジツは、そんなこんなの経緯とかはまるでなく、単ににぎやかな映画は大好きだという、エンタテ系映画大好物なのでございまする。一方、若かりし頃よりかなーりマイナー系映画ファンだったくもとは対照的。そこがまあ、なかなかにバランスが取れていて逆に良いかも知れません。 ──で。実際の映画ですが。冒頭からの20分間ほど観て、そんなくもも内心、(これは意外に秀作かもしれにゃいぞ…っ)とか、思いましたです、はい。なかなか見せ方を知っているし、テンポもそれなり。音楽もそれなり。一番良いのは独特の雰囲気をちゃんと捉えている。これならば、くも的シビアランキングで、下手をすると中の上へ入れるかも──と。ちなみに、くも的見地で『上』ランクとは、まず入るのは無理。『上』ランクに入るには歴史的といえる名作でないと絶対入れませんから、あしからず。なので、『中』ランクインはすなわち、良作。更に「中の上」までいくとは、めちゃくちゃ評価が高い訳です、ハイ(・_・)b───が、しかーし!感心したのはそこまで。ます、編集が悪い。映画において、編集は本当の意味で映画の産みの神とも云える、かのエイゼンシュタイン監督以来、最重要ポイントなのでございます。映画は編集で決まる。編集に参加しない監督は、──監督失格(@_@)/そこまで云いきっても良いほど、重要ポイントが編集なんでございまするが。でも、実際編集振りがきちっと出来ている映画はたいそう少ないので、まあ致し方ないにしても。評価を下げるもう一つのポイントは、すいません、失礼なのであまり云いたくはないですけれど、俳優方がなんというか……いえ、大根さんは美味しいデスけれどもねっ。ま、そういうコトでございまする、ハイ(^_^; 監督を根っことすれば、美術音楽は葉っぱ、やはり花はアクターなんですねえ。それほど重要なポイントなのに、そもそも配役決定から違和感がありましたが、やはり正しかったらしい。まあ、役者は化けるものでございますから、今後皆様ガンバッテ下さいと、エールを送るに止めまして。鑑賞後、くも的ランキングでは、例のエロゴン(笑)よりは遙かに良い作品ですが、う~ん、────下の上。←但し、ちょっぴり中の下へ片足突っ込み気味という処でご勘弁を(^_^;しかし、多宝丸があー良い役に下克上するとは意外な。意外と云えば、親父もそうでしたが。どろろはやはり、もうちっとお子様で雌雄判りにくいやんちゃがいいなあ。ま、それじゃ話題性が取れないんでしょうが。きっとそのせいで、『どろろ』の名の由来=幼児言葉で「どろぼー」がいえないくて、「どろろ」も意味変えたのでしょうけれど。それにしても、時代物シーンでカラダに弓矢がブスブス刺さっているのを観る度に、どーしても『蜘蛛巣城』のラストシーンを思い出すのはくもだけでしょうかあヽ(´・`)ノ フッ…(笑) ──追記。そうそう、蛇足でチラッと述べた少女マンガ界のパイオニア、わたなべまさこ女史について、ご本人の興味深いエッセイ集がありましたのでついでにご紹介して、本日はこれまで<(_ _)>。クリップジャンプ→ まんがと生きて
2007.02.07
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風々堂近郊、本日快晴! 気温14度、10月中旬の陽気だそうな。さて、映画観てきましたですよ。この映画、CMがある度にオカンがじぃっと見入っていたんですが、くも的には、映画タイトルの語感がどうも気になってました。どうにも響きに言霊を感じない、とゆーか、響きがどうも。で。ある日、友人にメッセで、「例の映画、次に観るんだけど、どうにもタイトルが」ぼやいていたら、こう応えてくれました。「そだねー。エロゴンなら、くもさんの食いつき、良かったのにね~vホラ、えろ、大好きでしょ?」……時々、友人たちがくもをどう捉えているのかが、疑問な今日この頃でございます( ´-`)ノ そんなこんなで、『エラゴン~意志を継ぐ者~』をば観て参りましたですよ、はい。しかし、このプログで最初に語る映画がこれかと思えば、正直……萎えます(笑)有り体に申し上げれば、まずごめんなさい。感想と云えるほどの感想が浮かんできませんデス。ぶっちゃけ、なんと申しますか、まるで、へのような…とゆーか、薄っぺらな映画にしか見えませんでした(^_^;単にな~んにも考えずとも、先であれがきっと後々、こーなりそうとか、このヒトはきっと、…だろうねっ、とか軽く予測出来ちゃう辺り、お手軽ではなかろうかと。やっ。もしかしたら観客が途中でお手洗いに立っても、楽々ぶっちぎれた途中からも、易々続きがみられるよーにという、映画スタッフの優しさが漲る展開かもしれません。よって、あえて風々堂ランクで点数つけしちゃいますと、────下の中くらいでしょうか?けれども、くもの偏見丸出しのランクでは、しっかりと原作をがっちり映像化したと認められる『ロード・オブ・ザ・リング』や最近観た『デスノート』でさえ、中の下なんですから、さほど酷い評価と思わないで下さいvちなみに、くもにとって上ランクに入る映画で思い浮かべる処ではと、云うと。上の上───『東京物語』・『皆殺しのバラード』。上の中───『七人の侍』・『麦秋』・『雨月物語』。上の下───『勝手にしやがれ』・『天井桟敷の人々』 『ソナチネ』・『カリガリ博士』・『大いなる幻影』…。後『大理石の男」や『地下水道』とか、『81/2』とか、『キッズリターン』とか、『赤線地帯』とか、『ディーバ』とか、『イワン雷帝』とか、『雄呂血』とかとか、色々思い浮かべたりするけども、マイナーすぎる気がしたので、小文字で並べるだけにします(笑)おおざっぱにこーんな偏ったランク付けなんで、一般的ではありませんから、気にしないで欲しいと強く願います(^_^; ──と、ここで終わらせるのもさすがに気が引けるので、無理矢理ちょこっとだけ感想めいたものを。ええとですね、ま、確かに金がかかってる映画でございますね。ドラゴンも戦闘シーンもまあ、良くできたCGでした。なんとなく、コモドドラゴンにワシの羽つけたとゆーか、エンディングロールにでる刺繍織りシルエットがドラゴンとゆーよか、あきらかにグリファンとしか見えないとゆーか、そんなこんなはございましたが、ドラゴンと聞いただけでわくわくするようなヒトとしては、申し分なく、愛らしいドラゴンでした。昔々、初期のハヤカワファンタジー文庫で、最初に翻訳された本に『ラベンダードラゴン』とゆーのがありましたけれど、まさにラベンダー色のドラゴンで、それなりに綺麗で、賢くてですね、初飛行で、飛び上がった直後、ずず~んと、ああなるのは、さすがはドラゴンかと(笑)。主人公の男の子も、愛らしかったですよ。大抜擢な新人そうですが、演技も自然でございました、はい。フツーのそこらにいる好青年っぽい感じが好印象かなあっと。ナルニアのあの、兄妹たちの平凡さにはあまりにクラクラしましたが、エロ、じゃない、エラゴン君は好印象しか残らなかったです。ある意味、こんなそこらのおにーちゃんがあんな偉そうな運命のヒーローでいいのか?、とは思いましたけど(笑)あ、後、ヒロインの彼女はちょっと担当メーキャップさんの腕が疑えるとゆーか、監督、ファンタジーの鉄則をさほど理解してなさすぎっ、とは思いました。なんたって、ヒロインさんは、エルフの御姫様なんですよね?エルフといえば、あの名訳者であった瀬田貞二氏の初回本を読み込み、『ボビットの冒険』も『シルマリル』も読んじゃった日本の初代ファンタジーファンのひとりであるくもからすれば、も~この世の者とも思えぬ美形一族!と頭にインプットされてます。今の映像技術とメーキャップテクがあれば、十分にそこをカバーできると『ロード・オブ・ザ・リング』で知った身には、手抜きとしか見えません。エルフの姫様のお顔に、かすかにシミソバカスっぽい影があるとか、そーゆーのだけ、気を配ってくださってれば、もうちょっと全体の印象がしっかりしたかなあ、と最後にちょこっと思うのでございましたデス。──以上、お粗末かつ、失礼な感想でございました<(_ _)> まあ、映画はそんなこんなでございましたが、成果はありました。これからの季節に大活躍v 黒猫柄、フリース靴下250円。なんと、関東圏ならば知る人ぞ知る『大中』の支店が風々堂近郊にもあるという(笑)それよりあきれるのは、黒猫柄を見つけると思わず買ってしまいがちな風々堂母子でございました。でももうひとつの黒猫靴下があったんですが、それがね…… 右のはそれなりに目が揃ってるし、下のもほぼそうなのに、なんでこの一足だけが…可笑しすぎて買う気になりませんでしたデス(笑)
2006.12.20
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