ある程度に回復してくると病院側が「転院か在宅療養を」言ってくる
俺は和歌浦のボロアパートで一人暮らしをしていての事故だったんで
部屋には車椅子では無理だし介護者を必要としていた
琴の裏リハビリテーションに入所を申し込んでいたが順番待ちだった
玉置教授が回診の時に「宙ぶらりんですね」と言っていた
どこにも行けない状況を言いたかったのだと思う
事故で健常者から身障者で車椅子になったのだから
ある程度はサポートしてくれても良いはずだが長期入院は病院は嫌がった
その当時にはそんな組織もなかったのかな?現在も個人で判断してるのか?
また教授は「上島君にはお母さんいて良かったですね」とも言っていた
介護者として母親が要ることを適切だと思ったのだろう
負けず嫌いの母親がその言葉を聞いて
「何を言うてるんなアイツわ直に良くなるから
いつまでも母親は要らんのやコイツわ」と言っていた
その当時は母親も60歳代で元気であまり靴下も履かないで
ズボンの裾をまくり上げて頑張っていた
母親の弟で俺の叔父さんも田辺市から見舞いに来てくれて
「ムスコ立つなら大丈夫やろ」と言って笑っていた