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2020.05.26
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カテゴリ: ドキュメンタリ
1879 ジャック=イブ・クストー 2/太陽のとどかぬ世界 [ジャック=イブ・クストー DVD-BOX]


※オモテ面

【スタッフ】
・監  督  ジャック=イブ・クストー
・製  作  ジャック=イブ・クストー
       ジャック・モージェ
・撮  影  ピエール・グーピル
・音  楽  セルジュ・ボードー
・編  集  ジョルジュ・アレペー

【キャスト】
----


※ウラ面

【仕  様】
・型  番  BBBF-1532
・製作年度  1964年
・製 作 国  フランス・イタリア・アメリカ
・原  題  JACQUES-YVES COUSTEAU
       LE MONDE SANS SOLEIL
・発  売  エイチ アール エス フナイ株式会社
・販  売  株式会社ビーム エンタテインメント
・価  格  4,800円(税抜)
・提  供  ----
・字幕翻訳  ----
・吹替翻訳  ----
・吹替監修  ----
・監  修  服部英二/日本クストー・ソサエティ
・日本公開  ----
・リリース  2000.12.21
・収  録   89分(本編)
・サ イ ズ   4: 3
・音  声  1.英語(モノラル)
・字  幕  1.日本語字幕
・そ の 他  片面1層、COLOR、MPEG-2、複製不能、
       DOLBY DIGITAL、2 NTSC 日本国内向、
       DVD、SELL ONLY
・映像特典  ----


※ディスク

【ジャケット】
・オモテ面:----
・ウラ面 :64年度フランス・シネマ大賞受賞
      65年度アカデミー賞
          最優秀長編ドキュメンタリー賞受賞
        “海中にも花園のような風景が
        存在することに驚き、
        ますます海に対して、
        憧憬の念が深くなっていった。”
        〈水中写真家 中村 征夫〉

タイトルの下の画像が、本編の主たる舞台である水中の居住棟だ。イントロダクションによれば、《コンチネンタル・シェルフ2号》と言うらしい。ウラ面の右側の画像も、そうだな。
「もう少しクリアな画像はなかったのかよ」と思わないではないが、正直、本編でも、遠景の画像はこんなモンである。古い作品だし、本ディスクがリリースされたのも20年前。フィルムの劣化やゴミがそのままだし、VHSと同じマスタではないかと思う。これだけの名作なのだから、4Kでリマスタして、綺麗なレストアしたら、かなり美しいのではなかろうか。そう考えるだけでもワクワクする。でも、クストー家のいざこざ、クストー財団のトラブルなんかを読むと、実現は難しいだろうなぁ。(溜息)


※チャプターリスト


※メニュー画面に関して

【感  想】
「わが赴くは蒼き大地」

物語は、小型潜水艇が深海から戻って来るところから始まる。

クストー・チームの海中での居住実験を追ったドキュメンタリー作品。長編ドキュメンタリー映画部門で再びオスカーに輝いた。1964年、既に半世紀以上前のことである。
この50年を長いと見るか、「たった50年なの!?」と見るか、ビミョーなところ。おそらく鑑賞者の年齢によって評価は変わるだろうな。
私は後者。30年前のパラオの海はキレイだった。(笑)

――海面下10mに設置されたベースキャンプ。ジャック=イブ・クストーは、数名の科学者らと居住実験に臨んでいる。地上の2倍の気圧がかかる中での生活は、海上のカリプソ号からの支援が必須だ。酸素、食料等々。そして、実験は更に深い水深25mに設置された居住棟へと舞台を移す。
……というお話し。

一般のレジャー・ダイバーは、最大深度が25mくらいだ。それ以上になると、ガイドも案内したがらない。減圧も面倒だし、海の中も暗くなり始めて魚影も薄くなる。実のところ、水深30~40mになると潜ってもあまり楽しくない。(笑)
けれど、その限界ギリギリでの長期滞在は、ダイバーにとっては夢だろう。タンク1本では45分くらいしか潜っていられないからだ。本作品では、狭い居住棟で2人の男が1週間を過ごす。羨ましい。

“過ごす”と言っても、彼らは、サンプル採集などの学術的ミッションをこなす。正直、現代なら、レジャー・ダイバーでもこなせそうなものばかりだ。莫大な費用と労力を使ってまで行う価値は見いだせなかった。まぁ、当時のスキューバの普及状況を考えると、それも致し方なさそうだ。

――クストー・チームは、小型潜水艇で更に深海を目指す。太陽光は届かなくなり、色は意味を失う。生物は奇妙な姿カタチに変化し、見慣れたタコやエビを見て安心感を覚える。
深度 300mを超えると、凄まじい圧力がかかる。10mごとに1気圧づつ増していくから実に30気圧を超える。水温も低い。厳しい環境に適応するため、生物は変化したのだ。
潜水艇は、深海の様子を観察して浮上を始める。
……という展開。
これでオープニングに繋がるワケだ。シャレた構成だった。

ところどころに印象的な場面があり、古い記憶が蘇った。(笑) 洞窟の天井にたまった空気とか、海中で魚を捕まえる様子とか、それを狙うウツボとか。居住実験というテーマよりも、子供には自然の姿の方が魅力的に見えたってことだろう。

莫大な費用をかけた、この愚かで壮大な実験は、本作品を観る限り成功したように見える。けれど、50年経っても、海中にマンションが出来たって話しは聞かない。むしろ、人類は海に対する興味を失ったのかも知れない。
クストーは、切り拓いた世界を次世代に継承することに失敗したようだ。

現代では、海は未開の世界ではなく、“領海”とか“排他的経済水域”とか“大陸棚”とか、違う言葉に置き換えられてしまった。政治が海を賤しめたのだ。私たちは、それに馴らされ、太古の昔から人間が抱いて来た海への憧れや畏怖を忘れてしまった。或いは、情報が世界を狭くし、海を省略してしまったのかも知れない。
いずれにせよ、海中で生活しようとか、ちっぽけなボートで太平洋を渡ろうとする人はいなくなった。

本作品は、稚拙で愚かで壮大な人間の行為を写したドキュメンタリーである。色豊かな珊瑚礁でも冷たい深海がテーマではない。
もし、海の中で暮らせるなら、私はそうしたい。田中光二さんの『わが赴くは蒼き大地』と本作品は、そんな思いを募らせる挑戦的な作品である。

誰か、新たなプレコンチナン計画を立案し実現してくれないかなぁ。ワクワクするような現実が必要な時代なのだ。

オススメ!


※アウターケース(背面)


※ジャケット(背面)



『1878 ジャック=イブ・クストー/沈黙の世界』





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Last updated  2020.05.26 05:30:06
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