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2542
ハリーの災難
THE HITCHCOCK COLLECTION
※
ジャケット(オモテ面)
【 スタッフ 】
監 督 アルフレッド・ヒッチコック
【 キャスト 】
エドモンド・グエン
ジョン・フォーサイス
シャーリー・マクレーン
※ジャケット(ウラ面)
【 仕 様 】
型 番
UNRD-34768
製作年度
1955
年度
製作国等 アメリカ
原 題
THE TROUBLE WITH HARRY
発 売 元 ジェネオン・ユニバーサル・エンターテ
イメント
販 売
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提 供
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価 格
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字幕翻訳
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吹替翻訳
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吹替演出
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日本公開
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リリース
2009
収 録 約
99
分
(
本編
)
サイズ他
16: 9 LB
ビスタサイズ
音 声 1.英 語
2.0ch
ステレオ
2.日本語
2.0ch
ステレオ
字 幕 1.英語字幕
2.日本語字幕
3.中国語字幕
4.スペイン語字幕
5.ポルトガル語字幕
そ の 他 片面2層、
MPEG-2
、
COLOR
、複製不能、
DOLBY DIGITAL
、
2 NTSC
日本市場向、
DVD
、レンタル専用
映像特典 1.メイキング
“終わらぬハリーの災難” *字幕
2.フォトギャラリー
3.ヒッチコック予告編集 *字幕
4.劇場用予告編
※ディスク
【 ジャケット 】
オモテ面:
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ウラ面 :
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ザ・ヒッチコック・コレクションの中の1本なので、モノクロのデザイン。本篇はカラーなので、ちょっと勿体ない。このシリーズでカラーだったのは『鳥
(63)
』だけではなかろうか。
ちなみに、このシリーズも、グラフィック・デザインっぽい感じに仕上がっている。
(
笑
)
【 感 想 】
「死を忌み嫌う」
災難とは、その人の知らないところで仕組まれる。意図されたものもあれば、全く偶然の時もある。いずれにせよ、本人は何も知らないところがミソだと思う。(知り得ない)
映画や演劇において劇中の出来事に偶然は有り得ない。必ず作り手の意図が反映するからだ。あるとすれば、開幕と上映開始だけ。観客と作り手の関係上、ここだけは偶然でしかない。物語が始まれば、全ては作り手側が仕組んだ必然だ。
でも、強いて言えば、物語が始まって最初の出来事だけは、観客にとっては純粋に偶然かも知れない。本作品で言えば、ワイルズ元船長が死体を見つけるのは偶然、そこから坂道を転がるように災難に見舞われるのは必然。だから、皮肉なタイトルになっている。
――バーモント州の小さな村。或る秋の朝、ワイルズ元船長は狩りに出たもののウサギ一匹仕留めることが出来ず、家に帰ろうとしていた。ところが、彼が見つけたのは、穴の開いた空き缶と禁猟区の看板、そして男の死体だった。獲物と間違えて殺してしまったらしい。
これは事故だ。そう自分に言い聞かせて死体を片付けようとした時、その場をオールドミスのアイビー・グレイヴリーに見られてしまう。事情を説明して理解して貰ったワイズ元船長は昼過ぎにグレイヴリーを訪ねてお茶をご馳走になる約束をする。これで安心して死体を片付けられる。
ところが、今度はシングルマザーのジェニファー・ロジャースが息子のアーニーに連れられて遣って来た。ジェニファーは死体の男性を知っているようだった。二人は何事もなかったように去っていく。やれやれ、これで死体を片付けられる。
安心したのも束の間、 医者のグリーンボーだ。本を読みながら歩いていて死体に躓いて倒れたのに見向きもせずに立ち去ってしまった。とんだヤブ医者だ。
その次は流れ者が遣って来て、死体から靴を盗んで行った。
そして、売れない画家のマーロウが遣って来た。最初は風景をスケッチするのに夢中で死体に気付かなかったが、やがて遺体に気づいた。ワイズ元船長は状況を説明して協力を要請する。マーロウは、ただ一人、死体の身元を知っていたジェニファーに話しを聞いて問題がなさそうなら死体を埋めることにした。
……というお話し。
アルフレッド・ヒッチコック監督のブラック・コメディ映画。かなり昔、『ロープ
(48)
』と2本立てで有楽町のスバル座で観たと記憶している。(たぶん)
これを「一幕モノの芝居に出来ないか」と考え、繰り返し観たものだ。(当時はビデオなんかなかった) でも、意外と登場人物が多く、「一幕ではムリだな」と諦めた。触発されるものがあっただけに残念だった。
本作品はコメディだが、同時に恐ろしくもある。美しい秋の風景に、似つかわしくない男の死体。死体を巡って右往左往する人たちの姿は滑稽ではあるが、常軌を逸している。何かがズレているのだ。それが怖い。たとえ動物の死体でも、日本人は避けて通る。見ようともしない。それが人間の遺体なら尚更だ。死体を埋めるなんてトンでもない。触ることもムリ。警察や救急に電話して専門家に処理を任せる。それでも、その夜は善くないモノを目にした不安で眠れないだろう。日本人の感性は、そんなトコだと思う。殺した娼婦の隣で茶漬けを食う悪党は歌舞伎の中だけの話しだ。死体を跨ぐ、褄先で突っつく、引きずって運ぶのは、狩猟民族である欧米人だけだ。(だからこそ、ブラック・ユーモアになる)
そんな恐ろしい作品の中で、美しい風景と同じように、一服の清涼剤であり、セクシャルな魅力を放っていたのが、シャーリー・マクレーン。ナイーヴな内面を奇抜な演技で表現したのは『理由なき反抗 (55)
』のジェームズ・ディーンだった。本作品で彼女が見せてくれた演技は、それに近い。でも、もっとキュート。そのくせ腰つきが妙にエロい。いいなぁ、あの下半身。抱きつきたい❤(
←ヒッチコックの作品を観て、そんなバカなことを言うのはオマエだけだ)
ヒッチコック監督作品の中では最も「映画の教科書」っぽくない作品なので、オススメ!
【アルフレッド・ヒッチコック監督作品】
『1335 鳥 THE HITCHCOCK COLLECTION』
『1665 第3逃亡者 [世界名作映画全集022]』
『1666 断崖』
『2088 レベッカ』
『2089 海外特派員』
『2090 疑惑の影 THE HITCHCOCK COLLECTION』
『2091 ロープ THE HITCHCOCK COLLECTION』
『2539 サイコ THE HITCHCOCK COLLECTION』
『2540 汚名 CLASSIC MOVIES COLLECTION』
『2541 見知らぬ乗客』
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『2537 サイコ(1998) コレクターズ・エディション』
『2538 ヒッチコック』
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