マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

2007年06月25日
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カテゴリ: 2007年06月読書
[1] 読書日記


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     彼らは一番美しいところ、一番激しいところだけを、
     繰り返し、繰り返し生きられるのだから。
     生身の人間はそうはいかない。
     どんなに思っているつもりでも、少しずつ忘れていってるんだ」


  とは、作中人物の台詞であるが、これは当然舞台に限った話ではない。
  映画でも音楽でも絵画でもテレビドラマでも、そして小説だってそうである。
  勿論、対象も「恋人たち」(恋愛)だけに当てはまるものでもない。
  人の営みが及ぼす感動全般に言えることである。

近藤史恵 「ねむりねずみ」(創元推理文庫)



  を読了。
  私も生身の人間であり、どんなに思ってるつもりでも、少しずつ読後感は薄れていき、
 失われていくのだろうが、現状では「面白かった」と素直に言える作品。

  歌舞伎の世界を舞台にしたミステリ。
  フーダニット。
  ホワイダニット。

  突然言葉を忘れ始めた(といっても「 私の頭の中の消しゴム 」ではありません)天才
 歌舞伎役者を夫に持つ妻の苦悩と、その二ヶ月前に彼が出演する舞台中に客席で起こった
 殺人事件の真相が、見事に絡まり着地する物語。


関連作品 (今泉文吾シリーズ。「ねむりねずみ」が第一作)

    第二作「ガーデン」(番外編)
    第三作「散りしかたみに」(歌舞伎ミステリ)
    第四作「桜姫」(歌舞伎ミステリ)
    第五作「二人道成寺」(歌舞伎ミステリ)






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最終更新日  2007年06月25日 12時09分17秒
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